レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2013/05訪問 2014/06/08
料理とお酒が両立しているお店って意外に少ない。どちらかがいいお店は見かけるが両方となるとなかなか難しい。どっちかが際立ってしまって、どちらかを忘れる。しかし、ここ「ぬる燗佐藤」はその両立を成し遂げた店として稀有な存在だ。店は六本木の裏路地にある。でもその立地の割には高くない。ぬる燗と銘打っているだけあっておすすめは日本酒だ。しかも、巷の日本酒専門店顔負けの品ぞろえである。しかもだ。日本酒専門店てのは大体3種にわかれる。昔ながらの銘酒を揃える店。今どき流行っている日本酒を揃える店。自分の好きな酒だけを置く店。ここはどれでもない。セレクトに独特のセンスがあり本当に飲みたい酒がいっぱいある。しかも少量からたのめるなんて、しかも少量からのぬる燗というとてもめんどくさいことをしてくれて、本当にありがたい。そして!ここ!料理がすごく美味しいのである。こんな日本酒そろえてるくせに料理も美味いとは!!カウンターに座ると目の前で料理人が調理してくれるのだが、素材や技術が巷の日本酒専門店のそれを超えていることは言うまでもない。しかも、盛り付けが美しい上に、ビジュアル的にもこにくらしい演出をこらしてくる!最後接客。日本酒専門店て上から目線の店が多くて本当に困る。しかし、ここは接客まで素晴らしい。ここはなんでもありか!いや!驚いた。ここは東京一の日本酒専門店といっても過言ではあるまい。上から目線日本酒専門店はここで勉強して目を覚ますべし。
3位
1回
2013/04訪問 2013/04/22
北参道という東京都民でも知らない人がいるんじゃないかっていうマニアックな地下鉄副都心線の駅のそばに「トラットリアタンタボッカ」はあった。前からなんかの雑誌でチェックしていて、いつか行きたいなと思っていたお店。たぶんここ美味しいだろうなーっていうわたしのカン、最近結構当たる。そしてやっぱり当たった。珍しくこのへんにふらふらしていた日、ぎりぎりで入れた店内。やはりの満席である。ここの母体は実は肉関係。だから、頼むのは絶対に肉である。そしてその肉の美味しさははずすことを知らない。最近A5の肉が~とか熟成肉が~とかいう店が増えたがA5なのになぜ美味しくない、なぜだ!と問い詰めたくなるみせがあったりする。しかし、ここのお肉は、あー本当に美味しいと無の境地になってしまう美味しさである。しかも肉の良さに頼り切らず調理方法も絶妙。技術も兼ね備えているとは鬼に金棒(たとえがおっさん)。サイドでたのんだつもりのサラダにもこれでもかぁっと美味しいベーコンなどがふりかかる。いやもうこのサラダのお肉だけでもうおなかいっぱいになっちゃったんだけどもぅ・・・。周りを見回せば4名以上のグループが多い。そう、ここはポーションがでかいので複数での宴会が吉。人数少ないときは控えめに頼むべし。そして、嬉しいことにお会計もお安め。最後に、その日だけだったのか、ここの店、店員が異常に多い。どの店員さんもそれなりにサービスできるもんだからなんか手持無沙汰でいろいろ気にかけてくれる。てかホールにこんない人いらんでしょ!客としてはありがたいけどね。そういうことで非のつけどころなき名店。海鮮系が微妙という前情報を得ていたので海鮮は頼んでない。とりあえず肉たのんどきゃここはもうパーフェクト!超おすすめ!
