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焼き芋のスープ 甘くないスイートポテト
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塩とオリーブが主役 山羊乳のバヴァロワ
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ズッキーニのグラニテ フォアグラの揚げ物
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フォアグラの揚げ物ha
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カサゴ 平兵衛酢とセロリのソース
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仔羊の3時間ロースト ロックフォールとケッパーのソース
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追加のチーズプレート
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チーズ用パン
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ヌガー・グラッセ
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佐渡の黒イチジク シナモンの香り
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メゾンカイザーのトゥルト
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今日のワイン1(ガイヤーホフ グリュナー・フェルトリナー・シュタインライトン
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今日のワイン2(クリット ゲヴュルツトラミネール2008)
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今日のワイン3(ムルソー プルミエ クリュ シャルム 2004)
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今日のワイン4(ジュヴレ・シャンベルタン1997 ドメーヌ ドニ・モルテ)
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エスプレッソ
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ハーブティー
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今日のメニュー(2010.10)
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カンテサンス
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今日のメニュー(2010.8)
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(2010年10月)
食欲の秋リピート第二弾はやってまいりました。カンテサンスのお昼。お昼のレビューがなかったので今回はお昼にお邪魔してみました。電話をかけ続ける根性はないので、12月の夜をまた予約お願いしてしまいました。
今回はもう一つ良い事が、何と写真を撮れる個室だったのです。たまたま4人での予約のキャンセルが出たということでご配慮頂きました。岸田シェフ、小澤さんありがとうございます。お陰さまで私の美味しかったお料理ファイルにカンテサンスを載せる事が出来ました。
今日のハイライトはやはり繁盛店ならではのグラスワインの品揃えですね。お昼にこれだけの物を揃えられるお店は中々ないと思います。お昼から人数を揃えて行かなければそこそこの良いワインを頂く事は出来ませんから、もちろんお昼から一本を軽く空けられる方はべつですが・・・、そういう意味でのCPは非常に良いと思います。
ウチの場合は二人とも、特にそんなに量がいける訳ではないのですが、値段に拘わらず美味しい料理にはやはり美味しいワインのマリアージュは大切だと思う方なので、また行った時には次を予約してしまう羽目に陥るのです。
そういう意味ではやはりお値段は張りますが、夜の方がさらにそのCPは上がるのだと思います。
今日のワインでまず特筆ものは、最初のお芋のお皿に合わせたビオディナミ独特の透明感のあるすっきりした味の中にもミネラル感のあるオーストリーのガイヤーホフ(白葡萄品種グリュナー・フェルトリナー)がとても素敵なマリアージュを醸し出し、砂糖等は一切加えていないにも係わらず、スープは甘いスパイスの様な複雑な香りと自然の恵みの旨味が出て、またフィナンシェ風に焼き上げたサツマイモもソフトにバニラの香りがして、これこそそれぞれがお互いを引き立てる素晴らしいセッティングでした。
次は定番の山羊乳のバヴァロワで前回はリースリングを合わせて頂きましたが、今回はアルザスのKrittゲヴュルツトラミネール2008
を合わせて、そんなにお値段の高いワインではないのですが、優しい中にもキリッとした旨味がバヴァロワを引き立ててくれました。
