河井継之助さんのマイ★ベストレストラン 2012

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河井継之助の【オムの細道】

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河井継之助 (50代前半・男性・東京都) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

初めての「ベストレストラン」です。
今年は旅に出る機会が多かったので、旅先で出会ったお店から択んでみました。
その結果、非常に範囲の広いランキングとなりました。
よってなかなか参考にしにくいかもしれませんが、旅に出た折にふと思い出していただければ、これ幸い。
「安くて、美味しくて、その土地に根差した料理が味わえる」と感じたお店が、主にランクインしています。
載せたいお店はここに挙げた倍はあります・・・・・が、全部は載せられませんからね・・・致し方無し。
日本には、まだまだ知らない味、知らない料理があるんだな・・・と思い知らされた一年でした。
2013年は、食に対する感謝の気持ちを忘れずに、より一層探求する一年でありたいです(^^

マイ★ベストレストラン

1位

郷土料理 大衆割烹 ほづみ亭 (宇和島 / 居酒屋、海鮮、郷土料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2012/05訪問 2012/12/04

いつの日かまた訪れたい。その時は鯛めしを、腹いっぱい味わいたい。

松山城と宇和島城を一日で回ったのは少々無理がありました(汗
しばらくホテルで放心状態。
頭がボーっとしております。
熱が出てるかもしれない・・・
やや、こりゃイカン!!

という事で、飲みに出かけました(おい
宇和島を訪れたのは、宇和島城を見るという目的もありましたが、、
何よりも、「宇和島風鯛めし」を食べたかったのであります。

前もって食べログで調べてはいたのですが、なかなか候補を絞れず・・・逡巡の末こちらのお店へ。
入口が二つあります。
一つは奥まった場所に在る、ちょっと格式の高そうな入口。
もう一つは暖簾に引き戸の、小料理屋然とした入口。

当然、後者から入ります(ヘタレですので・・・)。
恐らく「団体さん用」と「一般客用」なのでしょう(お店の方に聞き忘れました・・)。
カラカラと引き戸を開けると、
「いらっしゃいませ~!!」と、板前さんの威勢の良い挨拶。気持ち良いです。

カウンターに座り、とりあえずの生中オーダー。メニューに目を通します。
セイ貝?チャンバラ貝?・・・き、聞いた事が無い。
というワケで、セイ貝(400円)を。
そしてちょっとしたリベンジもこめて、
じゃこ天(450円)をオーダーし、店内を見回します。

清潔感漂う店内。
客の入りは6割くらいでしょうか。
時間も遅めだったので、ピークを過ぎたところかと思われます。

セイ貝は直ぐに出てきました。
どれどれ・・・・・ん?
亀の手みたいなのが12、3個入っております・・・
どう食べればいいのだろう・・・と思案しておりましたら、店員さんが教えてくださいました。
皮を剥いて食べるのですが、慎重に剥かないと汁が飛び散るのだそうです。
よし、慎重に、、慎ちょ(ブチュ)

・・・・・・。
・・・ほほう、失敗するとこうなるのだね(^^;
その後はオシボリでガードしながら剥きました。
食べられる部分は小指の先くらいしかないのですが、
貝柱のような食感です。旨味がギュっと詰まっております。
皮を剥く作業に慣れてくるにつれ、
それがお酒を飲む、一つの工程というか所作のように感じられ、
「まるで『海の落花生』みたいだな」、なんて下らない事を考えながら、
煙草に火をつけて吸うように、
その所作自体を楽しんでいる自分がおりました。

旅から帰って調べてみますと、この「セイ貝」という呼称は南予地方独特の呼称で、
一般に「カメノテ貝(まんまやね・・)」という貝だそうです。
スペインだと高級食材なんだとか。日本では比較的どこにでも居るらしい・・・

続いて、じゃこ天が竣工しました。
おお・・・こりゃまたガッツリ乗っかってますナ。4枚。
・・・ん!?
4枚で、450円って・・・この店構えで!????
脳内に構築されていた価値観を軽く崩壊させつつ、箸を付けます。

・・・揚げたて、でしたよ(^^
外はパリッとして・・・おおお・・良い食感。
ハフハフしつつ、暫し、横溢する旨味の洪水に、酔い痴れます・・・・・
やおら、ビールをグビグビ。
「ああ、これこれ。こういうのを待ってたんだよ」
なぁんて思いながらピッチを上げ・・・

(いやいや、体調悪いでしょ)
という心の声。
泣く泣く、ピッチを抑えます。

しかし、まだ〆には早い・・・というワケで、生中と一緒に
「媛っ子地鶏の天ぷら(750円)」をオーダー。
これが、想定外。
ニコニコしながらおばちゃんが持ってきたのは・・・
皿に、山積みになった鶏天。
しかも、茄子や南瓜、山菜の天ぷらまで盛り付けてあります。
体調が悪い自分にとって・・・これは、暴力だ(いや、自分が悪いんだけれどもw)。
もしかして、遠方からやってきた客に対するちょっとしたサービスなのではあるまいか?
と勘繰りたくなるくらいに、素晴らしいボリューム。
「こういうお店は、こうだろう」というこちらの想定は、180度覆されました。
これで750円?????信じられない・・・東京だったら間違いなく1500円は取られるでしょう。
価格破壊もいいところです。
けしからん。
けしからんよ。
けしからん・・・・くらい、美味いいいいいい!!!!!!!!!

