5回
2024/06 訪問
昭和バブリーな香りと極上焼肉 ― 五反田「大山飯店 本店」で味わう贅沢な夜
五反田で「ちょっと上質な焼肉を食べたい」と思ったとき、真っ先に頭に浮かぶのが 大山飯店 だ。
駅前にある支店と、目黒川沿いに佇む本店。
どちらも長年地元で愛されてきた名店だが、この日は気分を変えて本店を選んだ。
創業は昭和。
店内に一歩入ると、かつてのバブル期を彷彿とさせる豪奢さと、今では珍しい“正統派焼肉屋”の空気が混ざり合っている。
木目調のインテリアに柔らかな照明、落ち着いた席配置。
派手すぎず、しかし確かな格を感じさせる雰囲気が心地いい。
まさに「昭和バブリーでゴージャス」という表現がぴたりとくる。
この日の注文は、迷うことなく“上シリーズ”で。
特上タン塩は分厚いカットで登場し、焼き網に乗せると香ばしい音を立てて脂が弾ける。
ひと口頬張れば、肉本来の旨みがじゅわっと広がり、レモンすら不要に感じる完成度。
特上ハラミはふっくら柔らかく、噛むほどに甘みが溢れる。
上ロースや上カルビは美しいサシが見事で、脂はしっかりしているのに驚くほど胃に優しい。
そして欠かせないのがレバー。
鮮度の高さは明らかで、絶妙なレア加減でいただくと、舌の上でとろけるような食感が広がる。
センマイ刺しや白菜キムチも注文し、赤ワインのボトルを合わせれば、焼肉の時間が一層ドラマチックになる。
ここ大山飯店の魅力は、ただ肉が上質というだけではない。
「上」で頼むとしっかり量があり、結果としてコスパが抜群なのだ。
高級感があるのに気取らず、そして財布にも優しい。
この絶妙なバランスが、多くの常連を惹きつけてやまない理由だろう。
〆にはビビンバと玉子スープ。
焼肉屋の定番で締めるこの満足感は格別だ。
気がつけば、食後の余韻とともに「やっぱり大山飯店は最高だな」と心から思わされる。
五反田という街に残る昭和バブリーな香りと、極上の肉が織りなす贅沢な時間。
大切な人との食事にも、自分へのご褒美にも、ここは間違いなく“焼肉の本命”と呼ぶにふさわしい一軒だ。
2025/09/20 更新
2021/03 訪問
焼五反田の喧騒に佇む美食の宮殿。大山飯店で嗜む「上」の流儀
五反田駅から目黒川方面へ歩くこと数分。
数多の飲食店がひしめくこの街で、ひときవ際異彩を放つ一軒家レストランがある。
1972年創業の老舗「大山飯店 本店」。
そこは、まるで昭和の華やかな時代からタイムスリップしてきたかのような、美食の宮殿だ。
一歩足を踏み入れれば、そこはもう別世界。
豪華なシャンデリアが大理石の床を照らし、赤い絨毯が奥へと続く。
聞けば個室やVIPルームも完備しているという。
この「昭和バブリーでゴージャス」と評される空間こそが、大山飯店の揺るぎない個性。
特別な日の会食や接待で使われることが多いというのも頷ける、重厚な空気が漂う。
しかし、この夜の宮殿は少し様子が違った。
いつもより賑わい、活気に満ちたその雰囲気は、さながら「焼肉居酒屋」のよう。
だが、それもまた一興。
この空間で、少しだけ背伸びをしながら最高の肉と酒を味わう。
それこそが、今宵の気分にふさわしい。
私の流儀は決まっている。
「焼肉は『上』シリーズで注文する」。
これに赤ワインのボトルを合わせれば、最高の焼肉飲みの始まりだ。
運ばれてきた「上タン塩」「上カルビ」「上ハラミ」は、その艶やかな見た目だけで期待を煽る。
まず上タン塩は、小気味よい歯切れの良さと共に、上質な脂の旨みがじんわりと広がる。
続く上カルビと上ハラミは、寸分の隙もなく入ったサシが芸術的だ。
ロースターの上で脂が溶け出し、肉自体の甘みと赤身の深いコクが口の中で一体となる。
食感は驚くほどに柔らかく、高級焼肉の名に恥じぬクオリティがそこにはあった。
もちろん、価格だけ見れば決して安くはない。