4位
1回
2013/03訪問 2013/03/14
また、いい日本酒バルを見つけた。神田にある「日本酒バル酒趣」である。しゅしゅって呼ぶんだろうね。そう、まさに酒を趣味としている、本当にお酒が好きなんだ、そういう、店主の思いが伝わる良店である。ありきたりの銘酒を置くのではなく、探究心でいろんなお酒を集め、それをエラそぶるわけではなく、楽しんでねって差し出す人柄は天職を見つけ本当に楽しそう。そして、店主は酒に魔法をかけるのが得意。日本酒をいろんな角度から、その日本酒の最大限のパワーをひきだすが得意。集められた日本酒も、ここの店に来られて本望であろう。日本酒は種類が多く楽しめるように90ccなどもあって左党にはいたれりつくせりだ。そして、日本酒だけではなく料理も。こういう店だと料理も高くて1品の量も多くて一人でくるといろいろ食べられなくてさみしい思いをすることが多いのだが、こうやってきれいに少しずつ盛り付けてくれて感動。しかも、美しくどれもこれもすばらしく美味しい。盛り付けがきれいだと美味しさも倍増である。非のつけどころなきパーフェクトな日本酒バルである。
5位
1回
2013/08訪問 2013/08/20
パンで感動することって最近あまり無かった・・・。京都のたまき亭、名古屋のスーリープー、、、私の中のパン屋トップ3に君臨するかもしれないお店がここ!表参道の「パンとエスプレッソと」である。名前は変であるが。なんかいつも込んでいて入れないので朝に行ってやったら入れた。ふふふ。何に感動したかってこの食パンである。セブンの金の食パンにも似て非なるもの。かなり昔、京都のボローニャで感動したあの感動再びである。しかもボローニャみたいに、それよう見たら食パンちゃうやろ!という食パンじゃなくてほんとの食パン。この店ではムーと呼ぶらしい。小さめサイズであるが、そのあふれんばかりのバターのかほり。ふんわりとした食感。抵抗感のなく白い部分と仲良しこよしのパンの耳。バターのかほりだけでなく後からやってくる絶妙なパンのかほり。美味しい!!ただ、ムー以外は食べてないので評価は次に持ち越したい。あと野菜のスムージーはあまり美味しくなかった。
6位
1回
2013/03訪問 2013/03/02
名古屋で一番のパンの名店「スーリープー」は外観でまず驚く。場所は鶴舞駅からそばの大きな道沿い。まぁ、知らないと絶対気づかない外観。この店に行列なんぞしていたら、一般人は驚くであろう。そして中。美味しそうなパンが並ぶが、奥でこねているのはフランクな服装の若者たち。しかもちょっと楽しそう。見た目だけだとちょっとした料理学校の学園祭である。しかし、だ。ここのパン美味しい。驚愕するほど美味しい。私は、日本一だと思っている京都「たまき亭」をほうふつとさせるその味に非常に感銘を受けた。そうたまき亭的と申し上げるのはここの惣菜パンで使う「具」のレベルがむちゃくちゃ高いことにある。カレーパン、キッシュ、ソーセージパン、いずれも具のレベルが高い。どれもこれも美味しい。だからと言って具が無いクロワッサンも空気かとおもうくらいふんわりさくさく。パンのつくりが全体的に上品な分、たまき亭より食べやすいのも好印象である。何よりお店の人たちの愛を感じるパンたちを置く、それは宝石箱のようなお店であった。
7位
1回
2013/04訪問 2013/04/22
店ってセンスなんだなーってしみじみ思う時がある。銀座の「麦酒屋るぷりん」に来た時もしみじみと思った。でも、こう感じる時って、店の思いと自分の思いがシンクロしているときなんだ。こんな店やりたいなぁって思う。でも人にすごい勢いですすめると、なんか違うよっていわれるかもっていう不安感もありながら。でも私はこういう店が好きだ。コンセプトは出来あがってるようで出来あがってない、かよわき女性のような押したら倒れそう、でも芯はすごく強そう。そういう店。麦酒屋ていうだけあって芯はいまどきクラフトビールの店。でも巷のクラフトビールってなんか背伸びしてる、日本人向けにつくってるんじゃなくて、日本人がパブに慣れろよと強要している店が多い気がする。そんな疑問に答えをだしてくれたのがこの店。カフェスタイルでクラフトビールが普段着感覚で飲めて、しかもセレクト的にどれも美味しい。なにこれ全部美味しいじゃん!みたいな。こんなことも他店ではあまりない。おしてアテ。このにじみ出るセンスはぜひ訪問して体験してほしい。しかも、あーどれもいい素材使ってるね。ごまかし効かないオリーブオイルとかすげえ美味しいと感じる。きわめつけ。ここはかき氷が名物。写真見て、かき氷に麦酒かかってるのかと思った。でもこれ番茶。しかもすごく研究しているソースは番茶の香りも甘みも上品でこの上なし。氷はいまひそかに流行っている本物の冬に池で凍らせた高級氷。ふわっふわっしている。麦酒とかき氷の店。夏というキーワードを共通にしながらも、ふたつをあわせて食べれない。そんなあやうきコンセプトのお店。あなたもおひとついかがです?
