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シャーラム・ラクサ
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シャーラム・ラクサ;アップ
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サンミゲル・カリ
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タマリンド・プローン
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タマリンド・プローン;アップ
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バクテー・バビ
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バクテー・バビ;アップ;ライスが見えないほど‘つゆだく’にして
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ライス
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クーバーフォー
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クーバーフォー;アップ;中には素麺が
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グリーンカレー
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イスパハーニ
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ドリアン・アイス
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ココナッツ・アイス
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タピアイス
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外観
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以前から気になり、気がついたら早数年・・・・。
今回マイレビュアー様とやっと伺うことができました。
小田急線祖師谷大蔵駅北口を出て商店街を北上、途中スーパーオオゼキを左に見て(途中行き止まりになる細い道は除いて)4つ目の角を左折、道なりに歩きます。
二つ目の角を過ぎた右側、鉄格子の向こうに植木に囲まれたブルーとブラウンのドアがあります。
“ZAKKAYA MALAYSIA”という看板もあるのですが、色が同化していて少々見難いかもしれません。
ドアを開けると、縦長のこじんまりした店内にテーブルが並び、色とりどりのバティック(でしょうか?)のランプシェードが印象的な温かみのある雰囲気が広がります。
伺ったのは週末の18時半少し前でしたが、既にかなり人が入っており、人気の高さが伺えます。
各自好みのドリンクを頼んで乾杯!
お料理はマレーシアの定番料理と以前のレビューを読んで気になっていた人気料理を注文しました。
辛さはお好みで調節いただけるようでしたが、辛い物は辛くて構わない旨を伝え、注文した料理の中でメリハリがつくようお任せしました。
(お料理の後の「 」内は私の単なるインスピレーションです。)
サンミゲル・カリ(460円): ノンアルコールドリンクの中でお薦めいただいたのでこちらを。
緑色の瓶に入っていて、ジンジャエールのような淡い黄色。
パイナップル味のスパークリングドリンクで、後味にビールのホップのようなわずかな苦味があり美味!
甘味はついていますが、すっきりした飲み口なので甘ったるく感じません。
トロピカルドリンクか何かを頼もうかと思っていましたが、こちらを選んで大正解でした!
シャーラム・ラクサ(890円): 色とりどりの野菜が赤いスープの中に浮かんでいます。
ややとろりとしたテクスチャーで、スッとすすると思わずむせそうになりました。
アツアツだったせいもありますが、それほどレッドチリが効いてます!
お味は実はかなり甘味のあるトマトベースで、柔らかく煮込まれたナス、ズッキーニ、赤・黄パプリカ、そして中には歯応え良いニョッキが入っていました。
メニューには‘四川省産の山椒が決めて’と書いてありましたが、いただいても確認できません。
ご主人曰く、入れないとお味が全く違ったものになるのだそう・・・スパイスの妙技は深いです。
「ニョッキの入ったスパイシーなラタトゥイユ」
タマリンド・プローン(レギュラー1,700円): 海老と玉ネギがたっぷり入った赤茶色いスープの中央にはコリアンダーがのせられていました。
タマリンドのしっかりした酸味と甘味が濃く、ガーリックが効いて旨味が凝縮しています。
海老はプリプリで、玉ネギがとろりと甘く柔らか。
こちらもわずかにとろみがあってスパイスが効いているのに尖ったところがなく、スープをひたすら味わってしまいました。
ちなみに量は3種類あり、ハーフ 960円、ビッグ 2,600円。
「タマリンドに魅せられた海老スープ」
バクテー・バビ(790円): ゴロリと大きな豚肉、肉厚の椎茸、たっぷりのレタスが入っていました。
ライスの上からたっぷりかけて‘つゆだく’にしていただくと最高の相性、とはご主人の弁。
卓上にあった青唐辛子を醤油の中に切り込んだようなチリバディという辛味調味料をお好みで足してくださいとのこと。
さらっとしたスープは定番のスターアニス、シナモン、クローブ、胡椒等は入っているとは思いますが、実に優しい味わい。
旨味が出たスープをライスが少し吸って、さらさらといただきます。
チリバディを足すとキリッと味が締まるように感じます(ただし、かなり辛いので少しずつ足した方がいいです。その後のお料理にもこの調味料を少し足してお味の変化を楽しみました)。
ピリッとするのにフワッと口の中に広がる甘味が非常に特徴的で、私が知っているバクテーのお味とは全然違います!
