レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2010/06訪問 2015/08/29
実に美味しいお店です。
店内は非常に狭いですが、マスターの趣味が色濃く反映された独特の空間は色んなところに目が行ってしまいます。
カレーも独特です。
インド風でも欧風でもタイ風でも何でもないソウルフードのカレーです。
ポークカレー、チキンカレー、ナスとピーマンのカレー、オクラカレー、ハンバーグカレー…色んな味が楽しめます。
なかでも、私のお勧めはポークカレー。
豚肉はカリカリに炒められており、ルーに後乗せされます。
一緒に添えられたピクルス、香菜との相性が抜群に良く、やみつきになる味です。
サイドメニューがこれまた独特。
ヤシの子サラダ、鱈のレバー、ホルモン味噌いため、自家製チョリソー、チリコンカルネ、…普通のカレー屋さんにはどうも無さそうなメニューがずらっと並んでいますが、どれも手抜きのないお料理で美味しいです。
昼のランチはサラダとスープがセットになっており、カレーは常時テイクアウトができます。
ご主人と奥様が二人で切り盛りされています。
ご主人は寡黙な方ですが、つかずはなれずのサービスがとても心地良いです。
3位
1回
2016/01訪問 2016/03/19
ハンター坂を少し上がったところに位置する雑居ビル2階のバーラウンジ。
道沿いから店内の様子を窺い知ることはできないので、最初は躊躇していましたが、いつも窓からこぼれ出ている雰囲気の良いオレンジ色の光に惹かれ、意を決して入店したのが最初でした。
階段をのぼると、立派なガラス張りのドアがお目見え。
その先には想像以上に広く美しい空間が広がっております。
店内は分厚い立派なカウンターにテーブル席が2つという構成、カウンター奥に並べられたボトル後ろには竹の木で造られた壁が配されており、和の要素も見られます。
一方、テーブル席には一輪の美しい生花が活けられ、先ほどのオレンジ色の光が全てを温かく包み込む雰囲気は大変ムーディーでスタイリッシュです。
サービスはお若いマスターとスタッフがお二人で担当されており、最初に好みなどを聞いて下さいます。
私は定番的なものよりもそのお店オリジナルのものを頂きたいと思ってしまう性格なので、マスターに色々伺ってから、「今日はこんな感じで」とだけ申し上げて、あとはお任せしております。
私が特にお勧めしたいのは、フルーツを使ったカクテルです。
四季折々の旬のフルーツが常時6,7種類ほど用意されているのではないでしょうか。
喉ごしが本当に気持ち良く、清涼感満点のスイカのカクテル、ずっしり濃厚で自然の甘さの底力を改めて実感させてくれるマンゴーのカクテルなど、名品は沢山ありますが、なかでも私のお気に入りはバナナのカクテルです。
ジューサーでトロトロになったバナナジュースにブランデーで香りをつけた、ややデザート的要素が強い一杯ですが、瀬戸物の器に注いで木製のスプーンで頂くという意外性や、最後に霧吹きでブランデーをスプレーするという心にくい演出に、マスターの世界観が凝縮されています。
フルーツのカクテルは、好みによって如何様にでもアレンジして下さると思いますので、ご自身の嗜好をできるだけ詳しくお伝えすれば、最高の一杯ができあがることでしょう。
お酒とともに供されるおつまみのレベルの高さもまた特筆すべき点です。
ナッツ、イチゴとピスタチオのチョコレート、生チョコ、チーズ…等々日によって内容は異なりますが、いずれも強いこだわりが感じられるものばかり。
ナッツはふっくらと綺麗な丸みを帯び、歯応えもよく、瑞々しさすら感じます。
チーズは3年熟成されたという代物で大変濃厚、削られた一片を少しずつ大事に頂きたい一品。
ひとたび、これほどまでに美味しいおつまみを頂いてしまうと、コンビニで市販されているようなチョコレートやおかきを供されているお店ではなかなか満足できなくなってしまいます。
マスターは非常に腰が低く気さくな方で、お客のペースに合わせた心地良い接客をして下さいますが、独学でお店を開店されただけあり、一本筋が通ってらっしゃいますし、大変博学です。
神戸には様々なバーラウンジが数あれど、お酒、接客、空間と、これほど完成度が高いお店はそうはないと思います。
