白い巨塔
華麗なる一族
沈まぬ太陽
不毛地帯
どれも、ぐいぐい引き込まれ、寝食を忘れてしまうので、
私にとっては危険な書
山崎豊子 2011年現在、 御年89歳 大阪府堺市在住
著者は新聞記者としての経験もあり、また、新聞に連載
されていたのであろうか、山場の連続である。その膨大
な下調べの量には、いつも、感嘆させられる。
この話は、実際にあった、事件をベースとした、限りなく
実話に近い、フィクションである。
1972年、日米間の沖縄返還交渉を舞台とする。当時の
首相佐藤栄作は、自らの2期8年に及ぶ首相として、
自らの業績の締めくくりとして、この沖縄返還に賭けてい
た。
主人公は、外務省詰めの新聞記者で、当時、日米間の
交渉にあった密約を透破抜いたが為に、世論は騒ぎ、
これに怒った首相は、1新聞記者を逮捕、さらに、裁判
にまで引きずり出す。
ここまでやるか!と、いうような執拗な嫌がらせ。
作者渾身の作品であり、今回は早く文庫化された為、読
むことができた。