『ビオディナミコ 過去レビュー』P. Eaterさんの日記

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追記:

久方ぶりに、BIODINAMICO行ってきました。

あいかわらず、突っ込みどころは満載。

あ、これが、メニューですか、どうもありがとうございます。メニュー変わったのね、、、、

って、え~!!!!前菜、パスタ、メイン2皿ずつしかないぢゃん!!

と思ったら、ランチで出している、豆の前菜やらパスタ類、そしてメインは単品でも出せるとのこと。そっか、じゃあ、まあかっこつかないわけではないと。。

自分がこのたび頂いたのは、ホタテオーブン焼き、赤海老とポルチーニとルッコラのインサラータ、
鳩とジャガイモのラビオリ・ドルチェフォルテソース、ウサギのインヴォルティーニ。

何でも、パスタだけはシェアーができるようになったとのことで、これは2名で行ったものとしては、嬉しい限り。まあ、どうせ、シェアーできなくてもお皿を回して半分コしちゃうんだけどねっ!(それは全然良いみたいだし)

ホタテは相変わらず超絶。ホタテの凝縮した旨み、生ハムの塩分にアクセントをビシッと与えるトマトけっパーソース。すげ~。悶絶系。ちょうどこのとき、同じくホタテを食べていた隣のテーブルからも、「おいしいよ~。たまんないよ~。」ともだえる感じの声が(かなりオジサンっぽい人だったので、気持ち悪いのだけど。。。)★5.0

赤海老もやばい!赤海老とポルチーニとジャガイモの足し算がこのようなマジカルな厚みを生むなどとは知らなんだ!やはりアクセントにルッコラのヴィネグレット和えのようなものがついて、これも凄い。やっぱり凄い幸せなんですけど。。どうしよう。。。★5.0.

鳩とジャガイモのラビオリ・ドルチェフォルテソース: ソース、ソースが。。。。バターとセージのチョコレート風味のこのソース。。。切なく消えていくチョコレートソースが、、、一瞬効いてすぐ身を引くこのソース。びっくりの淡さ。★4.5~5.0

ウサギのインヴォルティーニ:ウサギにはしっかり火が通っているのに、中のフィリングのおかげかパサパサ感もなく、素晴らしい仕上がり。派手さはないものの、こちらはほんと、真っ当真っ当なお皿。★4.0~4.5

一品一品の価格はややアップしているのがちょっと残念だが、これだけのお皿が食べられるのだからしょうがないのかな。。。

一皿に気合をこめすぎるせいか、皿数が異様に少ないかわりに、一品一品がイタリアン王道路線を爆進しているこちら。変幻自在の多皿料理を毎月生み出しているSalone2007とは完全に別物。ほんとに系列店なの?と疑ってしまうくらいの雰囲気。

もっともっと新しいメニュー増えてほし~な~!ベビーフェイスの辻シェフの今後に更に期待!!

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やったー!登録一番乗り~♪

行って来ました、新規オープンのSalone2007の系列店のこちら。

っていうか、この店色々強烈過ぎ。

シェフが、ヴォーロコズィーのスーシェフをオープン当初から勤めていたこともそうだけど、Saloneのサービス藤巻さんに新規オープンのお店があるという話を伺ったときから「えっ!?」て思うことばっかし。

お店の名前は?「BIODINAMICOです。」

「え~~っ!!良いんですか、そんな名前つけて。。。」

「あ、ちなみに予約は、ネット予約のみですので。」

「え~~~っっ!!!電話予約なし??ありえなくないですか。強気というかなんと言うか。。。(どうやら予約なしに、ふらっと行く分にはいいらしいけど。。)」

しかも、Open Tableとかいうサイトから初めて予約してみたけど、これが結構面倒くさい。何かうまくやらないとバグとか出るし。。。

まあ、そんなことはさておき、初日の夜にわくわくしながら、渋谷に向かってみる。Shipsとかがある辺りね。。

ってなんだこのエリア。。

ドレッドヘアー的な人や、顔中に色々金属片を付けまくってる人や、スケボーばかりやってる人とか沢山いて、およそお洒落なレストランなんかなさそう。。。

しかも、現地に到着してみると、鉄骨が張り出しているようなつくりになっている外観は、なんとも言えず。。。

でも、気を取り直して、階段を上がって入店すると、白を基調としたほんわか暖かな空間でほっとする。なんか、藤巻さんもいるし。しばらくは、こちらにいるらしい。

夜は、コースメニューはなく、アラカルトのみということで、前菜、パスタ、メインを3品チョイス。全品1000円台後半から3000円台だな。このロケーション的には、やはり強気の値段かな。

アミューズは、いきなりチーズをゴロン。グラナパダーノというらしい。Casa Coste Pianoというシュールリー製法のスパークリングワイン(勿論ビオ。ドライで、ミネラリーなんだけど滋味深さもある)と合わせると良い感じ(まだ実験段階みたいだけど)。

前菜は、ホタテのオーブン焼きアントニオ風。ホタテにくるっとラルドが巻いてある。下の茄子とラルド、ホタテの相性が抜群。ゴリンゴリンのホタテの食感(火入れお上手~)、異常なまでに香るラルドとその塩分。すげーー。正真正銘のトスカーナだわ。ホタテの紐をトマトソースで合えて、ぶっとセージを乗せた付け合せ。香りがぴったんこ。幸せだわ~。★5.0.

パッケリ鮮魚のラグー:トマトソースがなんか異様に旨い。。このトマトソースだけでも幸せかも。パッケリがおっきいけど、若干硬いかな。イタパセのぶんぶんの香りとホウボウが良い相性。★4.0~4.5

鳩のオーブン焼き ドルチェフォルテ:鳩の手羽、モモ、胸肉、キモなどを火入れを変えて。ここでもやはり火入れお上手~。胸肉のロゼ感は秀逸。カカオソースの異国感がすごい。これ、そのまんまトスカーナで出てくるんだろうな~と思わせる一品。★4.5

栗のタルト:フランスのタルトのようなガチガチの生地ではなく、スポンジのような生地でもなくその中間程度の食感。栗の香りが一杯。松の実に、なんとローズマリーまでが入った一品。これもしみじみうまい。。いっぺんに大量に口に入れるともそもそしてしまうけど、赤ワインを飲みながらチビチビいただくとなんだかとても幸せ。★4.5

エスプレッソ:ホールを任されている女性が入れてくれる。あっさり淡々としながらも楽しそうに動いている彼女ならではのエスプレッソかな。すっきりあっさりだけど、何かそれだけでは済まないような味わい。なかなかの出来。★4.0~4.5。

藤巻さんのサービスもフランクでほんと心地良いんだよな。。いきなり人の心の中に土足で入り込んでくるサービス。藤巻劇場とはよく言ったもんだ。唯一無二の個性。

トスカーナ料理なんて地味で大して美味しくないと思ってたけど、こちらのものはホンと真っ当でご立派。勿論派手さがあるわけではないのだけれど。こんだけ正しい料理なら、全く値段も気にならない感じ。お気に入りの一品を見つけて、折に触れて通いたいお店が出来てしまった。何か色々雑誌の取材予定などが既に入っているらしいけど、いきなりブレイクとかじゃなくて、ゆっくり伸びていってほしい感じだな。。

オープン初日ということもあってか、やや皿出しはゆっくりペース。また、ワインの数も、トスカーナのビオ限定とか無茶なことをしているせいで、まだまだ少ないみたい。未完成ながらも異常なポテンシャルを感じるこちらのお店。超好き。


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