身がプリップリしていて、柔らかな食感。軽くサクサクした衣の食感と良く合います。
地鶏、って身が締まってて固い食感なイメージがありましたが、ここでも軽く覆りましたね。
最後まで美味しくいただけました。

・・・が、かなり限界な、我が胃袋のキャパシティ。
しかし、ここでは逡巡もありません。
鯛めし(950円)をオーダー。
他のお店だと、1500円はするんですよね・・・。
安くても1000円を切るお店は、ここ以外見つけられませんでした。

2,3分で竣工です。流石は手間を掛けない「漁師飯」。


・・・さて、ここから先は、あまり憶えていないのです・・・。
あまりにも、夢中になり過ぎてしまって。
思い出せる範囲で書きますと、
御櫃(茶碗2.5杯分くらいでした)
鯛めしのタレ(鯛は既に浸かっておりました)
お新香
お吸い物

といった内容でした。
タレには生卵が浮いております。
黄身を割ってよくかき混ぜます。
ご飯をよそって、それにぶっかけます。
タレにはヅケにされた鯛の刺身が入っております。
これに刻み海苔、ワカメ、胡麻といった風味の高い薬味が絡んでいきます。

頬張ると、渾然一体・・・旨味の洪水。
鯛のヅケはさながら、旨味の塊と化しておりました。
自分の背後にはきっと、
「ゴゴゴゴゴゴゴ」
と、荒木比呂彦のマンガの様に擬音が浮かび上がっていたんじゃないか、と思っております。

・・・このあとは、記憶がありません。
気付いた時には、目の前に空の御櫃がありましたw
店員さんに、「ご飯、お代わりなさいますか?」と、聞かれましたが・・・ここで打ち止め。

体調さえ良ければ・・・この体たらくが口惜しい。
モノを食べてて、こんなに悔しいのは初めてかもしれない。
お代わり、したかった・・・
てか、お代わり出来るのか・・・・どれだけCP高いんだ?

いやぁ、堪能しました。
(言葉は悪いかもしれませんが)「史上最強の卵かけ御飯」だと思います。
是非オススメしたいお店です。
「また訪れたい。そして、今度はお代わりしたい。いや、する!!!」
そう誓いながら、色んな理由でフラフラしながら宿へと歩く、河井なのでした。

  • 宇和島城。

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2位

桜や (伊那市、伊那北 / 居酒屋、天ぷら、馬肉料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2012/05訪問 2012/05/12

リアル「音やん」な店主が供する料理はCP佳し、クオリティ高し。

旅に出た。
飯田線を北上し、B級グルメを食べたり秘境駅で降りたり足湯に浸かったりしながら、伊那市でチェックイン。
すぐにお風呂に浸かって、準備万端。

食べログで人気のこちらのお店へ一直線です。
「ひょっとしてまだ改装中だったら、どうしよう・・・」と思っておりましたが、
営業してました(^^

カラカラと戸を開ける・・・
おお、ホントにリーゼントだぁ。
「音やん」みたいな店主さんだ。

カウンターに通され、取り敢えずの生中を頼み、メニューを。

・・・お、山賊焼きがある!と思ったが、まだ昼に食べた駒ヶ根ソースかつ丼が効いている・・・軽くいこう。
天ぷらが美味しいとの情報を食べログから得ておりますので、旬の山菜を攻めちゃいませうかね(^^ニヤリ
コゴミとフキノトウの天ぷら、サワラのたたきを注文して、店内を見回す。
客層は常連さんから女性の2人組、どこかの会社の飲み会然なグループと様々。
これは人気店だなぁ。

来たときは席に余裕があったけれど、
あれよあれよと埋まる席。
早めに動いて良かった・・・風呂上がりにボーっとしていたら、間違い無く満席で断られていたでしょうね。

さて、先にサワラのたたきが竣工。
サワラは外側の炙り面が淡い茶白色に彩られ、美しい佇まい。
添えてある赤じその芽を挟んでいただくと、こりゃ美味い。
サワラの遠慮がちに立ち上がってくる旨味と、しその風味が調和して思わず笑みが浮かぶ。

ビールをクイッと飲み干して・・・・いよいよ地酒といきましょうか!!
「井乃頭」を注文。
味わいは柔らかく、フルーティ。後味はスッキリしているけれど、緩やかに残る余韻。
おおお。我ながらベストチョイスじゃないかああああ(運が良かっただけだけどね)!!

