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つけそば+半熟玉子
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2010年9月の特製つけそば
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天才トミーの作品
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自家製全粒粉極太麺
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完成度を味わって濃厚つけ汁
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バラ巻きチャーシュー
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麺少な目でめんま別皿サービス
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スープ割りはあっさりコール。ネギ、チャーシュー入り。
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神様と天才トミージュニアの笑顔
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たれ、引き上げ、ヨシ!
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この行列、90分待ち
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想像絶するつけだれ
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麺というよりチャーシュー
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これが日本一だ
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極うまスープ割り
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節粉がまぶされ
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開店100分前。行列の本だけ。
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姉妹店もよろしく
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神様がここにも
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(2010年12月 再訪)
今年最後のとみ田です。
この日は、久しぶりにつくばにある喜乃壷に行って来ました。最近何度か昼飯時にお店の前を通ったのですが、車が1,2台置けそうな感じでそろそろ落ち着いてきたのかな、的な空気感が漂っていまして。
いやあ、うまかった。煮干、塩、細めんでいきましたけど、死ぬほどうまい。大感激してお店を出ました。ここからの自分の行動が理解できません。なんと、松戸の中華蕎麦とみ田に向かって車を走らせます。喜乃壷の麺量はたっぷりあって、しかもスープの最後の1滴までいただき、満腹の満腹なのに、どうして?とみ田?。。。。。。食べたいから。
行き先が松戸駅であることを菜美に伝えます。あかん、終了時間に間に合わない。そこでトライアンドエラー。帰りも便利なように、車で我孫子駅まで行き、駅前の駐車場に車を置いて電車で松戸に行けば余裕であることが分かりました。喜乃壷からとみ田か。まあ、一燈、トニー、トミーには負けるけど、自分の年齢ではええほうやろ。まだ現役やさかい。
