レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2013/06訪問 2013/07/25
新しい料理との出会い 唯一無二、“馬来西亜マレー”だけのお味
以前から気になり、気がついたら早数年・・・・。
今回マイレビュアー様とやっと伺うことができました。
小田急線祖師谷大蔵駅北口を出て商店街を北上、途中スーパーオオゼキを左に見て(途中行き止まりになる細い道は除いて)4つ目の角を左折、道なりに歩きます。
二つ目の角を過ぎた右側、鉄格子の向こうに植木に囲まれたブルーとブラウンのドアがあります。
“ZAKKAYA MALAYSIA”という看板もあるのですが、色が同化していて少々見難いかもしれません。
ドアを開けると、縦長のこじんまりした店内にテーブルが並び、色とりどりのバティック(でしょうか?)のランプシェードが印象的な温かみのある雰囲気が広がります。
伺ったのは週末の18時半少し前でしたが、既にかなり人が入っており、人気の高さが伺えます。
各自好みのドリンクを頼んで乾杯!
お料理はマレーシアの定番料理と以前のレビューを読んで気になっていた人気料理を注文しました。
辛さはお好みで調節いただけるようでしたが、辛い物は辛くて構わない旨を伝え、注文した料理の中でメリハリがつくようお任せしました。
(お料理の後の「 」内は私の単なるインスピレーションです。)
サンミゲル・カリ(460円): ノンアルコールドリンクの中でお薦めいただいたのでこちらを。
緑色の瓶に入っていて、ジンジャエールのような淡い黄色。
パイナップル味のスパークリングドリンクで、後味にビールのホップのようなわずかな苦味があり美味!
甘味はついていますが、すっきりした飲み口なので甘ったるく感じません。
トロピカルドリンクか何かを頼もうかと思っていましたが、こちらを選んで大正解でした!
シャーラム・ラクサ(890円): 色とりどりの野菜が赤いスープの中に浮かんでいます。
ややとろりとしたテクスチャーで、スッとすすると思わずむせそうになりました。
アツアツだったせいもありますが、それほどレッドチリが効いてます!
お味は実はかなり甘味のあるトマトベースで、柔らかく煮込まれたナス、ズッキーニ、赤・黄パプリカ、そして中には歯応え良いニョッキが入っていました。
メニューには‘四川省産の山椒が決めて’と書いてありましたが、いただいても確認できません。
ご主人曰く、入れないとお味が全く違ったものになるのだそう・・・スパイスの妙技は深いです。
「ニョッキの入ったスパイシーなラタトゥイユ」
タマリンド・プローン(レギュラー1,700円): 海老と玉ネギがたっぷり入った赤茶色いスープの中央にはコリアンダーがのせられていました。
タマリンドのしっかりした酸味と甘味が濃く、ガーリックが効いて旨味が凝縮しています。
海老はプリプリで、玉ネギがとろりと甘く柔らか。
こちらもわずかにとろみがあってスパイスが効いているのに尖ったところがなく、スープをひたすら味わってしまいました。
ちなみに量は3種類あり、ハーフ 960円、ビッグ 2,600円。
「タマリンドに魅せられた海老スープ」
バクテー・バビ(790円): ゴロリと大きな豚肉、肉厚の椎茸、たっぷりのレタスが入っていました。
ライスの上からたっぷりかけて‘つゆだく’にしていただくと最高の相性、とはご主人の弁。
卓上にあった青唐辛子を醤油の中に切り込んだようなチリバディという辛味調味料をお好みで足してくださいとのこと。
さらっとしたスープは定番のスターアニス、シナモン、クローブ、胡椒等は入っているとは思いますが、実に優しい味わい。
旨味が出たスープをライスが少し吸って、さらさらといただきます。
チリバディを足すとキリッと味が締まるように感じます(ただし、かなり辛いので少しずつ足した方がいいです。その後のお料理にもこの調味料を少し足してお味の変化を楽しみました)。
ピリッとするのにフワッと口の中に広がる甘味が非常に特徴的で、私が知っているバクテーのお味とは全然違います!
後からご主人にお伺いすると、砂糖等は一切使っておらず、甘草の甘味とのこと。
ライス: 皆で取り分けられるよう大盛りをお願いしました。
中央にはドライミントとフライドオニオン(だったと思う)がのって綺麗な盛り付けです。
適度にぱらりと炊き上げられていました。
「薬膳スープのお茶漬け」
クーバーフォー(890円): オレンジ色の乳白色でトマト、鶏肉だんごが浮いています。
スープはココナッツミルクが効いてとろりと非常に濃厚。
ふわっと柔らかい鶏肉だんごは、いただくとスーッと爽やかな香りがするのでメニューを見ると、バイマックルー(こぶみかんの葉)を練り込んだ自家製とのこと。
中に入っている素麺はやや柔らかくなっていましたが、スープと共にするするといただく全く新感覚の一品。
「濃厚ココナッツミルク素麺」
グリーンカレー(790円): 深みあるグリーンカレーに赤・黄パプリカの色が冴える盛り付け。
とろみがあり、青さいっぱいのホウレン草をベースにしたような力強さ、ココナッツベースではないのに円やかな味わいがあります。
‘グリーンカレー’と聞いて、タイ風なお味を予想して口に入れたら、えっ、これって?!とカウンターパンチをくらってしまったような・・・。
中には鶏肉、タケノコ、揚げナス、小エビが入っていて、こちらも旨味がじんわり出ていました。
「ホウレン草の進化系」
イスパハーニ(980円): 見るからにカラフルな野菜が鮮やかなカレー。
素揚げされたニンジン、ナス、カボチャ、玉ネギ、ヤングコーン、ピーマン、ジャガイモ、豚肉、揚げ玉子はゴロリとそのまま入っています。
テクスチャーはさらりと軽快なのに、スパイスが薫り高くコクがしっかりあります。
柔らかい野菜を崩しながらルーと一緒にいただくと、ルーの辛さで野菜の甘味がグッと引き立ちます。
後に感じる甘味には黒砂糖のコクのようなものを感じました(もちろん入っているわけではないと思います)。
「スパイシースープと野菜の饗宴」
デザートは量を考え、以下の3点をシェアしました。
ドリアン・アイス(400円): 淡い黄色でねっとりと濃厚。
ドリアン本来の風味をそのままに美しくアイスクリームにした一品。
ドリアン好きな方には是非ともお薦めしたいです。
ココナッツ・アイス(400円): コーンフレークが上からかけられています。
ココナッツのザラッとした風合いと濃厚さはそのままに、とろりと舌の上でとろけます~。
少し塩気を感じるのは甘味を引き立たせるためでしょうか。
これほど美味しいココナッツ・アイスは初めていただいたかも!
タピアイス(550円): 中央のココナッツ・アイスはそのままに、周囲にタピオカ・ココナッツを配し、両方いただけるという贅沢なお品。
コーンフレークの食感も楽しく、タピオカ・ココナッツも美味濃厚。
上質なココナッツを使っていることがよくわかります。
こちらのお店の感想を一言で述べるなら、‘新しいお料理との出会い’でした。
お店の名前は“馬来西亜マレー”ですが、提供するお料理はマレーシア料理の枠から跳び越えた独自の世界があります。
素材から厳選し、時間をかけて創り出した作品と言った方がいいかもしれません。
ご主人も仰っておられましたが、現地に行っても同じお味はいただけないでしょう。
唯一無二、“馬来西亜マレー”だけのお味。
お料理のレシピはご主人、奥様の各自担当分野があり、お一人が欠けてもこのお店のメニューは完成しません。
車の両輪の如く。
これほどまでに完成度の高い、日本人が作ったエスニック料理はなかなかないと思います。
お味はかなり辛かったり、甘かったり、酸味が強かったり・・・個性的ではありますが、スパイスと調味料と素材が一体になってまろみさえ感じられる・・・角のないお味です。
“美味しいお店はデザートまですべて美味しい”という言葉がそのまま当てはまるお店。
この信じられないコスパの良さも魅力の一つです。
ご夫婦2人でやっていらっしゃるので、混んでくるとサービスは当然ゆっくりめになります。
でも、滲み出てくるような温かさとお料理の美味しさでそんなことは吹き飛んでしまいました。
以前からスパイス好きではありましたが、ご夫妻とほんの少しお話させていただいただけで勉強になること然り。
よく伺ったらご夫妻はアーティストでもいらっしゃるようです。
道理で盛り付けも美しいわけですね。
どれを注文したらいいか、辛さ等わからない場合は、自分の好みの味を伝えてご夫妻にお任せすることをお薦めします。
私達が入店して間もなく出て行かれるグループもけっこういらしたので、夜のスタート時に入店されたのでしょう。
その後もテーブルが空くとすぐお客様がいらして一杯に・・・という感じでしたので、予約は必須です。
再訪必至。
時期を置いて、又こちらのお味を楽しみに行きたいと思います!