とかやっているウチに、来ましたよ、来ましたよ、天ぷらが。
薄く衣を纏いしコゴミ&フキノトウが3つずつ端坐まします。

抹茶塩で頂きます。
サクッとした衣のやや儚げな食感と、フキノトウのしっとりした歯触り・・・

・・・美味なり。
コゴミもややサックリした歯触りが心地良く、酒が進む進むで井乃頭をお代わり。

その後もコシアブラや海老れんこんの天ぷらを愉しみつつ、馬刺し(これも美味!!)に舌鼓。

2軒ハシゴするつもりで、早く切り上げようと思っていたのに・・・沢山飲み食いしてしまった・・


しかし、

これだけ飲み食いしたのに3000円チョイだったのですよ。
天ぷらが少量で安価だったのもあるんでしょうけれど、いやぁ、
他の方も書かれてらっしゃいましたが、
「自分のホームに1軒欲しい店」ですね。
店を後にする時、本気で後ろ髪引かれました。


いつか、また。

そう心の中で呟きつつ、やや足元をふらつかせながら、2軒目へと向かう河井なのでした。

  • 看板。

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3位

春のお店 (福井城址大名町、仁愛女子高校、福井 / 居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 3.7
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2012/09訪問 2012/11/11

福井の繁華街、片町の野戦病院。

時間軸が狂ってしまいますが、このレビューだけ早めにアップします。
「マイベストレストラン」に入れたいお店なので(^^;

よしむら 割烹 鍋物を出たあと、飲み足りないので2軒目を探し、
・・・んで、こちらへ辿り着きました。
何となく入りづらそうな店構えに思えて、店の前で2分ほど逡巡したのは内緒で(^^;
21:50来店。

いざ入ってみると、、適度に年季が入っていて、でも清潔感はあって、適度に小じんまりとした、
妙にほっとする空間。・・・こいつぁ、良店の予感がします(^^

カウンターに座り、とりあえずの生ビールを。
グラスにて供されました。
メニューを眺め・・・・お、へしこがありました。
「鯖へしこ(600円)」をオーダー。
女将さんに「生にする?焼きにする?」と聞かれましたので、どうするか悩んでいると、
「じゃあ半分焼いて半分生で出しましょう」と言っていただけました。
以前大垣の芭蕉でへしこ茶漬けをいただき、これが存外に美味かったので・・・
どうしても本場で食べてみたかったのです。

へしこは魚に塩を振って糠漬けにした「なれずし」の一種で、
福井県の若狭地方から京都府の丹後地方沿岸部で作られる郷土料理です。
特に鯖や鰯を使ったものがポピュラーだとか。

生へしこは、皮のくにゅくにゅした食感が愉しめ、独特の旨味が口の中に「ぅおわっ」と拡がります。
好き嫌いの出る味だと思いますが・・・んんん、河井にとってはめちゃ美味いっす(^^
焼いたへしこは外側が香ばしく、こちらも美味し。むしろ、こっちの方が好みかな。
でも、塩気が強いので、たくさん食べるとつらいかも。
女将さんが「ご飯あるよ〜」と言ってくれた時に素直に従っておけば良かった(^^;

へしこと漬物をつまみつつ、日本酒へ移行します。
「早瀬浦純米(800円)」を。 
なみなみと注いでいただきました(^^

「福井福井したものが食べたい」と言ったら、笑われながら(そりゃそうだろ)こちらを勧められました。
「竹田厚揚げ(550円)」。
厚揚げというより油揚げでしょうか。
竹田の油揚げ」は、坂井市丸岡町竹田地区で作られてきた油揚げのようです。
「のようです」というのは、竹田地区で昔から作られてきた地域独自の油揚げを指すのか、
大正時代から竹田地区で豆腐を造り続けてきた谷口屋さんの油揚げのみを指すのか判らなかったもので・・・
・・・・・・誰か教えてください(^^;;;
元々福井県は油揚げの消費量が全国一だそうで、その中でも抜群の人気を誇るブランドなのだとか。

中はね、フッカフカです。
んでね、外はパリッパリ。
一口噛むと、軽い油の香ばしさと豆の旨味がじゅわぁっと溢れ出ます。
栃尾の油揚げも大きくて美味いですが、いや、これも美味いな甲乙つけ難い(^^
フカフカ感でいうと、こちらの方が良いかもしれません。

早瀬浦をお代わりしたところで、
女将さんより「それ1杯飲んだら終わりね~」と、ストップが掛かりました。
その時は「まだ大丈夫だろう」、なんて思っておりましたが・・・・・いやはや、へべれけ一歩手前でした(^^;;;
上機嫌で店を後にしましたが、帰ってからの記憶が無かったので・・・間違いなくベストタイミング。
お陰で二日酔いにもならずに済みました。

初めて入ったのに、とても居心地が良いお店でした。
女将さんはポンポンと話が飛び出してくる方で、口下手な河井としては助かりましたし(^^
出張してきた方が集まるお店のようで、一時期は県外から来たお客さんばかりになってましたね。
そんな中・・・
隣で呑んでいらした方が、実はレビュアーだったという事実が!!なんという偶然!!!!!
レビュアー同士が店で出会うという事が今までなかったものですから(基本、明かさないので)テンション上がりました(^^
哲太郎様、今後とも宜しくお願いします<(_ _)>

女将さんは来年には引退してしまうかもしれないそうです。
でも後継者が育っているのだとか。期待しましょう(^^

今まで色んな店で呑んできましたが、
大体繁華街には「街の良心」みたいな店があるのですよね。
時にアクセルでありながら、時にブレーキであるかの様な。
ここがまさにそういうお店だな、と感じました。
こういう店が街に一軒あると無いとでは、街のレベルが違ってくるように思います。
いつまでも、そこに在って欲しい店です。
出張の折でも旅行の折でも、是非暖簾をくぐってみて下さいませ(ちょっと入りにくいかもですが)(^^;

  • 翌日パチリ。二日酔い無し!