非常に素晴らしいお店です。
4位
1回
2015/12訪問 2016/01/17
学生時代から利用させて頂いております。
今ではネットや雑誌などで絶賛され、休日は行列ができるほどの超有名店となりましたが、2003年頃まではお客は比較的まばらな印象でした。
初めてわらび餅をオーダーしたとき、女将さんが「先日、来○けいさんがバケツ一杯くらい食べたいと言って帰られました」と仰り、「○栖けいって一体誰だろう」と思ったことを思い出します。
お店は閑静な住宅街裏にひっそりと佇んでおります。
暖簾を潜り、庭石畳を歩むと、ここは改めて京都なのだと実感させられます。
格子戸を開き、靴を脱いで広い畳座敷に案内されると、全面ガラス張りの窓から中庭を眺めることができます。
苔生した地面に美しく刈り込まれた玉物、風情のある蹲や石灯籠等が配され、実に見事なお庭です。
季節によって四季折々の表情が加わるので、何度訪れても飽きることはありません。
ここで供されるのは、いずれも素晴らしいお庭に遜色のない上質な和菓子と飲み物ばかりですが、とりわけ名物「わらび餅」は絶品です。
国産の本わらび粉のみが使用され、オーダーを受けてから作られるというこだわり様です。
1人前は5つで\1,100ですが、5つだとあっという間に平らげられてしまう割には高いというのが最初の印象でしたが、自分なりの味わい方を確立した今では、むしろ安いと感じております。
「自分なりの味わい方」とは、1つのわらび餅を2分程かけて噛み続けるだけなのですが、これで2分×5つ=トータル10分間、変わり行くわらびの味わいを存分に愉しむことができます。
口にした瞬間は本わらび粉の清清しい風味が鼻を抜け、暫くは上質な刺身蒟蒻のような歯応えが堪能できます。
その後、噛めば噛むほど徐々にでんぷんが変質し、甘味が増していきます。
個人的には、黒蜜は敢えて必要ないと思います。
最後は液状に溶けて無くなってゴクリ・・・よろしければ一度お試し頂きたいと思います。
席を立ったり座ったり、庭園を隅から隅まで観賞し、濃いお抹茶も併せてじっくり楽しめば、延べ1時間弱の滞在となります。
お庭の拝観料を\300くらいと考えれば、もっとお得感を実感できますね。
個人的には、夏の夕立のあと、こちらで夕涼みをして帰路に就くのが一番好みです。
私にとって最も居心地の良いと思える茶寮のひとつです。
5位
1回
2009/12訪問 2014/08/16
神宮前の裏通りに佇む日本料理「一凛」。
ビルの2階、玉砂利が敷かれた石畳のエントランスを歩むと、お店が全面ガラス張りであるため、店内からスタッフの方が訪問に気付き、入り口まで出迎えて下さいます。
店内はカウンター席とテーブル席で構成されており、個室もあります。
クリーム色のコンクリートの壁、独特の吊るし照明などで構成された木目調の店内はスタイリッシュですが、まるでどこかのおうちにでもお邪魔したかのような温かい雰囲気を醸し出しています。
京都や神戸など関西で京料理を修行され、さらには赤坂の『柚子屋一心居』で料理長を務められた大将が供されるお料理は季節感を重視された京野菜を中心とした懐石料理。
美しい盛り付けに加え、器に対するこだわりも見られ、更なる食欲を掻き立てられます。
この日、頂いた\11,000コースのお料理は以下の通り。
・白子豆腐
・鯖寿司、子持ち昆布、黒豆、菜の花、さつまいもレモン煮、鰹節をあしらった牛蒡
・お造り盛り合わせ
・海老芋と鴨の治部煮
・はす蒸し
・鯖の香味焼き
・河豚とせりのごはんと赤出汁
・苺とブルーベリーのゼリー掛け
総じて、京料理の基本を心得られた控え目で上品な味付けのお料理でしたが、鴨の治部煮などはしっかりとした濃い目のだし汁にたっぷりの山椒があしらわれ、分厚く歯応えがある鴨肉に負けない一品で、素材の持ち味の生かし方をよく心得られていると思いました。
コースは\11,000の他に\15,000、\20,000の3種類。
本格的な日本料理としての価格帯は比較的お手頃だと思いますので、日本料理初心者の方への入門コースとしてもお勧めできます。
次回はワンランク上のコースをオーダーしてみたいと思います。
6位
1回