また写真で見て頂けば判りますようにとても肉厚の上物のカサゴはその火入れは抜群で、平兵衛酢とセロリの柔らかいソースとマッチしたこれまた極上のお魚料理にはモンラッシュではとても定評のあるMichel Coutouxのムルソー2004を頂いて、しっかりしながら酸味は控えめのワインとソースの酸味のバランスがとても良く、これまた特上のマリアージュを堪能しました。
そして今日のメインは前回とはまた違ったタイプの仔羊3時間ロースト、この子羊の部位はエポール・ダァ-ニョという肩の比較的脂のある部分の脂をじっくり焼き落とした、これまた北海道産のとても良い素材に、ほとんど感じないくらいのソフトな使いかたのロックフォールチーズとケッパーのソースがマッチして、この美味しいお料理と共に今は亡きドニ・モルテさんのジュヴレ・シャンベルタン1997という希少品をグラスで試す事が出来とても幸せでした。
欲を言えばこのお昼の為に当日11時頃抜栓されたらしいのですが、ブルゴーニュなのでその時の13年間貯め込んだ香りをその時点で嗅いで見たかったと思いました。またグラスに注がれた時点では結構酸味が勝っていたものが飲み進めるに従ってまろやかになって行き、当然その余韻を楽しむために、チーズで時間を引き延ばし、その変化を楽しむ事が出来ました。
また次回のジビエまっただ中の季節の岸田シェフのお料理とワインのマリアージュを楽しみにしています。
ご馳走様でした。
今日のメニューは写真に撮っておきましたので、ご興味ある方は写真をご覧下さい。
(2010年8月)
フランス本国に行かないでこの完成度のレベルのお料理が頂けるとは、御見それしました岸田シェフ,小澤さんありがとうございます。
あの伝説のジャマンで三ツ星を取って上昇気流に乗ったロビュションさん(敢えてロブションという発音をしない)以来の衝撃を受けました。感服致しました。どうしてその年齢でその完成度を達成されたのか、その感性に恐れ入りました。
今日のメニューは以下の通り
原木椎茸とセップのビスケット
焼きとうもろこしのスープ
塩とオリーブ油が主役 山羊乳のバヴァロア
トリップと小夏のポワレ
車海老に乗せた牡丹海老のタルタル
ブーダンのタルトとフォアグラ
金目鯛 サフランとバジルの香り
ホロホロ鳥の3時間のロースト シェリービネガーのソース
ボーフォールのフォンデュ
紅茶のソルべ 桃添え
液体のバナナタルト
柔らかいキャラメルのギモーブ
メレンゲのアイスクリーム 栗のお酒掛け
エスプレッソ又はハーブティなど
個々のお皿はそれぞれを表現すると延々と書けますが、既にこの味を判っておられる多くの方が書いておられるので、私が敢えて書く必要はないと思いますが、その五味の組み合わせの妙は筆舌に尽くしがたい素晴らしいバランスを持って五感に訴えかけてきます。
特にその中で特筆すべきはその苦みの使い方です。一歩間違えると不味いに繋がる非常に難しい味覚ですが、彼はこれを絶妙に使い分け、その甘みや塩気を引き立てて行きます。そのバランスの絶妙な事は、これを食べた人にしか判らない、彼独自の新しい感覚です。色んな優秀なシェフが色々な食材を組み合わせ、そこから新しいものを作りだそうと日々努力をしていると思いますが、この岸田シェフが作りだす世界は唯一無二の岸田ワールドであり、それは誰にも真似の出来ない世界です。
ロビュションシェフはここカンテサンスに食べに来られたそうですが、私は確信を持って断言出来ます。彼は岸田シェフの感性に対して間違いなく認知をしたでしょうし、感心して帰ったと思います。
彼はもちろんプライドを持っているので、自分のフランス料理が世界一だと思っていると思いますが、この岸田シェフの料理は間違いなくロビュションさんに感銘を与えていると思います。どなたかジャマンの時代のロビュションさんの料理を何度も繰り返し食べた方がおられたら是非その方のご意見をお聞きしたいと思います。その3つ星を取って飛ぶ鳥を落とす勢いの当時のロビュションさんの勢いをこの岸田シェフの料理に感じました。
それは上のそれぞれの料理の各所に現れるのですが、たとえばブーダンのタルトとフォアグラこれ一つをとっても色んな種類のブーダンを食べられた方にはお判りでしょうがその調理の的確さと繊細さが随所に現れ、順番に食べ進むにつれて、味の変化が楽しめる盛り方になっており、一皿の中にもドラマを感じる素晴らしいお皿でした。
また例えばデザートの液体のバナナタルト、これはタルトの部分が液状になって出て来るのですがその感触が液体なのにタルトなのです。そしてそのタルトのサクサク感まで粒々状の物が入っているのです。そしてこの美味しいバナナ、単なるバナナですが思わず何処のバナナですか?と聞いてしまいました。ウチの奥様はこの液状タルトの作り方をシェフに聴いていました。まさか家でこれがデザートに出て来ることはないと思いますが・・・。(笑)
個々のお皿はこの様にそれぞれコメントすることは満載で、個々にグラスワインを合わせて頂きゆっくり味わったのであっという間に4時間が経過してしまいましたが、私にとっては一瞬の出来事で終わってしまいました。
最後になりましたが今年の一番のダントツトップのフランス料理はカンテサンスに訂正させて頂きます。
そしてこの機会を作って頂いたオーベルジュドゥリルのエーベルランさんガラディナーでお知り合いとなったyukika0908さまに厚く御礼申し上げます。中々予約の出来ない中、アレンジ頂いたお陰で素晴らしい体験を得ることが出来ました。ありがとうございました。
yukika0908さまブログ
http://u.tabelog.com/000342678/