2位
1回
2013/04訪問 2013/04/26
肩肘張らず、ふっと力を抜いて、気になったお料理を美味しいお酒と共に・・・
京阪線河原町 4番出口を出て、通り向こうのマルイの方へ道を渡ります。
南へ直進、二つ目の角(ディリーヤマザキを通り越した角)を左折して細い道に入り少し歩いていった左側にお店があります。
(この細い道には風情のあるお店がたくさんあり歩くだけで楽しいですね。)
紺色の暖簾をくぐり引き戸を開けて入ると、L字型のカウンターに10席程度の小さなお店。
週末だったので19時に予約して伺いました。
席は半分程埋まっていて、入った瞬間からどこかほっこりと温かい雰囲気に包まれています。
差し出されたおしぼりで手を拭きながら、お茶をいただくことにしました。
スモーキーで深い味わいのお茶が、肌寒い日に冷えた体に染み入ります。
突き出しはお豆腐、てっぱい(“ぬた”のこと)、おからの3つから選びますが、一番気になっていたお豆腐にしました。
青豆豆腐: 角をまあるくえぐった青豆豆腐にたっぷりの葱とおろし生姜が付いてきました。
やや照明を落とした中でもしっかりと確認できるほのかに緑色のお豆腐は、ふるふるの柔らかさ。
食感とお味を確かめようとしても、ほぼ同時に口の中で溶けてしまうような。
じんわりと感じる温かさと、豆本来の甘味と青豆の爽やかさ。
そのままで十分美味しいですが、下に敷いてあるお醤油と合わせることにより、豆腐の甘さが際立ちます。
爽やかな葱と香り良い生姜を合わせるのも至極。
すーっと体の中に入っていく豆腐の余韻・・・。
お豆腐の温度は季節によって温・冷と変えているそうで、細やかな心配りが感じられます。
一通り今日出来るお料理の説明を受けますが、どれもとても魅力的で迷ってしまいます。
その中で気になったものをいただいてみることにしました。
生湯葉の椀物: こんもりと盛られた生湯葉に青菜、周りにはたっぷりとあんがはられていました。
「山葵を溶かしてお召し上がりください」との言葉に従うと、あんに薄緑色でぐるりと弧が描かれ、それを見るだけで美しいです。
しっかりとした食感の湯葉はお味もぎゅっと濃いです。
ゆるやかに横たわっているあんのお出汁はどこまでも優しく・・・。
魚介、椎茸、昆布・・・いくら味わってもどの味も尖っていません。
子供の頃、家族で日光に行った帰り、鬼怒川でいただいた湯葉が美味しく、それ以来湯葉が大好きになりましたが、こちらでいただいた湯葉はそのお味を想起させました。
湯葉の食感を楽しみながら温かいあんをいただく幸せ。
ぐじ焼き物: ぐじとは甘鯛のこと。
生憎その日はぐじの刺身は売り切れ、焼くのならできるとのこと。
頭の骨有り、骨無し、どちらでもできるとのことで、迷った挙句、骨無しの方をお願いしました。
運ばれてきたぐじの頭はかなり大きくてびっくり。
香ばしい香りに包まれながら、ふっくらとした身をいただきます。
上品な甘味の奥に、コクと脂の旨味が潜んでいます。
添えられたレモンを絞るとお味がきゅっと締まります。
火入れ加減、そして塩加減が絶妙・・・素材を生かす塩加減とはこういうこと。
ぐじ椀物: いただいた後の骨と皮からお椀にしていただけるということなのでお願いしました。
運ばれてきてから少し時間を置いてからの方が旨味が出るようで、ちょうど良い頃合を教えてくださいます。
蓋を開けた瞬間、あまりに綺麗で声を上げてしまいました。
ぐじから出た上品なお出汁が心ゆくまで楽しめます。
京料理のお出汁とは人を優しくさせるもの・・・そんな風に思います。
湯気と共に立ち上がる柚子の薫りに魅せられて。
えんどう豆ご飯: 椀物に合わせてお薦めいただいたお品。
お腹加減に合わせてよそってくださいます。
画像からはわかりませんが、ご飯茶わんの表と中の模様が違うところがとってもお洒落。
えんどう豆は柔らかく、それに合わせてごはんもふっくら柔らかめ。
柔らかめのご飯が好きな私にはぴったりでした。
そのままでいただいても美味しいよう、極々少量の塩味がつけてあります。
ほっこりと豆とご飯の甘味を楽しむ瞬間。
漬物: ご飯を頼むと付いてきたのは、花大根、山芋のわさび漬け、菜の花漬けの3種類。
綺麗な彩りで、いただく前からワクワクしてしまいます。
花大根(二十日大根)は甘味、山芋のわさび漬けはピリリと、菜の花漬けは菜の花の苦味さえも感じられました。
あまりに美味しく、それを告げると、錦市場にある打田という漬物屋のお品であることを教えてくださいました。
お漬物からいただく季節感に笑顔。
最後はお茶で締めます。
温かいお茶を何度も入れ直してくださる心遣いが嬉しいです。
スモーキーな独特の風味だったので伺うと、“いり番茶”というお茶だそうです。
ラプサン・スーチョンという中国茶にも似た煎った薫りが特徴的で、多少の苦味の後味はすっきり。
いただいたお料理の味と共に、このお茶の風味もずっと記憶に残ることでしょう。
素材の味を生かす火入れと塩加減は絶妙の一言。
旬の食材を生かす調理法でお料理を提供してくださいます。
複雑な装飾をそぎ落とした簡素な盛り付けこそが美しいと思わせてくれるようなお料理。
すべてではありませんが、半分でも提供していただけるお料理もあるそうで、お一人様にも嬉しいサービスです。
メニューにはお値段が記載されていないので、お勘定の際ちょっとドキドキしたのですが、予想していたよりお安くてホッ。
こちらを高いと思うか、安いと思うかは人それぞれかと思います。
珍しい食材を多用し、手間をかけ、用意された懐石料理とは違います。
整然とお座敷に通され、テーブルにつき、お料理をいただくようなスタイルでもありません。
肩肘張らず、ふっと力を抜いて、気になったお料理を美味しいお酒と共にいただく・・・そんなお店です。
お隣同士の話が聞こえてくるようなカウンター席なので、見知らぬ者同士話しがはずんでしまうこともあるでしょう。
ご家族でやっていらっしゃる温かい姿勢がそのまま、さりげなく、細かい心遣いに通じている、そんな素敵なお店です。
席数に限りがあるため予約は必須(もしくは遅い時間なら空いているかもしれません)。
季節を変えて又訪れてみたいお店です。
隣席の方がいただいていたてっぱいがとても美味しそうだったので、いつかそれもいただいてみたいです。
3位
1回
2013/03訪問 2013/03/12
こちらのお店に伺おうと思いつつ早数年・・・。
ずっと気になっておりましたが、先日やっと伺うことができました。
日本橋高島屋本店地下1階にある、言わずと知れたパン屋さん。
地下に下りてなかなか行き着けず、人に聞きながらようやっとたどり着きました。
売り場は中程にあり、想像していたより小さく、通り過ぎてしまいそうなほどでした。
伺ったのは平日18時過ぎていたので、ショーケースの上にはまぁまぁ残っていましたが、中は半分が空っぽの状態でした。
お昼時に電話を入れて予約をお願いしておいて良かったです!
売り場で確認して決めたものも含め購入したのは以下の4点。
バゲット ドゥ ジュール(ハーフ)(131円): 一番シンプルなバゲットを、とお願いしてお取り置きしていただきました。
やや先が細くなっているバゲットで、断面には綺麗な気泡が見られます。
クラストはカリッカリ、クラムが非常にしっかりしています。
いただいたときが焼き立てでなかったこともあり、ちぎるのがやっとでした。
噛むごとに粉の旨味と甘さが中からじんわり出てきます。
パンの香りも秀逸。
程好い塩加減なので何もつけない方が美味しさがストレートに伝わってきます。
美味しすぎてすべてそのままいただきました。
翌日は軽くオーブントースターで焼いてみましたが、香りが立ち、香ばしさが出てこれも又美味しいです。
噛めば噛むほど美味しさが滲み出てくるようなパンとはこのことですね!
チャバタ オリーブ トマト(420円): オリーブやドライトマトを使ったパンが欲しいことを伝えたらお薦めされ、取っておいていただいたパンです。
こちらの商品は週変わりで内容が変わるそうですが、今週はちょうど運良く「オリーブ トマト」でした。
4週で1順する(つまり4種類ある)ようです。
四角くしっかりした形状。
二つに割ると、中からセミドライトマトとグリーンオリーブが顔を出します。
両方とも大好きな食材なので、いただく前から嬉しくなってしまいます。
大きな気泡が目立つもっちりとした食感の生地に、甘さと酸味を湛えたドライトマトと香り良いオリーブ。
フォカッチャのようなオリーブオイル感はないですが、塩加減が程好いのでそのままで十分美味しいです!
パン オリーブ(ハーフ)(601円): オリーブが入ったパンということでこちらも取り置いていただきました。
ブラックオリーブとグリーンオリーブがびっしり入っています。
生地はややグレーがかっていて、しっとり、もっちりしています。
売り場の方によれば、ジャガイモが入っているそうです。
オリーブの苦味と塩気がしっかり感じられ、オリーブ好きにはたまらないパンです。
ただ、塩気がかなり強めなので、少しずつおかず的にいただく方がいいかもしれません。
通常のパンと同じ感覚でいただくと後で喉が渇くと思います。
クロマメ(1/4)(451円): ハーフサイズのお値段が900円越えなのでちょっとびっくり・・・・なので1/4を購入しました。
小粒の黒豆がびっしり入っていて、生地はやや黄色味を帯びています。
甘く煮含められた黒豆のせいもあり、生地はねっとり、しっとり。
黒豆は柔らかく、生地をちぎると黒豆と一緒に解けるような感じ。
いただくたびにバターの良い香りが漂います。
黒豆という和風な食材を使っていながらどこか洋風に感じたのはなぜだろう・・・?と思って成分表示を見ると、マロンパウダー、リンゴ、レーズンも使われているようです。
形状が違っていたら、黒豆のケーキと言ってもおかしくないような濃厚なお味。
これはもう、パンの領域を超えていますね!