2011/12訪問 2013/03/05
一乗寺の住宅街に佇むコンクリートの建物。
入り口には和風の暖簾がかかっているだけで、一目見ただけでは飲食店とは気付き難い外観ですが、こちらが河原町ひさご寿しの次男がオーナーをされている「a womb」です。
ファッションに造詣が深いオーナーだけあって、2階にはオリジナルブランドの服飾・雑貨の展示販売スペースがあります。
細長く美しい坪庭、一本の長いテーブル、個性的なソファ、真っ白な自転車、近くの芸大生が制作した大きなオブジェ…等沢山の個性的なエレメントが上手く配置されており、和食を出すお店とはまるで思えません。
コンクリートの壁は一見無機質なのですが、天井が高く、店名の「a womb」=「子宮」が意味する通り、全体的にどこか温か味があって安心感を覚える空間に仕上がっています。
そんなクールな空間で供されるお料理は本格的なコース料理、アラカルトから定食的なセットもの、カレーライスなどのカフェ的なものまでバリエーションが実に豊富なため、様々なシチュエーションに使うことができます。
一般に、このような類のお店は見掛け倒しで、味は至って凡庸というケースが結構少なくないと思うのですが、こちらは和食の基本を大切にされた非常に繊細なお料理を頂くことができるお店だと思います。
お昼のコースにおける私のお気に入りは「黒竹」コース(\1,800)です。
吸物、寿司と野菜の盛合せ、デザート、抹茶という構成ですが、まず食前に炭酸のブルーベリー酢のようなドリンクが供されます(常時かどうかは分かりませんが)。
一粒のブルーベリーの実が炭酸のなかで浮き沈みする様子が実に面白く、この空間にもよく馴染みます。
吸物には、白味噌ベース、麩や冬瓜を含めたものなどが出されますが、本格的な懐石のなかで供されても遜色ないお味だと思います。
寿司と野菜の盛り合わせは長い器に盛られ、実にスタイリッシュで美しい盛り付け。
野菜を使ったお料理は常時5皿ほど、ひとつひとつに丁寧な仕事が施され、優しい味付けです。
メインのお寿司はいわゆる「変わり寿司」です。
ケーキのような体裁に盛り付けられ、ネタには新鮮な魚介のほかに湯葉や甘く焼き上げられた牛肉が。
酢飯には葱が忍ばせられ、程よく甘い仕上がりになっております。
デザートは色々なものを少量ずつ盛り付けて供されますが、特に美味しいと思ったのは焼酎のアイス。
甘ったるくなく、実に爽やかで個性的なアイスです。
抹茶は一保堂のものですが、透明なガラスの器に淹れられ、オーナー自らが目の前で煎じて下さいます。
総じて、\1,800という価格では通常味わえない本格的なお料理を味わうことができる実にお得なコースだと思います。
夜はコース(予約制)とアラカルトがありますが、大勢で訪れて、アラカルトで色んなメニューをオーダーするのがお勧めです。
お料理のメニュー数はそれほど多くはありませんが、お寿司から天ぷら、丼もの、カレーまでバリエーションは豊富です。
ドリンクでは、世界の珍しいビールが取り揃えられており、一杯目は皆でそれぞれ異なる種類のビールをオーダーし、飲み比べしてみるのも良いでしょう。
以上、こちらにしかないクールな空間と個性的なお料理に加えて、サービスも着かず離れずで心地良いので、ついつい遠出しても通ってしまうお店のひとつになっております。
今後も様々なシチュエーションでお世話になると思います。
7位
1回
2010/07訪問 2013/04/24
しとしとと雨が降る、春の寒い日の夕暮れ時にお邪魔しました。
この辺りはよく通るのですが、お店が地下にあり、なかの様子を窺い知ることが
できなかったので、入店にはなかなか勇気が要りました。
階段を降りるとそこには想像以上に暖かい空間が広がっていました。
小さいながら奥行きのある空間には土壁が塗られ、薄暗い灯りと味のある
木のカウンターが居心地の良い温か味をつくり上げていました。
カウンター越しには綺麗なカップとコーヒー豆の入った瓶が陳列され、
中年のマスターが静かに豆を挽いていらっしゃいました。
マンデリンをオーダー。
オーダーを受けてから一杯ずつ手煎りという拘り様。
数分経って出されたコーヒーは期待を裏切らないものでした。
程良い熱さと薫り高さ、柔らかい酸味と苦味…
