『「シドニー!(コアラ純情編)」を読み返す』maffinさんの日記

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The days of wine and roses

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村上春樹の小説に関してはいくぶんか距離ができてしまった最近の私だけど、村上氏の旅行記っていつ読んでも最高だと思う。特にシドニーオリンピックを取材した「シドニー!」に関してはかなり楽しんで読んだ記憶がありつつも、

今回のシドニー行きのスーツケースに忍ばせなかったのことを今ではとても後悔しています。

まあそれはともかく。

シドニー行きが2日後にせまった晩に親友にメールをしてシドニーの美味しい店&飲むべきワインを聞いてみた。

オーストラリアのカルトワインにさえ詳しい彼女からのリスト。
飲むべきワイン。

◎Kilikanoon サウス・オーストラリアのワイン
Kilikanoon  Oracle Shiraz
Kilikanoon R reserve Shiraz

◎Torbreck   バロッサヴァレーのワイン
Torbreck   Descendant
Torbreck   The Factor
Torbreck Run Rig

◎Turkey Flat  バロッサヴァレー
Shirazとロゼ、いずれも。

◎The Colonial Estate Exile やはりバロッサ

さて、オーストラリアでもなかなか見かけないだろう、これらのワインに実際に出会うことができるのか?

で、行ってみたレストランはやはり彼女のおすすめ、(ホントはメルボルンの本店のほうがよいみたい) [Black by Ezard]。
http://www.blackbyezard.com/

こちらのソムリエのJames Audas君(だってほんと、まだ23歳と若いので・・君、って感じ。)は、その若さはさておき、シンガポールのTetsuya'sのワインリストを作ったほどの実力の持ち主らしく、

ワインリストにTorbrek The Factor をみつけて「どうかな?」って聞いてみたら、やっぱり思い切り薦めてくれたけれど、「2007年ってどうなのかな?」と聞いたら正直にちょっとだけ眉をひそめて、でも「一本だけあります、」と2006年ヴィンテージを同じ値段で提供してくれた。嬉しい。

The Factor。幸福感のあるワイン、オーストラリアのシラーの底力を教えてくれる素晴らしいワインでした。
その後空港でおなじワイナリーのDecendantを見つけて思わず購入したのだけど、その帰りの飛行機の中で見た映画のタイトルが「The Decendants」(日本語タイトル「ファミリー・ツリー」)。あとで偶然だなーと思った次第。

Black by Ezardでは特にアンガスビーフのステーキが良かった。ワインもいいし、楽しい食事、同席した人と普段はしない話がはずみ、美味しい食事とワインって人の心をほどく不思議な力があると感じる。

ホテルはシドニー人おすすめの「Sebel Pier One」。
シドニー湾に面する絶好のロケーション。20世紀初頭のエドワード様式の建物を改装したナチュラルな造り。窓の外に美しいシドニー湾。

すっかりシドニーという街、いや、オーストラリアを見直した私は(実はシドニーってとこにあんまり期待してなかったのだ、)家に帰ってから「シドニー!」を引っ張りだして来て今、再読中です。
それにしても仕事とはいえ、やっぱり時間作ってシドニーの水族館にいかなかったのも大失敗だな。
村上春樹によると、「『水族館ミシュラン』なんてものがあったとしたら、間違いなく満点を取るだろう」ってところらしいのでした。
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