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夜の点数:4.8
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¥15,000~¥19,999 / 1人
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料理・味 4.8
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|サービス 5.0
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|雰囲気 4.4
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク 5.0
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[ 料理・味4.8
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| サービス5.0
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| 雰囲気4.4
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| CP4.0
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| 酒・ドリンク5.0 ]
Incanto 運命のワイン〜その6
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2014年7月:鱒の薫製のアンティパスト。キャビア、グレープフルーツ、カブを添えて。
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2014年7月:鯰の力強いラグーのサーニエはスペルト小麦製。
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2014年7月:セコンドのサルチッチャ。どーん、と旨い!
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2014年7月:調子にのってチーズをセレクト。快楽はまだまだ続く。。。
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2014/07/04 更新
<2014年7月レビュー>
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うーむ、ため息ののち、唸ってしまった。
思い起こせば食べログでレビューを書くきっかけとなったのが2008年、ここのお店を初めて訪問した時の感動から。
ということでその後も何度かお邪魔していたのですが
前回の訪問から間があくことなんと4年。。。(いったい何をしていたんだ?)
この晩も実は他のイタリアンがお休みで予約がとれず、そしたら久々にINCANTOでも。。。。などと向かったのだけれど
はあ、
この店に長らく足を運ばなかったことを今は激しく後悔しています。
もともと素晴らしい店だったけれどこの4年の間にさらに進化しておりその完成度の高さはもう驚愕もの。
はい、私は以前こちらでは藤本ソムリエ(今はイルプレージョにいらっしゃいます)に接客してただくことが多かったけれど、
そして藤本さんの接客も大好きだけど、
今回オーナーソムリエの竹石さんのワイン選びにはただただ「参りました」の一言のみ。
です。
さて、始めは軽快なロゼのスプマンテに始まり、
イニッツィオ(ベルペッパーとイタリアのなんとかというキノコ)のきめ細やかな完成度の高さに感心しながら
まずは冷たいアンティパスト。
これは鱒の薫製を選んだのですが、
グレープフルーツやカブの他、キャビアが添えてあり、なんというかもう、美味を極める味わいのレイヤーに圧倒される。
そしてそのレイヤーをこれまでに無いほど美しく纏め上げるカラブリアの白ワイン。
ため息が。。
続いてリストランテ自家製の鴨ロースの生ハムをいただきました。
ボディのしっかりした、鴨の脂の旨味を凝縮させた素晴らしい出来の生ハム。
これに季節のフレッシュな桃をあわせて、至福の味わい。
あわせるワインが凡庸な赤でなく深みのあるシチリアの白だったこともさらに感動を増幅させる。
このあたりからワインの細かな記憶がなくなる(写真撮ったりメモとったりするべきなのでしょうが)、のですが、
ともかく、料理の複雑なレイヤーの重なり合いにうっとりしながら、さらにそこに「句読点」を打つようなワイン選びに何度ため息がでたことか。
こんな贅沢な時間、過ごしてよいものか?
プリモの一皿目は最古のパスタと呼ばれるサーニエ。もちろん手打ち。スペルト小麦で作ったものだそう。
小麦感の美味しさとつるっとした表面の食感の滑らかさが素晴らしい。
ソースは珍しくもチェザネーゼという赤ワインで煮込んだ鯰のラグー。なんと洗練されたラグーなんだろう?