実に味わい深く、ミルクを入れたくなくなるコーヒーでした。
コーヒーが本当に美味しかったので、ついつい他のメニューもオーダーしたくなり、
フルーツのロイヤルミルクティーとガトーショコラを追加。
やはり期待を裏切りませんでした。
フルーツのロイヤルミルクティーは綺麗な器に淹れられ、甘く、優しく
上品な味わいでした。
手作りというガトーショコラは、やはり脇役ということでしょう、
ポーションは小さく作られていますが、濃厚でしっとりしたチョコレートが
やみつきになる味です。
正直並みのパティスリーよりも遥かに美味しいです。
この手抜きのない仕事と店の温かい雰囲気に加えて、飾らないご主人の人柄。
全てが本当に心地良く感じられました。
その後も幾度となくお邪魔させて頂いておりますが、
私にとって一番のお気に入りのコーヒー店のひとつです。
8位
1回
2009/12訪問 2010/11/21
コストパフォーマンス良し…本格フレンチですが敷居は決して高くありません
麻布十番のカウンターフレンチレストラン。
知人より、「美味しい上にリーズナブル」という評判を聞き、伺うことにしました。
麻布十番駅より商店街を少し進み、左折したところにあるビルの2階がこちらですが、
外から眺めると、カフェのような外観で、かなり見付けづらいです。
入り口のガラス扉を開けると、ソムリエの方が笑顔で迎えて下さいました。
ソムリエ、ホールの方ともに、白シャツに黒のパンツという幾分カジュアルな着こなしで、
テキパキ仕事をこなされております。
店内はカウンター席がメインで、窓側にはテーブル席もあります。
タモの木でできた広い一枚板のカウンターは清潔感と温もりに溢れ、緊張感を解きほぐして
くれました。
隣席とも一定の間隔が保たれているので、リラックスして食事を愉しむことができます。
今回はボトルで軽めの白ワインを1本、料理はそれに合わせてアラカルトでオーダーしましたが、
いずれも素材の滋味・風味が充分に活かされたお皿でした。
以下、頂いたお皿を紹介させて頂きます。
トリュフのポレンタ…
完成度の高さから言って、おそらくスペシャリテのひとつではないしょうか、まさに「シンプルイズ
ベスト」を体現した一品だと思いました。
トリュフの香りが損なわれることなく、半熟の鶉卵とフレッシュなオリーブオイルが絶妙の
コンビネーションを織り成すポレンタです。
アサノファームから届いた冬野菜のポトフ…
「これぞ野菜コンソメの醍醐味」と言わしめる一品でした。
ニンジン、ジャガイモ、ビーツ等、様々な野菜が甘味や酸味といったそれぞれの持ち味をしっかりと発揮しつつ、全ての風味が滲み出た濃いスープが全体に統一感を与えています。
スープに加えられたオリーブオイルも一層のまろやかさを加え、完成度が高いと思いました。
梅肉豚の肩ロースとタマネギのマリネ…
上記2品に比べると、少々ありきたりかなあと感じてしまったのが正直な気持ちですが、綺麗な
ピンク色に仕上がった豚肉は心地良い歯応えを保ちつつ、滑らかな舌触り。
甘酸っぱいタマネギとのコンビネーションも良く、かなりのボリュームながら、ペロリと平らげられる軽やかな味付けに仕上がっております。
リンゴのスープとアールグレイのソルベ…
舌触りが心地良く、酸味が爽快なすりおろしリンゴのジュースのなかにソルベが浮かびます。
まるで重たくなった胃を浄化してくれるかのような爽やかさで、ついついもう一皿おかわりしたいと
思ってしまいました。
リキュールの入ったジュレも良いアクセントになっており、シンプルながら、様々な要素が絶妙に
絡み合う、レベルの高いデザートだと感じました。
以上、非常に素材も良く、高い技術で調理されたお皿の数々でしたが、しめて\7,000弱という
お値段にはびっくりしました。
麻布十番という立地も考慮すれば、なおさら驚きのコストパフォーマンスですし、人気の理由も
よく分かります。
更には、本格フレンチレストランでありながら、決して敷居が高くないという、このお店のスタンスが私はとても好きになりました。
伺った当日、カウンター席は若い20~30代のカップルがほとんどで、テーブル席も若い女性の
グループだったと記憶しています。
