行列のできるさんが投稿した北新地やまがた屋(大阪/北新地)の口コミ詳細

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香港百景。

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行列のできる (70代以上・千葉県) 認証済

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北新地やまがた屋北新地、渡辺橋、大江橋/ホルモン、焼肉

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2009/10 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

150分にも及んだ焼肉ライブショー。山形店主のゴッドハンドから繰り広げられた神業の焼きと最高級素材。

想像通り、いや想像以上のうまさでした。それよりも、店主山形さんの繰り広げるライブショーをすっかり堪能させてもらいました。こうゆうふうにして焼くと最も旨く食べれるのか。感心しながら神業を凝視。素材ひとつひとつで焼き分けるすごさ。部位によって焼き方を変えるんですよ。すごい。この日店主の前のカウンター席に座れたのは9人。おそらく他のかたがたも十分堪能した150分だったのではないでしょうか。

大阪に行ったら、ある雑誌で見たやまがた屋の焼肉を食べようと決めていました。店主山形さんがにっこり笑って肉を焼いている写真が載っていました。このお店に食いついたのは、”店主が焼いてくれる”という点です。よく言われますよね、このお肉は生でも食べられますから、軽く炙るだけでいいです。そりゃあ分かるよ、食べられるよ。でもさ、どの程度焼くのが一番おいしいのよ。いつも疑問に思っていました。その疑問を解決してくれる人が大阪に居る!

食べログで見たらなんとダントツで全国1位(2009年9月現在)。焼肉フリークから絶対の支持を受けているんですね。絶対に行く!

予約取れるかなと思いながら電話しました。首尾よく予約取れましたが、予約は2人以上でお願いしたいと言われ、はいはいそれでは3人でお願いします。大阪在住のくいしんぼ2人を誘う魂胆です。予約は夜の2回。18時と20時半の2回のみ。18時の予約が取れました。同席してくれる二人からも快諾の返事が。

さて、お店は北新地のビルの4階です。ちいさな看板でやまがた屋と書いてありますが、中はまったく見えません。知らない人は絶対分からないお店です。開演10分前に到着しました。扉を開けると厨房を囲むようにカウンター席のみ。部屋は照明が少し落とされ、食べるところだけ少しばかり明るい照明が。写真が発光するか心配なくらいの明るさ。

店主の山形さんと助手が厨房の中にいます。ここに座るように言われ、3人並んで座りました。カウンターの箸の数を数えると全部で9人来るようです。結局定刻までにあと男女が3組6人入ってきて、この晩の予約客9人が定刻までに揃いました。さあ、始まりです。山形さんが皆の前にすっくと立ってごあいさつ。最初にホルモンと焼肉の部位の説明がありました。業界的区分でその区分にしたがって解体以降の売買がなされるようです。ものすごく明快。分かりやすい説明。

この日注文したのは新コースと呼ばれるフルコースです。内容は、キムチ盛り合わせ、煮、生、揚、焼、野菜、飯、煮込み。もう1つのコースは旧コースと呼んでいて、少し数が少なく、煮、生、揚が入ってません。この日は、新コースと別料金のタンステーキをオーダーしました。

1組に火鉢が2つずつ運ばれてきました。なぜ2つ要るのか、あとで分かることになります。飲み物が来たあと最初に配膳されたのはキムチの盛り合わせ。前菜です。このキムチがうまかったあ。どこで仕入れるんでしょうか。旨みたっぷりで、行列が不得意な辛いだけのキムチではありません。生野のコリアンタウンからかなあ。チャンジャがうまい。鱈の胃袋ですが、コリコリで発酵のうまみ十分。ニラ、ごまの葉など珍種が白菜、ダイコン、きゅうりの間に入って、もうこれだけでも十分満足。いやあ、すごいことになるぞ。

さて、助手に新しい動きがありました。わさびとしょうがを大量にすりおろしてます。それを別々のどんぶりに入れ、醤油などどばどば入れました。肉塊を持ってくると、どんどんさばいていきます。肉塊がどんどん小さくなる。切り端をどんどん下に置いたなべの中に捨ててます。いやあ、もったいない。その捨てたところ、ちょうだい。信じられないほど小さくなった肉塊をスライスして焼肉サイズに切り分け、どんぶりに投入し冷蔵庫へ。

それが終わると店主がまな板を使います。でかいまな板で、肉切りが終わるたびに力を入れて布巾で丁寧にふき取り。その布巾が20枚も重ねておいてありましたが、終わりまでには全部使い切りました。店主が切り分けはじめたのは、タンです。見事な1本。なんでえ、って位どんどん小さく切っていきます。どんどん切り端を捨ててます。捨てるほうが多いんですよ。あとで説明がありましたが、タンの中央に太い血管が走っていて、タンステーキでは血管より上部だけを食べます。上部はタンのあじ、下部は肉のあじ。あの切り捨てたタンはどうするのかなあ。食べたい。

店主がタンの下ごしらえをしている間に助手が準備した、肺の煮込みがきました。炊いてから出汁醤油で煮るそうです。これが、ぷにゅぷにゅでうまい。繊細な味です。もちろん初めて食べます。ビールがうまい。

