レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2011/09訪問 2012/02/19
誰もが知る新橋の『ビストロうおきん』である。実は、ビストロうおきんはなれに先に行ったことがあり、いまさらながらのビストロうおきんなのだが、はなれと本店とはかなりテイストが違った。調理人が違うから当たり前なのだが、ソースの出来ははなれのほうが良かったような気がするのだが素人の意見なので参考にしないほうが良いかも。体調の差かなあ。店内は本店はガヤガヤと立ち飲み、はなれはカウンター席で落ち着いて飲むというシチュエーションの差も味に影響するといえばする。名物はどちらもカルパッチョとテリーヌ。コスパの良い料理とワイン。元祖流行りのワインバルにやはりブレは無かった。でも俺は落ち着いたはなれが好きかも。
3位
1回
2011/05訪問 2012/12/09
幻のわらび餅やのすぐソバにある『かね井』は最高の蕎麦屋だった。船岡山の麓、商店街の中に佇むこの蕎麦屋は喧騒の中のオアシス。情緒的な街京都に有りながら東京的に美味しいベルギー風地ビールオゼノクチドケやこってり系日本酒をいただきながら蕎麦を待つ。その蕎麦は通常のそれよりかなり細く絹のように輝き、その香りは今までであった蕎麦で最も華やかで、その喉越しは予想以上にツルツルしていた。ワサビの質は最上級、鴨の味は上品に、そのつゆのつくりも京都らしくいたって上品に主役の蕎麦を引き立てた。入店して早々と蕎麦は品切れし、田舎の実家のような店内で時間はゆったりと流れていた。
4位
1回
2011/06訪問 2012/01/11
金沢伝馬町にある『森しげ』は良かった。こじんまりとした、どちらかというと質素なカウンターに繰り出されるのは金沢らしい上品さと森しげらしいシンプルさとを兼ね備えた美意識の寿司である。すべてのネタは木箱の中でなじまされており、全般的に甘さを感じるものが多い。シャリは比較的少な目だから、結構量が食べられる。飾らない寿司で、小手先のものがないシンプルさがよい。山葵もとても質がよい。味噌汁は北陸ながらの米味噌で、魚介の出汁を最大限に生かしながら、魚介に頼り切らない美味しい味噌汁。殆どの寿司を自分で醤油つけて食すのは、金沢の高級店では珍しいかも。立ち位置としては、すぐ近くにある技巧派『あいじ』とは全く真逆。近隣の寿司屋でもこうも違うのかと驚いた。私はあいじも好きだが、敢えて誤魔化しが全く無い、シンプルな森しげの寿司を推す。
5位
1回
2011/04訪問 2011/04/30
【千葉】記事編集日本人は結局こういうパン屋が好き。
松戸という街は、沢山人々が住んでいる割にはこれといった店があまりないようだ。検索してもラーメン屋さんばかり。みんな東京に食べに行ってしまうのだろうか。その中で東京から唯一わざわざ行く人がいるくらいの人気店がある。『ツォップ』。パン屋さんだ。この間は駅からタクシーでかけつける人を見かけて驚いた。パン屋にタクシー…酒を飲むわけでもないのに驚きである。金銭感覚が違うのだろうか?そのツォップのパンは、個性派和風パン。郊外に立地してることや、その狭い店内の様子まで、食べログでパンNo.1の宇治たまき亭(私のパン屋ナンバー1)に似ていた。惜しむらくはたまき亭ほどパンの当たり率が高く無いことか。パンの生地自体は案外普通だが、トングで挟めないほど柔らかいパンが多数ゲリラ的に存在しており注意すべし。トングで触れるといきなり崩れるのだ。まるで罠だ。どうやってつかめと・・・(例えば写真のマンゴーパン)。私は結局手で掴んだのだが、苦労してゲットしただけあって美味しかった。マンゴーが完熟してて。そうここも、具でくわすタイプ。沢山種類はあるが、結局カレーパンやクリームパン、アンパンなどスタンダードなパンが美味しいように思う。値段は、結構価格差あり、手の込んでるパンは高いが、スタンダードなパンは案外安いのも好印象。日本人はおフランス風とかより結局こういうパンが好きなんだなぁ、とシミジミ思うパン屋さんだ。