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4位

登泉堂 (今治 / 和菓子、甘味処、かき氷)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2012/05訪問 2012/06/02

渇すれば登泉堂のカキ氷を喰らうべし。

食べログでとても評価が高かったので、是非行ってみたい、と思っていたお店です。
今治城を見た後、こちらへ・・・

と思っておりましたが、見つからず(汗
ウロウロと探し回ってようやく見つけました。
想像していた外観と全く違ったので、通り過ぎておりました・・。
田舎の大衆食堂や駄菓子屋といった佇まいです。

14時過ぎに来店。
天気が良かったので、満席だったらどうしよう・・と思っておりましたが、
空席、ありました(^^
奥のテーブル席に座り、
「いちごミルクのカキ氷(640円)」をオーダー。
店内を見回します。

客層は、やはり女性客が多いですが、自分と同じ男性の一人客もいらっしゃいます。
年齢層も幅広く、誰でも入り易い雰囲気があります。
入りにくい雰囲気だったら、きっと入口で引き返していたでしょうね(小心者なので)。

数分で竣工です。
和菓子屋らしく、暖かいお茶も付いてきました。
まるで、イチゴカキ氷をミルクでコーティングしているかの様な佇まい。
唾液が止まりませんwww
・・さて、
ファーストコンタクト。


ゆっくりと、息を吐くように
「おおおおおお・・・」って声が出てしまいました(^^;
非常にきめ細かな氷が、口の中でふわりと消えます。

イチゴの爽やかな甘味が前面に押し出されてくるのは当然として、
伴ってやって来る酸味の心地よさが尋常ではない。
そしてミルクのコクのある甘味・・
・・・この余韻を、楽しみたい・・・
しかし、
ああ、
手が、止まらない・・・
そんな「没入モード」に突入しながらも、
ある瞬間、強制的に手が止まります。
・・・そう、あの、頭に「キィィィィーーン」と来るアレですwww
きっと、一気呵成に喰らって・・・愉しい時間があっという間に終わってしまわぬように、と
カキ氷の神様が人間に与えた機能なのではないか・・・なぁんて、
思ったとか、思わなかったとか(どっちやねん)。
ここで一緒に出てきたお茶が役に立ちます。
そして口内をすっ、とリセットしてくれますぜ。

・・・しかし、この瑞々しい味。
冷凍イチゴでは、こうはいかないだろう。
どうやって作っているのかな。
近所に在ったらヘビロテ確実ですよ。
シロップも付いてきましたが、使う必要はなかったですね。

前のテーブルには、赤飯とおはぎがパック売りで売られています。
「ああ、これもきっと美味いんだろうな」と思いつつも・・・
この後2軒目の「焼豚玉子飯」を食べる事になっていたので・・・
泣く泣く手を引っ込めました。

いやぁ、
「こういうお店に出会えるから、旅は面白いんだよなぁ」
そう呟き、河井はアーケード街へとペダルを漕ぐのでした。

  • いちごミルク。

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5位

むつ五郎 (花畑町、辛島町、熊本城・市役所前 / 馬肉料理、郷土料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2012/08訪問 2016/04/20

未だに後ろ髪を引かれ続けております。

島原から帰ってきてホテルへ戻り、ちょっとのつもりで横になりました。

・・・これが、失敗。
起きたら21:30でした・・・慌ててこちらへ。

22:00来店。
店員さんに、「22:30ラストオーダーですけど宜しいですか?」
・・・・・まさか、まさかの早仕舞い。
マジすか・・・・・でもここで引き下がる手はありません。
「大丈夫です!頑張ります(何を?)!!」と答えました(^^;

カウンター席に座るや否や、「生中(630円)」を。
こちらはプレミアムモルツでした。プレモルでこの価格ならば、悔いは無し。
店には1時間も居ませんでしたが、その間に3杯呷りました。

お通しは、馬の肺。コッテリと煮付けてあります。
初めていただきましたが、レバーのような。いやちょっと違うな。
鰻のタレに更にホロ苦さをプラスした感じの味付け。
これだけでビール2杯はいけそうです(^^

馬刺を薦められましたが、タイムリミットが迫っております。
急いで食べても愉しくないよなぁ、きっと。
と思ったので、「馬レバー刺し(900円)」一本で攻めました。
ジャクっとした食感、
その瞬間にダバダバ溢れ出す、旨味。
たまらん、たまらんよ・・・・・・・・

・・・・泣いていいかい?
もうね、この様式自体が絶滅に瀕している昨今な訳で、これだけで軽くイッてしまいそうなのに・・・
・・ここまで美味いときたもんだ。熊本に来て良かったぁ、ってつくづく思いました。
タレは鰻のタレみたいな、甘くコッテリな味付け。胡麻油も入っているかな。
先ほどの馬の肺もそうでしたが、独特な味付け。
前日行った居酒屋・雑魚・馬肉料理 料理天国では甘口醤油でいただきましたが、
ここまでコッテリじゃなかったような気がします。
でも翌日、人吉の京だるでいただいた天つゆは、ここのタレみたいな味でしたね。

