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far longのレストランガイド
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far long
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1回
昼の点数:5.0
2013/09 訪問
土着から洗練へと昇華した「沖縄すば」
今の私にとってみると前回この店を訪れた2007年12月と言うのはまさに運命の月だったわけで、この月を境に自分を取り巻く環境、時間軸が大きく大きく変化したのだと言うのが今更ながらしみじみと感じられる。当然ながら下記のレビューを認めた時にも6年後の自分が果たして今のような状況になっているなどとは夢にも思ってなかったはずだ。今回、ほぼ4年ぶりに沖縄を訪れるにあたり、いつものようにいくつかの気になる店をリストアップした。もちろん、手頃な価格で食べ歩きが楽しめる沖縄すばが中心だが。これまでにも何軒かの沖縄すばを食べ歩いてきたが当時私が満点と思い込んだ当店のそばの実態を確かめてみようかと酔狂にも那覇中心部から歩いて!この店がある識名地区に向かってみた。汗だくでたどり着いたお昼前、細い道路が入り組んだ高台の住宅街にある蔦の絡まる一軒家、それが当店。思わず懐かしいなと外観の写真をパチリと撮って、入店した。天井が高いコンクリート打ちっぱなしの店内は地形を巧みにいかしたいかにも渡辺篤が好みそうな住宅でもある。板の間のテーブルに腰を落ち着け、お運びの若い女性に木灰すばと喉の渇きを収めようとアイスコーヒーを注文した。大きな丼で供された木灰すば。優しいスープを纏う縮れた不思議な食感の麺。微妙な空気の層を含みながらも形状記憶合金さながらに元の形をとどめようかとするようなしこしことした食感はうどんとも違うし、今風の沖縄すばとも随分趣を異にするように思われる確かにここでしか味わえないすばだ。噛みしめると小麦粉の風味が鼻腔を抜ける、強張ったコシがある麺だが表面はあくまでもつるんと滑らかでこれはやはり美味しいな。具は味の染みた厚切りの豚ロース、かまぼこのような練り物が二枚に小葱と紅ショウガがパラリと。意外に食べごたえのある肉もスープの味を邪魔することなく美味ナリ。食後、アイスコーヒーで水分を補給して街中へと(帰りはタクシーを使って)戻った。改めて訪れてみると、この店が何から何まで満点かどうかは微妙かと思うが、沖縄すばオリジナルを食べさせてくれる店としてはやはり貴重かと。意外なことが始まった思い出の店として★はそのまんまで。ちなみに今回初めてトイレを借りたのだが、下の階?には6人掛けのテーブル席が3つ。そして改めて個人宅を上手く改造だかして使っているのが感じられた。~~~以下07年12月~~~那覇識名にある蔦の絡まる一軒家のすば屋兼カフェ。洗練の「沖縄すば」が味わえる名店だと思う。識名園の前を行過ぎて、日が暮れたらさぞかし雰囲気が出るであろう沖縄式の墓地を通過。道なりに進んだ最初の交差点を左折してすぐ左手に駐車場を発見した。運良く駐車できたら右手の坂を上がってすぐの左手の蔦の絡まる建物が目指すてんtoてんだ。ちなみにこちらに侵入するならせいぜい1500CCまでのレンタカーがオススメ。とても狭い道、駐車場である。店内はその外観同様、モダンな民家のようだ。高い天井、コンクリ打ちっぱなしの内壁。客席は入口のリビングから分かれる上下のフロアもあって、結構キャパがありそう。なかなかユニークな造りの店内。私が渡辺篤史なら感嘆の声を上げながらグルリと室内を巡っているところである。気持ちの良い外光が注ぐダイニングに並べられたテーブルについて若い女性店員に注文したのは「木灰すば(もっかいすば)」¥630。5分ほどして供されたそば。うにうにとした縮れた麺。透明度の高いスープ。お約束のばら肉、かまぼこ、小ネギ、少量の紅しょうががトッピングになったルックス。大きく上品な器に盛りつけられた整った容姿からして沖縄そばらしくない非日常が感じられる。スープはクリアにしてダシの芯の太さが感じられる濃厚な旨味。鰹ってより昆布だしがメインのようなクセのない優しい味わいだ。麺はウニっとしたコシ、もちもちとした歯応え、卵こそ入っていないはずだがやや黄色味を帯びており手打ちのパスタ:タリオリーニを想起させる食感。いずれにしろ「沖縄そば」というカテゴリーに収まりきれないくらいに美味であった。うどん?ラーメン?パスタ?とも異なるのだが、目を瞠る完成度に思える。途中、水を注ぎ足しに来てくれた店主と思しき妙齢の女性に麺がヒジョーに美味いと告げると、麺は打ち終わったあとにしっかと揉みこんでちぢれを作り上げるのだ、とのこと。女性の力仕事でたいへんそうだったがその他言葉の端々に沖縄そばへの愛着、矜持が感じられた。いずれにしても、沖縄そばに対するリテラシーの確立を想定しながら食べ比べを実施したわけだが、こちらの沖縄そばの洗練さはアタマ一つ抜けていた印象だ。伝統的な沖縄そばの特長をさらに研ぎ澄ませたような品の良い一品。現地で食べ比べをするのであれば是非とも中心に据えたい名店であると思った。地方の日常食を洗練された郷土食に昇華していると言う面で、既に閉店してしまったと言う高松は讃岐うどんの名店松家製麺所(店内の雰囲気は全く異なるが)を彷彿とさせる、ロケーションも魅力に溢れるユニークな店であった。地元の人間に言わせると「ちょっと違う」との評価もあるようだが、食べ比べをするなら一度試してもらいたい。