高評価に違わず、お味の濃い素晴らしいパンでした。
一つ一つ拘りの感じられるパンたち。
いただきながら芳醇なパンの香りに包まれる幸せを感じました。
一片のパンから、贅沢な時間を持てるのではないでしょうか。
お値段は商品によってはびっくりするほどお高いです。
(実際、売り場まで来てお値段を見て迷う方、驚いて去っていかれる方が数人いらっしゃいました。)
ですが、好みのパンを数点買うのであれば、それほどの金額にはならないと思います。
お値段が高めのパンは、購入しやすいようハーフ(1/2)以外に1/4の設定もあるので、用途やお好みに合わせられると思います。
又、いろいろなパンを詰め合わせにした1,000円のセット(内容はいろいろ)も売っているので、最初にこちらから試しに購入してみるのもいいかもしれません。
少なくとも私はこちらのパンを頻繁に買うわけではありませんし、又この品質とお味ならけっして高すぎるとは思いませんでした。
パン好きの方へのプレゼントや、自分への御褒美として購入するのに向いているのではないでしょうか。
自分のパンの好みを伝えると、お薦めパンをいろいろ探してくれたり、非常に商品知識が豊富なスタッフが揃っていて、電話応対から直接店頭に出向いた折もサービスはとても感じが良かったです。
再訪必至。
バゲット ドゥ ジュールの他に、オーガニック小麦と海洋深層水を使ったバゲット プラタヌもあるそうなので、次回はそちらもいただいてみたいです。
こちらの場所、ちょっとわかりづらかったので、再訪のときは又迷ってしまいそうです。(笑)
4位
1回
2013/10訪問 2013/11/04
豆富・湯波大好きなので、こちらのお店はずっと気になっていました。
(通常は豆腐・湯葉なのですが、こちらのお店の呼び名にならって豆富・湯波とさせていただきます。)
そんなところへお世話になっているマイレビュアー様から願ってもないお誘いをいただき、先日伺ってきました。
北千住駅東口を出て、そのまま少し歩き一本目の道を右折すると東京電機大のキャンパスが左手に見えてきます。
道なりに歩いて行くと、左側に趣のある日本家屋が見えてきます。
引き戸を開けて中に入ると、大きな湯波槽が右手に、その少し奥に各種豆富・湯波製品がきれいに並んだショーケースが目に入ります。
テーブル席は左手にあって、既に綺麗にセッティングされていました。
週末12時からの予約、その前にお店からの説明があるので10分前に集合とのことで早めに伺ったら、私が一番乗りでした。(笑)
その後時間に合わせてかなり大勢の団体様がぞろぞろといらっしゃって、店内は満席(ものの見事に女性ばかりです)。
早めに着いていたこともあり、おから茶を運んできてくださいました。
(おそらくおからを煎ったものでしょうか?)茶色で香ばしい香りのする、なめらかな飲み口のお茶でした。
こちらのお店は、日本各地の大豆を厳選した結果、近江八幡の‘水くぐり’という品種を独占して使っているとのご説明がまずありました。
食前 豆乳とラ・フランスのふれっしゅじゅーす: 氷をいっぱい入れた大きな器の中央に竹筒に入って供されました。
ラ・フランスらしいザラザラとしたとろみがありますが、香りは抑え目。
豆乳の風味も柔らかで、ひんやり冷えて飲み頃なのが嬉しいです。
先附 ゆば三種: 湯波槽からあらかじめ取ったものを竹を半分に割った器で供され、左から平湯波、真ん中が刺身湯波、右が汲み上げ湯波。
手前に置かれたモンゴル岩塩とレモン、醤油あん、オリーブオイルをお好みでつけていただきます。
平湯波はしっかりとした弾力と歯応えがあり、まとわりついてきた豆乳と共に滑らかな質感を味わいます。
平湯波よりたんぱく質が多いという説明を受けた刺身湯波は、もっちりとした食感と甘味が特徴。
汲み上げ湯波は豆乳が固まってきたとろとろの食感を余すことなく味わえ、甘味に関してはこちらが一番強いです。
湯波の風味と甘さを引き立てるモンゴル岩塩、それに爽やかなレモン、みたらし団子のたれから甘さを取り除いたようなプルンとした醤油あん、醤油を垂らした風味の軽いオリーブオイルといずれも秀逸。
湯波の風味を殺さずお味の変化を味わえて楽しかったですが、個人的には湯波をそのままいただくのが一番美味しいと感じました。
最後に残った豆乳も、とろりと甘くて優しくて、美味だったのは言うまでもありません。
マイレビュアー様が事前に用意してしくださったお酒をいただきながら味わうことにしました。
クセの少ないすっきりとしたお味。
椀 松茸土瓶蒸し 焼穴子 石川小芋: 一人前用の土瓶の上にスダチが置かれていました。
茶碗に注ぎ入れた汁は非常に上品なお出汁。
杯を重ねるごとに、焼いた穴子の香ばしい風味、芳醇な松茸と三つ葉の香りを含んでコクが増してきます。
スダチを絞っていただくと、爽やかさが加わって何とも言えない至福の味わい。
とろりと煮てある石川小芋に歯応え良い松茸、焼いて脂を落としてあるので、苦手な穴子も美味しくいただけました。
サラダ きのこのサラダ しめじ エリンギ 舞茸 サラダレタス 柿 マッシュルームドレッシング:
長細い皿の上にレタス、ベビーリーフ、わさび菜がたっぷりと、キノコと柿が添えられ、彩が非常に綺麗です。
新鮮な葉野菜にキノコの食感、コクのあるクリームマッシュルームドレッシングが相性良く、コリッと硬めの柿を箸休め的にいただいて・・・。
秋の味覚を豊富にいただけたサラダでした。
すくい湯波: 湯波槽で準備が整った湯波を説明に従って各自ですくうと、岩塩を上からけずりかけてくださるので、それをいただきます(お代わり自由)。
人数が多かったので、2順目でいただきましたが、早すぎるとあまり固まっておらず、とろとろの状態。
次に行ったときは見事に膜をはった状態だったので綺麗な湯波がすくえました。
適度な歯応え、とろりと滑らかな舌触り、今までで一番の甘さで、豆乳のコクをそのままいただく感じがしました。
(後でお伺いすると、糖度は14とのことで、トマトや果物並みの高さだそうです。)
豆富 よせたて豆富: 大鍋で煮ている豆乳ににがりを入れ、見る間に固まっていくパフォーマンスが見られます。
器に盛られたたっぷりのお豆富にはすっきりとした醤油がはられ、豆富の円やかさ、甘味、コク・・・極上のお味がいただけました。
熱すぎず、ぬるすぎず、の絶妙な温度加減が心地良かったです。
焼物 鰆の柚庵焼 栗 銀杏 紅葉麩: 朴葉の上には黄色く色づいた銀杏と青い松葉。
よけると中から鰆、栗、銀杏、胡麻の生麩と紅葉麩が現れ、稲穂が添えられていました。
柚子の風味を付けた鰆、ころんと甘い栗と銀杏、胡麻が香ばしくしっかりとした食感の生麩に揚げた紅葉麩と、見て、そしていただいて、秋の味覚を楽しみました。
煮物 かぶの白煮 菊花あんかけ かぶ菜 蟹身: 菊花の黄色、かぶ菜の緑、蟹身の赤が白いかぶに見事に映えます。
箸を入れた瞬間からかぶの柔らかさが伝わって来ました。
周囲のあんはわりと固めでかぶにしっかりと絡みます。
菊花の良い香りとかぶ菜のしゃりしゃりとした食感、蟹身の甘さと共にいただくと、上品なお出汁との相乗効果でお味に膨らみが感じられました。
食事 秋刀魚釜めし 赤出汁 香の物: 大きな土鍋で炊かれたご飯の上に焼いた秋刀魚がのって登場したときは正に圧巻!
湯気と共に秋刀魚と生姜の良い香りが立ち上がりました。
丁寧に骨を取り、葱と共に混ぜてめいめいに配膳されました。
(秋刀魚の身の量が多いのは今回お誘いいただいたマイレビュアー様のもの。運が良ければこんなことも。(笑))
秋刀魚の魚臭さはなく、ご飯全体に綺麗に脂がまわって旨味たっぷり。
焼いた秋刀魚の香ばしさ、ワタのわずかなほろ苦さも感じられます。
ふっくらと炊けた醤油出汁のご飯に生姜の香りと葱の爽やかさが加わり、極上の秋刀魚釜めしとなりました。
なめこと三つ葉が入った赤出汁も非常に上品。
生海苔かしら・・・?と思うほど柔らかい昆布の佃煮も美味で、箸休めとして最適。
小菓子 麩万頭 杏仁豆富 わらびもち: カップに入った杏仁豆富と笹の葉にくるまれた麩万頭が先に配膳。
火にかけたわらびもちが固まっていくところ、それをきなこの上にのせ、一つ一つ丸めて出来上がるところが見られました。
杏仁豆富は、ほのかな杏仁の香りの豆乳ベースの優しいもの。
しっかりもっちりの麩万頭は笹の香り良く、上品な漉し餡が中に入っていました。
柔らかくぷるんとしたわらびもちは、優しい甘さで、わずかにニッキが効いたきなことも好相性でした。
食後 珈琲: お食事の余韻を壊さない、香り良く、いただきやすいコーヒーでした。
湯波と豆富を中心にした、季節感いっぱいの非常に上品なお料理がいただけました。
お店の看板メニューである豆富、湯波は非常に上品でありながら、コクがあり芳醇。
とりわけすくい湯波の甘さと味の深さは見事。
湯波と豆富のお味は当然のことながら、他のお料理も本格的。
伺った季節がちょうど良かったのもあり、山海の秋の味覚を堪能することができました。
湯波を自らすくっていただけたのはとても面白い趣向でした。
豆富、湯波の製造過程、秋刀魚釜めしやわらびもちを作るパフォーマンスが見られたのも非常に興味深く、楽しかったです。
(我々の席が前の方で近かったのも好都合でした。)
他の方のレビューを読んで知ってはいましたが、かなりのボリュームで完食は無理でした。
すくい湯波と秋刀魚釜めしはお代わり自由なので、かなりいただける男性の方でも十分な量。
これだけいただいてこの内容でわずか2,600円とは驚愕のコスパの高さです!