しかし、この圧倒的な肉質と、唯一無二のゴージャスな空間で過ごす時間を考えれば、その満足度は価格を遥かに上回る。
これこそが、多くの食通が「コスパ抜群な高級焼肉」と口を揃える所以だろう。
五反田という街の懐の深さを象徴するかのような、大山飯店。
特別な日を彩る場所として、また、日常から少しだけエスケープしたい夜の目的地として、この美食の宮殿はいつ訪れても我々を温かく、そして華やかに迎え入れてくれるのだ。
2025/09/20 更新
2018/06 訪問
五反田の夜を、バブルの熱気で染める。大山飯店の「特上」が彩る、ハレの日の祝宴
五反田駅から大崎広小路方面へ数分。
中華料理店かと見紛うその名の裏に、この街の焼肉史を半世紀にわたり見守ってきた美食の殿堂がある。
「大山飯店 本店」。
ここは、ただ肉を焼く場所ではない。
特別な夜を、忘れられない祝宴へと昇華させるための壮麗な舞台だ。
一歩踏み入れれば、そこは昭和の華やかな時代に誘うタイムトンネル。
豪華なシャンデリアに照らされた店内は、高級感がありながらも不思議と落ち着く。
広めに取られたテーブル席は、大切な仲間との語らいの時間を何よりも尊ぶかのような、老舗ならではの配慮が感じられる。
会社の前期打ち上げという「ハレの日」に、我々が選んだのはもちろん特上シリーズの饗宴だ。
乾杯のスパークリングワインが、これから始まる祝祭の幕開けを告げる。
テーブルに恭しく運ばれてきたのは、「特上タン塩」「骨付きカルビ」「特上ハラミ」「特選カルビ」、そして希少部位の「ミスジ」。
その息を呑むほどに美しい霜降りは、もはや芸術の域。見ているだけで多幸感が込み上げてくる。
このレベルの肉に対する作法はただ一つ、焼きすぎないこと。
軽く炙るように火を通した特上タン塩を口に運べば、サクッとした歯切れの後に上質な脂の甘みが追いかけてくる。
骨の周りの旨みが凝縮された骨付きカルビ、赤身の力強い味わいと脂のバランスが絶妙な特上ハラミ。
そして、とろけるような食感のミスジ…。言葉を失うとは、まさにこの瞬間のためにあるのだろう。
この至福の肉には、やはり赤ワインが欠かせない。
驚くべきは、この雰囲気と肉のグレードに対して、ボトルの価格が驚くほどリーズナブルなことだ。
心地よい空間と仲間との会話、そして最高の肉が、ペースを忘れさせる。
気づけば4人で6本ものボトルが空いていたというのも、この店の魔力がなせる業だろう。
豪華絢爛な雰囲気で、最高グレードの肉を味わう。
それでいて、会計を終えた時に感じるのは確かな満足感と納得感。
これこそが、大山飯店が長年愛され続ける理由だ。
会社の打ち上げや大切な記念日、あるいは、ただ「本当に美味しい焼-肉が食べたい」と願う夜に。
五反田の「大山飯店」は、そのすべての期待を完璧に満たしてくれる、最高の選択肢なのである。
2025/09/20 更新
2014/08 訪問
昭和バブリーな余韻に包まれて ― 五反田「大山飯店 本店」で味わう上質焼肉の真髄
五反田駅から目黒川沿いに歩くこと3分。
夜の街に浮かび上がる「大山飯店 本店」の看板は、どこか懐かしい響きだ。
名前だけ聞けば中華料理店を思わせるが、ここは地元で長年愛される老舗の本格焼肉店。
昭和のバブル時代を思い出させるゴージャスな内装に迎えられると、これから始まる“焼肉の宴”への期待が一気に高まる。
店内は、赤や金を基調にしたバブリーな装飾が残りつつも、清潔感が漂い、テーブル間隔はゆったり。
賑わいがありながらも落ち着いた雰囲気があり、まさに「大人が安心して肉を楽しめる空間」といった趣だ。
居酒屋的な気軽さでもなく、かといって高級店の仰々しさでもない――その中間の絶妙な立ち位置が、この店の大きな魅力だろう。
この日の注文は、「特上ハラミ 2,500円」「特選カルビ 2,800円」「ミスジ 3,000円」。
