じゅあんさんのマイ★ベストレストラン 2012

レビュアーのカバー画像

タイトル考え中

メッセージを送る

じゅあん 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

今年度は本当に書きたいお店だけレビューした結果、たった9件。もう少しアップしてもよかったけれどマイベストレストランに入れる必要性を感じなかったのでまたのんびり書いていこうと考えています。
そしてこの一年に複数回訪問したお店が上位となりました。強烈なインパクトよりも通いやすさ・使いやすさが私の「とっておき」基準になったわけです。

レビューすることが激減しても日頃からスマホ版の検索とブックマーク機能はよく使っています。食べログに勝るサイトは他にないでしょう。
来年はレビューを書きたくてたまらなくなるような高揚感に満ちたお店との出会いが増えることを期待しています。

マイ★ベストレストラン

1位

ラス (表参道 / フレンチ、ビストロ、ワインバー)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 ¥6,000~¥7,999

2012/09訪問 2015/07/23

恋とはそういうもの。

話題のお店だけど、ぶっちゃけこちらは「兼子食堂」なので「安うまカジュアルフレンチ」というメディアコピーだけに釣られるとアレレ?になること必至だと思う。

麻布十番のカラペティバトゥバ時代から兼子さんのお料理のファンだったのでオープン早々に突撃。以前は麻布十番のワインバーゆえにシェフの個性は全開どころかほんの少ししか垣間見せていなかったことを最初の訪問で確信した。
攻めや遊びのお皿はこれまでの修行先から漂うベースの確かさがあるからこそ輝くもの。
時に言葉を失うくらいの儚く繊細でありながら心を揺さぶるお皿に逢うことができる。
火入れがどうだとかソースにふくらみがあるとか、そういうレベルではなくて。

食感を楽しめるお皿が多い印象はあるが、直近訪問時ではうむむ?という組合わせのものもあった。
それでも私はこちらの、いや兼子さんが次に何をするかが楽しみでたまらない。
兼子さんの料理からはそんな色気が漂ってくる。

案の定、食べログでは「思ったほどではなかった」的評価が増えてきた。もっともだと思う。お値打ちカジュアルだけど決して万人向けではないから。しかもワインの当て方やサービスには突っ込み処満載だし。

だから初めてコチラに行くなら攻めや冒険のお皿が出ることやサービスに弱さがあることを織り込んだ方がいい。
兼子さんの世界に身を委ねてワクワクしながら料理を楽しむお店なのだから。

ちなみにロハスなカフェ風内装、フルオープンキッチン、クロスなし…近年パリで星付き店から独立したり著名プロデューサーが仕掛けるお店は総じてこういう感じ。価格を抑える為、料理もお任せ一本であることが多い。

  • 自家製モッツァレラ(2012.2)
  • ポワンタージュ特注バゲット(2012.2)
  • マコモタケの一時間ロースト(2012.2)

もっと見る

2位

四川料理 蜀彩 (経堂、宮の坂、山下 / 中華料理、四川料理、担々麺)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス -
    • | 雰囲気 3.4
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2012/02訪問 2012/10/22

鮮烈と繊細と。

自宅から遠いのにも係わらず、ここ一年で複数回訪問済みのお店。
リクエストなしだとほとんど辛さがなく、辛さアップしまくった時はちょっとしたサウナあがりのような状況に。
どちらも美味しかったので体調や同伴者によって調整を。

ランチタイムでもグランドメニューがオーダーできるのがうれしいし価格帯が概ね千円以下かちょい超え位と良心的。
これは郊外店ならでは。

味わい的には、麻味>辣味。ただ辛いだけでなく発酵調味料を絶妙に絡ませて深みのある美味しさに仕上がっている。
典型的な辛いメニューも美味しいけどお酒の肴になる冷前菜(特に白レバー赤酒漬け)も出色。