とても丁寧で顧客側に立った接客も好印象でした。
土・日・祝日しか営業しておらず、一日9時と12時の二交替制という限られた席ということで、これから益々予約が取りづらくなりそうです。
*******************
早めにお店に着いて気になっていた店頭の商品も購入して帰りました。
ズワイガニとゆばの土佐酢ジュレ(480円): ズワイガニの甲羅の中に、湯波とほぐした蟹身がたっぷりとのり、土佐酢のジュレがかかっていました。
中にはキュウリとグレープフルーツが入っていて、爽やかさを演出。
分厚めのふっくらとした湯波に蟹身が円やかな土佐酢味で美味しかったです。
ゆばとほうれん草のお浸し(100g 380円): 歯応え良いほうれん草に菊花の香り、しっかりとした湯波がふんだんに使われていて、上品で贅沢なお浸しでした。
*******************
豆富・湯波好きには絶対にお薦めしたいお店。
機会があったら、又是非とも訪れてみたいお店です。
予約が取りづらいお店のお手配をしていただいた幹事様、いつものように楽しい時間を共有してくださったマイレビュアー様、本当にありがとうございました!
5位
1回
2013/04訪問 2013/05/07
近鉄奈良駅から東向商店街、もちいどのセンター街、下御門商店街を歩き、垂直にぶつかったならまち大通りで左折、一つ目の角を左折したすぐ右側にある大和伝統料理のお店。
(近鉄奈良駅から徒歩約15分)
平日18時半で予約していたのですが、日程が早めに済んだので予約時間を少し早めて18時過ぎに伺いました。
お店の前まで来ると、“支度中”の文字があったので、躊躇しながら中に入ると、「どうぞこちらへ~」と快く通してくださいました。
(どうも支度中の札を仕舞い忘れていた模様。)
入るとすぐカウンター席があり、その中に厨房、威勢の良い「いらっしゃいませ~」の声がかかります。
通されたのは、奥にある部屋のテーブル席。
木が使われた明るく清潔感のある内装で、温か味が感じられます。
いただいたのは大和と世界の野菜コース(3,900円)。
ウーロン茶(350円): 今回もホットでお願いしました。
縦長の器で、量もたっぷり。
お値段がお安いのがありがたいです。
突き出し: 菜の花と筍の辛子酢味噌でした。
菜の花の苦みが辛子酢味噌の間からふっと顔を出します。
大和伝統野菜の籠盛り(手前右から左に):
烏播(ウーハン): 烏播(ウーハン)という粘りが強い里芋を味噌と胡麻で。
粘りの強さとホクホク感を同時に味わいます。
刺身こんにゃく: カキドオシ(“和のタイム”と言われている)と小葱、下にはポン酢風味の大根と人参の千切りが敷いてありました。
こんにゃくの歯応えをカキドオシの芳香と一緒に。
汲み上げ湯葉: ラディッシュのスライスとわさび菜が添えてあり、生醤油がかかっていました。
とろとろの湯葉は甘く、爽やかなラディッシュ、わさび菜が清涼感を与えます。
わけぎのぬた: シャキシャキとした歯応えが鮮烈。
そうめんかぼちゃ: 名前のとおりそうめん状になった繊維を甘酢和えで。
涼やかな歯応え。
菜の花: 春の香りはやはり欠かせません。
小松菜とお揚げ: 甘めの優しいお出汁で煮てありました。
豆腐と黄金かぶの煮浸し: 甘く煮た黄金かぶとクリーミィーな豆腐との絡み。
新玉葱のオーブン焼き: とろっと柔らかくなった新玉葱はどこか洋風な味わい。
烏播(ウーハン)、そうめんかぼちゃ等珍しい大和野菜はその場で野菜そのものを見せてくださいました(画像をご覧ください)。
その場にない野菜は、どんな形なのか、栽培、収穫に関してまで詳しく書かれたファイルが置いてあり、見せていただきました。
形状も変わっていますが、お味や食感が独特で、野菜好きな私はそれだけで興味津々です。
煮物: さつま芋、人参、凍り豆腐、ブロッコリー、かぼちゃ、れんこん、赤キャベツ(紫キャベツとは別種)、黄金かぶ、ほうれん草、中央には粟餅が置かれ、吉野葛のあんがかけられていました。
油で揚げて香ばしくねっとりとした粟餅と甘味の強い野菜たちが、上品な葛あんによって引き立てられていました。
天ぷら: ラディッシュ、菜の花、筍、結崎(ゆうざき)ネブカ(葱の一種)、菊芋(里芋の一種)を添えられた塩でいただきます。
いずれも、野菜の食感と風味を生かしたサクッとした軽い揚げ上がり。
塩でいただくと、野菜の風味と甘味がより際立ちます。
中でも、牛蒡のような深い香りでレンコンのような食感の菊芋は、初めて味わう野菜としてとても新鮮な印象を受けました。
蒸し野菜: かぼちゃ、菊芋、人参、筍、菜の花、山芋、ラディッシュ、チンゲン菜を、ポン酢、味噌、塩でいただきます。
中には山芋と野菜をこねたものが入っていました。
野菜の味が濃いので、何もつけずにかなり食べ進むことができました。
途中から3種の調味料を少しつけて、味の変化を楽しみました。
麦縄そうめん: 白味噌のつけ汁でいただきます。
やや平打ちで、そうめんにしては太めの麺ですが、喉越しは抜群。
葛が入っているだけにしっかりとしたコシで、粉の旨味も十分。
上品な出汁の白味噌のつけ汁は、わずかにピリリと辛味が感じられ新鮮な味わいでした。
デザート: 苺と大和茶のティラミスでした。
苺は古都華(ことか)という品種で、甘味の強いこと!
クリーミィーなティラミスに、お茶の香りが意外にも馴染んで美味でした。
一緒に供されたお茶は、ほうじ茶のような紅茶のような優しい味わいでした。
季節の野菜、大和野菜を隅々まで味わえる素晴らしいコース料理でした。
野菜の旨味と食感を生かすシンプルな調理法で、一品一品丁寧に作られたお料理。
それに呼応すべく、野菜たちが香り高く、歯応え良く仕上がっていました。
素朴にいただく野菜が美味しいと常々思っていただけに、こちらは私の好みと非常に合っていました。
野菜の色を生かした彩り良い盛り付けは見事。
見て楽しく、いただいて美味しい野菜料理。
京野菜はよく知られているところですが、大和野菜については正直なところほとんど知らなかったため個人的に非常に勉強になりました。
千数百年の歴史を誇る古都奈良に生きづく力強い野菜たちに魅了されました。
こちらは、大和伝統野菜を知ってもらうためにオープンした「粟 清澄の里」の姉妹店だけに、自家栽培された新鮮な野菜と地元の大和牛が主要食材。
夜は他に、大和牛と野菜のディナーコース(5,000円)、大和肉鶏と野菜の鶏すきコース(3,900円)もありますが、私がいただいたコースでも十分楽しめるかと思います。
古民家を改装した店内には中庭があり、木を多く使った店内全体からぬくもりが感じられます。
食事が済んだ後、先程見せていただいた大和野菜のファイルを眺めながらお食事の余韻を楽しみました。
食事の進み具合に合わせて次のお料理が運ばれてくるので、ゆっくり時間が過ごせます。
大和野菜についての知識豊富なスタッフの説明も楽しく、皆非常に感じが良かったです。
野菜好きな方、大和野菜に興味がある方には是非ともお薦めしたいお店。
庶民的雰囲気も持ち合わせているので、家族・知人との会食、接待、デート、お一人様まで、利用範囲は広いと思います。
6位
1回
2013/01訪問 2013/01/30
以前からずっと伺いたいと思っていたお店でしたが、2月一杯お休みになる少し前、マイレビュアー様と一緒にお食事してまいりました。
東京メトロ押上駅B3出口を出て京成橋(スカイツリーを背にすると左手)の方へ歩きます。
川の手前の浅草通りを直進、左手にある健生堂病院を越して十間橋のところで左折しその道を直進。
二つ目の信号を右折して少し歩くと、住宅街の右側に、ポッと小さく明かりが点いていたのでわかりました。
(駅から徒歩10分とありましたが、初めて行く方は15分ぐらいはみて行かれた方がいいと思います。)
植木に囲まれ、Spice Cafeと書かれた木の看板の脇にある通路をくぐるように通って行くと、その先に民家があります。
ドアを開けると、床が木造りなので入るのを躊躇っていたら、「そのままでどうぞ~」の明るい声が。
どなたかのお家に招かれたような温かさのある店内は、週末の18時過ぎで既に賑わっていました。
コートを預かっていただき、席に着こうとすると、「もし良かったらどうぞ」と示された先には膝掛けが積んでありました。
寒いときに、とても嬉しいサービスですね。
木製のテーブルにチェアー、テーブルの上にはメニューと共にフォークとスプーンが綺麗に置かれていました。
厨房は入ってすぐ奥にあり、テーブル席が点在しているのでお店全体の広さは掴めませんが、程好いこじんまり感です。
全員揃ったところで、スタッフからメニューについてご説明がありました。
★カレーコース 2,500円
前菜1皿、カレー1種、デザート2種、珈琲 or 紅茶(チャイ+300円)
★ペアカレーコース ,2900円
前菜1皿、カレー2種(ハーフ&ハーフ)、デザート2種、珈琲 or 紅茶(チャイ+300円)
★フルカレーコース 3,500円
前菜2皿、カレー3種(少しずつ)、デザート3種、珈琲 or 紅茶(チャイ+300円)
■前菜(パン付)
5品盛り合わせ
自家製ソーセージ
日替わり パルマ産生ハムのサラダ
■カレー
チキン(中辛)
ラム(辛口)
ココナッツ(甘口)
ラッサム(辛口)
日替わり 海老カレー(中辛)、かきカレー(+500円(ペアコース+300円)、中辛)
■デザート
カスタードプリン
チョコレートケーキ
苺のタルト
ティラミス
パンナコッタ 苺ソース添え
キャラメルのジェラート
木の実のタルト
*甘い物が苦手な方は、デザートの代わりにチーズに変更可。
■ビリヤニ
Mサイズ(コース料金に+1,500円、単品1,900円)
Lサイズ(コース料金に+3,000円、単品3,800円)
常時前菜は3種類、カレーは6種類、デザートはその日は7種類(チーズの盛り合わせに変更可)でした。
今回はビリヤニをいただくことが目的でもあったので、一番シンプルなカレー1種のカレーコースを選択し、ビリヤニをLサイズで、カレー、前菜、デザートすべてを網羅できるようオーダーしました。
(大勢で伺った者の強みですね。(笑))
自家製ジンジャエール(600円): インド料理をいただくとき、ラッシーを頼むことが多いですが、”自家製”という文字が気になってこちらを。
運ばれてきたのは白濁したグレープフルーツジュースのような見かけのジンジャエール。
生姜の風味に少しの甘味と炭酸を効かせた、すっきりと透明感のあるお味で、非常に私好み!