あとはネーミングが気になった
「一文字ぐるぐる(500円)」を。
ワケギの茎に葉の部分をぐるぐる巻いたものに、酢味噌が掛けられておりました。
関東の所謂「ワケギ」って、「ワケネギ」なのですね・・・知らなかった。
本物の「ワケギ」は、匂いも食感もネギとは全然違いました。
プリプリモキュっってな食感がタマランですな。
これ手間は掛かるだろうけど、良い郷土料理ですね(^^
さて、この不思議なネーミングですが、
熊本ではワケギを「一文字」と呼ぶそうで、元々は宮仕えの女性達が使っていた隠語に由来しているようです。

ああ、
コーネも、食べたかったなぁ。
他にも魅力的なメニューがいっぱい在ったけれど・・・・・無念、すこぶる無念だ。
早仕舞いかぁ・・・きっと、節電とかが絡んでいたのかもしれませんね。
あと一時間あれば堪能出来たのにな。
仕方ないのだろうけれど、それが残念でならない。

ここにはもう一度、訪れたいですね。

  • 熊本城。

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6位

だれやみ (大分 / 郷土料理、海鮮、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 2.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2012/09訪問 2012/12/23

「関」が付かなくても美味いもんは美味い!!

こつこつ庵で呑んだあと、予定通り狙っていたこちらへ向かいました。
大分県蒲江港の漁師グループの直営店で、
港に揚がった魚がその日のうちに直送されるお店、と知りましたので(^^
20:15来店。

店内はサラリーマンでほぼ満席。
入口近くのカウンター席を何とか確保する事が出来ました。
・・・穴場の予感がしますぜぇ、旦那ァ(^^
座りしなに頼んだ「生ビール(480円)」は一番搾りのグラスでしたね。
メニューを眺めて、
活きアジ(880円)」と、
すぐ出せるとの事でしたので、
はしり貝の塩ゆで(380円)」をオーダー。
店内を見渡します。
カウンターと小上がりのみのこじんまりとした店内。
まだ開店して日が浅いからか、清潔感が漂います。
店員の若い兄ちゃんが2人、忙しそうに動き回っておりました。

やがて竣工した「はしり貝」、何だか見憶えが・・・

あ、
これ、チャンバラ貝だ。
道後温泉の まつりで頂いたものは甘く煮付けてありましたが、こっちは塩茹でですね。
身は柔らかくテュルンとしており、実に美味(^^
期待が膨らみます。

そして、活アジ・・・・・これが感動ものでした。
今まで食べてきたアジって、何だったんだろう、と。
旨味の塊と化したアジの身が、ねっとりと舌に絡み付きます。
思わず溜め息が出ました。
今まで食べてきた中で、一番美味いアジでした。
今でも口の中で思い出せますよ、その時の感触(^^
お陰で翌日、別の店でいただいた「関サバ(1500円)」に激しく落胆してしまいましたよ・・・。
刺身に対して要求するレベルが上がってしまいました。全く・・・罪なアジです(^^
添えられていた大葉の風味も強く、鮮度に気を遣っているお店だなと感じました。

ビールを飲み干して、
西の星(350円)」をロックで。
お酒の種類は少ないですね・・・これはとても残念。
「だりやみ」の麦も大分の様ですが、ボトル売りでした。

さて、いよいよ「熱めし(500円)」。
今回はこれを食べたくて訪れたのです。
「あつめし」「温飯」とも書きますが、
いわゆる「りゅうきゅう」をご飯に乗っけて食べる料理。
この店では、更に熱々の出汁を掛けて掻っ込みます。
元々は漁師メシがルーツだそうです。
豊後水道を挟んだ向こう側、宇和島の名物である「宇和島風鯛めし」と似ていますね。
生卵を使うか使わないかの違いかな?
また、福岡の「胡麻鯖」にも似ています。

ブリの漬けを熱々のご飯と共に、先ずはそのままいただきます。
うん、このネットリしたブリの甘旨味ときたら(^^
ああああああああああ(言葉にならないこの思い)ああああああああああ~~~・・・

そのまま一気に完食してしまいたい衝動を必死に抑え、
摺りゴマを入れて出汁投入。
出汁と、醤油と、ブリから浸み出したエキスが口の中で・・・躍動します。
・・・・・・・・・・・・・・うんんんっまい!!ヽ(^o^)丿!!!

このあと、夢中で瞬殺してしまったので・・・
詳細は憶えておりません・・・すいません。

〆がしっかり決まったところでお会計。
う~ん、ここは穴場ですねぇ!しかもCPも高い。
「関アジ」なんて、基本1000円を余裕で超えてきますからね。
なのにここのアジは880円で断然美味いと来たもんだ(^^
酒の種類が増えれば、もう1ランク上の店になりますよ。
次回訪れる時には、是非そちらも充実させておいて頂きたいものです。

因みに「だれやみ」とは、蒲江の方言で「晩酌」を意味する言葉だそうですよ(^^

  • (大分)府内城。

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7位

和が家 (いづろ通、天文館通、朝日通 / 居酒屋、郷土料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2012/09訪問 2012/12/13