汁なし担担麺のタレは芝麻醤なし。私は芝麻醤のミルキーなタイプは途中で飽きてしまうから使わないお店が好き。
肉とコクのあるタレが絡んでいる様がたまりません。

お店は思い切りカジュアルというか街の蕎麦屋さんっぽい雰囲気なんだけどベタな料理じゃない。
思い切りカジュアルな接客も内装と見事に調和しております。

素材の仕込みが丁寧で具材が美しいのよね。
落花生が思い切り投入されているのでアレルギーのある方は申し入れる方が良いです。私は大好きだから高揚。

これまでの訪問で相当な種類のメニューをいただいたけど、どうもスープとデザートはそれほどでもなかったかな。

ガッツリ食べて満腹になっても数時間後にはスッキリ消化されます。油と調理の妙かな。

わささんが好きな方にはおススメ。

  • よだれ鶏(2011.12)
  • 白レバー(2011.12)
  • 麻婆豆腐・辛さ増し(2011.12)

もっと見る

3位

ジョンティ (浅草橋、馬喰町、蔵前 / ビストロ、ワインバー)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 ¥2,000~¥2,999

2012/06訪問 2012/12/24

C'est gentil.

アルザス料理店と聞くとストラスブールにあるちょっとメルヘンの入った可愛い店構えを連想するけど、失礼ながらこちらはかなり違う。でもモダンでもオサレでもない点はリアルにアルザス。

どうにも東京のビストロやブラッスリーで見るシュークルートはあまりにお上品だと感じる方には猛烈に推奨したいお店。逆に沢山食べられないとか骨付き肉ドカンが苦手な方にはお勧めしません。

かつてシュークルートの盛りや肉肉しさに落胆し続けた私が当店と出会って以来、半年で3回も行ってしまった当店、シュークルート以外のメニューにもなかなかの骨太さ加減。
スタッフには「お二人でも多いかも…」と言われたけど、フランスの一人前位です。

ランチタイムなら軽めのセットがあるようですが、こちらはではやはり複数人でカルトオーダーしてアルザスワインと共に色々楽しむのがよろしい。

お店の設えに無駄な投資をしていない分、お会計も良心的。スタッフも気さくでオーダーの相談がしやすく居心地良し。

行きやすいエリアじゃないけど使いやすく満足できる、結局こういうのが頻繁に通うお店になるんだよね。

  • タルトフランべ・ハーフ(2012.1)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

もっと見る

4位

トラットリア・築地パラディーゾ (築地市場、築地、東銀座 / イタリアン、パスタ、シーフード)

2回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 ¥3,000~¥3,999

2017/01訪問 2017/02/02

Nuovo Nome Paradiso.

築地場外にあるイタリア食堂。イタリアの港町ではこういう造りのお店をよく見るなあ。
かの「東京いい店やれる店」にも紹介されたんだけどそれは肉食男性目線のもので、私はちょっと違う印象を持った。

こちらも今年数回おじゃましたお店。正直言って驚く程美味しいとか超安い訳じゃないけど私の好きな系統の直球料理で雰囲気とか価格設定や場所が実に使いやすい。
結局通うお店って心底惚れこむか使い勝手がいいかって気がする。

会食で使った際の反応はホイチョイ意見と同様に「意外性」が大受け。「まさか築地場外にイタリアンが!」「うっかり見逃してしまう」と盛り上がり。
中華や洋食だったら市場で働く人が使うんだなあと思うけどイタリアンだからね。しかもチャラけた感じのない直球系だし。

お店は南イタリアの食堂そのもののくだけた空気。だけど随所に拘りのあるオブジェが置いてある。
うっかり「今日はイタリアンだからぁ」とヒラヒラした衣装で行くと後悔する。

ホイチョイ本では「美味しくない」と言い切られていたけど私は美味しいと思った。
特にズッキーニのパスタがダメだと書かれていたけど、アレは細かい千切りズッキーニの柔らかい食感とアルデンテパスタとの絡みを楽しめるか気持ち悪いと取るかの違いもあるのでは。

味付けはやや濃い目でワイン又はビール必須。もしかしたらランチのパスタセットは控えめかもしれないけど未確認。

食べログではクール過ぎる接客が低評価の的になっているけど、この雰囲気とレンジのお店で接客うんぬんは無粋だと思う。
確かにピーク時はやや声色に迫力が増すものの、ひとたび落ち着けばとってもフレンドリーなツンデレ系。

