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白身魚のピリ辛とろみ麺。麻辣の刺激が鮮烈!
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杏仁の香りがする大豆
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蒸し鶏のゴマだれ
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車海老の紹興酒の酒粕ジュレ添え
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黒酢の香り高い皮蛋豆腐
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コンブと柔らか豚のスープ
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超絶旨い海老と山芋のアヒルの塩卵炒め。おいしくって笑っちゃう味。
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黒酢酢豚のサラダ仕立て。春菊、菊の花びらを添えて。
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お茶菓子。
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鉄観音茶。
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白キクラゲのグラニテ、いちぢくのコンポート
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海老と中国野菜の四川唐辛子炒め、腐乳でアクセントをつけて
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前菜の牛筋とアキレス腱の一皿
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前菜の鴨舌の一皿
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バラ肉の煮込み
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本場四川の麻婆豆腐
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サンザシのグラニテと白きくらげのコンポート
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こちらの井桁良樹シェフはほとんど雑誌やプレスにでてきませんね。
きっと奥ゆかしい方なんだろうな・・都内の有名店出身が多い東京の注目中華料理店主にあって、上海と四川での修行経験をもつ井桁シェフは少々異色の存在。
今でも半年に一度は四川に通って現地の味を体験しながら、現地ならではのスパイスや素材を仕入れていらっしゃるそう。
その研究熱心の成果はクリエイティブでエッジのきいた独自の四川料理の解釈につながっていると思う。これまでランチとディナーと3度訪問しましたが、何度いっても新しい発見に嬉しくなる、私にとって代え難いお店です。
年内にもう一度どうしてもここのお料理をいただきたいと、朝電話したらすんなり予約がとれて土曜のランチに2名でうかがいました。
週末のランチは三種。1,000円のサービスランチもなかなかの充実ぶりのよう。
その他、2,500円の楽山コース、3,900円の我眉山コース。
楽山コースの〆は麺類なので(我眉山は麻婆豆腐とご飯でしめる、)麺好きな私としては、ついつい楽山コースにしてしまう。
プレミアムモルツ、と一緒にまずは大豆のおつまみ。炊いた大豆を杏仁で香りづけたこれ、結構好き。
続いて前菜三種。
真ん中の「蒸し鶏の胡麻ダレ」をいただく。ふわっと柔らかく蒸し上げられた鶏に上品な胡麻ダレ。シンプルだから素材の良さが際立つ。
右の「車海老と紹興酒の酒粕ジュレ」。海老を仕上げるとき、たぶん紹興酒の酒粕で香りをほんのりつけている。ジュレの食感も淡白な海老に調和して、洒落た一品です。
左側の「皮蛋豆腐」には、熟成したまろやかな黒酢があわせてある。この黒酢の味わいが何よりの魅力だが、軽く揚げた葱と中国高菜で香りにアクセントをつけているところも秀逸。
スープは「コンブとやわらか豚肉の蒸しスープ」。
丁寧にとった清湯に、片栗粉をまぶし、表面を滑らかにしたやわらかい豚肉の味わいが実に印象的・・・生姜の香りが体をあたためる感じ、やさしい味わいですがかなり素材にこだわったスープのようです。
そして、とにかく旨すぎた「海老と山いものアヒルの塩卵の黄身炒め」。
なんだろう・・・この圧倒的な旨さ。
海老と山芋を軽くいためて、崩したアヒルの塩卵の黄身であえてあるのだけど、このアヒルの卵の旨味が半端じゃない。しっかりしたコク、味わいの妙。淡白な素材をものすごく引き立て、足し算どころかかけ算の旨さになっている。
下にしかれた水蓮菜のしゃきしゃき感も楽しく、ソースをからめながらいただくと、中華風カルボナーラ?を想像させる、実にクリエイティヴな料理です。
「黒酢スブタのサラダ仕立て」は、黒酢で仕上げられた酢豚をスライスして、サラダ春菊とあわせて。菊の花びらもはいっていて、爽やかな秋の香り・・・しっかりした酢豚がサラダ春菊と花びらの可憐な味わいとベストマッチ、こちらもなかなかなお料理ですね。
「白身魚のピリカラとろみ麺」は、上質な山椒と辣油の鮮烈な香りと風味に、再度圧倒された一品・・・自家製にちがいない辣油はさすがにこだわってますね。山椒で口の中が痺れてくる、この感覚もたまらない。アコウダイと麺のバランスもよく、汗かきながら一気にいただきました。四川料理の真髄は"酸・甜・苦・鹹・香"の5つの基本の味に加えて"麻・辣"だという。
その魅力をあますことなく伝えてくれる素晴らしい麺でした。
そして、ここのお楽しみ、デザートは「桂花陳酒の香りの白きくらげのコンポートと イチジクのグラニテ」をいただきました。
以前は「白ワイン風味のサンザシのグラニテ」だったけれど、いろいろアレンジしてるんですね。もちろん本当においしい。鉄観音茶をいただきながら、最後までしっかり堪能しました。
MASA'S KITCHENもロウホウトイも桃ノ木も好きだけど、ここが一番ワクワクするかもしれない。
三度行って毎回ワクワクさせてくれたこの実力、評価をアップしました。
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↓は2008年11月のレビューです。
以前ランチでうかがって大変満足したこのお店、念願のディナーで再訪です。
2名だったのでアラカルトだとあまり品数がいただけないかと思い、予約時に6,500円のコースをお願いしました。これが大正解。
多彩で目にも楽しいお料理が品数豊かに供され、全部を覚えてくるのはほとんどムリ・・なのに、全て新鮮な驚きがあって素晴らしいレベル。
サプライズのある中華、素敵です。
お豆腐をテーマにしたコースとのこと、まずは6種の冷菜から。
牛すじとアキレス腱の煮込み
金目鯛の炒め物
くらげの冷製
鴨舌煮込み
キノコとタロイモの前菜、
もうひとつ・・・ああ思い出せない!