プリモ二皿目は珍しくこの季節に選んだ南瓜のニョッキなのだけれど、とにかくもう、焦がしバターの具合とか、ケシの実を散らしたあたりとか、料理のレイヤーの数々が複雑に絡みあいながら素晴らしい弦楽四重奏のような少し遊び心ある調和が、選ばれたワイン(あれ、もう順番が。。。確かスーパートスカーナだったような)で美しくも完成される気持ちの良さ。
セコンドは数有る誘惑の中から自家製サルチッチャを選んだのだが、これも大当たり。
というか、こんなにスパイスが洗練されたサルチッチャをいただいたのは初めて。ブラックペッパーは当たり前として、フェンネルやアニス、クローブのような重層性の有る香りが混在して食の快楽を誘うだけでなく、しっかり選ばれた上質な豚肉の味わいをガツンと味わうこの幸福感も大変なもの。
あわせていただいたワインは。。。あああ、バルバレスコだったかしら。凡庸なネッビオーロが苦手な私をしっかりねじ伏せるイタリア女のような芳香にただただクラクラ。
「インカント」という言葉に「うっとりさせる」とか「魅了する」とか「魔法をかける」意味があることを実感として理解した感じ。
結論。
やはり私は薫りを知り、それを自由に操る料理人にとても弱いのだと思う。
やはり私は食をトータルでコーディネイトし、提案できるサービスにとても弱いのだと思う。
ああ、インカント様、この4年近くのご無沙汰を心からお詫びします。
私がぼーっとしている間に貴方様はここまでの高みに到達されており、さらに進化を続いておられるご様子。
しかしながらこういうサプライズは本当に嬉しいもの。
訳あって別れた恋人に久々にバッタリ会ったら以前よりもとても素敵になっていて見違えた、なんて感じかしら。。。
ということで僭越ながら点数も見直しさせいただきました。
(しばらく来ていないうちに写真撮影もOKになりました。。。美味しい時間の記憶のためにこれは嬉しいです)
<2010年11月レビュー>
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個人的に偏愛するレストランなのだがなかなか来られなくて、でもある晩近くで仕事が終わったので思い立って電話すると席がとれるとのこと、良かった。
久々に来ても顔を覚えていてくれる居心地の良さ。
何でもこの時期は「アオスタ地方の料理」を特集しているとかで、アオスタメニューが目を引くが、久しぶりなので、どちらかというとちょっとカントリー食強いアオスタ料理ではなく、やはりレギュラーコースで楽しんでみようと。
で、今回も美しいワインの数々をグラスで楽しみ(6種類。飲み過ぎか。)、そして今回特に嬉しかったのはお料理のさらなるパワーアップと、料理の運ばれてくるタイミングの改善・・・・ようするにオペレーションの良さ、といったところ。
小さな前菜はビーツのマリネに生ハム、スモークモッツァレラ。スモークモッツァレラ良かった。
続いてアンティパスト。八丈島産キンメの柑橘マリネ、ベルガモット風味。金目鯛のとろっとした味わいにベルガモットの爽やかさがとても合う。
そのあと、自家製のサルチッチャ。これもごつっとした素朴かつ力強さがいい感じ。
パスタは最古のパスタと言われる幅広のパスタに豚とトマトのソース、これも力技がよくって、またショートパスタでいただいた鯖とウイキョウのパスタも香り高くよかった。
パスタはいずれも手打ちだが、以前にもまして口腔内での滑らかさが何とも官能的で「腕上げてるなあ」と感じる嬉しい発見だった。
セコンドにオックステールとセロリの煮込み。これもどっしり、繊細なだけでなく、こういう力強い料理が私はやっぱり好きなんですね。
ちなみにグラスでいただいたワイン6種ですが確か最初フリウリのビオデナミの白で始まりその後アオスタ2種、ラツィオ1種、シチリア2種、というぐあいに北から始まってどんどん南にくだっていったのも楽しかった。
いやあ・・本当にここに来ると他では絶対できない経験ができて、ものすごく満足度が高いんだけど、振り幅が大きいって言うか、無難に繊細にまとまってないっていうか、万人向けではないだろうかなあ、と思う。
でも私はこういう万人向けではないけど個性あるレストランってのが好きなんだろうなあ、と妙に納得する夜でした。
<2009年12月のレビュー>
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東京に素晴らしいイタリアンは数多くあれど、素晴らしいイタリアワインを北から南までグラスで楽しみつつ、多彩なメニューを楽しめる店と言えばここに勝るリストランテはない。
と断言してしまう割に、
ご無沙汰していて、でも、ずっと恋い焦がれておりました。会えない恋人のように?