服装に関しても、デニムにスニーカーというカジュアルな格好が珍しくありません。
また、途中で、ご近所さんと思しき母娘2人連れが「予約してないけれど、大丈夫?」と入って
来られました。
空席があることを告げられると、嬉しそうにカウンター席に座られ、2人ともビールで乾杯され、
食事を始められました。
その光景を見ていると、何だかほっこりしてしまいました。
確かに、記念日等に襟を正して頂くフレンチも魅力的ですが、好きなときに気軽に頂くことができるフレンチもまた素敵だと思います。
こちらはそういったお客の思いを十二分に満たして下さる良いお店だと思います。
9位
1回
2016/02訪問 2016/02/19
ソフィア・コッポラの映画「Lost in Translation」にも登場した、代官山・猿楽橋近くのお鮨屋さんです。
ちなみに大将はこの映画をまだ一度も見たことがないようです(笑)。
外からは、なかの様子を窺い知ることが難しく、一見、敷居が高く、入りにくい印象を受けますが、決してそんなことはありません。
暖簾を潜ると大将と若い職人さんが威勢よく「いらっしゃい」とお声を掛けて下さいます。
店内は想像以上に広く、2箇所に分かれたカウンターに加え、テーブル席もあります。
お昼は非常にリーズナブルなお値段で、豊富なネタを提供して下さいます。
私はいつも1.5人前\1,500(付き出し、味噌汁付)をオーダーしますが、それでも飽き足りず単品で一貫ずつ好きなものを握って頂きます。
カウンター席では瑞々しい笹の葉の上に、大将が小気味良くネタを次々と握って下さいます。
笹の葉の上にずらりと並べられた鮨は宝石箱のような美しさを呈しています。
内容は毎日の仕入れによって変えていらっしゃるようなので、今日は何が出てくるのだろうという楽しみもあります。
丁度良い上品な大きさに切られネタ、人肌並みの温かさで少し緩めのシャリはかなり私好みです。
また、大将のネタ選びと味付けのセンスも光ります。
例えば、夏場だと、酢の締め具合が絶妙な新子。キスは昆布で絞め、スダチを搾って頂きます。
冬場だと、寒鰤の最高に脂が乗った部分を数日間熟成させて。肝にタレとスダチを少々効かせたカワハギも絶品。
大将にその日のおすすめを伺いながら、握ってもらうのが良いでしょう。
接客も気持ち良いですし、美味しい鮨が食べたいと思ったら、必ず頭の中で候補のひとつに挙がるお気に入りのお店です。
10位
1回
2012/10訪問 2010/02/03
栄町の路地裏にあるイタリアンレストラン。
分かりづらい場所にあり、メディアへの露出度も少ないと思われるので、これぞ隠れ家という感じです。
店内は広く、カフェやダイニングバーのようなカジュアルな雰囲気で、扉を開けると女性のスタッフが笑顔で出迎えて下さいます。
お店は一応、イタリアンにカテゴライズされているようですが、パスタやドリアといったオーソドックスなメニューよりもむしろ、神戸ではこちらでしか頂けないという「南の島豚」を使った料理や「オマールエビのビスク」等、ジャンルに捉われない個性的なメニューを名物とされているので、イタリアンと一言で片付けられるお店ではないでしょう。
料理はどれも手抜きがなく、はずれはないと思います。
残念ながらランチメニューは頂いたことがないのですが、ディナーメニューはコストパフォーマンスが抜群で、非常に満足度が高いです。
セット及びコースは\1,400~\3,800の価格帯で、2人用のペアセットも用意されております。
アラカルトも豊富なので、好きなものをお腹一杯頂きたい時はコースとアラカルトを組み合わせたりします。
私のお気に入りはBBQチキンセット(2人で\3,850)。
サラダ、スープ、バケット、BBQチキン、デザートという流れですが、スペシャリテとも言うべき「オマールエビのビスク」と「BBQチキン」を一度に頂くことができます。
ビスクは甲殻類の旨味がギュッと凝縮され、濃厚でクリーミーな仕上がりに。
バケットとの相性も抜群です。
チキンは皮がパリッと香ばしく、中身はふっくら柔らかい理想的な仕上がりです。
シェフが直々に厨房から運んできて下さり、目の前で切り分けて下さいます。
甘すぎないBBQソースが良く馴染み、秀逸な一品だと思います。
