この口コミは、行列のできるさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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昼の点数:5.0
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~¥999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 4.0
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|雰囲気 4.0
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|CP 4.5
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味5.0
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| サービス4.0
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| 雰囲気4.0
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| CP4.5
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| 酒・ドリンク- ]
旅館勤めをしていた豊田イク子さんが独立して半世紀以上前に始めた双葉食堂。そこで食べるラーメンの凄さ。
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チャーシューメン
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2010/09/06 更新
これがレストラン1000軒目になります。食べログでは、100件目、500件目の到達時にハンドルネームのデザインが変わります。そして、この1000件で再びご褒美で字体デコが変わります。それが見たくて、駆け足でここまで来ました。初投稿以来、764日目です。自分にとっては1つの大きな区切りと思っていますので、取り上げるお店も考えて決めました。やはり、ラーメン店が自分に合っていると思い、福島県南相馬市小高区にある双葉食堂、このお店に白羽の矢を立てました。
地元の方のブログでこぞって大絶賛しているラーメンがあることをキャッチします。特にイクおばあちゃんチャンの作ったラーメンは絶品だって。お店は女性の方たちで切り盛りされているようです。お昼時は地元のかたたちでごった返す。そして、この小高町というのは、小さな町のようです。どんな町のどんなラーメン店なんだろう。おばあちゃんが作って、全員女性って、熊本の黒亭みたい。どうしても、双葉食堂のラーメンが食べたい。
行ってきたのは、土曜日です。高速の片道料金が4450円ですので、土曜日に狙いを定めました。この日は自宅を朝の6時半に出て、お店に着いたのが10時10分。走った距離は246kmでした。この後、家に帰るのはもったいないんで、福島市と郡山市をまわり、全行程683km走行の日帰り麺歩きになりました。充実した一日でした。しばらく忘れることはないでしょう。単独行動です。これも記念レビューということで、気持ちが昂ぶっていたからだと思います。
常磐高速で北へ北へ。終点まで行きます。そこからは国道6号線を再び北上。時計で時間を確認しながら休憩を取りますが、思ったよりずっと早く到着してしまいそうな気配。双葉食堂の開店時間は、web上では2つあって、10時というのと11時。それで、10時半に着けば、11時だとしても30分待てばいい、と考えて到着目標を10時半にしました。そんなにスピード出してないんだけどなあ、なんて自分で言い訳して。休憩を3箇所も入れたのに、それでも10時10分には、あこがれの双葉食堂に着いてしまいました。
お店の場所を確認したあとは、ざっと流して町の感じを摑みます。町らしき商店街はそれでも1区画にありました。全部を見たわけではありません。見た範囲では、大きなスーパーもなく、小高駅の反対側に栄えたところがあるんでしょうか。やはり小さな町です。それでも、このような小さな町にわたしが名前を知っているくらい有名なラーメン店が2軒もあるんです。偶然そうなったのでしょうが。二つのお店もすぐそばにある町のサイズです。
町の見学を終え、双葉食堂の前を通過して、お店の横の駐車場に入りましたが、のれんが出てません。やっぱり、11時開店だったんだ。お店の前まで来ました。
思ったより大きな食堂です。冬の寒さ対策なのか、ガラスドアの部分以外はがっちり寒冷空気を遮断するような作りに見えます。右手には、ガスボンベ。やっぱり、田舎なんだなあ、小高プロパン。そのボンベのところにお店ののれんが出してありました。不自然な置き方です。入り口の戸は閉まってますが、お店に入ってみましょう。
思い切って戸を開けて中を見ると、ああ、やっぱり。お客さんが3人いました。2人はおばあちゃん同士で、もう既にラーメン食べてますねえ。幼馴染だと60年くらいずっと友達なんでしょう。そして、今日も一緒に朝ら~してます。この、幸せな人生。もう一人の客は、青年。今厨房で作っている1杯を待っている感じ。厨房には、女性が二人。イクおばあちゃんではありません。麺を茹でているところでした。3人は予約?だから早く食べてるのかなあ?
