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楽しかった時間の終わりにいただいた貴腐ワイン
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訪問前編から約1カ月、温かいお店の印象が心に残った状態で再訪。
訪問前編で感じた印象はどう変わるのか(変わらないのか)を楽しみにお店へ。
なぜかボ~っと始まった1日だったため時計を忘れたこの日。
そういう日に限って立てこんでいる会議のタイムマネージメントにはかなり不便でしたが(^^;、時間を忘れてレストランで過ごすには最高の条件。
(時計を忘れ)時間が心配なので少し早めにお店に到着。
今回は階段ではなく、エレベーターで店内へ。
記憶の中にまだちゃんと残っている温かいイメージそのままの優しい笑顔に迎えられて席につきます。
とても寒い一日でしたが、心が温まれば一瞬で体も温まる?
食前酒としてシャンパーニュをいただきながら、ジャケットは不要だったな、と。
この日は、訪問後編ということもありますが、個人的には銀座シリーズ第3弾(途中一人しゃぶしゃぶなどもありつつ・・・)でもあります。
こちらも第1弾、第2弾に続いてサービスがとても素敵なお店。
こちらのお店のサービスは、(変な表現ですいませんが)「自分をよく見せたい!」と頑張らせちゃうサービスではなく「ありのままでどうぞ」と言われている感じ。
感じ方は人それぞれでしょうが、少なくとも私にとってはそういうサービスであり、そういう空間。
いただくお料理の味、食材あるいは食感。
それらの少なくとも一つに必ず優しい印象がある。
それも肩の力を抜かせてくれるのかもしれません。
で…肝心のお料理のコメントは以上終了…
日付が変わるまでお店を存分に楽しんだこともあり、いただいたワインも(私にしては)相当な量。
食前酒、白ワイン、ロゼワインをグラスでいただいた後、MOREY-ST-DENIS 1er CRU “LES RUCHOTS” 2006 / DOMAINE ARLAUDを。
その後、グラスで赤ワイン、果てはデザートワインまで。
結果、お料理とワインと会話とそのすべての記憶がごちゃっと一緒になって、心に残る幸せな記憶に。
だから、パーツパーツをコメントすることが難しい。
コメントするとなんだか違うものになってしまう気がします。
(単なる酔っ払いと言う理由が一番なのですが^^;)
訪問前編の翌日に浮かんだのは「感謝を伝えたい方とご一緒するのが似合う空間だな」とのイメージ。
そのイメージを心に残したまま、感謝を伝えたい方とご一緒した訪問後編。
翌日に浮かんだのは「共感が生まれるお店」というイメージ。
お店の方の提供して下さる高品質なサービス。
心を柔らかくしてくれるお料理とそれに合うワイン。
肩の力を抜いてありのままの自分で過ごさせてくれるから、きっといつもより会話が弾むはず。
「美味しいね」はもちろん、会話の中にもたくさんの共感が生まれるのかな、と。
楽しかった時間の終わりにいただいたのはこちらの貴腐ワイン。
上品かつ濃厚な甘さを支えるのは、主張はしないけれど奥に控えちゃんと存在する酸味。
「女性もかくありたいね」と訳わからない酔っぱらいの戯言を心でつぶやきつつ・・・
お店の方に、ご一緒した方に気遣いいただきながら、楽しませていただいた訪問後編。
続編は・・・きっとあるような気がしています。
そんな続編に備えて、お店に似合う素敵な女性にならねばっ。
今日いただいたパワーを活かして前向きに!
