1回
2012/03 訪問
レストランのみ1,000件目は「シェ・イノ」 「我らがバブルの日々」が思い出されました。
テーブルセッティング
シャンパンで乾杯
シャンパン
バケット
ウニ入りスクランブルエッグ
ウニ入りスクランブルエッグ
シャブリ
オードブルの盛り合わせ
オードブルの盛り合わせ
オードブルの盛り合わせ
オードブルの盛り合わせ
オードブルの盛り合わせ
オードブルの盛り合わせ
舌平目のプレゼ ソース ロイヤル
舌平目のプレゼ ソース ロイヤル
舌平目のプレゼ ソース ロイヤル
牛フィレ肉のロースト
牛フィレ肉のロースト
仔羊のロースト
仔羊のロースト
つけあわせ
仔羊のロースト
ケーキワゴン
苺のケーキ
イチジクのケーキ
珈琲
エスプレッソ
2012/03/13 更新
レストランのみの1,000件目は、もっとも悩みました。
ジャンルはフレンチにしようと思っていたのですが、最近の人気店ではなく自分がフレンチを食べ始めた頃の巨匠の店にしたかった。
私と同年代の3人のシェフ(大渕・依田・平松)も良いけど、その上の人が健在な店が良い。
まっさきに頭に浮かんだのが、井上 旭(いのうえ のぼる)。
「シェ.イノ」のオーナーシェフ。
1945年生まれ。
銀座のレカンの料理長を経て、1984年に京橋に「シェ・イノ」を開店。
今の店の場所とは違い、もっと京橋駅よりにありました。
この店以外にも、「マノワール・ディノ表参道」、「ドゥ・ロアンヌ恵比寿」、「ポンドール・イノ日本橋」という店も持っている。
予約は意外にあっけなく取れました。
フレンチでも予約がとりにくいのは、最近の有名店だけの様子。
こちらは、ちょっとした思い出があります。
結婚前にかみさんの誕生日をここで祝ったことがあります。
あの時は隣に宝塚の鳳蘭が食事していたっけなぁ。
あれは、まさにかつてのバブルの頃。
日本中、株と不動産が値上がりし、世田谷区の土地を全部売るとアメリカ本土が全部買えると言われた頃。
庶民が夢と思っていた、フレンチやイタリアンを食べることが珍しくなくなった頃。
ファミレスの凋落が始まり、夜のタクシーが全く拾えない頃。
「我らがバブルの日々」
そんな香りが少しでも残っているだろうか。
当日は雨。
店に着くと、ウエイティングカウンター。
コートを脱ぎ、カバンを預けて、レストランの中へ。
広いですね。
アピシウスを思い出した。
中世の館を思わせる、ちょっと荘厳な造りです。
客の入りは7割ほど。
男性客ばかりのテーブルもあり、接待に使われているようです。
他は家族連れやデートといった感じですが、至って静かな店内です。
接客の担当は主に二人の男性。
そつのなさと連携さは見事で、すべてのテーブルをくまなく対応しています。
まずは、シャンパンで乾杯。
一杯が、3,360円です。
バブルだねぇ。
料理はすでに、注文済み。
ですが、その前にワインを注文。
とても分厚いワインリストを見ると、相変わらず目が飛び出るような値段のワインが並ぶ。
一番無難なシャブリにしましたが、それでも13,650円です。
料理が来る前に井上シェフの近況を聞くと、いつも店にはいるけど料理長は別の方(古賀料理長)が作っているそうな。
もう66歳だから以前のようには出来ないんでしょう。
・ウニ入りスクランブルエッグ
ウニの上にキャビアが乗っていますが、その下はスクランブルエッグ。
キャビアの塩気がアクセントになっています。
ちょっと写真が撮りにくい。
・オードブルの盛り合わせ
一番近くにあるのは、アスパラの上にサーモンが乗ったもの。
一番奥がフォアグラのテリーヌですね。
どれもしっかり塩を使っていて、メリハリが効いています。
昔ながらのフレンチの伝統そのものと言った感じですね。
・舌平目のプレゼ ソース ロイヤル
プレゼは蒸し煮のことです。
ソースはアルベールソースかな。
写真に映える姿ではないのがちょっと残念。
この辺が最近の人気店とは違うところか。
これも塩の使い方が抜群。
甘いソースに絡めると複雑な味わいになります。
・牛フィレ肉のロースト
かみさんのメインはこちら。
ちょっとソースが甘目かも。
・仔羊のロースト
これは凄かった。
先日、バリックトウキョウでも仔羊をいただいたが、塩の使い方、火の通し加減ともに、こちらが上。
見事に男性的な味わいです。
骨をつかんで肉を齧る。
迸る肉汁。
男が男であることを感じる一瞬。
この瞬間だけは、和食では味わえない満足感があります。
・デザート
デザートは所望すれば全部から一通りチョイスも可能。
でも、お腹もかなり満腹。
かみさんは苺のケーキ。
私はイチジクのケーキ。
かみさんの苺はとても美味しかったようで絶賛していました。
最後は珈琲。
クラシックな内容ですが満足できました。
奇をてらった料理は一つもない。
どれもオーソドックス。
でも、これが王道だよ、と言っているような声が聞こえる店ですね。
かつての名シェフも引退してしまった人もいますが、まだまだ一戦で頑張っているところも多い。
今後は時間があれば、そんな店を巡ってみるつもりです。