デザートはプリンやチーズケーキ等オーソドックスなものですが、どれも手抜きはなく、非常に美味です。
一連のコースとしては穴が無く、かなり完成度が高いと思います。
なお、アラカルトでは、生麺を用いたパスタやトマトのコンポート等を個人的にお勧めしたいと思いますが、総じて、どのメニューにも良い食材と良い油が用いられていることが分かり、味付けのセンスも良いです。
ドリンクはグラスワインが\400から用意されいるので、コースをオーダーして、3、4杯飲んでも\4,000以内におさまってしまうコストパフォーマンスの高さには驚きです。
以前、神宮前に「CAFE WEYEKIN」という食材にこだわった素晴らしいお店がありました。
私のなかでは、このお店の味がカフェ及びカジュアルダイニングの最高峰でしたが、残念ながら、
昨春、閉店されてしまいました。
それ以降、カフェ感覚で肩肘張らずに本格的な料理がリーズナブルに頂けるお店を探しておりましたが、こちらはその欲求を充分に満たして下さるお店でした。
今後も引き続きお世話になりますので、宜しくお願い致します。
2015.4.
久しぶりの訪問。
お店は黒を基調としたシックな内装にリニューアルされ、以前よりも高級感が増しました。
お料理は食材・調理法がバリエーション豊富で、それぞれのお皿に濃淡があり、お酒が飲めない方にも充分に愉しめる味付けに仕上げられていました。
また、多くのお皿に地元の珠玉の食材が用いられており、兵庫のアイデンティティをより強く感じさせる構成になりました。
疑いなく日本全国でもこちらでしか頂くことができない唯一無二のお料理であり、ミシュランガイドの三ツ星の定義である「そのために旅行する価値がある卓越した料理」 だと実感しました。
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2013.9.
久しぶりの訪問。
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2010.10.
22日に発売された「ミシュランガイド2011年版 京都・大阪・神戸」。
予想通り、めでたく三ツ星を獲得されました。
なお、年内の予約はすでに一杯とのこと、今後も神戸を盛り上げてもらいたいと思います。
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2010.6.
先日、下記口コミに
仮に「ミシュランガイド神戸版」なるものが近いうちに発売されるのであれば、…
などと記しておりましたが、本当に発売される(京都・大阪・神戸の3地域版)ことになり、
少し驚きました。
いよいよ三ツ星が現実味を帯びてきたのではと思っております。
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2010.4.
神戸・中山手の住宅街にひっそりと佇む現代的スペイン料理のお店。
この場所では以前、「BISTRO KOBE RA-KU-DA」という創作料理のお店が営業されていましたが、同店の閉店後、内装などをカスタマイズされ、2008年5月にオープンされたのが、こちらの「Ca Sento」です。
実はオープン当初、知人がランチで訪れた際に「高い割に美味しいとは思わない」と漏らしていました。
それなりに食べ歩いていらっしゃる方なので、その感想をついつい鵜呑みにしていましたが、当サイトも含め、巷での評判がうなぎのぼりに上がっていくので、これは一度うかがわない訳にはいかないと思っておりました。
2010年1月、幸運にもそのチャンスが訪れ、ディナーでお邪魔することができました。
まず、店内は白を基調としたシックでモダンなつくりで、テーブル席5つのみの構成。
各々のテーブルには適度な距離感があり、非常にゆったりと食事を楽しむことができます。
スタッフの方は皆若く、白いシャツに黒のパンツという小綺麗でカジュアルな出で立ち。
常時2、3人でサーブされており、とても気が利く印象を受けました。
お料理は、現代的スペイン料理の代表格ともいえるカタルーニャの「エル・ブジ」同様、いわゆる多皿料理です。
私たちが頂いたメニューは以下の通りです。