とみ田に着いたのが余裕の14時35分。ちょっと早すぎるわ。外待ちを数えてみたら23人か。この日はめっちゃ寒くてそれが幸いしたな。15分後には、長椅子に昇格。それから10分後には、座布団付き椅子に昇格、とスピード出世で店内に入ったのが到着して38分。ええやんか。この日は、ちょっと少なめで、つけそば+半熟玉子(900円)で。300gも要らないので、麺少なめにしてもらい、代わりにチャーシューを1枚プラスしてもらいました。
店内へ。調理場のだぼシャツ姿のトミーにご挨拶。案内されたのは、前回に引き続き元テーブルがあったところで、道をみるサイド。またトミーの調理が見えんがな。
およそ5分で配膳。これや。多分、今年最後のとみ田やね。星の入った全粒粉の麺はエッジが立ちまくり、眉目秀麗や。2本つまんで、いただきます。まあ、うみゃあことうみゃあこと。これ、蕎麦つゆでもいけますね。久しぶりですが、また、うまくなったようです。どうしてこんな麺が作れるのか?不思議です。他の店はどうしてまずく作れるのか。
硬い食感を残し、しめ、水切りともにパーフェクト。いつもながら、天才の仕事に凄さを感じます。少し麺を楽しんだあと、いよいよつけ汁。れんげですくい、いただきます。なんじゃいこれは、って思うテンションの高いうまみ。またまたこいつも進化しちょる。豚骨の濃度が一段と上がったンちゃう?魚節のインパクトも、世の中これだけ豚骨魚介が蔓延して猫も杓子もメニューにしてる時代に、全く次元の違う豚骨魚介のインパクトを追求している巨人。うまいまずいのチンケなレベルじゃないね。うますぎる。
麺を浸して食べると、小麦も魚介も一気に一段高みの風味が引き出されてきましたね。まったく、凄みまででてきたつけそばを、一気呵成にいただきました。チャーシュー、半熟玉子、なんのコメントも出来ないパーフェクトな仕上がりでした。割りスープもこれだけで400円取れるね。ありがとう、トミー。
(2010年9月再訪)
通算4回目のとみ田です。ようやく時間のやり繰りがついて、とみ田に行くことが出来ました。
なまじ、つくばの活龍に行ってつけ麺を食べたことから、麺休前の総決算、つけ麺の口直しにとみ田に行かないわけにはいかなくなっちゃいました。また、折りしも浜松町の大つけ博でとみ田の出番が近づいていて、つけ博出店期間中は当然臨時休業ですから。もうこの日しかない、という日に何時間でも行列待ち覚悟で行ってきました。食べられればいい。
事情から車で行かざるを得ないことになりまして、それじゃあヨーカドーの立駐がいいでしょう。とみ田の斜め後ろ30mにあって、3000円のお買い物で2時間まで無料。ビールをまとめて買えばいいので、助かります。首尾よく立駐に置けて、すっと行列の最後尾に並びます。
ざっと待ちは20人。この程度なら1時間位経てば、あの神聖なとみ田の店内に入れるはずです。待ちはほとんどが学生風、ときどきラヲタさん風。ら~のことを1時間しゃべりっぱなしのラヲタさん風には、こちらにはもうすっかり消え去った情熱と言うものを感じます。全く周囲が見えなくなるほどのあっぱっぱ~のしゃべりが、うらやましい。途中で若い店員から食券を買うようコールがあり。かねてから決めていた、特製つけそば(950円)の麺少な目、おまけが味玉でお願いしました。
さあ、徐々に列が短くなって、いよいよ入店です。列にジョインしてから55分後でした。いつもの店員Aが店内の先導役で、あれええ、そっち?テーブル席を取り除いて作った窓側のカウンター席の最左翼へ。つまり、製麺所の隣。やむなく座ったが、そうそう、店主にご挨拶やと思って振り向いたら、にこっと笑顔でこっちを向いた富田店長がいたわ。入店のときこちらに挨拶しようと待ち受けていたのかもね。相変わらずの気配りの店主に心がなごみます。
またしばらく来れないので、店主の芸術的な所作をこの瞳にしっかり焼き付けようと思っていたのにいい。ま、仕方ないね。それから4分ほどで配膳となりました。さ、ここからは、目の前のつけそばと自分だけがこの世に存在する時間の始まり。
すごいオーラやね。どうよ、この麺とつけ汁の存在感は。麺は角断面の太麺でつやつやしていて、凝視すると星が入っているのが見えます。これが風味をよくしているんですね。全粒粉を使いこなしてつけ麺の最高峰に挑戦する意欲。それ以前も日本一、麺を改良しても日本一。麺をつかんでそのまま食べてみます。このこしが強靭でそのうえでもっちりとした食感を出す。ここがすごい。時間前には弟子がふたりで粉だらけになって製麺しているのを目撃しますが、そこからすでに勝負が始まっていて。