ありがとうございます。
(2010.1)
うっかり見過ごしてしまいそうな小さな入り口から地下へ。
階段を下り、扉を開けると目の前にすぐ現れる白い壁。
「裏口?」と思い一瞬扉を閉めかけてから、再び中を覗いたら、その奥にガラス扉。
ガラス扉とその奥に見えるお店の方の笑顔から「あ、ここで良かったんだ。」と。
エレベータで降りれば、エントランスとわかる空間に出るのですが、私のように階段で下りてしまうお客様も結構いるそう(^^;。
想像していたよりずっとこじんまりとした店内で、想像していたよりずっと多い人数のスタッフに迎えられ、きっと想像していた通りに心地よい時間を過ごせるのだろうな、と期待して着席します。
案内されたのは、丸テーブル。
本日は、食いしん坊の先輩たちとお食事。
年始の特別期間のため、本日は1コースのみの営業。
お野菜を中心にしたコース12,000円です。
こちらのお野菜は京野菜が中心。
それはソムリエ吉岡さんのご出身地ゆえ、とのこと。
まったく偶然なのですが、個人的に、年末年始は京野菜にゆかりのあるフレンチに縁がありました。
まずは、HENRI GIRAUDをボトルでいただきつつ、全員がそろうのを待ちます。
お店の内装は白が基調。
だから(?)選んだのはブラン・ド・ブラン。
このお店の内装は、人の気持ちを優しく包む気がします。
加えて、お店の皆さんに共通のソフトな笑顔、野菜を中心としたソフトなお皿、そして、お店の方の言葉のテンポがとてもソフト。
これらが総合的に作用して、自然と優しい笑顔が生まれるお店。
翌日このお店を思い出すときに頭に浮かんだのは、「感謝を伝えたい方とご一緒するのが似合う空間だな。」というイメージ。
訪問した日のお客様は私たち以外全員カップルでしたが、なんだか納得。
とても心が温まるお店だからです。
昨年9月1日のオープン当初は、お客様を喜ばせようと多皿&大量を心がけていたそう。
しかし、「メインまでたどり着けない」との声も多く、現在はややポーションを小さめに、でも「多皿」は維持した構成に変えつつあるとのこと。
ときには時間の制約があるお客様のために、1時間半&5皿などというアレンジもなさるそう。
本日いただいたのは、3時間半&8皿という今の一般的な時間と皿数。
野菜なら人3倍(?)食べられる私にとっては、無理なく収まるボリュームです。
具体的なお料理名はわからないのですが、いただいたのは以下のもの。
(まずはアミューズとしてビーツとオレンジのカクテル&ラベンダーで香り付けしたプチトマト。ほんのり甘いです。)
(続いてエビイモのスープですが、中にはトリュフと一緒にスクランブルエッグが。口の中でほんの少しピリッと感じるペッパーがアクセントになっているので、材料由来の甘さは単調ではなくリズムになる感じ。)
(3色の大根を中心にした野菜のガルグイユです。山伏茸、ユリ根も混入^^。ピーナッツと山椒がアクセントです。野菜本来の美味しさで食べさせるお皿はフレンチではちょっと新鮮な気がします。)
ここで、「白」ワインのリストの中から、Roses Sauvages 2006(ACAlsace)/MARC TEMPEを。
2006ではありますが、フレッシュな色の綺麗なロゼでした♪
(6時間じっくりとローストしたあま〜いたまねぎと炭焼きしたしゃもの砂肝にシチリアのチーズを薄く軽やかに乗せたお皿です。しゃもはまるでお刺身のとろのような食感が面白い。)
(右下にいるのは…ハト?と言ったら笑われました。うぐいすを模したものだそうです。平和の鳥、ハトかなあ…と。安納芋のニョッキにピスタチオのアクセント。かぼちゃをはじめ甘さのある野菜を使用した作品をちりばめたお皿。)
(イタリアチーズといいこちらのお料理といい、本日はイタリアンがいっぱい。パスタをリゾット風に味わえるよう、米粒大に切って仕上げたおくらのリゾット風。ゴルゴンゾーラの風味が食べ進めると徐々に効いてきます。)
ここでなぜかブラインドテイスティングのお遊び。
こんなグラスがお店に用意されているんですね。
中身は、Santenay 1er Cru Les Gravieres1997/Poussed'Orです。
(メインの前に小さなラビオリをトマトのコンソメに浮かべて。ラディッシュ、ブロッコリー、平茸です。本日の場合お口直しが必要な濃いものはなかったので、トマトの酸味で整えるという案はぴったり。)
(ハンガリーのマンガリッツァという豚のお肉。たっぷり時間をかけたロースト。追加料金を払ってこの3倍の厚さで食べたかったの声多数。下にはクスクスが隠れています。こちらのお皿は、大体下に何かが隠れているような気がします。)
(アヴァンデセールはキュウイのピューレと青りんごのジュース。)
(カラメル、りんご、パンケーキ等々なんとなく懐かしい顔ぶれが大人っぽく盛り付けられています。りんごの黒糖キャラメリゼ、パン・デ・ピスのローストとグラス。色んな工夫はあるのでしょうが、斬新なばかりではないところが親しみやすいな、と感じました。)
この後のプチフールの完食者はゼロ。
野菜中心とはいえ、かなりの満腹感です。
さて、タイトルに示した通りこちらは訪問前編。
翌月に訪問後編を予定しています。
この日感じたお店のイメージは後編でどのように変化するのかしら?
初訪問の印象を大切に心に刻み、次の訪問まで心にしまっておくことは、1回の訪問が2倍楽しくなる感覚です。
この日感じた居心地の良さをまた味わえるといいな、と思いながらお店を後にする瞬間。
「また来ますね」の心の声は届かなかったはずですが、優しい笑みで見送っていただきました。