4回
伝説も変化する
2025/03/06 更新
2024/12 訪問
一周回って最高
あたしの最初のフレンチディナーがアピシウスで歴代のシェフの料理は順繰りにいただいている。
やっぱり初代の味は忘れられない。
舌に刺さるようなサルミとかアスパラが踊りだすようなオランデーヌとか。
2打目3代目ではイマイチ刺さらない踊らない、でもそれはそれで仕方ないのかな、とか。
初代と同じもの出してもしょうがない。
時代も変わるアレンジも変わる。
でも優しくてとろけるようなサービスが好きでちょくちょく行ってる。
それがなんとシェフが4代目なんだと。
それがなんとロオジエにいらしたあのメートルさんがアピシウスに移られるんだと。
これはっ!てんでいてきた。
支配人にご挨拶してお目当てのメートルさんと再開を祝して。
いやあ、すでに楽しい(*´ω`*)
さあ、料理だ。
あれ?
あれ?
なんか美味しい(*´ω`*)
高橋シェフへのオマージュを込めての例の丸い奴。
なんか美味しい。
かつて高橋シェフのも食べてるんだけど。
なんか美味しい。
海亀のコンソメはひとくち飲んだら小笠原の海の味がした、いやまじで。
何度も飲んでるけどはじめてだわ。
メインの鳩のまあ美味しいこと。
部位ごとに仕立てが違って全部飛び上がるほど美味しい。
チーズの出来もプレゼンも完璧。
仕入れ担当とかいうメートルさん、すごくいい。
今度またよろしく(*´ω`*)
デセールはさすがの最強ワゴン。
これはまじで現在世界最強なのではないかという味わい。
プディフールも全部美味しい。
これは凄いことで、かの三ツ星でさえ、見栄えとボリューム出すために並べたみたいの混じってるから。
アピシウス凄い。
隅から隅まで美味しい。
年取ったのかな。
一周回ってアピシウス最高なんて。
それでもいいや。
だって最高なんだもの。
2024/12/18 更新
2023/09 訪問
アピシウスとあたし
アピシウスとあたし、なんて大上段に振りかぶるかのようなキャッチをつけたくなるほど、アピシウスはあたしにとって特別なレストランなわけだ。
人生初のフレンチ「ラ・ブランシュ」でひっくり返るほどの衝撃をうけて、んなら次はその時点でトップオブトップ(あたし調べ)に行ったらどうなるんだ?ってことで凸したお店。
であり。
そしてなにより
二軒目にして人生初のグランメゾンなんだよ。
世界観がくるリンパして。
あたしのフレンチラバー人生を決定付けたお店。
常に頭の片隅にはあって、他のどんなお店に行ってもいろんなシーンでふっと思い出す。
なんだか昔の流行り歌みたくなっちゃったけど(*´ω`*)
久しぶりに訪問して思うのは、ああやっぱりここは居心地がいいなあってこと。
アピシウスといえば。
名画がたくさん飾ってあって美術館のようだとか、そのオーセンティックな料理が素晴らしいとか、アラカルトメニューがメインな今となっては珍しいフレンチだとか、かの高名な◯◯様が◯◯したとかしないとか。
すべてその通りで、でも何か違うんだよなあ、って。
そんなモノコトはアピシウスの本質の10分の1も伝えていない。
あのね、アピシウスっていうのはね。
とにもかくにも居心地がよいのだ。
むちゃくちゃ居心地がいい。
なんなら家より居心地がいいんだものw
もうね、ずっと座っていられる。
いや、居座られて困るのはお店の方なんだろうがw、そろそろ帰ろうかって気にならないんだもの。
そもそもね。
予約しようかって時点でワクワク(*´ω`*)
当日までドキドキ。
当日は地下へ降りる階段の半分くらいで早くもニヤニヤしてるよ。
ドアが開かれ、店中に入ると、そこはもう「居心地」という目に見えない快適さで満ち溢れている。