8位
1回
2013/05訪問 2013/05/20
麻布十番にある「右京」は本当東京一予約がとりにくいんじゃないかってくらい、予約がとりにくい。そんな狭い店ではないのだがいっつもいっぱいである。それはテレビの効果もあるだろうが、やはりその際立った個性によるものであろう。ここは、唯一無二の料理がある。それは料理といってもよいのかどうかわからないのだが・・・TKG。いえ、ただの卵かけごはんではない。トリュフたまごかけごはんなのである。トリュフ!!と言われて思い出すのが、フレンチへ行ったときに粉々に砕かれた黒い粉。トリュフ添え・・・て粉やん、屑やん、、、と落胆したこと数知れず。しかもそんなトリュフは決まって香りも味もわからない。ないほうがましじゃ!って思ったこと数知れず。そんな、あなたに朗報!ここのTKGのトリュフ、、、半端ない量なのである。あートリュフってこんな味だったんだー。とただ感心。しかも目の前で削ってくれる。トリュフの塊なんて初めてみたよ!しかも、トリュフとたまごがこれまたあうんだなぁ。このマリアージュっていままで体験したことがないものである。ぜひ賞味されたし。1,800円だけど。ちなみにトリュフ納豆もすごい美味しい。TKGより美味しいんじゃないかっていうくらいの絶品マリアージュ。ここでは2大看板としてフォアグラごはんもオススメしているが、フォアグラは結構普通である。もっと美味しいフォアグラ食べたことあるし、って思ってしまう。その他の料理に統一性はあまりないが、沖縄系の料理てか肴が多い。どれも素材にこだわっていてハズレなし。あと、目移りするほど、焼酎の種類があり、小笠原諸島のラムとか他店ではあまり見ないものもそろっていて、それも右京らしい個性かと。東京きたなら一回は行ってほしい店。TKG食すだけでも!しかし、パクり放題の外食で、このトリュフたまごかけごはんはまだ他店でも見たことが無い。原価的に無理なのか?手に入らないのか?謎である。接客は繁盛しすぎでやや殺気立っているのが難点だが、ここはいたしかたないか。
9位
1回
2013/02訪問 2013/02/17
札幌の炉ばたはハズさない。そう信じていた。札幌で炉ばたといえば、巨人の四番バッターみたいなもんだ。雰囲気も味もサービスも札幌を感じれる一番の業態である。ここは「五醍」。やっぱり場所はすすきのである。外観からは普通の飲食店に見えるが、中に入るとお決まりの別世界。雪道を歩いた先の天国。天国とはいえ薄暗い店内の真ん中には炭火がくべられたいろり。いろりの上にはほっけがいぶされている景色壮観。燗酒を頼むといろりの手前にぶらさがっているツボからいれてくれる。このいろりとツボの距離が絶妙なんだろうな、見事なヌル燗である。そして・・なんで、ほっけもじゃがいももお刺身も何もかも本州のそれより美味しいのだろう。まぁ、熟練のおばさまが炭火で焼くわけだから東京のなんちゃって炉ばたと比べれば失礼ってなもんであるが。雰囲気は別の名店「あんぽん」と似ているが、あんぽんよりやや安めで、おばさまも気さくな感じである。あんぽんと違ってこだわりの地酒とかないから、それで安くつくってのもあるかもしれない。あとこちらはこあがりがあるので、4,5名できたり、家族での来店もできそうだ。まぁ、家族できてこの店を喜ぶ奥さんってのもあまりいないと思うが(笑)。メニューはあるが、店の前に陳列してあるものから、これとこれとって選ぶのが粋ってものである。そしてどれも確実に美味しい。焼いただけのじゃがいもですら美味しいんだから。
10位
1回
2013/04訪問 2013/04/21