ビジュアルインパクトは鴨舌煮込み、すごいです。
以前上海でアヒルの舌をいただいたことがあるけれどそれにくらべると上品なプレゼンテーション。湯葉みたいなのがちょっと添えてあり、小さな青い唐辛子みたいのも一緒に、でも全然辛くない。アヒルの舌はコラーゲンたっぷりのぷりぷり感がよいです。
その他牛筋とアキレス腱もぴりっと辛く仕上げてあるけれどこの辛みが本当に旨味になっていて・・絶妙。
クラゲもよいですね、タロイモの前菜だったかしら、キンモクセイのような小さな花が一緒に煮込まれていて大変新鮮な香り。
いろいろな香りに包まれて至福のひととき、目にも楽しいし素敵なスタートです。
次はエビと中国野菜の炒め物、腐乳で仕上げたそう。
周りにまるくて赤い物体が・・プチトマト?
と思ったけれど、四川の丸い唐辛子、朝天辣椒だそう。かわいいです、がちょっとかじると辛ーい、でもほんのり甘みもあって実にいい香り!
エビはふんわりぷりぷり、中国野菜はこれなんでしょう、しゃきしゃきした長い青菜で初めて食べました、腐乳のこくのある香り、ともかくおいしい!ワクワク感も満たしてくれます。
やっぱり四川だからね。
少々はしょってしまってるかもしれないけれど、あと印象が強かったお皿としては・・・。
豚バラの煮込み、とうがらし炒め、くずしたような中国風の豆腐が下に添えてあって。
バラ肉はとろーりとしていてボリュームがあっておいしい。唐辛子の使い方が先のエビの料理とは違っていてぱりぱりに揚げた感じ、辛みの雰囲気もちょっと異なってその多彩な手法にも感心します。
とうふのスープ、松茸添え
細く切った干豆腐をスープにしたもの、上品です。結構大きめの松茸が一本、ごろりと入っていて嬉しい。
北京ダック。皮だけでなく肉も食べるタイプ。青菜をちょっと餅にまいて一緒に食べるとおいしいです。
スッポンのエンペラとキノコの煮物。
贅沢にスッポンのエンペラを使った一品。とろーりとこれもコラーゲンがリッチに・・・。
体が芯から暖まる、優しいお料理、丁寧にとった湯にもコクが感じられとても豊かな気分に。
最後のお料理は本場四川の麻婆豆腐。
これがまた、山椒が効いてなんと美味しいこと。このタイミングでご飯も出していただきましたが、相当お腹いっぱいなのに箸が進む、進む!
このあと口直しの小さなデザートがでて、さらに4種のデザートから好きなものを選んでくださいとのこと。あの青山椒のアイスクリームは・・・あ、今回のメニューにはありません。
二種類に杏仁をつかった杏仁豆腐、おしるこ、サンザシのグラニテと白キクラゲのコンポート、それから西太后が愛したというクルミをつかったアイスクリーム。
サンザシのグラニテも前回素晴らしかったのでこれをリピート、やっぱり相当クオリティの高いデザートだと思います。
約2時間、大変素敵な食事を楽しませていただきました。
飲み物は生ビール、そして2,400円の5年もの紹興酒1本。お会計はふたりでしめて16,600円、この品数と内容で大変満足度が高いと思います。
うーん、素晴らしい。
やれフカヒレだ、燕の巣にアワビ、上海蟹・・・といった高級素材で圧倒する高級店にはない、仔細なディテールに光るチャレンジと完成度の高さ。
何より四川料理にこんなに繊細でクリエイティブな解釈を持ち込んだシェフに拍手です。
このお店とは長いおつきあいになる予感があります。