仕上げは店主による茹であげと〆。どれかの段階かがだめなら当然このクオリティは生まれない。真剣勝負そのものを毎日連続して継続し、営業時間も緊張の糸を張り詰めたまま。富田店主の哲学そのものの気がします。
大つけ博で、オーバーボイルした麺のレビがありましたが、そんなあふぉなことはとみ田の名前にかけて絶対しない、できないから、店主以下全員でイベントに参加する。すべてやることに筋が通っていて、そんじょのぽっと出とは格段の差を感じます。
麺のクオリティを確認して、安心したところでつけ汁。箸でかき回しましたが、このつけ汁の粘度は他のとみ田ライクのお店のつけ汁と全然違いますね。全くの別物。箸でかき混ぜてふと表面を見ると、もう既に表面に膜が張っています。すかさずに麺をつかんで、さっと汁をつけて、わっせわっせ。うま~~。
濃厚な味に強靭な麺が受けて立つ。魚が先行して、ここまでやるかの濃厚な豚鶏のコク味がフォローしていく唯一無二のドロドロ汁のうまさよ。山岸翁の世紀の大発明である酸味を入れる、手法を極限まで追求してこういうふうに酸味を使うというお手本のような汁。う~ん、記憶にあるとみ田のつけ麺よりずっとうまい。汁はもちろん熱々。その熱で麺が息をふきかえすのがまた興味深い。ゆずの爽やかさ。ゆずの風が味蕾と鼻腔をくすぐる。まったくこの店だけが、雲の上に一軒あるような実力の違いを感じました。
バラ巻きチャーシューと味玉のうまさ。もう教えたくない、ってほどうまい。チャーシューをどのような味の設計にするのか。この汁とこの麺の世界で存在価値のあるチャーシューはどうあるべきか。そのような疑問に対して、このチャーシュー以外の答えを思いつきません。味玉のうまさよ。熱々です。おまけのハーフ味玉とは全く別物。せめて味玉はトッピングしたほうがいいですよ。そんじょの味玉と同じ値段とは思えない感激が待ってます。
う~んう~んうなりながら、一気にいただきました。麺が少なかった?それも事実ですが、その分大切に気持ちを込めて、一箸ごとに愛情をもっていただきました。いとおしみながら、いただきました。麺少なめ、これでいい。あっけなく自分たちだけの世界は終焉を向かえ、あっさり割りスープで一幕のドラマが終わりました。
ったく、富田店主って男は。席を立って振り向くとまた店主の笑顔がありました。ごちそうさまでした、断然うまいなあ。声を掛けて店から出て行きました。
(2009年12月再訪)
開店時間定刻の11時になりました。店内から出てきた店員さんから、大変お待たせいたしました。さあどうぞ、の声が掛かります。
2時間座っていた椅子から1つ背伸びをして立ち上がり、店内に向かいます。待ち行列の先頭でしたから、当然入場の列の先頭に立って、店内へ行進を開始します。さあ、ここから特別な場所、特別な空間に入って行きます。今から、壮大なギャラクシーオペラの第二幕が始まります。興奮を押させ切れません。
厨房にはすでに調理を開始している富田店主トミーがいてちょうどおたまでスープをどんぶりに移しているところです。それでも、きっちりこちらを見て笑みの交換を。できた天才です。一番奥のカウンター席に座り、長い時間待っていて乾いた喉に冷たいお水を供給してあげます。注文はすでに券売機で食券を渡した段階で言ってありますので、それをもとに調理が始まっているわけです。厨房にはトミーとベテランの補佐のふたり。フロアは愛嬌のあるひげが出てきて面倒を見てくれます。
この日は、今年最後の行列に並ぼうと決めてました。だんだん日程がなくなってくるし、寒さも厳しくなるんで2時間の行列ができるのはこの日が最後だな、と。ところが起きてみると、ものすごく寒い日で風も冷たく、試練という言葉がうかんだくらいです。いっぱい重ね着をしてお店に到着したのが09時丁度。一番端の椅子に腰掛けて読書開始。2番手は15分後に接続してきました。
店内ではもうスケジュール通りの麺製作。フードをかぶった2人の若手が製麺機と格闘しながら桜ROZEOのお客さんのために奮闘してます。やがて予定の分量がすべて完成され、麺箱に詰められた自家製麺が軽トラックいっぱいになって出発していきました。
10時半。スケジュール通り、食券買ってくださいのコールがかかりました。店内に入ってもう決めていた特製つけそば(950円)の食券を購入。券売機の横に立っている店員さんに渡します。