最後の方は生姜の搾り汁が溜まったのか、辛めで濃厚。
今度家で作ってみようかしら・・・そんな気持ちになるような素敵なお味でした。
くるみのパン: 表面がわずかに硬めで、中がしっかりしているのにふわっとしています。
甘味のある生地にバターの香りが良いですね~。
ゴルゴンゾーラのムースとは特に好相性でした。
前菜盛り合わせ:
ニンジンのマリネ: クミンと和えてあるようでした。
菜の花: マスタードシードとの相性がGood。
カリフラワーのグラタン: さっくりしたパン粉に、カリフラワーの甘味。
ゴルゴンゾーラのムース: 真っ白でフワフワ。ゴルゴンゾーラの風味は軽いので、苦手な方もOKかと思います。
タマネギのキッシュ: しっかりしたタルトにタマネギのお味が濃厚。
海老とブロッコリーのアンチョビとニンニク炒め: 軽いアンチョビとニンニクの風味でした。
シメジのマリネ: 少し火を入れすぎかしら・・・?
パルマ産生ハムのサラダ: サニーレタス、トレヴィス、紅芯大根、スナップエンドウ、ブロッコリー、ほうれん草にコリアンダーのみじん切りもふりかけられている模様。
香ばしくローストされたカシューナッツがのっていました。
ドレッシングで軽く和えた野菜は新鮮で、甘いです。
生ハムの塩気がちょうど良く、野菜の甘味をより際立たせていました。
自家製ソーセージ: 太いソーセージがゴロンとのっていて、かなりの存在感。
ジャガイモの白、ミニトマトの赤、シシトウの緑、そして粒マスタードの黄色と、彩り良い盛り付けです。
ガーリック風味のソーセージは肉が粗めでしっかりしているので、見かけ以上に満足感が得られました。
ジャガイモはクリームソースで和えられ、シシトウとミニトマトはソテーされていましたが、ミニトマトのお味が濃くて美味しかったです!
チキンビリヤニ: Lサイズの釜がちょうど出払ってしまっているとのことで、Mサイズの釜二つで提供していただきました。
蓋を開けた瞬間から、バスマティライスとスパイスの芳香が湯気と共に立ち上ります!
ビリヤニの上には、生姜の千切りにフライドオニオン、シシトウとコリアンダーのみじん切り、カシューナッツがのっていました。
お店の方がビリヤニを混ぜてから取り分けてくださいましたが、釜の中には骨付きチキンが入っていました。
チキンの旨味とスパイス香のバスマティライスがパラパラと口の中で解けます。
バスマティライスの香りを楽しんでいると、後からスパイスが追いかけてくるよう。
マイルドに思いきや、時折ホールスパイスにぶつかると、一瞬にして香りが放たれます。
こちらにもローストしたカシューナッツの香ばしさが加わっていました。
付いてきたライタと、キャベツのマリネをかけていただくと、風味が変わって又楽しいです。
ライタはココナッツミルクが入っているので酸味抑えめ、キャベツのマリネはドライバジル(かな?)が効いていました。
カレーが深めの瀬戸物の器で運ばれてきましたが、一人前の量としてはかなりたっぷりめだと思います。
これだけ種類があると、どれからいただこうか迷ってしまいますね。(笑)
ココナッツカレー: トマトとホウレン草が上にのった可愛らしい盛り付けです。
とろりと甘くマイルドですが、スパイスがしっかり香ります。
ココナッツの風味が非常に濃厚なので、お好きな方は嵌りそうですね。
ラムカレー: マスタードを効かせた辛口ですが、フルーツの甘味を奥に感じます。
ラムを使っているので、やはりスパイスは強めですね。
いただいた中ではこちらが一番辛めでしたが、激辛というほどではありませんでした。
チキンカレー: ややくすんだ色で骨付きチキンが入っていました。
クローブとターメリックか何かでしょうか、薬草のような少し個性的な味わいです。
そのお陰で、チキンの臭みは皆無、大人の味わいでした。
海老カレー: 一口いただいた瞬間から、海老の風味がガツンと来ます!
海老のコクと甘味がこれでもか~!、というほどルーに溶け出ていました。
唯一、海老が少し硬くなってしまっていたのが少し残念。
ラッサム: トマトベースで酸味があり、こちらもどろりとして濃厚。
こちらには具材が入っていないため、マスタードで和えた小松菜と、スパイスで和えたポテトが付いていましたが、お得感たっぷりですね。
かきカレー: ぽってりと大きなかきとトマトが浮かぶように入っていました。
鰹出汁のような魚系の出汁がベースの和風味。
添えられたシソの千切りをかけていただくと、お味が華やぎます。
個人的に、梅干しの果肉をアチャールとしてつけていただくといいかも・・・なんて想像してしまいました。(笑)
ふっくらと炊かれたライスはお代わり自由。
スタッフの方が終始ライスをよそりに来てくださいました。
デザート: 皆でシェアしやすいよう、盛り合わせスタイルで出していただきました。
(上から時計回りに)パンナコッタ 苺ソース添え、チョコレートケーキ、カスタードプリン、苺のタルト、ティラミスキャラメルのジェラート。
(別皿に)木の実のタルト
カスタードプリンは、スプーンを入れようとしてその硬さにびっくり。
レアチーズケーキのような食感で、何しろお味が濃~いです!
カスタードプリンとは別次元のデザートという感じでした。
他に、キャラメル味が濃厚なジェラート、プルッと感とは違った柔らかで香り良いパンナコッタが印象に残りましたが、いずれもお味が秀逸。
どれも一つ一つ手間をかけ、丁寧に作られているのが手に取るようにわかりました。
チーズの盛り合わせ: チーズは、ミモレット、タレッジョ、ゴルゴンゾーラで、白イチヂクのスライスとトーストが添えられ、いずれも風味豊かでした。
紅茶: アールグレーは、香りすぎず、濃すぎないちょうど良い淹れ加減でした。
最後、お料理の余韻に浸るひととき・・・。
前菜からデザートまで、いずれを切り取っても素晴らしく、美味しいお店は最後のデザートまで美味しいという典型のようなお店でした。
カフェらしく彩り綺麗で手間のかかった前菜。
スパイス、塩気共に軽やかな味わいで、とてもいただきやすかったビリヤニ。
それに対しカレーは、それぞれの個性を生かしたメリハリのあるもの。
全体的にバター多めの濃厚な味わい、その上、量がたっぷりなので、非常に満足感があると思います。
デザートに至っては、小さいポーションながら、一つ一つが素晴らしい仕上がり。
見かけもお味も決して強くはないけれど、個性が光るお料理たち。
そこには伊藤シェフの独自の世界観が見えてくるように思います。
お店に入った瞬間から、快活な笑顔と温かいおもてなしに触れ、いつの間にか、皆このお店の虜になってしまうのでしょう。
シェフはお1人なので、サービスはゆっくりめです。
こちらに来たら、時間をゆったり楽しむこともご馳走の一つです。
美味しいお料理と楽しい会話で時の経つのも忘れ、気づくと私たちが最後の客となっていました・・・。
帰途、スカイツリーの青い光が寒空に燦然と輝いていました。
楽しい一時をご一緒いただいた皆様、本当にありがとうございました!