あのお、すみません。よろしいですか?のれん、出てないようですが。
どうぞどうぞ。入ってください。ホントは11時からで、11時にのれん掛けるんですが。いいですよ、お客さん来れば始めるんで。いつでも、声を掛けてください。
それでは、おじゃまします。声を掛けて入店。ローカル色たっぷりです。さっそく腰掛けて、食べさしていただくことにしましょう。うれしい限りです。
厨房の上のほうを見やると、お品書きがかけられています。イク子さんは、最初うどんから始めたと聞いてましたが、その名残なのか、うどんとラーメンがあります。
中華蕎麦 500円
チャーシューメン 700円
味噌ラーメン 600円
タンメン 600円
もやしラーメン 600円
冷やし中華 650円
月見うどん 450円
玉子うどん 500円
稲荷うどん 500円
肉うどん 550円
かけうどん 400円
親子うどん 600円
大盛り 100円
うどん類はシンプルなものだけ。ラーメンに味噌がありました。ここは、地元の方が絶賛する醤油ラーメンでいきましょう。
すみません、チャーシューメン(700円)お願いします。
お客さんは自分が来て4人になりましたが、忙しいです。出前の電話がしばしば鳴り響きます。どうやら、午前中に用事があるようで、その時間をはずして欲しい、と言ってます。厨房とホールの間にあるカウンターのしたには、出前配達用のおかもちが置いてあります。数えたら、7個ありました。出前する人、何人いるんでしょうか。小さな町でしょうから、出前もとりやすいのかな。生活感が溢れた電話の応対に、何故か旅情を感じます。
麺を茹でて豪快に平ザルを使って湯切りしているのは、お孫さんでしょうか。女性ですが、力強い調理をしています。最後に刻みねぎをぱらぱらと落として、さあ、完成。ホール担当の女性の手で運ばれてきました。
いやあ、こうなってましたか。スープを見て、やや驚きます。このシンプルなラーメンにはちょっと想像できなかった、脂玉がたくさん浮かんだかなり濃厚そうなスープです。醤油とめんまの魚出汁のいい匂いが立ち上がっています。いいなあ。昭和テーストと言ってもなんらおかしくない、50年の歴史が刻まれているラーメンです。さっそくいただきます。
このスープのコクの深さに驚きました。事前に鶏がらだけではなく豚ガラも使っていると聞いてましたが、これほどコクの深い味にしたててくるとは、正直思っていませんでした。おばあちゃんの豚使いは、並大抵じゃないです。うまい。実に、うまい。表面の脂は、それらのガラ由来の脂なんでしょうが、このチー油とラードのせいで、スープは冷めにくく熱々のまま。そして、動物出汁の力強さをそのまま最後までキープする役目を担ってます。コクと正反対に思われるさっぱり感もまた大きな魅力で、飲んでも飲んでもまた飲みたくなる魔法のスープです。
麺は昭和時代に全盛を誇った中太の強ちぢれ麺です。こうしてしばらくぶりで食べると、どうしてこんなにうまい麺が、日本から消えていったのか不思議な感じがします。おそらく特注で作ってもらっているか、それとも、その製麺所もまだ昭和テーストを残している麺やさんなのか。追いかけていきたくなります。もっさり感と歯キレの良さが同居していて、これも、わっさわっさいただきました。スープと麺の競争です。どっちも負けてません。
チャーシューは、自分の中では喜多方で良く食べたロースチャーシューの位置づけです。柔らかい部位と歯ごたえのある部位が混在していて、そのうすい味付けが実にうまい。1時間煮る、ということですので、食感を残す調理でしょうね。めんま、葱、ほうれんそう。
あっというまに、目の前には空のどんぶりがひとつ。
このなんともいえない充実感。達成感。虚脱感。小さな感動。よくぞまあ、自分のために、このレビューのために半世紀前から行列が来るのを待っていた、と錯覚するような、自分が捜し求めていたラーメンがここにあった、と思ってしまいます。旅の終わり、では、ありません。旅の始まりです。余韻を抱いたままお店を後にしました。