5回
2019/10 訪問
guntûのカフェ・バー@瀬戸内海
guntû(ガンツウ)は、「せとうちに浮かぶ小さな宿」をコンセプトに、中四国の瀬戸内海沿岸における景勝地を錨泊しながら周遊するクルーズ船。優雅な船旅が楽しめます。
メインダイニングでのディナーの後、船首方にあるカフェ・バーでグラスを傾けることにしました。馬蹄形のカウンターには10席ほどのカウンターチェアが並んでます。
ここではスコッチやバーボン、ジャパニーズなどの各種ウイスキーやシェリー・ベルモットなど、各種の洋酒とカクテルなどが用意されています。
洋酒だけでなく、日本酒や焼酎も揃えられるとともに、コーヒーやお茶、フルーツやデザートなどもお願いできます。
スモーキーなスコッチを…っとお願いすると、バーテンダーが見繕ってくれました。いつもはロックなんだが珍しく水割りでいただきます。
妻殿はguntûオリジナルのカクテルを。瀬戸内海をイメージしたというこのカクテル、今まさに対岸にある呉の酒造の貴醸酒がベースだとか。甘い貴醸酒はカクテルのベースにピッタリです。
気候が良ければ前方のデッキや左舷の縁側で過ごすことも可能です。街の灯を眺めながら杯を重ねるのは気分も高まります。
揺れる船内だったらお酒も回りそうだが、穏やかな瀬戸内のこと、全く揺れることがないので悪酔いは一切なし。多少飲みすぎたところで、エレベーターで下に降りれば部屋にすぐ戻れるのもいいですね。
2019/10/17 更新
2019/10 訪問
guntûの鮨@瀬戸内海
guntû(ガンツウ)は、「せとうちに浮かぶ小さな宿」をコンセプトに、中四国の瀬戸内海沿岸における景勝地を錨泊しながら周遊する、全室スイートの客船です。
私たちの部屋はスタンダードな「テラススイート」ながら、海に面したテラスやバスルーム、小さいながらもリビングもあり、ゆったりと船旅を楽しむことができます。
この船のメインダイニングの一角に6席だけの小さな鮨カウンターがあり、そこに2名の職人が待ち構えています。こちらは淡路島で知る人ぞ知る一流寿司店「瓦(のぶ)」の坂本瓦生氏が監修の鮨コーナーです。
瀬戸内の新鮮な海の幸がネタケースに詰まっていて、好みのものをチョイスして「にぎり」や「造り」で味わうことができます。もちろん茶碗蒸しや赤だし等も船内で仕込まれています。
さすがクルーズ船だけあって、高級なネタが多種類とり揃っています。それを有名店で修業した一流の職人がアイディアあふれる「にぎり」に仕上げてくれます。
妻殿のお気に入りは「雲丹」。こちらでは「軍艦」ではなく、薄く削ぎ切りにしたイカで形を整えています。ウニの風味を最大限に感じさせる独特の手法です。
ここの鮨は仕上げに塩を軽くふるだけで、醤油は使いません。素材そのものの味が口の中に広がります。酢飯は酸味が控えめで、ほんのり温かく、口の中でほろっと解れます。酢飯に対する気配りが見て取れますね。
秀逸なのは茶碗蒸し。具材は一切入っていないが、艶やかな口どけとともに、芳醇な風味のお出汁がなんとも堪りません。なんと鮑の煮汁を使っているそうです。
鮨とともに、職人の鮮やかな手際を見ているのも楽しいですね。独特の包丁遣いや、気の遠くなるような下拵え。そして隙を見ては山葵を鮫皮でおろすなど、プロのこだわりは限りありません。
窓から流れる海沿いの夜景を見ながら瀬戸内海の魚を味わう…これは貴重な経験です。
2019/10/16 更新
2019/10 訪問
guntûの朝食@瀬戸内海
guntû(ガンツウ)は、「せとうちに浮かぶ小さな宿」をコンセプトに、中四国の瀬戸内海沿岸における景勝地を錨泊しながら周遊するクルーズ船。優雅な船旅が楽しめます。
guntûでの朝食もメインダイニングで用意されます。基本は和・洋のプリフィックスのメニューから選ぶことになるが、それ以外でも食材さえあれば希望を叶えてくれることもあります。
ビュッフェコーナーには色鮮やかで瑞々しい野菜とともに3種類のドレッシングが用意されています。そのほか、フレッシュジュース(トマト・ブドウ)、ヨーグルト、シリアル、チーズ、フルーツなどなど。目移りしてしまいます。
初日は洋朝食にしました。パン・肉料理・卵料理はチョイスできます。パン(トースト・クロワッサン)はトーストを。斑なくパリッと焼きあげられ、上質なバターと巣蜜が添えられています。
肉料理(ハム・ベーコン・ソーセージ)はソーセージをチョイス。卵料理(スクランブル・フライ・ボイル・オムレツ・ポーチ・エッグベネディクト)はボイルでお願いしました。
このワタシ、卵料理にはちょっとしたこだわりがあって、茹で時間は短めの3分。エッグスタンドの卵の頭頂部を切り取って、トロトロの中身にバターと胡椒を入れよく混ぜていただきます。これがいちばん好きなんです。
二回目は和朝食です。焼魚(鯛・鯖)は鯛を、玉子料理(出し巻き・温泉・生)は出汁巻きでお願いしました。どちらも品よく仕上がっています。ご飯が艶々なのもいいですね。