7位
1回
2013/08訪問 2013/09/18
ずっと気になっていたこちらのお店にマイレビュアー様と先日伺ってきました。
日比谷線、東急東横線中目黒駅から山手通りを北西に直進。
三つ目の信号(角にセブンイレブンあり)を右折し、目黒川を渡って二つ目の角を左折し、少し歩いて行くと左手にコンクリートのスタイリッシュなビルが見えてきます。
外階段を上って行くと、窓に面して席が配され綺麗にテーブルセッティングがなされています。
カウンター席だけのお店と聞いていましたが、良い意味で想像とは違っていました。
平日19時予約をして伺いましたが、既にお店はほぼ一杯、相変わらずの人気ぶりです。
メニューはAntipasto、Pasta、Secondoと三段構えになっていて、好みのものを選ぶア・ラ・カルトスタイル。
産地と素材がしっかり書かれたお料理名からかなりの拘りが感じられます。
お店の方に量をお伺いした後、既にこちらに何度もいらっしゃっているマイレビュアー様と相談しつつAntipasto4品、Pasta3品、Secondo2品をオーダーすることにしました。
まず最初にグリーンオリーブとブラックオリーブが小さな器に、フォカッチャとグリッシー二が供されました。
グリーンオリーブが柔らかめでいずれも程好い塩加減でワインに合います。
フォカッチャは周囲がカリッと焼かれ、もっちりと甘味があり中にはクミン(だと思います)が入っていました。
添えられたオリーブオイルはフルーティで香りが良いものでしたが、フォカッチャがかなりオリーブオイル強めだったので、つけずにそのままいただきました。
銚子産 イワシ カダイフ包み焼き スカモルツァチーズ風味(2,000円):
カダイフ包みの上にはたっぷりの香草がのり、綺麗な盛り付けに気持ちも高揚します。
カダイフはサクサク、中からはふわっとしたイワシ。
酸味とピリッとした辛味、チーズの風味は控えめに。
いただくたびに、ディル、セルフィーユ、ピンクペッパーの風味が折り重なるように追いかけてきます。
愛媛産 活〆ハモ セモリナ粉フリット たっぷり夏トリュフの香り(2,500円):
分厚いハモの上に細かく削られたトリュフがたっぷりかけられていました。
ハモにナイフを入れた瞬間の歯切れの良い音。
パリパリ、サクサクでふっくらと厚みのあるハモに、トリュフの香りがふんわりと重なります。
室蘭産 北寄貝 炙り焼き 松茸添え レモンソース(2,800円):
北寄貝の上には大きめにカットされた松茸、下には黄色いレモンソースが敷かれていました。
上からたっぷりかけられているのはチャイブでしょうか。
しっかりした肉厚の北寄貝の甘いこと!
歯応え良い松茸は繊維を断ち切るたびに芳香が感じられます。
ねっとりとした酸味が立ったレモンソースを絡めることでお味にメリハリがついて美味。
三陸産 釣アイナメ カルパッチョ仕立て 柑橘の香り(2,000円):
香草、レッドオニオン、赤パプリカ、トンブリ(でしょうか?)、エディブルフラワーまで飾られていました。
ガラスのプレートの上に咲いた花のような美しさに、ただただうっとり。
甘めのビネガーで味付けされたアイナメに赤パプリカの甘味、歯応え良いレッドオニオン、香り良いオレンジ。
香草の香りにペッパーが弾け、様々なお味の組み合わせを味わう一皿。
一番最初に運ばれてくるだろうと思ったこのお料理が一番最後だったのは、何か狙いがあったのでしょうか・・・?
仙崎産 白イカ スパゲッティ イカスミのソース レモンの香り(2,400円):
半透明の白イカ、細かくカットしたトマト、たっぷりの香草に覆われ、イカスミソースはどこでしょう・・・?
すべてを和えると、とたんに艶めくような漆黒のイカスミソースが現われました。
フォークに巻きつけようとするとスルスルと滑り良く、この時点で何だかいつもとは・・・違います。
プリプリした白イカの歯応えに、濃厚でとろけるようなイカスミソース。
香草の香りとレモンの風味が一体化した極上のイカスミソースは正にこのこと。
南房総産 伊勢海老 スパゲッティ 香草トマトクリームソース(3,400円):
伊勢海老半分が豪快にのっているものの、上からたっぷりかけられた細かい香草のせいで上品なビジュアル。
伊勢海老の火入れ加減は良好、旨味の染み出たソースはガーリックとチリが効いて飽きさせません。
トマトクリームソースとは言っても、クリームのコクをプラスするのみでトマトと香草が主張するソースはとても私の好みでした。
石井農園よりフィレンツェ茄子 ラガーネ ボローニャ風ミートソース(2,400円):
挽肉たっぷりなミートソースには、アーモンドスライスと香草、さらに細く削ったパルミッジャーノがたっぷりかけられていました。
柔らかくとろけるような食感の茄子に、甘めのミートソースがもっちりとした素朴な風合いの幅広いラガーネに絡みます。
運ばれてきたとき、かなり強烈なパルミッジャーノの香りでした(実は濃厚なパルミッジャーノは得意ではないのです)が、合わせていただくと円やかな印象に変化したのは素材の持つ力と調理人の合わせ技の妙でしょうか。
秋田産 甘鯛 うろこ焼き 黒トリュフの香り 軽いバターソース(3,200円):
‘うろこ焼き’の名の通り、ひだのように綺麗に立ったうろこの隙間を埋めるように細かく削った黒トリュフがのせられていました。
うろこごといただく皮はパリッと香ばしく、ふっくらと上品な旨味の甘鯛の火入れ加減は見事の一言。
中央にジャガイモ(でしょうか?)を使った粘質のソースは(私には)濃厚なバター風味で、トリュフの香りがやや抑え込まれてしまったように感じました。
(ソースのみもう少し軽めな方が良かったのでは・・・?と思いますが、これは個人的な好みもあると思います。)
スペイン産 イベリコ豚骨付きロース 炭火焼き 万願寺とうがらしとEXVオイルの香り(3,200円):
あらかじめ二皿に分けて供されたはずなのに、それでもかなりのボリュームでびっくり。
ピンク色に仕上がったイベリコ豚の上には、ローズマリー、セージ、ペッパーがアクセント。
程好く火が通ったイベリコ豚は噛むと旨味がジュワッと出てきます。
オリーブオイルで火入れされたハーブとペッパーの芳香がさらに加わります。
下にはソテーされた万願寺とうがらし、さつまいも、オレンジパプリカが敷かれていましたが、いずれも甘いこと!
添えられた粒マスタードと黒オリーブのタプナードを付けながらいただくと、さっぱりいただけました。
レモングラスの香りをつけたおしぼりが出され気分を一新。
お料理そのものもそうですが、香りの使い方が非常に上手です。
せっかくなので・・・ということでデザートを、既に無くなってしまった温かい黒いちじくのキャラメリゼ バニラのジェラート添え(1,000円)以外の三つをシェアしていただくことにしました。
完熟マンゴープリンとジェラート ヨーグルトソース(1,000円):
マンゴープリンとジェラートの他に、カットしたマンゴー本体、周囲には透明なジュレが置かれ、清涼感あるビジュアル。
甘酸っぱくねっとりと濃厚なマンゴープリンに爽やかな食感のジェラート。
上には種とフレッシュミントの香りを合わせ、マンゴーを贅沢に使ったマンゴー好きにはたまらない一品でした。
チョコレートケーキ スパイスとナッツの香り キャラメルのジェラートとパッションフルーツ添え(1,000円):
しっかり硬めのチョコレートケーキに濃厚なキャラメルのジェラート。
細かく砕いたナッツ、ピンクペッパー、フレッシュミント、甘酸っぱいパッションフルーツ、ヨーグルトソース、ココアパウダー・・・様々なお味の混合を楽しめる大人っぽいデザートでした。
本日のジェラート(400円): ほうじ茶のジェラートでした。
上にはフレッシュミントがポンと置かれたシンプルなビジュアル。
一口いただけば、ほうじ茶の煎香が綺麗に香り、濃厚な口どけ・・・。
カモミールティー: 紅茶は置いておらず、お茶はカモミールティーだけとのことなのでこちらを。
ハーブそのものを入れた透明のポットで供されました。
薄い黄金色の茶水からはほのかに甘い香りが立ち上がります。
わずかに甘味のある円やかな飲み口はさすがリラックス効果抜群。
食後の余韻を楽しむのにぴったりのお茶でした。
素材本来の味を引き出すため、ハーブ、スパイスを香り良く使った見事なお料理でした。
柑橘系の酸味が綺麗に立っていたり、ハーブ、スパイスのアクセントの絶妙な効かせ方が非常に私好みでした。
時にシンプルに、時に鮮やかな盛り付けは秀逸。
火入れ加減の見事さは言わずもがな。
Antipastoは前菜とは思えないボリュームで完成度の高いものでした。
旨味をじっくり味わえるパスタに、しっかり量のSecondo。
最初のご説明にもありましたが、一皿の量が多めのため、好みのものをチョイスできるア・ラ・カルトスタイルは実に理に適っているように思いました。
アロマフレスカを継承する2人のシェフのお店と聞いていましたが、調理とサービスが分担されており、提供の間隔等特に問題はありませんでした。
席は大きく開放的な窓に向かっているため、外を眺めながらワインと共に美味しいお料理をいただき自分一人の世界に浸ることも可能・・・と思ってみたり。
気軽にふらりと立ち寄れたら最高なのですが、人気店なので予約は必須です。
折りしも先日「アド街ック天国」でこちらが取り上げられていて、益々人気が高まることを予想すると、その前に伺うことができて本当に良かったとしみじみ思いました。
念願だったお店でいろいろなお料理を堪能でき、楽しい夏の一夜をご一緒させていただいたマイレビュアー様、本当にありがとうございました!!
