5回
2025/06 訪問
シーズン最後のシュパーゲルを旬輝で
おそらく今シーズン最後のシュパーゲル。入荷の案内はもらっていたのに、ギリギリの来店になってしまった。
スタートは、シュークルートとグリーンピースの冷製スープ。爽やかで、シャンパンがとにかく美味しい。
続く前菜、シマアジが乗った茄子のマリネが想像以上に良かった。前菜の時点で、もう楽しい。
そして、ようやく登場したシュパーゲル。ソースはシュパーゲルの根に近い部分をみじん切りして作ったもの。そりゃ合わないわけがない。さらにらオシェトラキャビアがたっぷり乗って…幸せだ。
ここからシャルドネへ。2022年のルイ・ジャド、シャサーニュ・モンラッシェ。先日飲んだ同ヴィンテージのムルソーはまだ早いと感じたけれど、これはすでに飲み頃。見事なマリアージュだ。
続いて、ブリオッシュの上に乗ったフォアグラのコンフィ。「これはワイン泥棒だ…」と思いながら、くぅ〜と唸ってしまう。パンおかわり。
穴子のフリットの下には、長崎の素麺を使ったジェノベーゼ。これがまた、驚きの美味しさ。そうめんカッペリーニだ。
鮑、筍、白魚、木の芽…日本の春の香りを凝縮した一皿。シャルドネはまだ残っているけど、ここでピノ・ノワールを抜栓。2022年、ドメーヌコワイヨのマルサネ。鮑にぴったりで、笑ってしまうほど合う。
メインは牛フィレのステーキ。上にはたっぷりのフレッシュ・モリーユ。体調も良かったので、ついにボルドーも抜栓。シャトーラフィット(ロートシルトではない)気づけば2人でワイン3本。なかなかよく飲んだ。
久々の旬輝だったけれど、そのぶんしっかり噛みしめた。シェフとマダムのホスピタリティが料理の魅力をさらに引き出していた。旬の喜びと、技の冴え。めくるめく時間だった。
2025/06/09 更新
2025/03 訪問
春のコース
お気に入りのレストラン「旬輝」、気づいたら今年初訪問。今回のテーマはホワイトアスパラ。今回はロワール産と喜多方産、産地違いで2種類を味わえる贅沢な構成。
スタートは、サルシッチャとロワール産ホワイトアスパラのムースにキャビアを添えて。なめらかな口当たりのムースに、アスパラの甘みと香りがふわりと広がり、幸福感に包まれる。
続いて、フォアグラのテリーヌと苺。ここに酒粕の風味が加わって、シャンパンとの相性は言うまでもなく抜群。
ロワール産ホワイトアスパラのボイルには、白魚のフリットと蛤を合わせて。アスパラのほのかな甘みに、魚介の塩気が絶妙なバランスをつくっていた。
次は喜多方産ホワイトアスパラ。こちらはソテーで。アワビ、ホタルイカ、山菜のフリットとともに登場。力強い食材の饗宴でボルドーの赤ワインにも負けない存在感を見せてくれた。
メインはあか牛。脂が控えめであっさりとしていながら、旨味が広がる。どのお料理にも、和のニュアンスがさりげなく織り込まれていて、それが「旬輝」らしさ。今回も大満足。
2025/05/12 更新
2024/10 訪問
匠の和フレンチ
最近、旬輝のお料理にはまってる。茄子と鯖と林檎、里芋とズワイガニ、白子と百合根…どれもシャンパンが異常に進む。シャンパンどろぼう。旬の食材を上手にお料理に詰め込む技はベテランシェフの経験値の賜物だろう。和食にワインを合わせているような気分にもなる。秋刀魚と松茸(上海蟹ソース)、漣痕、アワビ(肝ソースとキャビア)…このあたりはブルゴーニュなら白赤どっちを合わせても良いだろう、今回はシャルドネにとてもよく合った。メインは事前に打合せしておいたロッシーニに決めてたからマルゴーと合わせた。お料理、雰囲気、お店の人のホスピタリティ今回も最高だった。
2024/11/05 更新
2024/06 訪問
隠れ家フュージョン
以前から行ってみたいと思ってた旬輝。お友達が行きつけだということがわかり、連れて行ってもらった。シェフのお料理は10年くらい前に藤枝のNORIでのコラボディナーで食べたことがあり記臆に残ってた。その時はピサンリだったけど。お料理は期待以上だった。一品目のナッツ味噌が筍と太刀魚と一緒に食べると最高なんだけど、それだけでもおつまみになる。ガスパチョは初夏を思わせる。鰹は表面を揚げて熱を入れてるから内部まで柔らかくなってた。稚鮎、蓼酢ソースが斬新。ポルチーニはなんと生。静岡で生が食べられるとは…アワビとの相性抜群で、マルサネとのマリアージュも素晴らしい。そして、なんとシュパーゲルを食べられる奇跡。今年はもう無理かと諦めていたけど立派なやつが出てきた。幸せしかない。ジャンルとしてはフレンチと和のフュージョン…なのかな。お料理全部美しくて美味しくて幸せな時間を過ごした。まさに隠れ家。
2024/06/25 更新
旬輝で松茸コース。
これで今年の松茸は締めくくりだろう。
最初の松茸のフラン(フォアグラ入り)から、いきなり驚かされた。松茸とフォアグラって意外な組み合わせなのに、見事に調和している。
続いては鯖のフリット。小さく切られたいろんな野菜の上に盛られ、美しい一皿。ホイル焼きはカマスと松茸。スダチの香りがふわりと立ち、まるで土瓶蒸しを思わせる。
ズワイガニと里芋のお料理を撮影し忘れた。カラフルでとろみのあるスープが印象的だった。
松茸のフリットには鮑を添え、上海蟹の味噌を使ったソースがかかり、贅沢の極みという言葉がふさわしい。
メインは和牛とセップ茸。芳醇な香りのマルゴーが驚くほどよく合う。フレンチなのに、和食のように季節が感じられる。これぞ旬輝の真骨頂。
今年のファイナル松茸にふさわしい、最高のディナーだった。