ここを知らないのは、勿体無い。

繁華街には色んな店が在りましたが、
喧騒が苦手な河井は繁華街から離れ、こちらへ向かいました。

場所は、繁華街からはかなり離れております。
市電の「いずろ通」駅(繁華街ど真ん中の「天文館」駅の隣駅です)で降りたら、
そのまま「いずろ通交差点(市電がカーブしている通りです)」へ。
交差点を左折して「マイアミ通り」へ進入。
そして、直ぐに右折。そのまま直進です。
「広馬場通り」の交差点まで来たら、その道で合っています。自信を持って直進してください。
「広馬場通り」から2つ目の交差点の、右手の角にございます。
20:30来店。

入ると直ぐにカウンター席が左に8席ほど、横に拡がっております。
右には大きめのテーブル席。横長のこじんまりとした店内です。
入口脇のカウンター席が空いていたのでそこに座り、
とりあえず、「生ビール【一番搾り】(380円)」をオーダー。
直ぐにグラスにて供されました。
・・・っくはぁぁぁ~。
泡がきめ細かくて美味いぜこんちくしょー!!(^^

白身魚の揚げ物の酢漬けが付け出し。それをつまみつつ、「酒盗(380円)」を。
直ぐに出てきました。
うっはぁ・・・めっちゃ濃厚やないかい!!!・・・・これは軽い酒じゃあ勿体無い。
ここは焼酎の一手でしょう(^^
「さつま揚げ(550円)」を頼みつつ、付け出しでビールを呑み干しました。
さて、とドリンクメニューを広げると、

・・・・・あ、
ハートランドの瓶があるじゃないか(^^
参ったな・・・大好きなのです、ハートランド(^^
問答無用でオーダー(500円)。
これをさつま揚げで合わせて、その後に焼酎だな、うん。
と、皮算用。

やがて来ましたさつま揚げ、しっかり揚がっておりますね・・・結構大きいし。
歯応えは予想に反して弾力に富んだもの。
とは言え、さつま揚げ本来のフワッとした感触は残っております。
でも牡丹のとは違って、じゃこ天に近い野趣がありました。こういうさつま揚げもあるのか。

ハートランドも空いたので、計画通りここで焼酎を(^^
「五百年蔵(500円)をロックでオーダー(これは安いと思います)。
グラス一杯に並々と注がれました(「並々と」はサービスだったかも)。
それなりに酒は強い方だと思っていたのですが・・・いやいやいや、世界は広いや。
隣で呑んでいる地元の方は、当たり前のようにボトルを空にしてらっしゃいましたからね。

うん、やっぱり焼酎に酒盗、めちゃハマる。美味しっっ!!!(ToT)!!
エンジンが掛かり、「ブリあご唐揚げ(600円)」を追加オーダー。
「これってサ、魚の手羽先だよなぁ」
とか考えながらニタニタしつつ齧り付き、酒を呑ります。
この時には・・・既に酔っ払ってましたね(;^_^A

「田苑【芋】(400円)」を頼み、更に呑みます。
が・・・そろそろ死期を悟り始め、〆を。

チョイスした「鯖めし」が残念な事に、売り切れ。
ご主人が「鯖茶漬け(メニューに無し)なら出来ますよ」と仰ってくれたので、それをオーダーしました。
やがて出てきたのは、焼き鯖の茶漬けでした。焼き鯖の旨味が出汁に染みてシンプルに美味かったです。
残さずいただき、お会計。4000円いかないくらいでした。

満席の場合は他の店探しに難儀しそうな立地ですが、ギャンブルする価値は充分にあるお店だと思います。
今回はいただきませんでしたが、刺身がウリっぽいですね。
あと、チキン南蛮がかなり美味しいらしいです。
ご主人が宮崎で修行した・・・んだったか出身だったか忘れましたが(スイマセン)、本場の味だそうですよ。
常連さん方が口を揃えて仰っていたので、ほぼ間違いない情報だと思います。

隣の席では当たり前の様に噴火の話題が出ていて、灰が降った話で盛り上がっておりました。
鹿児島は意外に南国っぽくなくて、遠くに来た感をあまり感じなかったのですが・・・
その話を聞いて「いや~、思えば遠くに来たもんだなぁ。」と実感させられたのでありました。
良店の余韻に浸りながら、そして飲んだお酒に浸りながら・・・
明らかに千鳥足でフラフラとホテルへ向かう、
帰巣本能に優れた河井なのでした?

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8位

喫茶 マロン (青森 / 喫茶店、カレー、ケーキ)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ~¥999 -

2012/07訪問 2012/09/11

落ち着かずにはいられない、「佳き喫茶店」のマイルストーン。で、名物カレーを。

青森を訪れる機会があれば、必ず訪れたいと思っていたお店です。
今回泊まったホテルは、店から近いかどうかを基準に択んでいたりしてw

20:30来店。
駅からだとちょっと歩きます。
駅を出たらそのまま前方に見える大通りを直進。
右手の角にサンクスが建っている交差点を左折すると、左手に在ります。

壁に貼られた宣伝ポスターを横目で追いつつ、
緑色の細い階段を上がり、店内へ。

店内は結構広く感じます。
壁際のテーブル席に座り、メニューを。
暫くして水を持って来た店員さんに、
「ジャマイカンカレー(850円)」と
「アイスコーヒー(420円)」をオーダーしましたが、

「セットの方が安いですよ」と返されたので(^^;