6位
1回
2011/05訪問 2011/09/27
松戸のハズレにある小さなラーメン屋「味処むさし野」は、車で走っていても絶対気づかない。なんのせ、すぐ横にチェーン風のラーメン屋も2件あるんでややこしい。間違える人も多いのでは?もし、気付くとしたらその前の行列でだろう。駐車場はない。店には絶対近所の店の前に車をとめるな、と張り紙が。トラブルがあったんだろうな。それくらい人が殺到する人気店。私が今まで出会ったことのない店だった。麺は平たい手打ち麺。コシが強いわけでも弱いわけでもない絶妙な具合は計算だな。スープは魚介と鶏両方だろうか澄んだスープ。関東で待ち望んだあっさりタイプだ。関東は味濃くてこってり系ばかりで辟易してたから。しかも、ただのあっさりではない。とてつもなく複雑で深い。料亭で出てくる汁物のようだ。でもシッカリとラーメン。チャーシューも脂っぽくない上に、ほろほろと口の中で崩れる。どうも店主が料亭出身のようだ。その面影は、殆どの客が頼む季節のご飯にもあらわれている。マグロ、雲丹、ぜんまい、レタスオイスター炒めが載っていて300円。手が込んでいて美味しくてこの値段。ラーメンも750円で安い。接客も良い。もはや、このラーメン料亭は非の打ち所が無いようだ。
7位
1回
2011/10訪問 2011/10/03
かき氷なんて氷削って甘い汁かけただけの食べ物だと思っていてごめんなさい。かき氷なんて原価安いぼったくり商品だと思っていてごめんなさい。柏の『三日月氷菓店』のかき氷はハンパない。食べたら目から鱗とはまさにこの事かと。ミタメから違う。削った氷がかつお節、いやキンモクセイの花びらのよう。宇治金時の緑色と見事なグラデーションに息をのむ。それを口にするとふわーっと、ふわーっと口中を泳ぐ。でもしばらく口中に滞在する。で静かに溶けてゆく。そう、ここの氷は日光『三つ星氷室』の本当の天然氷を使用しているのだ。天然氷を作っている業者自体、全国でも日光、秩父、軽井沢に5つしかないほど貴重。機械氷より溶けにくく分子が細かく滑らかでミネラリー。上品味な練乳、器の底にしこんだアイス、宇治金時の本格的抹茶感もおいしかったが、何より私は天然氷の奥の深さと実力に触れて感動した。
8位
1回
2011/11訪問 2011/11/24
札幌で『すし善』と言えば超一流の老舗の寿司屋らしい。本店は円山公園らしいがめんどうなのですすきのの旧本店へ。目立たない入り口の割に奥に広いうなぎの寝床型。迷路のような部屋取りはプライバシー保護も兼ねて?さて、やっぱり寿司はカウンター。寿司のレベルは私的には札幌では今のところトップである。『有馬』で欠けていた老舗の風格を感じることが出来た。寿司のネタは新鮮で高価ならそれでいいだろ的な田舎寿司ではなく、こなれた厳選されたチョイス。特に雲丹と松川カレイ美味すぎ。シャリの握り方も大変よい。職人さんの優しい人柄が滲み出て来るようなふんわりとした握り。惜しむらくは山葵付けすぎ。山葵好きの私としては良いが、モノによってはネタメインでなく山葵メインになってしまっていてせっかくのよいネタの味を消している。あとシャリは相変わらずかため。その点は札幌の寿司屋はブレないな。まあそれを帳消しにするくらい職人さんの所作の美しさ、間合いの取り方、品のある会話が印象的な名店であった。
9位
1回
2011/08訪問 2013/05/20