グループであれこれ頼んむのもいいけど、2人でほぼテラス的なカウンターでシェフと相談しながらも楽しい。

予約は1ヶ月前から受付。お昼は予約なしだと一人なら待てば入れそうな様子。

  • 前菜盛り合わせ(2012.7)
  • 魚介フリット盛り合わせ(2012.7)
  • チェリートマトだけポモドーロ(2012.7)

もっと見る

5位

霞町 すゑとみ (広尾、乃木坂、六本木 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2012/08訪問 2012/12/28

安定感とちょっとした驚きを楽しめる素敵な昼膳。

(2012.8) お腕は鱧のにゅうめん仕立て。骨切りの加減が絶妙。茄子の煮浸しは出汁を極限まで抱き込んでふっくらしていながら茄子本来の食感も味わえる。地味な部分が素晴らしい。

(2010.9)とっても暑かった今年の夏。京都で桜田さんにおじゃまして以来、和食の世界を探検したくなりました。
日本だから何を食べても美味しいと思っていたけど、たった数軒の訪問で同じ価格帯でも実に方向性の違うものなのだと今さらながら驚きました。ま、和菓子もそうなのだけど。
広い日本おそらく上には上があるし、人それぞれ好みもある。和食道入門者の私だけど、当店のお料理にすっかり魅了されました。

お店は西麻布交差点近く。飲食銀座的エリアです。辛うじて行燈がちょこんとあるだけで通りからはわかりにくい立地。やや不安になるアンティークエレベーターに乗り3階へ。

カウンターがメインでこじんまり。真面目でおとなしそうなご主人と割烹着の女将さん。おだやか~な空気が漂います。
店内は失礼ながらやや質素な印象。ところどころ傷なぞ見えたりして。でも空気は澄んでいたの。きりっとしてるけど穏やかな空気。

お昼は5000円か10000円の2種で、予約の際にどちらにするか決めます。5000円の方をお願いしました。

撮影禁止なのでお料理の映像は全くありません。始めからわかっているので許可を撮ったりタイミングを計らなくて済むのは気が楽。
本音では美しいお料理をいろいろな方に見ていただきたい気持ちなのだけど。
私の拙い文章で、どこまでこの嬉々とした気持ちがお伝えできるかしら。

お料理はやわらかさと透明感だけでなくエキス感もあるお出汁はもちろん、食感のバリエーション・香りや苦みをうまく使って五感に訴える点が印象に残りました。
味付けだけでなく皿数・量も満足だし、配膳のテンポも心地良かったわ。

当日のお料理は以下

◆先付け
鯛の上に蟹・菊・いくら。ジュレ状の出汁があしらわれ。
まず菊の香りがふわ~。いやらしさのないいくらもいいし、バランスのとれたお皿。出汁ジュレをいただいた瞬間「あっ こちらとは相性いいかも」と感じました。細胞に染みていくようです。

◆もち米とみょうが
ひとくちサイズに丸められて、ころん。
香りものの使い加減が、寸止め愛好家としてはグッときました。意図的なのかどうかわからないけど、この後も随所に感じられました。

◆八寸
甘鯛は竜田揚げ風の衣をまとい表面カリッと、身はふわっと。お箸を入れると「ほわっ」と湯気がたちます。
単に柔らかいだけでなく、むにゅっとした感じもあって愉しい。
銀杏・石川芋。そしてイチジク。上にかけられた味噌風のものにはかすかに柚子の香り。素敵。

◆沢煮
存在感十分な大き目の鱧が2切れ。お椀の底が見えませんでした(笑)
ごぼう・にんじん・ねぎを極細、白髪ねぎっぽく切ったもの。
鱧の食感はもちろん、やはり出汁がしっくりきました。
「薄味」というと弱々しく聞こえるけれど、こちらのは足元のしっかりした柔らかさ。理屈抜きにおいしい。