2009年が終わらないうちに絶対来なくては・・・と3名で訪問。
テーブルの相手は食通のご夫婦のクライアント。私なんかよりずっとワインにお詳しいお二人ですが、ここだったら彼らにとっても面白いと感じるワインをお薦めいただけるはず。
いつものとおり6,800円のプリフィクスをお願いしましたが、スプマンテをいただきながらのメニューの選択の時間が本当に楽しいこのお店。一時オペレーションのことを気にしてましたが、メニューを減らさず、そのまま頑張ってるのも頼もしい限り。
いただいたアミューズでは、前にも感動した押し麦を煮込んだものが秀逸。
個人的にはこの素朴だけど力強いお料理、この系統のジャンルではビオディナミコのリッボリータの上をいっていると感じる。
アンティパストは平目のカルパッチョ、柑橘系のあしらいと、カラスミとフェンネルを添えて。爽やかな料理。よくあるオリーブオイルでしっとりさせたものよりより「和」なアプローチ。
シチリアの力のある白のグラスワインにぴったり・・・。というか、お料理にあわせてそれぞれ3種ぐらいワインをお薦めいただけるここの「芸風」は変わらず、その上、前回いただいたワインのことさえ覚えていらっしゃる藤原さんの素晴らしい記憶力(おそらくメモをとっていらっしゃるのでしょう、)というかプロフェッショナリズムに感動。
で、プリモはショートパスタをやめて、めずらしくピチにしてみました。
ソースは牛頬肉のラグー・・・ピチがものすごくフレッシュな食感、今生まれたてのヴィーナスの肌のようななまめかしさ?が、しっかりした旨味のラグーを受け止める、この晩一番のお料理。どっしりとしたキャンティ・リゼルヴァとあわせて。
セコンドは迷ったあげく、小鳩のロースト・・赤ワインと内蔵のソースで。
鳩の肉の旨味よりソースの個性が際立った料理・・・このあたりで次になんのワインをいただいたか記憶が定かでなくなるけど、美味しかったことは確かです。
デザートにババをいただいて、デザートワインもいただいて、この夜も幸せ満喫。
やっぱり個性のあるリストランテはいいなあ。
でも、ここは絶対ワインを飲みにくる店だと思う。お料理も素敵だが、お料理あわせてここまで多彩で的確なワインを選んでくれるお店は他にはないし、その楽しみは何にも代え難いと思う。
<2008年4月のレビュー>
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月一回incanto計画第三弾。
多くは語りませんが今回は白アスパラと半熟卵の一皿トリュフソースが圧巻でした。
この料理がテーブルに登場したとき、圧倒的なトリュフの香りが漂って、一同ただただ幻惑されたものです。アスパラは軽くローストしてあり、ものすごく甘みがありました。
そして今回ワインはお薦めの白のビオワイン、そして赤はスーパートスカーナ(もう悶絶もの)が素晴らしかった・・会話が忙しかったので名前をひかえてこられず残念です。
<2008年3月レビュー>
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3月初旬、小雨の夜二回目の訪問。
前回あまりの素晴らしさに思わず「食べログデビュー」してしまった Incantoです。
今回も2名で6,800円のコース。
ご一緒した方はメニューのあまりの多彩さに「あーもう決めて!」と匙投げ状態でしたがメニューはいろいろ迷うのが楽しいんですよね。
アミューズはビーツのジェリー寄せ、押し麦のスープ仕立てのもの(きっとイタリアの地方料理でしょうね、名前わかりません)、そしてサフラン風味のエスカベッシュ。押し麦の一皿が特に素朴ながら素晴らしかった。
そして前菜には豚のパテを選択。パテを作るときに抽出した良質のゼラチンで作ったコンソメ風ジェリーが素晴らしいアクセントになっています。パテは2種類。右の方がコラーゲンいっぱいというか、肉の繊維質のコリコリ感とナッツの食感が楽しめて特においしかった。
パスタは今回はロングパスタを選択。シーフードとフレッシュトマトの濃い味がさわやか。
