2回
2010/07 訪問
過去にこんなつけ麺 あったかの~
一言コメント:魚臭い、脂ごってりのつけ麺店に対する警鐘
概括:鴨の柔らかさが主張するスープに卒倒。味へのこだわり、細部のみでなく全体のバランスへの配慮、ホスピタリティーに対する意識、、人の良さ、良心的値付け。全ての条件が整ったラーメン店。
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10数年ぶりの訪問。ますます有名店になってしまっても、以前から変わらない女将さんの笑顔。客との会話からも非常に常連が多いのがわかる。
鴨豚つけ麺、730円。煮玉子100円。
具材は別皿に盛られる。後は、麺とスープ。
近時のつけ麺店の特徴はとにかくとんこつ・魚介ダブルスープ、魚粉、脂の強さ、とろみの一辺倒。共通の弱点が温度低下、そして食べ飽きるということ。
こちらのは全く違った。
スープが違う。魚介の味わいは立たない。でもそこにいる。柔らかく他の要素に包まれ、天下三分の計の如く第三勢力として存在。他の要素が動物系のスープなのだが、異質なのが動物系が豚系のみならず、鴨の出汁及び鴨の脂。第三局としての存在感。
何よりも、表面に浮いた脂の柔らかさ、軽さ、香ばしさ。鴨脂ならではの仕上がり。無数に浮いたネギも当然鉄板の美味しさ。食べ進んで、温度が落ちてきても不満なし。鴨なんばんを食べても不満に思わないのと同じか。
この全体としての柔らかな仕上がりは何?幸せのエキス。スープ割のスープはどちらかというと魚介系強めでまた違う表情に。
麺が違う。かなり大量の麺。普通なら三分の一くらいで食べ飽きてきて、つじ田の系列のように、酢橘やら黒七味やらほ欲するところ。こちらは、一気に食べ切ってしまった。違うのは舌触り。すすると、舌に着地するやいなやはねるように喉の奥へどんどん流れていってしまい、すとんすとんと胃にたまっていく。異様なまでの滑らかさ。最初は水っぽいのかと思った水切りが実は丁度よいものだとわかる。極上の蕎麦でみかけるようなギリギリのみずみずしさ。
具も違う。海苔も厚みのある良質のもの。ゼラチン状に固まった煮玉子もおそらく、意図したとおりの味。チャーシューの味わいもスープの醤油との共通性が保たれた違和感のないもの。もももパサツカず、バラも適度な脂。
サービスも違う。店側があるお客に煮玉子を出し忘れる。そのときにも、すみませんをいやみなく連呼。追加で準備をしている間中ずっと、今出ますからね~、すみませんね~。とくどいくらい。待たせているストレスを全て消し去るような。ある意味高等技術。
値段も違う。ここまでの素材のこだわり等をもったラーメン店で荏原中延という辺鄙な地とはいえ、駅徒歩15秒の立地で730円という値段は本当に素晴らしい。
ホスピタリティーと味覚の追求。全てが揃った店。20人以上いつでも行列しているのが、問題点といえば問題点。。。
2010/07/24 更新
10年以上ぶりの訪問。なんだか最近醤油ラーメン付いているので再確認がしたくて。食券制というか呼出制は外で凍えながらまったりする必要がなく並ぶ人に人権が認められている感じで良いですね、なんて奈つやのことを思い出したり。出てきた中華そばは魚系の出汁が香りまくり良いスタート。味わっても肉系の出汁より若干魚系が勝ってはいるが、違和感なし。そしてとにかくとにかく柔らかなのにしっかりした旨味で旨味調味料とは無縁の世界。後を引きまくるいくらでも飲んでいたい味わい。硬めの麺はそこまで香りが強いとかではないが、やけに旨みを感じる不思議な仕上がり。厚めの海苔は香りも強めで、スープでしならせて食べると心地よい。煮卵は他店のこだわり系の卵と比するとやや普通な感じはするが仕上がりは良好。2種のチャーシューは10年以上前に食べた時の記憶がフラッシュバックする味わいで豚の脂や肉の旨みが感じられて素晴らしい。このラーメンを飲食経験がないというオーナーが作っているという、脱帽極まりない。