「特製ジャマイカンカレーセット(850円)」をアイスコーヒーでオーダー。
店内を見渡します。

壁には沢山の古時計や古電話が掛かっております。
ブイを吊り下げた様な照明は青緑色。
そういえば、床も緑。入口の階段も緑。
壁やテーブルの茶色と調和しておりますね。
森をイメージしているのかな、と勝手に思っておきます(^^;

先客は7組ほど。
竣工を待っている間に、5,6組程度の来店がありました。
主婦の方が多そうです。
夕食後の憩いの場、という用途でしょうか。
その他にもカップル、サラリーマン、家族連れと客層は様々です。
この店は近所の方々の生活にしっかりと根付いている、そんな印象を持ちました。

10分ほどでジャマイカンカレー、竣工です。
ウェットなキーマカレーの様な佇まい。
ゆで卵のスライスが添えられております。
赤い福神漬の色合いも麗し。
フルーツ系の酸味が口の中にふわぁっと拡がり、
その中から、コクとホロ苦さが顔を出します。
直後に、舌の先端を甘味が纏うように駆け抜け、
後には優しい辛さが余韻を残します。

いやぁ、これは・・・完成度高いな。

ゆで卵のスライスも合う、とても合う。
付いてくる野菜スティックで口の中をリセットしつつ、じっくりと堪能させていただきました。

ボリュームは、それなりにありましたよ。
そこいらの喫茶店のカレーよりは多いと思います。

アイスコーヒーを飲みながら、暫しマッタリします。
コーヒーの良し悪しはよく分からないのですが、美味しく飲めました。
クラシックを聴きながら、穏やかな時間が流れます・・・

10分ほどマッタリして、店を後にしました。
マスターや奥様の笑顔と「ありがとうございました」が、胸に心地良く響きました。

こういう喫茶店が在るなんて・・・青森に住んでいる方が羨ましいですよ、ホント。

  • 帰りがけの階段に。

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9位

どりあん (根室 / 喫茶店、洋食、郷土料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2012/07訪問 2012/08/11

エスカだけじゃなく、とても良質な洋食喫茶でした。

2012.7月のレビューです。

高速バスに揺られて、朝の7時に根室着。
小一時間ほど付近を散策して、開店を待ちます。

場所は根室駅を出て直進。
国道44号線にぶつかるので、右折。
左手に市役所が見えてくるので、
市役所の右脇の道へ入ります。
そのまま坂を200mほど下れば左手に見えてくるはず。

開店時間の8時ジャストに来店。
さすがに先客なし。
ウッディな店内には、1950,60年代のオールディーズが流れております。
店内はそれなりに年季が入っているのですが、
むしろ丁寧に使い込んでいる体で、清潔感があります。
窓際のテーブル席に座り、
「エスカロップ(840円)」と
「ミックスジュース(470円)」をオーダー。
店内を見回・・
・・・そうかと思っていたのですが、
メニューに挟んである「エスかロップの歴史」が気になってついついじっくり読んでしまいました。
そのうちにエスカロップが来る。という塩梅。

エスカロップは約50年の歴史を持つ、根室を代表するご当地グルメです。
ケチャップライスの上にポークカツレツを乗せ、
その上にデミグラスソースをかけたものを「赤エスカロップ」、
ケチャップライスをバターライスに変えたものを「白エスカロップ」と呼びますが、
根室では略して「赤エスカ」「白エスカ」と呼ぶんだとか。
「白エスカ」のバターライスにはタケノコの微塵切りが入るのがデフォルト。
現在では「白エスカ」が主流になっているようです。

元々はナポリタンスパゲッティに仔牛肉のソテーを乗せ、
上にデミグラスソースを掛けたものだったそうですが(釧路名物の「スパカツ」に似てますね)、
ナポリタンがケチャップライスに、
仔牛肉のソテーがポークカツレツに、
と徐々に改良されて現在の形になったそうです。

エスカの発祥店「モンブラン」は既に閉店しておりますが、
そこで修行を積んだ料理人が独立して、現在も根室で正統派エスカを提供されております。
それが
ニューモンブラン
「薔薇(何故かリンク出来ません・・・)」、
そして、このお店。

ここのエスカは「白エスカ」。
刻んだタケノコが入ったバターライスに薄切り肉のカツが乗り、
明るい赤みを帯びたデミグラスソースが掛かり、
皿の脇にはマッシュポテト、キャベツの千切り、胡瓜とトマトが一切れずつ添えられています。

さてさて。

薄切り肉のカツは、衣が薄くカリッとした食感。
デミグラスソースは、フレッシュな酸味が印象的。
穏やかなコクが軽い余韻を残します。
刻んだタケノコが、バターライスの食感を面白くしています(^^
マッシュポテトは酸味強めで後から甘味を感じ出します。
野菜と共に箸休めに使いませう。

コッテリしたものを想像していましたが、それほどでもなかったです。
ボリュームは多くないですね。
これなら朝からでもバンバンいけますよ(個人差はあると思います)。

ミックスジュースにはフローズンシャーベットがこんもり乗っかっておりました。
これがねぇ、美味かった。
エスカより、むしろ印象に残っているくらい。
この店は、エスカだけで括られる店じゃない。良質な洋食屋なのだ。
と、ミックスジュースを頂きながら確信しました。
きっと根室じゃなくても流行るでしょう。
でも、根室にだけ在って欲しいですね。
根室を彩る、根室にしかない色であって欲しい。
特定の山でしか出会えない高山植物のように。
そんな事を思いながら、店を後にしました。