ダイニングに案内される時には、もう思わず声を出して笑い出しそうだ(変な奴)
食前酒を飲みながらメニューを開いて眺めてニヤニヤ(やばい奴)
内容をやり取りしながらヨダレ(お巡りさん、この人です)
メニューをパタッとたたんで、ハイッで手渡す時には満面の笑顔(シャバに戻る)
さあ、はじまるよーはじまるよー
今にも踊りだしそうないきおいなわけだ(*´ω`*)
いや、実は最初の真夏のアミューズで小躍りしてるw
舌の上ですぅーと溶けて、なんのさわりも無い、どんな固形物も残らない、美味しい香りと長引く余韻だけ残して消える、まごうことなき日本一のフォアグラテリーヌでは唄いだしそうないきおいで。
お魚ではテーブルの下で膝がダンシングw
肉料理では「これよ、コレコレ、こういうのを食べたかったのよー!!」って
絶叫しながらお店の周りを一周したい(気分)
食後のチーズは、もうここのはマストで至高で最高。
熟成度合いがハンパねー(*´ω`*)
ここから怒涛のデザート行脚が始まるんだけど。
選べないよ、全部食べたいんだもの。
東京でも数少なく、比類なきクオリティのワゴンデザート。
ああ、日本一!(あたし調べ)
明日のことなんか考えないの。
このときが楽しければいいじゃん。
今よ、今。
嵐は過ぎ去り(自己責任)
いつまでも座っていて、メートルさんとお話して、お茶菓子食べて、絵画を眺めて、お茶飲んで、お話して、お茶菓子食べて、、、の無限ループ。
あたしだけぢゃない。
この日のツレは初アピシウスだったんだけど、同じく言ってたもの
「お尻に根っこが生えたようだ」と。
こんなお店他には無い。
ぜったいに無い。
これまでも無いし、これからも出会えるわけが無い。
アピシウスにとってのあたしは、その長い歴史の1ページの一文字だけど、あたしにとってのアピシウスは、はじめて読んで衝撃をうけて、そのあとなんどもなんども読み返す大切な本のようなもの。
アピシウスとあたし。
出会えてよかった。
2023/09/24 更新
2013/04 訪問
屹立する美しいグランメゾン
30周年記念ディナーのお誘いがあったのでいてきましたの。
結構久しぶりだったのに、みなさん温かく迎えてくださって(涙)
「どちらに行かれてたんですか(笑)」
「今頃どのあたりのお店にいかれてるんだろうな??なんて(笑)」
痛い(笑)
すいません、もうしません(笑)
せめて半年に一度は来ます。。(笑)
特に理由も無くほんとにタイミングが合わず、こちらにうかがってなかったんだけど
来て見てそれを心から後悔した。
素晴らしいレストラン。
優しく、明るく、元気になってお店を後にできる。
素晴らしいアピシウス。
以下前回まで
今年初めてのアピシウス。
岩本シェフのお料理はやさしくて凛としてる。
ぼんやりしたとこがない。。
かといってコンテンポラリーフレンチみたくギスギスしたとこもない。
余裕がある。
素材も、手間も、かけるとこにはしっかりかけて、あくまでクラシック。あくまでアピシウス。
そして、やさしい。
これは稀有な展開なのではないか、と思った。
ガトーもミニャルディーズも伺うごとにやさしくキレがよくなる。
ホールと厨房の風通しがよさそうな、そんな様子が見えるような料理。
シェフとアピシウスの同化が完了しつつあるような。
素晴らしいレストラン、アピシウス。
以下前回。
新シェフになって3度程お邪魔しましたが、いいと思います。
いや、故高橋氏の頃からシェフが替わるごとにサルセルの血のソースの「舌にささる感じ」
は薄れていっています。
そういう意味ではちょっと寂しいのも事実ではありますが、私は高橋氏の料理を全肯定する
ものではありませんし。
その時にそこにいる人が食べたいものを食べたいように作ってだすことがレストランの大切な
