1回
2025/05 訪問
くすのき中目黒店（東京中目黒）天ぷらの枠の中で磨き上げた料理 : 口福ヤマトモの食日記
記事URL：http://blog.livedoor.jp/koufukuyamatomo/archives/47015233.html
2025/05/26 更新
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●訪問回数1回
以前から行きたかったけど、タイミングが合わなかった「くすのき中目黒店」に訪問しました。
今どきの天ぷらのトップランナーたちは、天ぷらの概念を超えた、油を使った料理という観点で、いわゆる天ぷらの概念を突き抜けた料理を出す店が多い印象ですが、「くすのき」さんは、あくまで「天ぷら」という枠の中で、これまで伝統的な江戸前天ぷらが使ってこなかった素材を使い、それに衣の硬さや火入れを合わせて、最高の状態の天ぷらを出す そういうお店です。
アスパラ豆腐 平貝のソース
アスパラの香りが濃厚で素材の良さを感じさせます
キンメの炙り
魚の質がとてもいい
旨味がさく裂する
出汁と塩
ベースとなる出汁を一口飲み そこに塩を入れてまた味わう
塩により引き出される、うま味の違いを認識
本日の素材 魚編
本日の素材 野菜編
素晴らしい食材の数々
海老、塩と醤油
こちらの海老は、揚げた後に、塩や醤油で味をつけた状態で出されます
ベストな味付けで食べてもらいたいからだそう
まずは塩
続いて 醤油
車海老の頭 特に味噌の味が濃厚 どういう仕込みでやっているかは不明だが、味噌の味と足のクリスピーな食感がとにかく印象的
続いて山菜の王様 コシアブラ少し硬質の衣 素材によって衣の硬さや厚さを微調整している感じ
これは薄衣で 香りと甘味が素晴らしい
アオリイカ 隠し包丁が斜め格子状に表裏入っていて、食感がサクッと一瞬した後、溶けるような感じで素晴らしい
野菜の煮込みだれ
これは天つゆ代わりに使っていいとのことだったが、塩して出されてるのでそんなに使うシーンがなかった
ヤングコーン（みらい） 16度の糖度のものとのこと
手前は塩してありそのまま、奥はひげ付きで野菜のタレで食べるように勧められる
甘くて香りが良くて素晴らしい
真鯛 火入れがミディアムレアで抜群
これはコーティングがしっかりした衣
お口直しの大根の昆布締め
シャキシャキの食感。一回干して、氷で締めるそうだ。
とうもろこし（ゴールドラッシュ）
これも甘味がすごく素晴らしい
金目鯛 質がいいうえに火入れがミディアムレアで素晴らしい
蛤（桑名）
一回揚げて、最後に焼く
ジューシーで素晴らしいし、焼くことで別な魅力が引き出されている
お口直し 生姜のアイス、いともずく、イカそうめん
さわやかな味わいで油を切ってくれる
ここで全部の油を変える
油を変えるのは特に水分の多い素材を揚げると水分が油の中に出るので、それを嫌ってのことだとか
次の平貝は、薄ごろもで油を変える意味があるなと思った
函館の長谷川さんアスパラ これは素晴らしい
香りといい糖度といい 極上のもの
比較的 薄衣なのも好ましい
サクラマス
ジューシーな仕上がりに脱帽
追加で
北紫ウニ 海苔を使って
量がたっぷりで濃厚なウニの風味が凝縮されていて素晴らしい
カラスミこの店のスペシャリテとのこと
揚げることで塩味がマイルドになり食べやすくなる
日本酒にも合う
サツマイモ（紅はるか）
低温でじっくり火入れしていて糖度が増して素晴らしい
皮の剥き方も独特だ
海苔のお吸い物
香りがよく 繊細
海老とタラの芽、コシアブラ、筍のかき揚げの天丼
春の香り満載のかき揚げで美味しくいただいた
きなこのアイス、緑茶のソース、ごまと豆腐ムース、胡桃
和のパフェみたいなデザートで締め
全体的に見て、天ぷらの枠組みの中で、素材を見直し、油や衣など細かいところに気を配り、最高の天ぷらを味わえる店だと思いました。
予約が難しいけど本店にも行かないとね。