お味噌汁の蓋を開けると小さいカニが入っていました。これがみそ汁に入れると美味しい出汁が引けるという「がんつう」です。そう、この船の名前の由来ですね。実にふくよかな出汁のお汁に仕上がっています。
瀬戸内に架かる橋の下を通過しながらの上質でヘルシーな朝食に大満足の朝でした。
2019/10/19 更新
2019/10 訪問
guntûの和菓子
guntû(ガンツウ)は、「せとうちに浮かぶ小さな宿」をコンセプトに、中四国の瀬戸内海沿岸における景勝地を錨泊しながら周遊するクルーズ船。優雅な船旅が楽しめます。
アッパーデッキの最後尾は「和」をイメージしたカーペット敷きのラウンジとなっています。ここは靴を脱いで座敷感覚で寛ぐことができる空間となっています。
船尾の航跡を眺めることのできる窓際には、立礼による茶席が設けられており、本格的な茶会を楽しめるようになっています。和テイストのguntûらしい仕掛けです。
このお茶席では予約制で、職人が乗客の目の前で和菓子を作りながらお茶をふるまう茶席が行われています。いただける和菓子は3種、最初は乾菓子です。
蟹をかたどった特注の型に、色づけされた和三盆をギュッと詰めて型から外すと、かわいらしい蟹の乾菓子ができ上がりました。口に入れると和三盆の上品な甘さが広がりました。こちらは煎茶と合わせました。
職人が竹で編まれた裏漉し器を取り出しました。これで栗のほぐし身を漉して大粒の栗餡をこしらえ、団子に纏わせて形造りました。栗のお餅の完成です。こちらは栗のフレッシュ感が持ち味です。これは薄茶と合わせました。
最後は熱々の餡で最中にしてくださいました。出来立てだからこそのテクスチャーは貴重です。こちらはなんとコーヒーと合わせました。
瀬戸内を渡る数々の橋をくぐりながら味わう和菓子の数々、これは癒されます。
2019/10/19 更新
guntû(ガンツウ)は、「せとうちに浮かぶ小さな宿」をコンセプトに、中四国の瀬戸内海沿岸における景勝地を錨泊しながら周遊する、2017年10月17日に就航した宿泊型の客船です。
今回、妻殿と一生の思い出に残る旅を…ということで、このguntûに乗船してみることにしました。2019年秋のツアーがリリースされた半年前、清水の舞台から飛び降りる気持ちで予約、待望のこの日を迎えることができました。
船内は3層になっていて、最上部のDECK3にはメインダイニング、寿司カウンター、カフェバー、ラウンジなど。中間のDECK2に最高級の「ザ ガンツウスイート」を含む客室、ジム、エステ、サウナ付き大浴場。そして下層のDECK1には乗船口とともに「テラススイート」が並んでいます。
guntûでの食事は「お好きなものを、お好きなときに、お好きなだけ」がテーマ。メインダイニングは東京都原宿の老舗割烹「重よし」の佐藤憲三氏が監修で、瀬戸内の新鮮な食材をふんだんに使用し、手の込んだ料理を提供しています。
木のぬくもりの感じられる広々とした空間にテーブル席がゆったり配置されています。ディナーでは沿岸の夜景を眺めながらゆったり食事することができます。
メニューは和・洋のプリフィックスのコース料理が基本だが、それ以外でも食材を積んでさえいれば、乗客の様々なわがままを叶えてくれるとのこと。食事の料金は乗船料に含まれているので、メニューに値段の記載はありません。
瀬戸内の豊かな海の幸に加え、広島・岡山・四国から取り寄せた野菜や果物、お肉をふんだんに積み込み、一流の料理人により鮮やかな一品に仕上げてくれます。
洋食ではカニクリームコロッケがお薦め。実に繊細な衣に包まれたクリームにはカニの身がたっぷり詰まっており、カニの甘みを存分に感じることができます。スッポンのスープも濃厚な味わいがあって実に旨い。
カレーライス(ハーフ)をお願いすると、たっぷりのシーフードが入ったカレーのソースの上に鮑が乗った豪華な物が出てきました。カレーに福神漬を添えるのは日本郵船の欧州航路で始まったとされているが、この船上でも福神漬が立派な容器に収められています。
「めぶと」の唐揚げもいいですね。これは瀬戸内特産の小魚だそうで、骨ごとパリパリいただけます。お酒のアテにぴったりです。
また、食材をワゴンに積んで席まで運んできて、乗客が選んだ食材をダイニングの一角にある炭焼き台でグリル料理する趣向も楽しい。焼き加減にもプロの技が光ります。
普通、船では火気が禁物だが、このguntuでは火気を厳重に管理することで、特別に認定を受けているようです。
この船にはパティシエや和菓子職人も乗っているので、船内で調製されたさまざまなスイーツを楽しむことができます。プリンは玉子が濃厚かつクリーミー。カラメルソースが大人の味わいです。
私たちの部屋はスタンダードな「テラススイート」ながら、海に面したテラスやバスルーム、小さいながらもリビングもあります。
食事を終えて部屋に戻ればリビングにフルーツが用意されていました。この日は艶やかなイチゴ。部屋にある小型のワインセラーからハーフのワインを取り出して、さらにグラスを傾けることのできる至福…これは堪りません!