後からご主人にお伺いすると、砂糖等は一切使っておらず、甘草の甘味とのこと。
ライス: 皆で取り分けられるよう大盛りをお願いしました。
中央にはドライミントとフライドオニオン(だったと思う)がのって綺麗な盛り付けです。
適度にぱらりと炊き上げられていました。
「薬膳スープのお茶漬け」
クーバーフォー(890円): オレンジ色の乳白色でトマト、鶏肉だんごが浮いています。
スープはココナッツミルクが効いてとろりと非常に濃厚。
ふわっと柔らかい鶏肉だんごは、いただくとスーッと爽やかな香りがするのでメニューを見ると、バイマックルー(こぶみかんの葉)を練り込んだ自家製とのこと。
中に入っている素麺はやや柔らかくなっていましたが、スープと共にするするといただく全く新感覚の一品。
「濃厚ココナッツミルク素麺」
グリーンカレー(790円): 深みあるグリーンカレーに赤・黄パプリカの色が冴える盛り付け。
とろみがあり、青さいっぱいのホウレン草をベースにしたような力強さ、ココナッツベースではないのに円やかな味わいがあります。
‘グリーンカレー’と聞いて、タイ風なお味を予想して口に入れたら、えっ、これって?!とカウンターパンチをくらってしまったような・・・。
中には鶏肉、タケノコ、揚げナス、小エビが入っていて、こちらも旨味がじんわり出ていました。
「ホウレン草の進化系」
イスパハーニ(980円): 見るからにカラフルな野菜が鮮やかなカレー。
素揚げされたニンジン、ナス、カボチャ、玉ネギ、ヤングコーン、ピーマン、ジャガイモ、豚肉、揚げ玉子はゴロリとそのまま入っています。
テクスチャーはさらりと軽快なのに、スパイスが薫り高くコクがしっかりあります。
柔らかい野菜を崩しながらルーと一緒にいただくと、ルーの辛さで野菜の甘味がグッと引き立ちます。
後に感じる甘味には黒砂糖のコクのようなものを感じました(もちろん入っているわけではないと思います)。
「スパイシースープと野菜の饗宴」
デザートは量を考え、以下の3点をシェアしました。
ドリアン・アイス(400円): 淡い黄色でねっとりと濃厚。
ドリアン本来の風味をそのままに美しくアイスクリームにした一品。
ドリアン好きな方には是非ともお薦めしたいです。
ココナッツ・アイス(400円): コーンフレークが上からかけられています。
ココナッツのザラッとした風合いと濃厚さはそのままに、とろりと舌の上でとろけます~。
少し塩気を感じるのは甘味を引き立たせるためでしょうか。
これほど美味しいココナッツ・アイスは初めていただいたかも!
タピアイス(550円): 中央のココナッツ・アイスはそのままに、周囲にタピオカ・ココナッツを配し、両方いただけるという贅沢なお品。
コーンフレークの食感も楽しく、タピオカ・ココナッツも美味濃厚。
上質なココナッツを使っていることがよくわかります。
こちらのお店の感想を一言で述べるなら、‘新しいお料理との出会い’でした。
お店の名前は“馬来西亜マレー”ですが、提供するお料理はマレーシア料理の枠から跳び越えた独自の世界があります。
素材から厳選し、時間をかけて創り出した作品と言った方がいいかもしれません。
ご主人も仰っておられましたが、現地に行っても同じお味はいただけないでしょう。
唯一無二、“馬来西亜マレー”だけのお味。
お料理のレシピはご主人、奥様の各自担当分野があり、お一人が欠けてもこのお店のメニューは完成しません。
車の両輪の如く。
これほどまでに完成度の高い、日本人が作ったエスニック料理はなかなかないと思います。
お味はかなり辛かったり、甘かったり、酸味が強かったり・・・個性的ではありますが、スパイスと調味料と素材が一体になってまろみさえ感じられる・・・角のないお味です。
“美味しいお店はデザートまですべて美味しい”という言葉がそのまま当てはまるお店。
この信じられないコスパの良さも魅力の一つです。
ご夫婦2人でやっていらっしゃるので、混んでくるとサービスは当然ゆっくりめになります。
でも、滲み出てくるような温かさとお料理の美味しさでそんなことは吹き飛んでしまいました。
以前からスパイス好きではありましたが、ご夫妻とほんの少しお話させていただいただけで勉強になること然り。
よく伺ったらご夫妻はアーティストでもいらっしゃるようです。
道理で盛り付けも美しいわけですね。
どれを注文したらいいか、辛さ等わからない場合は、自分の好みの味を伝えてご夫妻にお任せすることをお薦めします。
私達が入店して間もなく出て行かれるグループもけっこういらしたので、夜のスタート時に入店されたのでしょう。
その後もテーブルが空くとすぐお客様がいらして一杯に・・・という感じでしたので、予約は必須です。
再訪必至。
時期を置いて、又こちらのお味を楽しみに行きたいと思います!