2013/09/08 更新
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一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
今の私にとってみると前回この店を訪れた2007年12月と言うのはまさに運命の月だったわけで、この月を境に自分を取り巻く環境、時間軸が大きく大きく変化したのだと言うのが今更ながらしみじみと感じられる。
当然ながら下記のレビューを認めた時にも6年後の自分が果たして今のような状況になっているなどとは夢にも思ってなかったはずだ。
今回、ほぼ4年ぶりに沖縄を訪れるにあたり、いつものようにいくつかの気になる店をリストアップした。
もちろん、手頃な価格で食べ歩きが楽しめる沖縄すばが中心だが。
これまでにも何軒かの沖縄すばを食べ歩いてきたが当時私が満点と思い込んだ当店のそばの実態を確かめてみようかと酔狂にも那覇中心部から歩いて!この店がある識名地区に向かってみた。
汗だくでたどり着いたお昼前、細い道路が入り組んだ高台の住宅街にある蔦の絡まる一軒家、それが当店。
思わず懐かしいなと外観の写真をパチリと撮って、入店した。
天井が高いコンクリート打ちっぱなしの店内は地形を巧みにいかしたいかにも渡辺篤が好みそうな住宅でもある。
板の間のテーブルに腰を落ち着け、お運びの若い女性に木灰すばと喉の渇きを収めようとアイスコーヒーを注文した。
大きな丼で供された木灰すば。
優しいスープを纏う縮れた不思議な食感の麺。
微妙な空気の層を含みながらも形状記憶合金さながらに元の形をとどめようかとするようなしこしことした食感はうどんとも違うし、今風の沖縄すばとも随分趣を異にするように思われる確かにここでしか味わえないすばだ。
噛みしめると小麦粉の風味が鼻腔を抜ける、強張ったコシがある麺だが表面はあくまでもつるんと滑らかでこれはやはり美味しいな。
具は味の染みた厚切りの豚ロース、かまぼこのような練り物が二枚に小葱と紅ショウガがパラリと。
意外に食べごたえのある肉もスープの味を邪魔することなく美味ナリ。
食後、アイスコーヒーで水分を補給して街中へと(帰りはタクシーを使って)戻った。
改めて訪れてみると、この店が何から何まで満点かどうかは微妙かと思うが、沖縄すばオリジナルを食べさせてくれる店としてはやはり貴重かと。
意外なことが始まった思い出の店として★はそのまんまで。
ちなみに今回初めてトイレを借りたのだが、下の階?には6人掛けのテーブル席が3つ。
そして改めて個人宅を上手く改造だかして使っているのが感じられた。
~~~以下07年12月~~~
那覇識名にある蔦の絡まる一軒家のすば屋兼カフェ。洗練の「沖縄すば」が味わえる名店だと思う。
識名園の前を行過ぎて、日が暮れたらさぞかし雰囲気が出るであろう沖縄式の墓地を通過。道なりに進んだ最初の交差点を左折してすぐ左手に駐車場を発見した。
運良く駐車できたら右手の坂を上がってすぐの左手の蔦の絡まる建物が目指すてんtoてんだ。
ちなみにこちらに侵入するならせいぜい1500CCまでのレンタカーがオススメ。とても狭い道、駐車場である。
店内はその外観同様、モダンな民家のようだ。
高い天井、コンクリ打ちっぱなしの内壁。客席は入口のリビングから分かれる上下のフロアもあって、結構キャパがありそう。なかなかユニークな造りの店内。私が渡辺篤史なら感嘆の声を上げながらグルリと室内を巡っているところである。
気持ちの良い外光が注ぐダイニングに並べられたテーブルについて若い女性店員に注文したのは「木灰すば(もっかいすば)」¥630。
5分ほどして供されたそば。うにうにとした縮れた麺。透明度の高いスープ。お約束のばら肉、かまぼこ、小ネギ、少量の紅しょうががトッピングになったルックス。
大きく上品な器に盛りつけられた整った容姿からして沖縄そばらしくない非日常が感じられる。
スープはクリアにしてダシの芯の太さが感じられる濃厚な旨味。鰹ってより昆布だしがメインのようなクセのない優しい味わいだ。
麺はウニっとしたコシ、もちもちとした歯応え、卵こそ入っていないはずだがやや黄色味を帯びており手打ちのパスタ:タリオリーニを想起させる食感。いずれにしろ「沖縄そば」というカテゴリーに収まりきれないくらいに美味であった。
うどん?ラーメン?パスタ?とも異なるのだが、目を瞠る完成度に思える。
途中、水を注ぎ足しに来てくれた店主と思しき妙齢の女性に麺がヒジョーに美味いと告げると、麺は打ち終わったあとにしっかと揉みこんでちぢれを作り上げるのだ、とのこと。女性の力仕事でたいへんそうだったがその他言葉の端々に沖縄そばへの愛着、矜持が感じられた。
いずれにしても、沖縄そばに対するリテラシーの確立を想定しながら食べ比べを実施したわけだが、こちらの沖縄そばの洗練さはアタマ一つ抜けていた印象だ。伝統的な沖縄そばの特長をさらに研ぎ澄ませたような品の良い一品。現地で食べ比べをするのであれば是非とも中心に据えたい名店であると思った。
地方の日常食を洗練された郷土食に昇華していると言う面で、既に閉店してしまったと言う高松は讃岐うどんの名店松家製麺所(店内の雰囲気は全く異なるが)を彷彿とさせる、ロケーションも魅力に溢れるユニークな店であった。
地元の人間に言わせると「ちょっと違う」との評価もあるようだが、食べ比べをするなら一度試してもらいたい。