ここでテーブルに置かれたのは、すだち、れもん、塩。お好みで、ただし、すべての焼きには塩味をつけます、との話があります。いよいよタンから焼き始めました。

網が乗せられます。焼くには4組の4つのコンロのうち最初は2つだけ。すべての面を順番にひっくり返し。焼きが入って火が出そうになると、網をずらして焼けが進まないようにします。このテク、行列が名づけた半けつ焼き。網をくるくる回し、肉をくるくる回し、これがゴッドハンドの真髄!すごいです。ものすごいスピードと集中力。これを2時間半やるのです。ものすごい、エネルギー。とても並みの人には出来ません。

そしてようやく、最高のタンが最高の焼きを入れられて目の前に。たった一切れですよ。これが、言うまでもなく、最高のタン焼き。しっかり味があり、しっかり香ばしく、しっかり歯ごたえがあって、しっかり、溶けます。なんじゃこのタン。ひときれ1000円でも納得します。

助手が、小さいほうのコンロを使って野菜の蒸しを始めました。ふたと煙突を兼ねる陶器の蒸し器。とうもろこし、しいたけ、アスパラの3点でしたが、うまいよ絶対。塩でいただきました。

店主は次の肉塊を取り出し、またまたどんどん小さく切っていきます。どんどんキレッパシを捨てています。俺にくれ~。次なる焼きは、ハツすじ。 心房と心室の間の膜だそうです。網は新品に交換。すべて網は1回で捨ててます。半けつ焼きを駆使。おっと、ここで出ました。2コンロ使い。野菜蒸しのコンロは火が小さくなっていて、焼き過ぎないように網をぐるぐる回し、それでも燃え始めると小さなコンロに避難。なるほど。焼きあがったハツすじは、こりこいした噛み応えでした。すまんすまん、のうまさ。

次は、みのサンド。みのは第一胃で、脂肪をサンドイッチのようにはさんでいるからの命名という説明です。ライブショーですから、肉を切って説明して焼いて配膳して、と全部順番にパフォームしていくんです。

まあ、なによりも焼き方が芸術的、職人的、国宝級。小さなトングと片手は軍手。こまやかな気配りで、網を自在に火鉢にのせて、網の動きで火加減を調節。使う炭は土佐備長炭。このみのサンドは油たっぷりでしたが、しっかり焼いてこりこりにまで焼き尽くしていました。こんなこと素人には絶対にできません。

あごすじ、つらみの下の部分、こりこりで、しっかりかむとうまさがじゅわ~。
肝グレースはすい臓。やわらかいりんぱせつでむぎゅうっとうまい。
タン下は、先ほどの説明で肉のあじ。上のタンの味もうまいが、この下部も脂がうまい。

生、はさしみです。ショーの開始時に助手がどんぶりに入れていた肉がここで登場。
サーロインの下のちぼはわさび醤油で。こってり。
ハツはしょうが醤油でさっぱり。
らむしんはちぼの隣の部位でにんにく醤油漬け。それぞれの味、食感、獣を味わいます。

次の焼きは小腸。長い小腸を適当な長さに切って水洗い。表面の脂落とは包丁の背で。最後は1本ずつふきんに入れ、布巾ごとしぼる。焼きは片方だけで、焦げるほど十分に焼く。それを等分に切って、やっと食べれます。この小腸、いままで食べたことのないうまみの奥行きがありました。脂は腸の内壁ではなく、外壁についている、という説明が。

ここで驚いたことを。小腸を焦げがつくまで焼くんです。焦がさなくても十分その前で止められるのに、意思を持って焦がす。すごい。そんなこと誰も知りません。

やきれん焼きは、表面に醤油ぬりほくほく。さっぱりうまい。

芸術的に二つのコンロ上手に使い分けての火加減調節は一見の価値あります。

次の焼きは、はらみ。焼くのはかたほうだけで、最初に出してきたのが、生を中に折りたたんだ逸品。こんなはらみ、食べたことありません。次が、同じはらみ焼きでも、生を外に折りたたんだ逸品。ごはんくれ~~。

揚げは、うるで球のから揚げ。煮はせんまい、大腸、小腸、など7,8種類のホルモンを煮たもので、ここでごはんと一緒に食べます。お供は、絶品長池昆布からの塩昆布。絶対に手を抜きません。

コースのコンプリートです。山形店主もワインをぐびぐび。この日は女性店員が休みのため、一回のみ。だから、実際は8時半をとうに超えていて、はらはら心配でした。

いやあ、最高の焼きと最高の素材。感謝を申し述べるとともに山形さんと少しお話を。本当に食べるのがお好きなんですね。よく行かれるお店を教えていただきました。焼肉のことはもちろん、モツ煮込みのうまい店など。最後に出てきた昆布の話とか。

ここが全国で食べログ1位も納得のうまさでした。お店に来ることが出来た幸運に感謝するしかありません。焼肉に興味のある方、がんばって貯金して行ってみてください。ここは絶対のおすすめです。

  • 生、3点

  • はらみ、焼きが外

  • タン、焼けたぞ

  • 肺の煮込み

  • すいぞう

  • みのサンド

  • キムチ盛り合わせ

  • 焼く前極上タン

  • タンした

  • 焼きテク

  • 小腸生

  • ハツすじ

  • はらみ、焼きが内

  • 極上はらみ

  • まずは

  • うるで球揚げ

  • 蒸し器

  • 野菜蒸し

  • 焼きレンコン

  • 焼き小腸

  • いいぞ、塩昆布

  • 各種内臓煮

  • 下界に出て夢が覚めた

2009/10/15 更新

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