◆お刺身 雲丹と鯛
唐津の雲丹。やや黒みを帯びて細胞が生きているよう。

◆炊き合わせ
紫色と金色のコントラストがセクシーなお椀の中には茄子とニシン。出汁をふっくらと抱き込んだ茄子を口に運ぶと至福の時が訪れます。
う~ん、色気あるなあ。
◆金目鯛
お弟子さんがカウンターの端にある炭火で焼いてました。美しい焼き色が器に映えます。

◆鯛めし
土鍋ごはん。ここでも控えめな山椒使いが光ります。いただいた瞬間はわからないけど、時間差でおだやかに追いかけてくるの。
ごはんも鯛もしっとり。あまりに美味しくて同行者の分まで完食(呆)
◆お味噌汁・香の物
◆はす餅・桃
黒蜜に酢橘が使われて酸味と苦みをプラスするところにヤラれました。
人によってはヤリ過ぎだと感じるかもしれないけど、私はとても好きなバランス。

私は食事中ず~っとマヌケな顔をしていたはず。
穏やかで真面目なお料理にちょっとした仕掛けが見える愉しさに大満足の5000円ランチ。
季節毎に通いたいお店です。

  • 左に見える行灯が唯一の目印

もっと見る

6位

御田町 桃の木 (田町、三田、白金高輪 / 中華料理)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥4,000~¥4,999

2012/10訪問 2012/12/28

安定感だけじゃない。

(2012.10)前菜と炒め物、そして黒酢豚。全て安定していながら香りや食感に工夫があり思わず「ううむ」と唸ってしまう。白眉は老酒アイス。やられたな〜。

(2010.2)何と1年振りの再訪。ずーっと行きたい気持ち満々だったのに新規開拓にうつつを抜かしていたら1年なんてアッという間なのね。店内の簡素さは相変わらず。
オーダーしたのは4000円のランチコースです。

前菜はいろいろ出てきたのですが大体前回いただいた物と同じかな。中には醤油系やピリリ系の味付けがドカンと効いたビールのアテ的な物もありまして、もう好みど真ん中でウハウハ気分。
ナッツやピータンも素揚げしてカリカリ食感を満喫できてもう最高でございます。
ぶっちゃけコレだけで私は十分満足。

そして炒め物登場。前菜の香りとスパイスを効かせまくった世界がココで一変します。
穏やかな味付けとさらっとした油が元気なわかめとお野菜の旨みを存分に引き出して、再びウハウハ気分。

さて一番のお楽しみ「黒酢酢豚」…んっ?ナイフとフォークが置かれますかっ。
おおお~その姿はまるで「リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル」

漆黒のソースの海に浮かぶ肉の塊にナイフを入れると豚バラ肉が姿を現わします。熟成度の高いバルサミコ的深い発酵感と柔らかい甘味のあるソースをからめて食べると、やっとコレが「黒酢酢豚」だと認識できました(笑)破顔一笑のしあわせです。
ソースの海に身を投じたい気分。一滴も余さず食べたいのにお肉をバクバク食べ進めてしまい、トホホな状況。今ここにバゲットがあれば!と切実に思いました(呆)

「煮込み麺」は食べ進むにつれ、味わいがじんわり広がる。おいしー。

デザートはまたしても「杏仁豆腐」でも今回は亀ゼリー付き♪コレ美容によさげで弱い。。。

私は中国本土のリアル料理を知らないので当店は真っ当な中華としてどうなのかな…と思いつつ、個人的には大好きな系統のお料理です。
ただし“ガッツリ満腹中華”を求めるお店ではありませんからねっ(笑)

どうも当店の評価が他の☆付き中華店より低いのは、このやや場末的内外装と不釣り合いな価格のせいかしら。
そういう意味ではギド・ルージュは純粋にお料理を見て評価したって納得できるお店では(爆)

美味しいモノ好きの仲良しさんと、或いはカウンターで一人ってのがおススメね。
お昼の部とはいえ2回コースを食べてハズレなし、やっぱりイイお店。

(2009.3)なんとなく、中華が食べたい気分。いろいろ食べたいけど、軽めでいい。そういう要望を叶えてくれるお店。
お店は三田の名所二郎より魚藍坂寄りの三の橋通りを入ってすぐ。外観は中華料理店らしくなく、外にお品書きも出ていません。知らないと入りにくい雰囲気。