厚みのある肉が網の上で焼き上がる瞬間、香ばしい煙とともに漂う香りが食欲を刺激する。
特上ハラミは、しっとりと柔らかく、それでいて赤身の旨みがしっかり。
特選カルビは脂の入り方が絶妙で、噛むほどに甘みが広がる。
ミスジは赤身と脂のバランスが見事で、肉そのもののポテンシャルをダイレクトに楽しめる。
もちろん価格は“それなり”だが、肉質とボリュームを考えればコストパフォーマンスは抜群。
むしろ他の高級焼肉店と比べればリーズナブルといえる。
個室も備えているため、アニバーサリーや接待といった特別なシーンにも重宝する。
昭和バブルの残り香をまといながら、上質な肉を堪能する――。
「大山飯店 本店」は、気取らず、それでいて贅沢な焼肉体験を提供してくれる数少ない一軒だ。五反田で“ご褒美焼肉”を求めるなら、間違いなくここを選びたい。
2025/09/20 更新
【要約】
五反田駅から徒歩3分、目黒川沿いに佇む老舗焼肉店「大山飯店 本店」は、昭和創業の風格漂う実力店。木調インテリアとシャンデリア風照明が醸すレトロモダンな空間は、落ち着いた大人の雰囲気。メニューは「特上」「特選」中心で、特上タン塩の弾力と旨み、特上ハラミの甘み、特選カルビのサシと香りはいずれも絶品。レバーやセンマイ刺しも鮮度抜群。ドリンクはビール、ハイボール、マッコリ、ワインなど幅広く揃う。価格は一人あたり8,000〜12,000円前後と高級だが、肉質と満足度を考えれば納得のコスパ。五反田屈指の“本物志向焼肉”として、味・雰囲気・接客すべてに高評価の名店。
【本文】
今日はとにかく、美味しい焼肉をしっかり堪能したい。
そんな気分の日に足が向かうのが、五反田駅から徒歩3分、目黒川沿いに佇む老舗焼肉店「大山飯店 本店」だ。
創業は昭和。
店の歴史を物語る外観と、いまもなお地元の食通や会社帰りの常連たちに愛される存在感は、焼肉激戦区・五反田においても際立っている。
扉を開ければ、どこか昭和のバブリーな時代を思わせる雰囲気が広がる。
木調のインテリアにシャンデリア風の照明が控えめに灯り、席間にはしっかりゆとりがある。
派手すぎず、古めかしすぎず、清潔感の中に漂うレトロな空気感。
まさに「昭和バブリーでゴージャス」という表現が似合う空間だ。
騒がしすぎない落ち着きがあり、大人が安心して肉と向き合える焼肉屋である。
ここでの注文は、迷うことなく「特上」と「特選」のみ。
いわば店が自信を持って用意する精鋭部隊だ。
特上タン塩は分厚く切られていながら柔らかく、口に入れた瞬間の弾力と肉汁に圧倒される。
レモンも塩も不要、そのままで完成している。
特上ハラミはふっくらと焼き上がり、噛むほどに甘みが広がる。
特選カルビや上ロースは、美しいサシと脂のキレが見事で、炭火で焼いた瞬間に立ち上る香りに心を奪われる。
鮮度の高さを誇るレバーは、軽く炙るだけでとろりと溶ける。
センマイ刺しや白菜キムチは箸休めに最適で、肉の旨みをリセットしながら次の一枚を迎えられる。
何を食べても「焼いてそのままで美味しい」と感じさせるのは、肉そのものの質に絶対の自信があるからだ。
ドリンクはビールやハイボールはもちろん、焼肉に合わせたいワインやマッコリも揃う。
高級焼肉店にありがちな堅苦しさはなく、むしろ自然体で楽しめるのが「大山飯店」の良さだろう。
価格はもちろん安くはない。
だが、叙々苑のようなブランド感に頼らず「肉そのもの」で語らせる潔さは、むしろコスパがいいとすら思わせる。
上質な肉を適正価格で楽しめる――それが地元で長年愛される理由だ。
本当に美味しい焼肉を静かに味わいたい夜。
派手な演出はなくとも、肉がすべてを物語る。
ここは、焼肉を楽しむためだけに存在する場所だ。
大切な人と、あるいは自分へのご褒美として。
五反田の夜に「大山飯店 本店」があることは、焼肉好きにとってこの上ない幸福だと思う。