8位
1回
2013/08訪問 2013/09/01
フルーツパーラーゴトーでたっぷり果物を味わった後、少し何かいただきましょうとマイレビュアー様が連れてきてくださったのがこちら。
場所にして観音堂裏、言問通りから3本道を奥に入ったあたりにあります。
白い暖簾をくぐってお店に入ると、ぱっと鮨酢の香りが放たれます。
L字型のカウンターの中の大将が笑顔で出迎えてくださいました。
平日20時頃既でお客様がいらっしゃったこともあり、温かい賑わいが感じられました。
マイレビュアー様行きつけのお店なので、注文はすべてお任せしました。
まず昆布の煮物と烏賊の沖漬けがお通しとして出されました。
昆布は柔らかく、旨味たっぷりで味付け加減がちょうど良いです。
半透明の烏賊が艶めく沖漬けは、柔らかい部分とコリッとした歯応えの両方感じられ、みりんがほんのり、すだちの香りも効いています。
この二つだけでかなりお酒がすすみそうです。
目の前にあるお皿の上には、がり、谷中生姜の甘酢漬け、大根の醤油漬け。
(こんなにいろいろ出してくれるお鮨屋さんを私は他に知りません。)
やや厚めに切られたがりは甘さもありますが、生姜の味がしっかりあって、非常に大人の味わいのあるもの。
谷中生姜はかなりコクのある甘酢でしっかり漬いています。
大根の醤油漬けはたまり醤油(でしょうか?)にじっくり漬け込んだもののようで、色は濃いですが甘味もあり、白いご飯やお茶漬けにはうってつけのお味。
大きなお茶碗で出されたお茶も香り良く、お料理の味を損なわない淹れ加減でした。
青柳の炙り: 大ぶりの青柳にすだちをギュッと絞っていただくと、塩加減が絶妙なのか身の甘味が際立ちます!
一緒に付いてきた水管も独特な食感で何とも美味。
大将曰く、片面のみ炙っていらしゃるそうで、この拘りが美味しさに繋がるんですね。
たっぷりと添えられた山葵が香り良く、ねっとりと甘味もあってあまりに美味しいのでお伺いすると、赤い山葵(正確に言うと赤紫色をしているもの)で、1kg 2万円ほどする高価なものだそうです。
気さくな大将は、保存してある大量の山葵をわざわざ私達に見せてくださいました。
さざえの壷焼き: 店内入って右側にあった水槽の中に大ぶりのさざえが入っているのを見つけたレビュアー様が注文。
これほど大きいさざえをいただくのはおそらく初めてです。
貝の磯の薫りが湯気と共に立ち上がりますが、嫌な磯臭さは全くありません。
程好い大きさの切り身をいただくと、シャクシャクと歯切れ良く、旨味がぎゅっと出てきます。
その上、今まで苦手だった肝の部分を少しいただくと、柔らかで、苦味どころか上品なコクが感じられるほど。
今まで私がいただいたさざえは一体何だったのでしょうか・・・?
煮汁が最高に美味しかったのは言うまでもありません。
お鮨をいくつか握っていただくことにしました。
新子: 二枚付けで上には煮切り醤油。
上品な煮切り、柔らかい新子、そして程好い酢加減のしゃりが見事に一体化しています。
山葵が鮮烈にはじけ、味わおうと思った瞬間に、新子としゃりが解けて溶けてしまいました。
蒸穴子: 苦手なので、もしいただけなかったら・・・ということで半分に切っていただきました。
ということで半分を口に入れると、ぷるんとした皮際、ふわふわとした穴子がとろりと甘いツメと絡み、しゃりと共に解けます。
穴子の香ばしさを感じたのもあっという間でした。
苦手なネタのはずなのに、あともう半分も堪能させていただきました。
マイレビュアー様が好きで通われている超有名鮨店の穴子より、穴子に関してはこちらのものの方が美味しいそう・・・納得のお味でした。
赤身の漬け: 縦横に切れ目を入れ、醤油の染み込みを良くした漬けは艶めいていました。
とろりとした肉質の赤味、そしてしっかりとしたお味。
こちらもしゃりとの一体感が素晴らしいです。
玉子: ふんわりしているけれど、しっとり。
上品で優しい甘味がすっきりと冴え渡ります。
山葵巻: 山葵が美味しかったので、こちらも。
手前はそのまま、奥は煮切り醤油を加えてありました。
先程の新子の山葵がかなり効いていたので、おそるおそる手前のものをいただいてみます。
くるくるくる・・・きたーーーーっ!
うぅ・・・と思ったら辛味が治まりました。
別名‘涙巻き’の通り、本当に涙が出ましたが、一気に辛味が来て、急降下するように治まりますね。
香りと甘味が上質でないとなかなかいただけない巻物だと思います。
煮切り醤油を加えた方はややマイルドではありますが、それでも辛さは切れています。
「がりを口に入れると治まりますよ」と大将が教えてくださいました。
いただいてみて?と思ったので伺ってみると、こちらの煮切り醤油は赤身の漬けに使われているものとは別だそう。
ネタによって二種類の煮切り醤油を使い分けていらっしゃるとは、ここでも江戸前の渾身の拘りが感じられました。
上質な食材を見極め、そこに一つ一つ丁寧に仕事を施していく江戸前の職人技に触れた瞬間でした。
今までいただいたことのある魚介、お鮨とは一線を画する手仕事を感じる一品一品。
ネタとしゃりの一体感が秀逸なお鮨。
たとえ苦手食材でも、美味しく食べさせてしまう秘技がきっとあるのでしょう。
それとも、私が今まで‘本物’をいただいていなかったのかも。
これだけ上質なお鮨をいただけるお店なのに、変な意味での敷居の高さはありません。
私のような者からの質問に対し嫌な顔一つせずいろいろと教えてくださった気さくな大将、細かいところに気がつく如才ない女将さん、そして笑顔が優しい先代の女将さん・・・皆さんの気持ちの良い接客にふっと心が和むそんなお店です。
残ったがり、谷中生姜の甘酢漬け、大根の醤油漬けは手土産に包んでいただき数日間楽しませていただきました。
‘本物’をいただく機会を与えてくださったマイレビュアー様、本当にありがとうございました!!
9位
1回
2013/11訪問 2013/11/19
JR常磐線、東京メトロ千代田線 亀有駅南口を出てロータリーから右手に出る道を進み、広めの道に出るのでそれをさらに南下した(信号三つ目)左手角に、木の板を並べたような外観のお店が見えてきます。
入り口を入ると、右手は打ち場(中は見られません)があり、灯篭やこけし、左手には白百合の花がさりげなく置かれ、足元には石と玉砂利が敷き詰められた独特の和の空間が広がります。
お店は左手からの階段を上がった2階にあり、外観と同じく原木から切り出したままのような板をふんだんに使ってあって、落ち着きと共に温かみが感じられます。
週末開店時の11時半にマイレビュアー様と訪れ、予約しておいた一番奥にある小上がりのお座敷に座ることになりました。
以前お店を訪れていらっしゃる方々のご意見をお伺いしつつ注文することにしました。
あげそば: お通しとして出されたものですが、細長い形状ではないため、よりサクサクとした歯応えがあり、軽い揚げ上がり。
きちんとホシが見られました。
玄米茶: 蕎麦茶でないところが珍しいですが、お店の方曰く、お蕎麦の味を壊さないためとのこと。
玄米の香ばしい香りが心地良いです。
ゆばさし(650円): とろりと柔らかく、すっきりとした甘味が感じられます。
香り良く甘味ある山葵と良く合います。
醤油はほんの少量で十分。
とうふ(650円): しっかり固めで、大豆の旨味が凝縮しています。
爽やかな甘味があるので、醤油と薬味はあえて別にいただいた方が・・・と思うほど。
玉子焼(850円): 厚みもありかなりボリュームある玉子焼き。
ふんわりと、でもしっかりとした玉子焼きは、通常の‘玉子焼’のような甘さはほとんどなく、出汁で卵本来のお味を生かしたような作り。
極薄味なので、添えられてきた甘味のある大根おろしに醤油を垂らしていただくのも格別でした。
にしん(1,300円): じっくりと煮含められた甘さと柔らかさが嬉しいです。
とろとろになるまで煮込んだ昆布が一緒に添えられていました。
天だね(1,700円): 海老2尾、茄子、椎茸、蓮根、シシトウ、かまぼこが綺麗に盛り付けられてきました。
からりとした揚げ上がりなので、軽くいただけます。
添えられてきた塩でいただくと、素材の旨味がぐっと引き立つように感じられました。
鴨焼き(1,300円): 葱、赤・黄パプリカ、シシトウが上に盛り付けられ、非常に綺麗な色合いは目を惹きます。
一見油っぽそうに見えた鴨も、塩胡椒が効いているのであっさりいただけました。
鴨の風味をわずかに纏った葱の食感と甘味が最高に美味でした。
お酒はすっきりとした甘さがある喉越しの伯楽星。
甘めの蕎麦味噌と、数の子が入った山葵漬けも後味がすっきりしていて美味。
そばがき(1,200円): 深めの器で供され、刻み葱と山葵、汁が一緒に運ばれてきました。
湯に浮いたそばがきとは違い、そばがきそのものがそば粉を濃いめに溶いたようなものと渾然一体となっています。
淡いグレーのそばがきは見るからにとろとろ。
もっちりとした粘り、蕎麦粉特有のざらつきはあれど、それが滑らかにとろりと舌に馴染みます。
蕎麦の風味をふんだんに感じることの出来る極上のそばがき。
山葵と汁でいただくと、何とも至福の味わいでした。
石臼挽き せいろそば(850円): 綺麗に切り添えられた美しいお蕎麦です。
程好いコシ、喉越し、そして蕎麦の香りと共に感じる甘さの深いこと!