北千住にある「徳多和良」も相当な有名店である。ここはどこかと比較対象するとするなら、その相手は勝どきの有名店「かねます」であろう。割烹くずしスタイルの立ち飲みであることも、早い時間でないと入れないほどの人気店であることも共通である。しかし、全く違うのが価格。こちらは安く、なんとほとんど315円均一である。高くて525円。その高い一品も高級魚の刺身など納得のいく一品がでてくる。てか、ポーションは小さいとはいえ、これで315円でやっていけるのだろうか。まるで均一居酒屋の値段である。美味しくて相当飲んで食べたのだがそれでも3,000円。この味で、この値段、破格である。接客はカウンター越しにいるバイトくんであるが、その奥に御大が。その調理風景も丸見えである。その包丁さばきにみとれながら小一時間。くるわくるわ大量のお客さん。そら美味しいというだけだったらかねますのほうに軍配があがるが、立ち飲み割烹というスタイルをわざわざ貫いているなら、こういう安くて美味しい店こそが真の立ち飲み割烹だと思った。なぜなら、学生くんらしきつれあいが店で待っており、日本酒をやりながら談笑している場に出会ったからだ。若くして美味しい酒と料理を楽しめる。こんな場を提供できる店って実はすごいと思う。私も若いころにこんな店に出会いたかったものだ。
ここは間違いなく東京で心に残る居酒屋のトップになるであろう。京成立石にある「宇ち多”」である。なぜだろう京成の普通電車しか止まらない駅なのに立石は飲み屋の名店が多い。そのトップに君臨するこの店、太田和彦氏にも三大煮込みとして認定されている。私はその味については、この「宇ち多”」がトップではないかと思う。ここは、他店と異なりもつの鮮度で煮込みを勝負しているからだ。口にすると甘さ控えめの煮込み方によってもつのうまみを最大限に引き出している。そしてもつ焼き。シロ、レバ、ガツ、ナンコツ、アブラ、ハツなどと多種多様なのだが、驚くべきことにメニューが無い。無くてもいいドリンクメニュー(詳しくは後述)はバーンと貼ってあるのに料理メニューがないのだ。おそらく、どんどん欠品するので出してないのかと思われる。だから、周りがないよーって言われてるものは省いてみんなが注文しているものをヒアリングして注文しなければならない。そして焼き方。塩、タレ、素焼き、ミソ、ナマ・・・。そしてさらに焼き方。わか焼き、かよく焼いてか・・・。そしてお酢をつけるか・・・。これらを組み合わせると「シロ素焼きわか焼きお酢」などとなる。もはや、ラーメン二郎を超える難解な呪文である。頑張って言っても無いって一喝されてしょんぼりしたりする。しかし、そんな時は周りの常連のおっちゃんと仲良くなって一緒に食べればいいのだ。そんな一体感がこの昭和の店にはある。そして、どこにでも流行のお店にいる女性はここにはいない。勇者たる男たちの戦場なのである。ていうか、席が狭すぎて普通の女性はおっさんと至近距離で食べることにやや難を示すのかもしれない。男性でも下町の居酒屋慣れしていないとこの店は無理である。何も注文できず半泣きで店を出ることになるかもしれない(そんな人いなかったけど)。もつ焼きは上品な味付けのタレ、ミソなども美味しいがボイルしただけのナマも美味しい。モツ自体の良さがダイレクトにわかる至高の一品である。そして、この戦場では武器(ドリンク)が梅割りしか許されていない。宝焼酎に梅エキスを垂らしただけの破壊力抜群のアレである。いや、ビールだって日本酒だってある。メニューにばーんと貼ってある。でもみんな頼まない。なぜならば、梅割りの破壊的な安さとおっさんが常に宝焼酎の一升瓶をぶらさげているのですぐ注いでくれるからである。もつ焼き、煮込み、そしてこの梅割り、すべて180円である。安すぎる・・・。みんなだから馬鹿高いビールなんて頼まないのだ。梅割り、よーく見るとすごい上げ底なんだけどね。でも会計すると千べろ。なんぼ食べても2000円超えない。これはすごい。だからか、下町だからかキップがいいのか、みんな御釣りを受け取らない。いや、下町でも御釣り受け取らない風景なんて見たことないぞ。そう、お客さんみんながこの店の安さに敬意を表しているのである。そんな、客と店員のおっちゃんらが一体化した東京の超名店。行列必至、早い店じまい必至であるが、ここを訪れないものは下町の居酒屋を語っちゃいけねぇ。