焼肉姉妹さんが投稿した行楽庵(滋賀/粟津)の口コミ詳細

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焼肉姉妹の店名しりとりの旅

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焼肉姉妹 (女性) 認証済

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行楽庵粟津、瓦ケ浜、瀬田/日本料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.4
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.3
1回目

2017/12 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.4
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.3
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

旅することは生きること。


はじめてこちらのお店を強く意識したのは、今年の7月、滋賀の安土にある『魚石』を訪れた時だった。
ご主人の瀬海さんから鮎の素晴らしいお店があるとお聞きした瞬間、ぐらりと心が傾き。
その後、8月と12月の2度にわたって訪問。

行楽庵』。

大津市萱野浦にある日本料理店。
ご主人は関西の名料亭『芝苑』にて総料理長として長年腕を振るわれた方なのだそう。
お店はご主人と奥様のお二人で切り盛りしておられます。
奥様の接客はとても温かみがあり、食材や調理法についてもお詳しく、お話しすると本当に楽しい。
「うちの主人の技術は素晴らしいですから」と笑顔でおっしゃるのも素敵♪

お店は琵琶湖のすぐ傍らにあり、夕暮れ時は美しい光景に胸を打たれます。
店内は琴の音が流れる穏やかな雰囲気。
お料理は1万、1.3万、1.6万のコースがあり、2度とも1.6万のコースをお願いしました。

初回の訪問でそのお料理の素晴らしさに心を大きく揺り動かされ、再訪時はそれを上回る鮮烈なまでの感動、その後も続く余韻。

例えば、お造り。
夏の鱧は、その骨切りの技術に感嘆。
全く骨を感じさせない完璧な骨切り。
そこに合わせるうるかの旨味の凝縮感がたまらない。
冬の鮪には昆布とエリンギの佃煮があしらわれ、濃厚な脂や旨みと絶妙に絡み合う。

例えば、お椀。
夏は茄子と鱧。食材の味わいを引き出し、見事な調和をみるお出汁に唸る。
冬は鶉の骨と身を団子にし、餅でくるり。葛でとろみをつけたお出汁の何と旨きこと!

例えば、八寸。
そこには1つの世界が表現されている。
夏は蓮の葉に包まれた中に、花弁。
あまりの美しさにしばしため息。
鱧の子、松の実を忍ばせた南京玉、鯛の真丈、鮒寿し。
冬は雪吊りを象ったもの。見事な雪景色!
擬製豆腐、鯛の卵巻き、車海老の黄身寿司、鴨肉。
数日を掛けて作られるという八寸はひとつひとつに非常に濃やかに手が入る。
酒肴としても最高の美味。そこには滋賀の香りがふんだんに織り込まれている。

そして8月にいただいた琵琶湖の鮎の焼き物は、絶妙に火入れされ、芳ばしくも瑞々しい。
立ちのぼる肝の豊かな風味。
心に響く珠玉の鮎。まさに琵琶湖の幸。


地の食材を用い、季節感を大切にしたお料理。五感を刺激する、唯一無二のお皿たち。
最初から最後まで美味なものしかない。
ただただ、幸せな時間でした。

ご主人は御年70でいらっしゃるのだそう。
圧巻の調理技術、深い知識と経験。そこから生まれる新しい風を訪れる度に感じます。

旅を続けていたからこそ、出逢えたお店。
これからも通い続けたい、素晴らしい名店。
此処にあるのは、日本料理の真髄。


******


これが、ちょうど1000件目のレビューになる。
2009年にたべろぐを始めて約9年。
よもや1000件ものレビューを書くことになるとは思わなかった。

振り返れば、ここ数年は旅ばかり。
全国を回ってかき氷を何百杯も食べた時代もあった(カキゴーラー肉子ですね)。
ご当地ソフトクリームをひたすら食べ歩いた時代もあった(まじ肥えたわ・・・)。

多くの旅を経て、今の自分がある。

そして、これほどまでに幸せな旅を重ねた1年はなかったように思う。
大好きな仲間と、自由な気持ちで地方を巡った1年。そのどれもが宝物のような時間。


やっと、やっと1000件。


わたしの破天荒な食べ歩き人生をずっと応援してくれた家族と。
これまで食事の時間をご一緒してくださったすべての皆様と。
素晴らしいお料理との出逢いをもたらしてくださったお店の方々に、この場を借りて御礼申し上げます。

そして。
わたしを広い世界に連れ出してくれた、かけがえのない食通の友人2人に、心からの感謝を。

旅することは生きること。
今すぐ次の旅に飛び出したくてうずうずなのでした(笑)


******


これが今年最後のレビューになります。
本年も拙いレビューにお付き合いいただきありがとうございました。
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください♪


  • 沖島産の蜆汁(2017/12)

  • 柚子釜、胡麻クリームと海胆(2017/12)

  • 柚子釜、胡麻クリームと海胆(2017/12)

  • お造り。鮪、エリンギ、長芋、昆布(2017/12)

  • 鶉団子のお椀(2017/12)

  • 八寸(2017/12)

  • 八寸取り分け(2017/12)

  • 寒もろこ(2017/12)

  • 近江牛、蓮根餅の焼物(2017/12)

  • 赤貝、車海老、帆立の酢の物(2017/12)

  • 江戸時代の器(2017/12)

  • 里芋、蕪の煮物椀(2017/12)

  • とんぶりどんぶり(2017/12)

  • 香の物(2017/12)

  •  苺のゼリー、オランディーズソース(2017/12)

  • (2017/12)

  • 抹茶(2017/12)

  • 松の司(2017/12)

  • お店は瀬田駅から車で5分ほどのところにあります。

  • 八寸(2017/8)

  • 八寸(2017/8)

  • (2017/8)

  • 茄子と鱧のお椀(2017/8)

  • 鱧のお造り、鱧のうるか、肝、腸(2017/8)

  • 美しい包丁の技(2017/8)

  • 鱸のお造り(2017/8)

  • 穴子の飯蒸し(2017/8)

  • 琵琶湖の鮎の焼き物(2017/8)

  • 琵琶湖の鮎の焼き物(2017/8)

  • 鮑の肝和え(2017/8)

  • 鰻と冬瓜(2017/8)

  • 鳥取の岩牡蠣、土佐酢(2017/8)

  • 生姜ご飯(2017/8)

  • 生姜ご飯、香の物、赤出汁(2017/8)

  • デラウェアと巨峰のジュレ(2017/8)

  • 羊羹(2017/8)

  • 抹茶(2017/8)

  • (2017/8)

  • 外観(2017/8)

  • 日暮れどき(2017/8)

2017/12/28 更新

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