いただくたびに口の中に広がる甘味が秀逸。
甘味のある汁はまろみを帯び、蕎麦の風味をより膨らませてくれました。
薬味は爽やかな切れ味で後味が甘い山葵と、香り良い葱。
手挽き 田舎せいろ(1,200円、限定20食): せいろそばに比べやや太さがあり、グレーでホシが点在しています。
まず感じるのはコシ。
ざらつきはありますが、すっきりとした味わいで喉越しも良いです。
蕎麦自体の香りが強いですが、田舎蕎麦にありがちな荒々しさはなく、上品な味わい。
こちらは甘めの大根おろしと刻み葱でいただきました。
最後はとろみの強い蕎麦湯。
以前他店でいただいた濃厚なものに比べ、加えてある蕎麦粉の挽きが粗いのか?程好いざらつきを感じます。
色も若干グレーを帯びています。
とろみの強い蕎麦湯には塩を入れて味わうと相性が良かった印象が強いのですが、こちらのものは汁と合わせても味わいに広がりが感じられました。
レビューを見て以来、ずっと気になる存在だったこちらのお店。
とりわけ特徴あるそばがきはやはり感動物でしたが、せいろ、田舎せいろも、香り、味わい共に素晴らしい出来栄えでした。
お料理もシンプルですが、だからこそ本質そのものが見えてくるような美味しさが感じられました。
お料理を共にいただけばより楽しめると思いますが、お蕎麦のみいただいても十分にこのお店の本領が垣間見れると思います。
厨房はご主人と奥様(?)の2名、ホール2名という体制でしたが、お料理の出てくるテンポの速さは非常に手慣れている感じを受けました。
さすがは人気店、週末ということもあってあっという間にお店は満席となっていました。
奥の席に座っていたことで慌しさからはやや免れましたが、じっくりと落ち着いてはいられない雰囲気も・・・。
時を置いて、いずれ訪れたい至極の蕎麦店であることは間違いありません。
食を通じて知り合った皆様との時間は、いつも経つのを忘れてしまいます。
念願だったそばがき、蕎麦、そしてお料理まで一度に楽しむ機会を与えてくださったマイレビュアーの皆様、本当にありがとうございました!
10位
1回
2013/04訪問 2013/05/24
蕎麦に拘りを持ったご主人の創り出す世界でいただくおまかせコース
以前からいつか伺いたいと気になっているお店でしたが、今回いつもお世話になっているマイレビュアー様から又とないお誘いを受け伺って参りました。
都営大江戸線 牛込神楽坂駅A1出口を出て大久保通りを牛込柳町方向へ直進、牛込北町の交差点を左折、その道を直進し三つ目の角を曲がったところにお店があります。
伺ったのは週末18時。
格子がはまった味わいある木戸の外観は風情たっぷり。
“支度中”の札がかかっているのは、そう、幹事様が私達のために貸切にしてくださったからでした。
履物を脱いで上がった店内は、古民具が置かれ、すべて木造りで重厚な中に温かみが感じられます。
右手には綺麗に整えられた掘りごたつ式のまっすぐなカウンターがあり、左手に置かれた一卓のテーブルは内装の一つとなって、ゆったりとした空間を創り出していました。
カウンターに総勢8名が座り、ご主人のお任せコース(6,000円)をいただきました。
蕎麦茶: 香ばしい蕎麦の香りは、蕎麦屋に来たことを知らせてくれ、高揚感をもたらします。
いずれのお料理とも合う蕎麦茶の風味。
小さめな茶碗のため、ご主人に何度もお代わりをお願いしてしまい申し訳なかったです。
前菜4品(上から時計回りに):
蕨の煮物: ほのかに甘く煮付けられた蕨に鰹節を和えながらいただきます。
味噌豆: 味噌にする豆とのご説明のとおり、柔らかく煮てある豆は納豆のような風味。
芳しい葱と青海苔がかけられていました。
蕗味噌: ほろほろとほぐれる蕗のほろ苦さは大人の風味。
葉山葵: ピリリと辛い葉山葵は清涼感たっぷりで、蕨と共にシャキシャキの歯応えが楽しめました。
味わい深い前菜に、これからいただくお料理への期待が高まります。
蕎麦の実のスープ: 煎った蕎麦の実がのっているクリーム色のスープ。
一口いただくと、自然な甘味とクリーミィーな味わいが広がります。
野菜から出たような・・・自然な甘味。
食べ進むと、下から茹でた蕎麦の実がプツプツと出てきて、上の香ばしい煎った蕎麦との食感・風味の違いが楽しめます。
さらりとしていますが、コクがあり、スープ好きとしては格別の味わいでした。
蕎麦寿司: 薄焼き玉子、海老、胡瓜が中にしっかりと巻かれた蕎麦寿司。
繊細な蕎麦の香りに素材のお味。
蕎麦のコシはさすがに残っていませんが、張りのある香ばしい海苔の香りが際立っていました。
肴15品(上から時計回りに、中心部へ):
筍: 食感良い筍は、木の芽がのって春の装いを醸し出します。
玉子焼き: しめじが入って旨味を増した玉子焼きは、甘めで自然に心和みます。
鰆の山椒煮: 鰆に山椒を合わせる斬新さが心憎いです。
近江の赤こんにゃく: 弁柄で赤く染められたこんにゃくは硬め。
「派手好きな織田信長がこんにゃくを赤く染めさせた」との云われもあるそう。
蓮根: ピリ辛味に仕上げてありました。
鰯の胡麻漬け: 酢でよく〆てあり、胡麻の風味が香ばしかったです。
そら豆: 豆本来の甘味を生かした薄味仕上げ。
ほおずき: 綺麗な黄色で、フルーツのような香りと甘さが鮮烈。
金時芋: 上品に甘く煮含められ、上にのった梅肉の酸味で甘さがより際立っていました。
牛蒡の煮物: しっかりとした歯応えの牛蒡に鰹節粉をまぶし、旨味が強調されていました。
鯨ベーコン: 綺麗に結ばれた鯨ベーコンは、意外とあっさり味。
蒲鉾: 中に山葵の醤油漬けが挟んであるという凝った作りになっていました。
ながらみ貝: 貝の旨味と食感が生かされていました。
蛍烏賊: 甘めの味付けですが、身がとろりと濃厚。
穴子: 甘くほっくりと煮含められていました。
少量ずついろいろ楽しめるのでこういうお品は大好きですが、どれからいただこうか迷ってしまう悩みも。(笑)
蕎麦汁をベースに味に変化をつけているものがほとんどだそうですが、一つ一つ丁寧に作り上げられた品々はそれぞれ違った味わい、食感を生み出していて見事でした。
そばがき: 手でちぎったそばがきの上には鬼おろし、さらに刻み葱と青海苔がかかっていました。
かえし、出汁共に上品な汁が下にはられています。
もっちりとしたそばがきは蕎麦の香りと甘味に溢れ、鬼おろしの辛味のお陰で蕎麦の甘味がより前面に出てくるようです。
「鬼おろしにすると水分が出にくいんですよ」とはご主人の弁。
葱と青海苔の香りも加わり、涼やかな味わいのそばがきでした。
途中後ろを振り返ると、蕎麦猪口が綺麗に飾ってあることに気づきました。
中には江戸時代のものもあるそうで、ここからもご主人の蕎麦への拘りが感じられます。
蕎麦のクレープ: 胡瓜、人参、茗荷の千切り、カイワレ大根が、ふんわりやわらかい蕎麦クレープに巻かれていました。
野菜の食感良く、甘めの八丁味噌がクレープと野菜を円やかにまとめ上げています。
茗荷の風味が効いていて爽やかな一品でした。
二色蕎麦: 〆のお蕎麦はせいろと深山。
程好いコシと喉越しのせいろは上品に見えますが、香り、甘味共に十分。
せいろよりやや太めで、もっちりした食感の深山のさらに甘いこと!!
噛み締めるたびに、蕎麦の香りと甘味が出てきます。
二ハだそうですが、蕎麦自体の香りと甘味は秀逸でした。
美味しいお蕎麦だと蕎麦だけでかなりいただいてしまうことも多い私ですが、すっきりとした汁につけると、蕎麦の風味に広がりと奥行きが生まれます。
バランスの良い蕎麦汁の成せる業。
薬味は香り良い刻み葱と辛めの山葵。
そして最後は、釜から汲み上げたさらりとした蕎麦湯を心行くまでいただきました。
前菜も、蕎麦も、ゆったりとした時間の流れの中で供されました。
古民家風の雰囲気も手伝ってか、居心地良い心和む時間が訪れます。
蕎麦に熱情を傾け、蕎麦に徹し、蕎麦に拘りを持ったご主人の創り出す世界でいただくおまかせコースを堪能させていただいた一夜でした。
幹事様の事前のお手配があったからこそですが、ご主人の気合が感じらるお料理をいただかせていただきました。
ご主人からは、蕎麦に纏わるお話や今までのこぼれ話等が聞け、気さくにお話をさせていただきました。
皆様とのお話も盛り上がり、数時間があっという間に過ぎていました。
お手配いただきました幹事様、ご一緒させていただきました皆様、本当にありがとうございました!
和食からエスニックまで、幅広い選出となりました。
旅行中に出会ったお店がいくつか入ったことは個人的に喜ばしいことです(お陰で旅がより充実したものとなりました)。
食べログを通じて知り合った皆様との交友の輪が広がったことは、とても楽しく有意義でした。
来年も新しいお店、新しい食との出会いを楽しみにしています!