うねる坂を上り下り、
強い日射しに照りつけられ、
汗をかきかき東根室駅(日本最東端の駅なのです)へと歩く、河井なのでした。
根室は涼しいと思っていたんだけどな…

会計時に出てこられた若いコックさんのエプロンの汚れだけ、マイナスポイント。
普段はそういうの、あまり気にしない方なのですが・・・
こういう清潔感あるお店だとどうしても目立ってしまうので。

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10位

鮨和食ながしま (新発田 / 寿司、郷土料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2012/07訪問 2012/09/23

店主の人柄は、最高の肴。

この日は、全く呑むつもりはなかったのです。
新発田駅に着いたのが、20時過ぎ。
目の前で、良い感じで腹にメシを入れていけそうな食堂が軒並み閉店作業中・・・
心が折れかけました。

そこでこちらで1杯だけ呑みながら色々食べようと思い、戸を開けたのです。

20:20来店。
先客は5組ほど。
カウンターに座り、
とりあえず生中を1杯だけ・・・

すると女将さん、
「新潟限定のビールが在るんですよ」

逡巡、無し。
2分後にはテーブルの上に限定ビール、
「風味爽快ニシテ(480円)」が置いてあり、
既に半分飲み干されていたのでありました・・・。

ご主人によると、
サッポロビールの前身、「開拓使麦酒醸造所」の初代醸造技師が、新潟県出身だったそうです。
「風味爽快ニシテ」という商品名は、
彼が作ったビールの、キャッチコピーから取られたのだそうな。

なるほど、呑み口が軽いです。
ただ軽いのではなくて、喉越しもしっかりあるのです。
ああ、アカン。こりゃどんどん呑んじゃうわい。
まさに「風味爽快」ですナ(^^

そりゃあお代わりもしようってなもんです。
だって、爽快なんだんだから仕方が無い。不可抗力(違うだろ)。

ビールと共にオーダーしていた「枝豆(500円)」は、
しっかり水で冷やされていて豆が締まっているので、歯応えが心地佳し。
丁寧な仕事ですねぇ。
塩加減もちょうど良い。
これは良い店に入ったかも、と感じました。

女将さんに「かすべ唐揚げ(550円)」を薦められたので、それをオーダー。
序でにビールもお代わり(^^;

ビールを呑りつつ、
常連さんに薦められた「唐寿司(1個210円)」もオーダーします。
直ぐに出てきた唐寿司は、新発田の郷土料理。
山口県の山口市でも似た料理が在った気がする・・・同じルーツなのでしょうか。
酢で締めたアジをネタに、
米の代わりに「おから」をシャリに使った寿司です。
甘酢で味付けされたおからは弾力があり、想定外の食感。
不思議なモチモチ感です。
もっとボソボソしていると思っていたのでビックリしました。
そしておからに入っている、パチパチと弾ける麻の実が、
また何とも心地良し。
「・・・これは、日本酒がベストだな」と感じ、
続いて竣工したかすべ唐揚げでビールを空けます。

かすべとは、つまりエイヒレのこと。
ちょっと硬かったですが、甘辛い味付けで美味し。
直ぐにジョッキが空き、
日本酒のメニューを眺め・・・

・・・マジっすか。
思わず二度見しました・・・

久保田の最高級銘柄、『洗心』が在るぢゃないですか。
でも5勺1200円か・・・う~む。
と逡巡して、
『越乃寒梅(800円)』を。
ああ、やっぱり・・・。
唐寿司の甘酸っぱい味わいと相まって・・・酒が止まりません。止められたら怒ります(^^
んで・・・飲み干しまして、
まだ肴も残っているし、仕方無い。
というワケで、

洗心を(^^;

「ここまで削るんですよ」
と女将さんが見せてくれたのは、
削りに削られて仁丹みたいになった、酒米。
精米歩合28%。
つまり酒米を3/4くらい削っている訳ですぜ。 
そりゃあ高価にもなるか。

純米大吟醸ですが、下手に甘くないですね。
ふわっと辛さが来るのですが、
直ぐに味が変化し、じわじわじわっと旨味が重なっては消え、また重なって、深まっていきます。
さながらオーロラのように(観たこと無いので想像です)。
とめどない余韻に浸るのです。

野球の話や酒の話、歴史の話と、
話の引き出しが多いご主人。
そして笑顔を絶やさない。これ、重要ですね。

「越の鳥の唐揚げ(480円)」
(下味が付いていて柔らかな食感。サクサクな歯触りでした)を食べつつ、
予想外に楽しい時間を過ごせました。
そして予想外に呑んだ・・・
上機嫌で店を後にしました。

北越戦争の話でも盛り上がったのですが・・・
「長岡藩を率いた河井継之助が大好きなのです」
とは、終ぞ言えなかった、河井なのでした。
(長岡藩と新発田藩は北越戦争の折に色々ありまして・・・触れない方が良いかと思いまして・・)

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