麺量を250gにしてください。(デフォルトで300gあり、減量中なので少し少なめをお願いしました。)
麺少な目でだいたい250gぐらいになりますが、それでいいですか。
いいです。そうしてください。
そのときは、トッピングののりかめんまが増量になりますが。
それでは、めんまでお願いします。
そんなやりとりがあったので、店内に入ればもう席に座ってつけそばの出来上がりをひたすら待っているだけです。前回も同じ席。席の目の前には、山岸神様が天才トミーのご子息をひざの上にのせている写真が飾られています。写真のなかで、神様も天才ジュニアも心から笑っているいいショットです。
お店の中にはクリスマスソングが流れてますね。うきうきの2乗になりました。
お待たせいたしました。背中から声が聞こえたので、あわてて体をずらしてこの日の主役をカウンターの上に置いてもらいました。
これだあ。やっと食べれる2009年年末のつけそば。8ヶ月ぶりになります。明らかに違うのは麺とめんま。これ増量の分です、と別皿に入っためんまが枕木から一般形に変わってました。麺は聞いていた通りの全粒粉を使った自家製麺で色がちがいますし、反射する光も違いますし、全粒ですから星もはいってます。でも見るからにうまそう。最近うまい麺を立て続けに食べて、うまいうまいと言ってますが、更に上を行くような風貌にまた一段とテンションがあがります。
麺の上のは分厚いバラ巻きチャーシューを乗せ、これも食いつきたくなるルックスです。一方つけ汁のほうは、見るからに粘度の高そうな汁の上に、のり、刻みネギ、なるとが乗ってます。味玉とめんまは沈んでました。
2時間並ぶだけでこれを食べることができる仕合せ。トミーが心をこめて作ってくれた一杯。
麺を2,3本つかんで試食してみましたが、こんな麺は初めてです。全粒粉でどうしてこんなコシのある麺が作れるのか。硬いくらいのコシでありながら、口の中で反発する弾力も兼ね備えている。そして、全粒にしたことで、麺の風味が強烈に伝わってきます。穀物が太陽から受けたちょっと枯れ草のような匂いがします。すごいなあ。今まで食べてきた全粒粉のラーメンは、風味を第一義にしているのだから食感はしょうがないな、と思っていましたが、天才にかかると、食感も風味もどちらも非の打ち所がない麺に仕上げてしまうのですね。
その麺をつけ汁に漬けてみると、麺が肩の力が抜けたようにすっと弾力が増して、歯の噛み応えもさっと変わっていくのが分かります。こっちのほうが麺のうまみをより強く感じます。温度なのかなあ。ここまで変わるとは思っていませんでしたので、おどろきました。そして、変わったことで麺の魅力がぐんと増します。この変化を読んで麺を作っているんでしょう。逆算をして製麺の諸元を決める。トミーは絶対そうしているはずです。出来成りじゃあない。計算して作る。
つけ汁のこの味はどうだ、と思うくらいもう完成された特濃トンコツ魚介です。この日も食べていてあまりのうまさに鳥肌が立ちました。バランスがどうだとかそんなレベルのつけ汁じゃあないですね。まさにゴッドハンドから創造された芸術品。この才能をラーメンの世界で生かすのがもったいない。イタリアンとかフレンチならもっと幅広く評価する機関やシステムがあるし、世界のグルメ富豪が自家用ジェット機で食べに来る料理も脱ラーメンとなれば、可能なんじゃないか。そんな才能の片鱗が見えるつけ麺です。びっくりしました。
計算と感性と努力、だと思いますが、ちょっとトミーは抜きに出ているどころか、断然他とは次元を超えた料理人だと思います。それが、チャーシューや味玉にもちゃんと気を抜かずに完成品の中のパーツとしてどうなんだ、取り出しての単体パーツとしてはどうなんだ。料理の全体を俯瞰視野でサーベイできるんだと思います。ご本人は、他の料理人と同じことをしていると思っているんでしょうが、実は全然違う世界で料理しているんです。
一杯のつけそばを食べながら、いろいろ考えていました。もしあなたが今年未だとみ田のつけそばを食べていないなら、どんな苦労をしても松戸に食べに行くべきだと思います。ここのつけそばは、いままでの自分の過去のつけ麺の概念が全部こわれて新しく生まれ変わる、と断言いたします。
(2009年4月初稿)
http://u.tabelog.com/000088607/r/rvwdtl/950962/