SV01改さんが投稿した手打 神代そば(島根/松江しんじ湖温泉)の口コミ詳細

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ほとんど麺類。

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手打 神代そば松江しんじ湖温泉/そば

1

  • 昼の点数:4.5

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2013/05 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

異質の中の本質

松江の武家屋敷エリアにある、人気のそば屋さんです。

クチコミ件数では、出雲の献上そば 羽根屋 本店に次ぐいで、島根県で2番目に多いわけですから、今更何を言うのかという感じもなくはないですがね。

こちらは、十割そばにこだわり、地元産のそばにこだわった、出雲そばの名店です。

お店に入ると、右手にガラス張りのそば打ち場があります。タイミングが良ければ、店主自らがそばを打たれる場面にお目にかかれるかもしれません。

出雲そばは、戸隠そばやわんこそばと並び、三大蕎麦と称されています。
そばが、粥食や蕎麦掻きから、蕎麦切りへと進化し、その後一大消費地の江戸で洗練されていったのですが、お江戸スタイルと別の進化を遂げ、ガラパゴス化した特長的なものが、三大蕎麦と称される所以ではないかと思っています。

こちらの神代そばでは、地物と北海道産のそば粉を使った2種類の蕎麦があります。
ところが、この2年間、5〜6回は出かけたかと思うのですが、残念ながら北海道産のものに出会うことがありません。
よほどめぐり合わせが悪いのか、たまにしか作られないのか。
一度は、地物と北海道産の食べ比べをしてみたいと思っているのですが、かないそうにありません。

今回は、その出雲そばの特長的なメニューを頂きます。
一般的には、円形の割子と呼ばれる容器に入った冷たい蕎麦が、出雲蕎麦の代表格と捉えられているようですが、蕎麦本来の風味を楽しむのには、やはり釜揚げでしょう。¥700です。
この日は地物だけでは、蕎麦ができなかったようで、島根県飯南町産、鳥取県日南町産、秋田県横手市産のブレンドです。

皮ごとそば粉を挽く、「挽きぐるみ(殻ごと挽くところもある)」という製粉方法も、出雲そばの特徴。
更科粉では白くてのど越しの良いそばが生まれる代わりに、そば本来の風味も失われているような蕎麦も多いかなと思います。
皮ごと挽かれた蕎麦からは、馥郁たる蕎麦の香りが生まれ、その香りを満喫できるのが「釜揚げ蕎麦」です。

茹で上がった蕎麦を、そば湯ごと丼に入れ、そばつゆで味を調えて食べる、出雲そば独自のスタイルです。
冷たいそばでは、この香りを堪能することは、まず不可能でしょう。

そして、冷水で締めずに、コシのあるそばが出来るかどうかが、そば屋の腕が試されるところ。
冷たい蕎麦とは異なる、この「もっちり」とした食感。

下手なそば屋が十割で打つと、ボソボソした短い蕎麦や、蕎麦とは思えない太さで出す店もありますが、この完成度の高さは神代そばならではでしょう。

さすがに、この釜揚げ1杯で成人男性の食欲が満たされるわけではないので、割子を1枚追加。
割子そばは、1枚単位で追加できるという便利さもあります。1枚¥300です。

そばの薬味、特に海苔を載せる、載せないは論議があるかもしれませんが、こちらの神代そばでは、1枚で頼んでも薬味が別盛りという、うれしいサービスがあります。
海苔は湿気ないし、薬味の好き嫌いもあるし、別の楽しみ方もあります。

冷たい割子は、容器にそばつゆを掛け入れて頂きます。

この日のそばつゆは、口当たりの柔らかい、角のとれたつゆでした。

釜揚げを食べた後では、蕎麦の香りは感じませんが、冷たい蕎麦ならではのコシの強さが楽しめます。
噛み締めて味わう蕎麦というところも、出雲そばの特長でしょう。

そば湯は湯飲みで提供されます。
やや、薄いそば湯です。
1杯だけでは物足りなかったので、お代わりを。

次は、ドカンと大きな湯桶で持って来てくれました。
こちらは、やや濃い目のそば湯で、好いですね。

このそば湯に、そばつゆを加えて頂くと、そばつゆの特徴が分かりやすい。
そば湯に加えると、かえしの中に潜んでいた鰹節の旨みが、ふわっと広がります。
そばつゆから鰹節の香りが立ち過ぎると、蕎麦の香りをスポイルしてしまうのですが、ここのそばつゆは、香りを抑えつつも旨みが上手く引き出されていると思います。
かえしに使う醤油にも、地伝酒にもこだわられた結果でしょうか。

江戸スタイルの蕎麦と比べると異質な出雲そばですが、その出雲そばの本質的な旨さに、ここ神代そばで出会えます。
蕎麦を食うために松江に出かける、その目的地の一つがこちらです。

2013/11/24 更新

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