さて、ここで一緒にいただいたワイン(スプマンテからいれて3杯目)が今回の出色。カラブリア産のロゼのワインです。エチケットはクリムト風の優雅な絵柄。Mabiliaというワイン。あの南の田舎にこんな洗練されたワインがあるなんて。ごめんなさい、私イタリアワインのことなんて何もわかっていませんでした。
そしてメインは乳のみ子羊のクスクス仕立てを選択。会話が盛り上がりすぎて「美味しい」を沢山、言葉に挟めなかったのが残念だったけれどこれ本当に美味しかったです。料理としては今日のメニューの中のベスト。子羊はほろほろだし、ちょっと北アフリカ風のスパイスが鼻孔を刺激してたまりません。細かく刻んだお野菜もいい引き立て役になっています。
最後、これも初めての感激!のデザートワインをいただきながらくしゅっとしたサバラン(Baba) をいただきました。
うーん、Incanto二回目も沢山のサプライズと感動がありました。しばらくイタリアンは他に行く余裕がありません、本当に。
<2008年2月レビュー>
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2月中旬、とても信頼している友人の「素晴らしい店を見つけた!』の言葉で一緒に訪問しました。夜八時に彼女の名前で予約。昨年11月にオープンしたそうですが、すでに人気店でテーブルが空いておらずカウンター席で。テーブルの方が落ち着くのになあ、とは思って出かけたのですがカウンターもよい感じ。でもきっとデートであればもっとよい感じかも。
先に着いたので、お店の方になにか飲み物は?と聞かれ、迷い無くグラスのスプマンテを注文。レビューを見ていたのでスプマンテが何種類か紹介されることを知っていました。想像以上の丁寧な説明のあと、選んだスプマンテは上品な味で大正解。ここで友人が到着。メニューの選択となりました。
今回は6800円のプリフィクスのコースを選択。しかし困った...。前菜から始まってパスタ、メインとあまりに美味しそうなものばかりが列記されています。迷う事10分、とりあえず前菜はレビューでも高い評価だったトリッパ、パスタは友人の薦めでバターとカカオのソースの一品、そしてメインは鹿のタイアータ。ここでスプマンテが空いたので白ワインをグラスで注文。料理にあわせて友人と私にそれぞれ2つづつ、別のワインのご提案がありました。
ここで選んだ白ワインの素晴らしさに絶句。あまりに素晴らしかったので名前を伏せておきたいぐらいなのですがそれでは口コミの意味がありませんね。はい、白状します。コスタソプラネア 。ミラノの南、ロンバルディア地方のワインだそうです。私はけしてワイン通ではありませんが、イタリアの白は好きで結構飲んでいる方(どちらかと言うと気取らずガブガブと)。個人的にはフリウリ地方のソーヴィニヨン種のワインが好みでした。しかし!このワインはイタリアの白ワインの印象をまさに裏切る劇的な味。まさに運命のワイン!なんという複雑なアロマ。
もちろん一緒にいただいたトリッパの煮込みの素晴らしさも忘れてはいけません。丁寧に仕事され、フレッシュトマトが効いた絶品。これに先ほどのワインで本当に極楽。
その後いただいたバターとカカオのソースのパスタも素晴らしかった。ここのパスタはすべて手打ちで、それも12種類ぐらいをサンプルで見せてくれます。いままでイタリア本土を含めいろんなんところで手打ちの生パスタをいただいたけれど、どちらかというと無骨な「お母さんが作った手打ちうどん」という雰囲気のものが多く、「乾燥パスタのが滑らかじゃない?」ぐらいにおもってました。
しかし、ここのパスタは。。。まさに粘膜で味わう官能的な滑らかさ。なんだか罪って感じさえします。ここに匹敵する快楽は麺屋七彩のこれまた官能的な手打ち麺ぐらいだな。。。
メインの鹿のソースはなんだったんでしょう?こちらもかなり刺激的なスパイスが効いた味。初めての味でした。鹿肉は結構好きなのですが、ちょっとだけ臭みを感じたので今回は満点でなく4.5点です。友人のいただいた豚にすればよかった(一口もらったけれど悶絶もののお味)。
ともかく大満足。いただいたお勘定を見てまた大満足。間違いなく今の東京の宝のひとつです。