行列のできるさんが投稿した茶寮 宝泉(京都/松ヶ崎)の口コミ詳細

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香港百景。

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行列のできる (70代以上・千葉県) 認証済

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茶寮 宝泉松ケ崎、茶山・京都芸術大学/甘味処、和菓子

1

  • 昼の点数:5.0

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2009/09 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

日本庭園を見ながら静謐、上質な京都時間をゆっくりと堪能できる日本座敷。そこでいただく本物の和菓子。

京都、この音の響きは日本語の中で特別な郷愁を感じる。それは、なぜ?子供のころから、いにしえに花開いた雅やかな京都文化のことを刷り込まれているのではないかと思う。百人一首の絵札に描かれた十二単が、雄弁にみやびな世界を事実としてわれわれの目の前に現れる。だから、京都。そんな、京都。

そろそろ千葉に引き上げる時間が迫ってきていますので、京都遠征もこれが最後になるかもしれません。それがあって、この日は京都らしいお店で京都らしい食べ物をいただくことにしました。となれば、以前から行きたかったここ、茶寮宝泉をおいて他にありません。

場所は、下鴨神社の北側にあたりますので、茶山駅の近くにあるお店にまず行ってからその後に宝泉に行けば効率的に回れます。茶山駅のお店からは歩いて2kmぐらいでしょうか。例によって、茶山で開店と同時に入ったお店でお昼を食べ、うまかったあ、と背伸びをしてから出発。コンパスをたよりに宝泉を目指してちょうど北西の方向に進路を取ります。これを南西の方向に行けば下鴨神社に行くはずですから、間違えないように歩いていけば、そんなには変なところに行くはずがありません。

距離的にこの辺かなあと目処を付けて左折した所に福助というりっぱなお料理屋さんがあり、裏に当たる勝手口に板前さんがいましたので、道を聞きました。

もう一本先の道を曲がった角にありますよ。

親切に教えていただきます。ホテルにもどって福助で検索すると会席料理のお店であることが分かりました。言われた通りに進むと、家の周りには情緒ある塀を回したお屋敷が何軒かあって、それぞれ正面玄関を探して表札を見ると、普通の苗字の表札がかかっていて、こんなお屋敷に住んでいる人もいるんだと驚いてしまいます。この黄土色の塀に囲まれた家が宝泉じゃなければ、もう候補の家はない、と思って入り口を探してぐるっと半周すると、そこが宝泉。やれやれで玄関に進みました。

さすがコノくらいのお屋敷になるとアプローチまで違います。品があります。手入れされていることが実感できます。玄関に到着し、格子になった戸を引きました。

そこは、エントランスの空間になっていて、左手が和菓子を販売する店舗機能になっているようです。何種類もの和菓子が余裕の空間の中で美しく優雅に陳列されてます。右手に靴箱があって多分こちらから靴をぬいで座敷にあがってたべるんだよなあ、って考えていたら奥からオネエサンが出てきました。リクルートスーツの上着を脱いだような、長袖の白いブラウスに黒っぽいタイトスカート。

あのお、和菓子をいただきたくて参りましたが。

ああ、それなら靴を脱いでおあがりください。あちらに部屋があって、二人が座れるような長いテーブルがございますので、どこでもご自由にお座りください。

あ、それでは上がらせていただきます。(あちゃあ。そうだよ、座敷にあがるんだ。いつものように、京都遠征でもはだしでクロックス。靴箱見てもクロックス、いないよ。)

座敷に向かう廊下で、既に屋敷のお庭が見事なことにきがつきました。昔はこんな贅沢を楽しんでいたんだ。座敷は3部屋あって一番奥が一番広く、手前に次の間のような形で2部屋あります。たしかに、二人用のテーブルがレイアウトされてました。奥の間にお客さんがかたまって入っているようなので、手前の部屋に決めました。座ってから庭をぼ~っと見てると、今度は違うオネエサンがやはり同じ格好でお茶とお茶菓子を持ってきてくれました。黒豆の甘納豆です。

お茶もうまいし、甘納豆もうまいし、部屋はくつろげるし、庭の景色がすばらしい。この床の間がある部屋は8畳、隣は6畳間でした。庭が見えるような開放的な作りなので、ずっと広く感じます。

また、オネエサン登場。

本日の和菓子の見本です。それと、こちらがメニューでここからここまでは飲み物がついてません。飲み物は、裏に書いてあります。ごゆっくり、どうぞ。

あのお、お部屋とかお庭とかお料理の写真を撮らせていただきたいのですが、よろしいでしょうか。(つうふうに、写真許可をもらうときの決め台詞化してます。誰でも使用可。無料。)

どうぞ、撮ってください。

それからの3分が実に長い3分でした。和菓子も食べたい。わらび餅も食べたい。さんざん迷って、わらび餅に軍配をあげました。やはり、なかなか食べれる物ではないですから。本物のわらび餅を食べてみたい。

オネエサンを呼んで、わらび餅(950円)と抹茶(420円)をオーダーします。
(わらび餅:数量限定の国産わらび粉を丹念に練り上げました。他に類のない食感をお楽しみください。お好みで沖縄波照間黒蜜をかけてお召し上がりください。)

このとき、わらび餅はこれから作り始めるので15分かかるけど、いいか、と聞かれました。はい、待たせていただきます、とこの空間、この景色、この雰囲気をいただいてますから、1時間でも待てます。来しかた行く末を考えるのぴったり。京文化のみやびなやかな衣食住を思い起こすもよし。

ぴたり15分後でした。オネエサンが運んで来たのはオーダーしたわらび餅と抹茶。

おお、これが写真見た黒い色したわらび餅ですか。

味をつけているので、最初はそのままお召し上がりください。お好みで黒蜜をおかけください。そのようにアドバイスされました。

わらび餅がつやつや、くろぐろ輝いてます。うつくしい。それを見ながら最初に抹茶をいただきます。ふう、うまい。京都でいただく抹茶ってどうしてこんなにうまいのかなあ。子供のころ祖父が立ててくれた抹茶もおいしかったなあ、なんてお庭を見ながら回想してます。

いよいよわらび餅を食べます。これがまあなんという衝撃的な食感。ほんのり甘く思い出せないようななつかしい深い味。ぷよぷよでぶりんぶりん。柔らかでつるつるでコシがあるわらび餅。噛み切る最後で何か芥子のみのこまかな粒を噛んだようなじゃり感がある。とっても不思議な和菓子です。

あとを引く味なんだなあ。コシがとっても強くてすぱっとは噛み切れず、しぶといにゅるがんこさがある。だから、また齧りたくなるし、齧り甲斐のある大きさに丸めているのもあとひきの原因になっている。昔はこんなわらび餅を食べていたのかなあ。

ここでこの不思議宇宙の旅が950円+420円なんです。時間になんの制限もなく。京都らしい京都の食べ物で京都時間を楽しむ。この企画は大成功でした。

  • わらび餅 for ever

  • 時間よとまれ

  • 京都時間

  • 冷茶と黒豆甘納豆

  • 本日和菓子の見本

2009/10/02 更新

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