・白人参のフラン 鱈の白子添え…「洋風茶碗蒸し」とでも言いましょうか、実に繊細な味付けです。コンソメの餡にトリュフと柚子の風味が良いアクセントになっていました。スペイン料理の一皿目としては実に意外でした。
予想していたとはいえ、圧巻だったのは次の展開。
一皿目を頂いて間もないうちに、テーブルに次々と並べられていく美しい「少量多皿群」。
・スペイン カンタブリア産のアンチョビ
・天然鮃のモホソース和え
・渡り蟹のコルネ
・パルメザンチーズのムースとホウレン草のジュレ
・バスク産キントア豚の生ハム
・アオリイカ
・トマトのグリッシーニ
いずれのお皿も盛り付けの美しさは申し分なく、テーブルの上が一気に華やかになりました。
全てに新鮮な素材が用いられていることが分かり、食材のバリエーションも豊富なうえ、生ものの調理から火入れまで、シェフの技を存分に味わうことができます。
私のベストはアオリイカでした。
表面を炭火で香ばしく焼き上げ、中は半生の理想型。
適度な歯応えが残り、塩に肝のソースという味付けもよく合っていました。
シンプルですが、素材の持ち味を十二分に生かした一皿でした。
・フォアグラのコンフィ…トリュフをあしらって豪華な仕上がりに。フォアグラ本来の風味・旨味が充分に生かされた優等生的なお皿だと思いました。
・今日届いた野菜たち…この日頂いたなかでは一番のお気に入りでした。人参や赤蕪、菜の花…等、根菜や葉菜、果菜等といった様々な種類の野菜が生のままであったり、茹で上げられたりとそれぞれの持ち味を生かすように調理されております。焦がしバターとエメンタールチーズを使ったクリーミーなソースはさらりと軽く、程よい塩加減が野菜の甘味を惹き立ており、シンプルながらもしっかりと計算された一皿だと思いました。
・本日のお魚のソテー…お魚は甘鯛。身は脂が乗り、よく締っておりました。爽やかな味わいの九条葱ベースのソースとも相性は良し。これまでの構成から言えば、比較的オーソドックスなメニューでしたが、やはり素材の良さと火入れの技が光る一皿でした。
・シャラン産ビュルゴ家の鴨のロースト…フレンチでも定番の鴨のローストですが、こちらのシェフの手にかかると、ワサビやカラスミといった和の要素をあしらったオリジナリティ溢れる一皿に。色彩も非常に美しかったです。
・ヴァレンシア風おじや…魚介の風味が凝縮されたトマトベースのおじや。胃に心地良く染みわたる優しいお味が印象的で、ついついおかわりも…。〆には最適の一品でした。
・デザート2皿とハーブティー…デザートはレモンクリームがかかったアールグレイのゼリーとフォンダンショコラでした。
見た目にそれほどのインパクトはありませんが、基本に忠実なしっかりとした味付けでいずれもこれまでのお料理に遜色のないお皿でした。
以上、結論を申し上げますと、「百聞は一見に如かず」で、非常に繊細で完成度が高いお料理の数々だと感じました。
仮に前出の知人のコメントが事実だとすれば、シェフは研鑽を重ねられ、当時より格段にレベルアップされたのだとしか思われません。
さらには、「スペイン料理」という枠組みに捕らわれない自由な発想で、独創的なお皿の数々を生み出されているところに人気の秘訣があるのだと実感させられました。
現時点で、神戸ではこの手のお店は他にないと思います。
あと一点追記させて頂くと、こちらは神戸・元町のワインショップ「Jeroboam(ジェロボアム)」が経営されているため、ワインリストが大変充実しており、比較的お手頃な値段で提供して下さいます。
お店では若い女性ソムリエの方がこちらの好みや要望をしっかり聞いて下さったうえで、料理に合うボトルを複数提案して下さるので、安心感があります。
この日オーダーした「Holly's Garden PINOT GRIS WHITLANDS」はオーストラリア産の白ワインでしたが、ずっしりボリューミーなボディに酸味とほのかな甘味があり、料理との相性も非常に良かったです。
お料理、ワインともにレベルが高く、コストパフォーマンス、サービスも良し、という本当に素晴らしいお店だと思いました。
仮に「ミシュランガイド神戸版」なるものが近いうちに発売されるのであれば、現時点で三ツ星の最有力候補に挙げられる名店だと思います。