要素なのですから。
素敵においしいです。アピシウスの料理。大好きです。
以下前回まで
20台の中ごろだった。初めてのグランメゾン体験がアピシウスだった。
あの階段を降りてく時のドキドキ感。ダイニングまでの通路でまたドキドキ。
一億円近い絵が普通に掛かってることに驚きながら、丁度いい大きさの素敵なダイニングへ。
この日は何故か鹿が食べたくて、前日よっぴきでにわか勉強したワインをリストに見つけ出し
発音も覚束なく告げると、男前のソムリエは静かに微笑んで少しかがむと
「素晴らしいご選択でございます」
フレンチっていいなあってジーンってきた。 以来やみつき(笑)
その後内装とともにメートルも一緒に年齢を重ね、ちょっとじじくさい店になってったのは悲しかった。
でもそのアピシウスは生まれ変わった。
ダイニングは華やかに。メートルも少し若返った(笑)
フランス料理ってこういうものですよ、っててらいもなく出された皿は、これがグランメゾンの料理だと少しの揺るぎも無く語りかける。
フランス料理を、どこよりも深いレベルで理解させてくれる料理。
20台で一度訪問しておくべきお店と人には薦める。
初めてのグランメゾンがアピシウスでよかった。と、今本当にそう思う。
追記:元ロオジエ組?のメートルさんが永井さんに続いて白坂さんもご参画。
ホールがまた少し柔らかく楽しくなりました。
こちらのランチ、銀座有楽町エリアでも3本の指に入る素晴らしい内容とCPです。
今の季節、〆のワゴンケーキのギリギリ崩れない固さのタルトタタンは必食!!
2013/05/09 更新
この日は昼なんだけと、元々ガッツリ食べる日は1日1食だったりするから、それがたまたまお昼だったってことで、ランチ気分は含んでいないの。
でもアピシウスの場合はディナーはいつもアラカルトだから、せっかく昼なんだからとデジュネのコースを頼んでみた。
四代目のシェフの料理の美味しさに驚いた前回から「さあデジュネはいかに??」な検証回(需要あるか?)
アラカルトと同じ皿が、皿数多めに並ぶいちばん高いコースに、どうしても飲みたくなった青海亀のコンソメを付けたら結局ディナーと変わらないんだけど。
アピシウスの良さは、昼も夜も同じサービスで同じ素材で同じ人が調理しててくれてて、しかも地下の店だから食べ始めたら、一体今が何時なのかとか気にならなくなるところ。
なのでこれをディナーのレビューと思ってくれてもオッケーだ。
突き出しで心奪われ、貝類の前菜で踊る。
クエは身から味が抜けすぎていたけどブイヤベース仕立てだから許せる範囲。塩味のアタックがもう少し強ければバランスが良かったかも。
羊のメダイヨン仕立ては、何か羊ちゃんの新しい一面を垣間見たような。
伝統的な仕立てなのにほのかにエスニックが香るソースのせいかしら。ウキウキ。
熟成の加減がバッチリ過ぎるチーズにうっとり。
あたしはこの世の食べ物でチーズがいちばん好きなんだ。
んでデセールワゴン。
レストランのデザートとは?
のすべての答えがここにあると思う。
「フランス料理のデザートはコースの締めくくりにコースの物語の流れで食べてもらうもの(意訳)」ってキムタクは言うけど(笑)、好きな映画で好きな考え方だけど、ことデセールに関してだけはあたしは違うと思う。
「甘いものは別腹」
日本料理を食べようが中華のあとだろうがガトーを食べたくなるし、水ようかんやココナッツミルクタピオカで「口が閉まった」ことなんて人生で一回もない。
これだけは悠久の歴史の中でフランス人がたどり着いたクラシックなデザートこそが至高だと思ってる。
そしてそのトップオブトップが日本ではこのアピシウス。
スンバラシイから皆さんも是非どうぞ。