月島もんじゃ商店街の中に実は伝説の居酒屋がある。その名も『岸田屋』だ。あのマンガ美味しんぼの一巻に載っていることで有名。そのせいか、大ブレイク後は並ばないと入れない伝説の居酒屋に。並ばないと入れないなんて東京以外では正気の沙汰ではないと思われるんだが実在することにまず驚いた。開店からだいぶ前に並ぶと一巡目が確実にゲットできる。ここの煮込みは誰が言い出したのかは知らないが東京三大煮込みのひとつ。ここを訪れた後『大はし』という三大煮込みの店に行ったが、大はしの煮込みなんて下の下かと思うくらいにむちゃくちゃ美味い煮込みである。東京人なんでこんなどろどろ煮込んだのを好むのかわけわからんと正直思っていたが、目から鱗落ちるの巻。もつくささは全くなく、トロトロ、塩辛くもなく口の中でとろける煮込み。もう一つの名物肉豆腐の味わいも秀逸であるがまずこの煮込みははずせては岸田屋は語れまい。非常にレトロな店とうってかわって、店員さんは全員女性でレトロな店に似つかわしくないほど若い。で、ちゃきちゃきと気の付く接客。こういった大繁盛店は接客がおろそかになる店が多いが、ここは初心変わらずといったところか。だから客層を見ると昔からの1人客が多いようだ。こんだけ人気店になっても昔の客が離れていない証拠だ。値段設定も低め。周りの値段設定高めなもんじゃ焼き屋にも見習ってほしいね。異常な行列さえなければいろんな意味で東京一の居酒屋かもしれない。
10位
1回
2011/07訪問 2012/09/02
いやね、インド料理なんてどこだって金太郎飴みたいに一緒だと思ってたわけよ。どこでもそこそこ美味しいけど、ベースは一緒でターメリック。みたいな。しかし、ここ『ダバインディア』は違った。次元が違った。東京って次元違うんだねって思った。辛さでごまかしない本当の美味しさを知った。香辛料の本当の使い方を知った。南インド料理のなんたるかを知った。ドーサやら、サイドメニューが美味しいインド料理店を初めて知った。ナン用カレーなんて初めて、ちょいすっぱめ。ナンだってふわふわ。カレーはさっぱりと。ライスも本格的なバスマテイライスで香りもパラパラ感もバッチリ。しかもインドの方だけではない接客の細やかさでだめ押し、ノックアウト。青基調の店内もどこもなくイタリアンでオシャレ。デートでも恥ずかしくないインド料理店。その割にコストパフォーマンスもよい。ベルギービールやインドワインもおいてるしインド料理店にしてはお酒にも気を使っている。東京駅からすぐそば。是非訪れたし。
仙台に日本酒の聖地があった。場所は文化横町。その名も『源氏』。なんだかごちゃごちゃした道を抜け、少し京都ぽい路地を歩いた先にその店はある。戦前の昭和を残したと言っても過言ではないその重厚な木造の内装、木のカウンター。先客は総じて40代以上。割烹着をきた母君みたいな店員さんがそれを迎える。みなが頼むのは勿論日本酒。酒が苦手そうな若者二人組しかビールを飲んでいない。勿論、邪道な焼酎など置いてもいない。禁煙。凛と張り詰めた空気を感じながら、新政、高清水、南部美人など選りすぐりの東北の地酒を頂く。酔っているのに、背筋が伸びる不思議感。ビールも日本酒も一杯千円くらいと、かなり高い。がどれを頼んでもそれなりの一品付でトータル的に考えると安いのだ。でてくる一品は出てくるまでわからず、冷奴だったり刺身だったりして面白い。これも不思議なシステム。岩手の牡蠣を別途注文すると、プリプリのがでてきた。ミルキーな味わいは北陸の夏の牡蠣にもつうじた。奥の銀色の不思議な機械・・・どうやらお燗の機械らしい。初めて見た!業者修理できるのだろうか。店内は暗く、みな静かに話している。常連さんの比率も高い。この圧倒的な厳かな雰囲気、40歳未満お断りであってもおかしくないだろう。私には少し早すぎたか?