お店に入ると小料理屋さん風。厨房を囲んだカウンターとテーブル席。予約していたので名前を告げるとカウンターに案内されました。よかったあ。おひとり様の時はカウンターが一番くつろげます。

お昼のメニューはコース2種とアラカルトがいろいろ。
前菜2+主菜+食事もの+デザート=2500円のコースをオーダー。

温かいおしぼり。そして温かいお茶(プーアールかな)食器がキュート。
目の前にはアルザスワインの空き瓶がぞろぞろ。
HPには「ビオワインと嗜む晩餐のスペシャリテと…」と表記があったのを思い出して、BIOワインに合う中華って一体?と思いつつ「お気軽にお召しあがりいただくランチ・メニュー…」に期待しましょう。

★先付け 松の実シナモン
揚げた松の実に上品な甘みをつけシナモンを豪快に効かせてあります。
そもそも好きな組み合わせ。揚げることによって香ばしさが何倍にもふくらんだ松の実の食感は最初カリっとした後、わずかにネトッ。

★前菜
ピータン酢の物 揚げたものと普通のもの。揚げピータンは初めて。食感が面白く甘酢とのからみがよい。
砂肝 酢の物  コリコリ砂肝にピリ辛の合え酢。お酒に合いそう。

2品とも合え酢に香味野菜がふんだんに使われていて口に運ぶ度に鼻腔をくすぐってくれると同時に野趣に富んだ味わいを酸味とほのかな甘みが盛り立てて。全身が緩みそうな美味しさ。

★小籠包
「熱いですから」と言われましたが、実際はお約束の「アチチッ」はなく、ちょっと拍子抜け。
肉汁ジュワーが控え目だったので、(よくある)ゼラチン化させたスープを混入していないのでしょう。

透明なつけタレに美しく刻まれた針生姜。酢そのものかな?でも酸っぱさの奥に何かがある味。
あっさり小龍包にたらしたら中のアンの味が引き立ちます。上品。

★A菜と海老炒め
「A菜」って何でしょう。味わい的にはくせのない青菜。香港を思い出すような炒め物の香り。
味付けは必要最低限で繊細かつ上品。もともとのお野菜が元気なのでじゅうぶん。
どんなに体調が悪くてもスルッと食べられそう。

★広東焼きそば 干焼伊麺
当日一番印象に残ったお料理。
黄ニラと卵麺だけ。味付けは無添加オイスターソースと海老卵だそうです。
それなのに、食べ進めると様々な海産物の存在が感じられます。抑えることで存在を際立たせる…。
食べ終わるのが悲しいくらい美味しかったです。

★杏仁豆腐
お玉ですくったような、まさに“お豆腐”木の実をすりつぶしたような舌ざわりが感じられます。
ゆるい植物的な甘い香りも素敵。

「身体に優しい中国料理」がモットーだけあって、どのお料理も繊細で素材の良さを生かしたもの。
食後感もすっきり軽いので、いい素材を使っている事はしっかり体感できました。

中華の調理風景は派手なのでオープンキッチンだと見ていてワクワクします。
調味料を入れてジャー、スープを注いでジャー、鍋を振ったら豪快な火が見え隠れ。

サービスは若い見習いクンと時に日本語が通じにくい女性ですが特に問題はなく、くつろいで過ごせました。
これでまた“ひとりランチ”街道まっしぐらの予感が。。。

私の他にもお一人様は何人かいらっしゃって、コースやアラカルトで楽しくお食事されていた様子。

ギド・ルージュ★1とか。フランス人好みなのは何となく理解できます。BIOワインもあるし。
コース料理の素材を変えてもらったりできますし。
お料理の量はどれも上品なので男性には物足りないかもしれません。

好みが分かれるお店でしょうか。私?好きです。
中華のコース料理がカウンターでいただけるなんて…癖になりそうです。

  • 前菜(2012.10)
  • 前菜(2012.10)
  • ピータン酢の物(2012.10)

もっと見る

ページの先頭へ