『「マルタイラーメン」ご存知ですか？』akiiさんの日記

10月21日に発生した鳥取地震。
被害を受けられた皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。
隣県の熊本地震が4月14日に発生し、甚大な被害に対して無縁でもなく今も出来ることを続けております。
天災は時を選ばず、自然の力の前に私達は無力で出来ることは少ないものです。
その中でも、自ら出来ると言えば防災と減災。
東日本大震災の後、言い知れぬ不安と出来る事があればと防災の学習がてら防災士の資格を得ました。
災害時は先ず人命優先。それ以上に大切なものはありませんから。
自らの身を守ること。その次は救える命を救うこと。誰にだって出来ることはありますもの。
その後は生き続けるための環境。
ライフラインが絶たれても、電気・水道が整備されている現代では火を熾した経験がない子供も多いです。
その時の為の話をしますと、日記タイトルへ戻れなくなりますので、防災・減災の一環である保存食についてに話を持って行きます。

我が家ではローリングストックをしておりまして、保存食を一定の期間で購入、賞味期限の古いものから食べていき、不測の事態に備えます。
(ローリングストックについて) http://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h25/73/bousaitaisaku.html
日常から家に保存食を保管し、その食料が何人分何日分あるかを意識すると良いと言われます。
どんな状況であれ、食べる事は命を繋ぎます。
被災しても食べ物があるとないでは心の置き方も違ってきます。
そして、保存食とはいえ、美味しく食べられる方が良いに決まっている。
ありとあらゆる保存食を食べましたので、何が美味しかったかご興味のある方は聞いて下されば、お答えします(^^

保存食の1つに乾麺がありますが、被災時などはエネルギー利用料を節約するために、ゆで時間が短いものが良いとされます(火を使わずに温かい食事を食べられるものも保存食にはあります)。
そして保存のスペースは小さいほど好ましい。
昔ながらの棒ラーメンなども良いですね。
「棒ラーメン」といえば、名称は株式会社マルタイが商標登録しており、外のメーカーは棒状ラーメンと称せざる得ませんが、一般的には棒ラーメンの呼び名が浸透しているでしょうか。
麺は、生地を棒状に延ばしたものを熱風で乾燥させて製造する乾燥麺。
ちぢれ麺が主流である袋麺やカップラーメンとは異なり、細麺ストレートが特色。

商標を持っているマルタイラーメンをリサーチしてましたら、登山食としても愛されていることを知りました。
山へ持っていく際、カップ麺だとリュックの中で場所を取る上に、多い荷物に挟まれて容器が破損してしまう恐れがありますが、棒ラーメンはまっすぐなので荷物の間に入れることができ、調理後に出るゴミも少なくまとめられるのも大きなポイントだとか。
登山者の間では定番山食らしいのです。
防災食とアウトドア食は重なる部分が多いですが、登山家にも愛されていたんですね。

その棒ラーメンのマルタイ。製造販売を開始したのが1959年11月。超ロングセラー商品ということになります。
日清食品の創業者である安藤百福さんが、油で揚げることで麺を乾燥させた史上初のインスタントラーメンを開発したのが1958年。
その翌年に開発されたマルタイラーメンの棒状ラーメンは、麺を熱風で乾燥・冷却させて作られています。油で揚げない製法なので、フライ麺に比べてカロリーが低い上、生麺に近い食感が失われていないことも大きな特徴です。

袋には二食分(2束)の棒ラーメンが入っています。
作り方はいたってシンプルです。
①鍋に450mlの水を沸騰させて、麺1束を入れ3分間ゆでる。
②麺がゆであがったら火を止め、付属のスープ、調味油各一袋を加えて軽くかき混ぜる。
以上。熱い内に丼に移していただきます。お好みでトッピングを。
この日は、家にあった豚肉を焼いたもの、青梗菜をゆでたもの、おにぎり海苔、取り寄せしていた高知県四万十の卵、森の宝石をボイルして。

生めんに近い風味のストレート麺。
スープはポークとチキンをベースにした、あっさりしょうゆ味。強い特徴はなくとも飽きのこない味。
美味い、安い、手軽、そして環境にも優しい。塩分量も減って健康にも配慮。
パイオニアがロングセラーとなったマルタイラーメンは、マイナーながら一部で熱烈な人気を誇るラーメンです。

この棒ラーメンを販売している株式会社マルタイは、福岡市の企業です。
福岡県福岡市西区に本社を置き、主にインスタントラーメンを中心とした食品加工会社で、九州を中心に西日本で高いシェアを誇ります。
社名の由来は、創業者の藤田泰一郎(ふじた たいちろう)氏から。泰に○でマルタイとしたとか。
2014年には、業績が振るわず赤字拡大が報道されると、熱烈ファンが動きます。
その時期は登山家や即席めんマニアを中心にネットでも応援話が持ち上がっていました。
「支援せんといかん！」「棒ラーメンを箱で買おう」「場所食わないので保存食に最適」「いっぱい買うから会社潰れないで欲しい」「買って応援しよう」という声が続々と。

現在も、近くのマーケットで普通に陳列され購入出来るマルタイラーメン。一袋(2食・2束)155円(税別)。
最近地元の飲食店にて、深夜200円で食べたマルタイラーメン。
嬉しくなって日記を書き上げました。
福岡発、愛され棒ラーメンの話です(^^