11回
2026/01 訪問
月に一度の楽しみなのだ⑧
「両方食べて欲しいなー」
と女性店主が言う時は、それぞれ自信がある時です。
これはランチメニューを始めた昨年4月から通い続けているから分かるものであり、店主自身は気負っているわけでもなく、作ったものが予想を上回る美味しさだったという結果論に過ぎません。
毎回食後に思うことは、よくこのような調理法を思いついたものだということで、ここのオリジナリティーあふれる月替わりメニューは他の食堂で味わうことが出来ないものばかりです。
「こんにちは。肉を食べに来ました」
「いらっしゃい。もう大人気です」
待つことしばし、12月に食べた鹿肉シチューの鍋で出てきました。
パカッと蓋を取ると、もわっと湯気が上ります。
鍋の蓋は取り皿になりますが、取り皿を使うのが嫌いな私は直接鍋から取ります。
昔は上顎を火傷することなどしょっちゅうでしたが、還暦を超えて落ち着きが出ました(笑)
まずは汁をズズッとすすると、
「げげ、汁ウマーイ!」
あっさり中華そばのスープのような美味しさです。
醤油ラーメンを滅多に食べない私ですが、この汁は美味しいですし、豚もも肉や長葱を生かすための味付けにしたのだと瞬時に判断しました。
そして豚肉と長葱を食べるとこれがまたべらぼうに美味しく、この汁があるからこそこの味になるのだというのに納得です。
「汁美味しいでしょ? みんな残さず飲んでいっちゃうのよね」
この味なら残せませんって。
具をご飯にバウンドさせて食べましたが、汁のかかったご飯がこれまた美味しく、先に具を食べてご飯を鍋に入れておじやにして食べるのも美味しそうです。
これを食べ損ねたら後で後悔しそうで、しかも1,060円という破格の安さなのです。
2026/01/26 更新
2026/01 訪問
月に一度の楽しみなのだ⑦
「さあ、今月のメニューは何かな?」
① 当別産 豚もも肉と長葱鍋
② 増毛産 たこ飯
ううっ、悩ましい!
当別産豚もも肉は【スマイルポーク】を使用していると思いますし、11月に食べた豚バラ軟骨角煮は抜群の美味しさでしたので、美味しい豚肉を味わいたかったのもありますが、今回はたこ飯に引っ張られました(笑)
「両方食べて欲しいなー」
女性店主がこう言う時は相当自信がある時ですから、また来週来なければならないと思いつつ、出てきたたこ飯はピラフのようです。
そのたこ飯をパクリと頬張ると、
「おお、ウマーイ!」
味付けは薄味ですが、たこの旨味がじんわりと口の中で広がります。
味付けはたこを茹でた汁のみということで、ご飯に焦げ目が付いているので、そういう炊き方をしたのでしょう。
たこはパッと見た感じがハムのように見えますし、大きなたこだったということもあり、ミズダコと判断しました。
たこ好きの私はあれよあれよという間に食べてしまい、えのきの入った粕汁をズズズッとすすりつつ余韻に浸りました。
来週は豚肉です(笑)
2026/01/19 更新
2025/12 訪問
月に一度の楽しみなのだ⑥
今年最後のランチメニューです。
先月ホッキ貝をやりたいと言っていたものですからどのようなメニューなのか楽しみでしたが、なんと白糠産鹿肉シチューがありました。
「えっ!? 鹿肉シチュー?」
「美味しいですよ。残り僅かです」
女性店主は思わせぶりなものの言い方をせず、ズバッとストレートに言いますからこれは相当自信があるに違いないとみて鹿肉シチューを注文しました。
シチューは小さな土鍋に盛られていて、ぱっと見鍋焼きうどんのようです(笑)
その蓋を開けると見事なシチューが現れました。
まずはスプーンで鹿肉を取り出すと、大きめのにぎり寿司のようです。
スプーンで切り分けることは出来なかったので箸で摘まんでパクリと頬張ると、
「げげ、こりゃウマイ!」
まずシチュー自体が美味しいです。
巷のビーフシチューといえばワイン仕立てというのが定番ですが、このシチューにはそれがなく、辛味こそないもののカレーに近い感覚があります。
鹿肉は柔らかいものの、噛み切る直前で弾力があり、単に柔らかい肉ではありません。
「ビターな味にしたかったんです」
女性店主はワイン仕立ての一般的で優等生的なシチューにせず、大人のシチューを目指したのだそうです。
客から生クリームを垂らすと映えるとアドバイスされたそうですが、余計なことはしたくなかったそうで、こういう考え方は支持します。
3Kgの鹿肉を仕入れてその内の1Kgを出汁として使用したそうです。
肉はすね肉を使用したそうで、シチューにすね肉は適さないとアドバイスされたそうですが、調理を工夫した結果、あの絶妙な柔らかさの鹿肉になりました。
トロトロチャーシューが嫌いな人には支持されるかもと説明する女性店主ですが、肉の味がする硬いチャーシューが好きな私には十分響きました(笑)
途中女性店主の父親である居酒屋店主が現れ、カセットコンロ上のカジカ汁を振る舞ってくれました。
他では類を見ない、こんな調理法があるのだという店主独自の美味しさを味わえるのも楽しみのひとつですが、食後の店主との語らいも楽しみなのです。
2026/01/18 更新
2025/11 訪問
月に一度の楽しみなのだ⑤
1週間前に魚ランチを食べましたが、「両方食べて欲しいな」という女性店主の言葉が耳に残っていました。
これはきっと自信があるからに違いないと感じ取った私は1週間後に再訪したのです。
「こんにちは。肉を食べに来ました」
「あら、いらっしゃい。じゃあ、作りますよ(笑)」
今月の肉ランチは豚バラ軟骨角煮で、豚肉の角煮は食べたことがあるものの、豚肉は煮るより焼く方が断然好きですし、スープカレーの具材としての角煮は大嫌いです。
ではいったいどのような角煮が出てくるのか楽しみだったのですが、出てきた角煮は長方形の形をしておらず、なんだか缶詰肉のようです。
その角煮をパクリと頬張ると、
「げげ、こりゃウマイ!」
ほろほろに煮込まれた角煮の食感は、缶詰のコンビーフのような柔らかさです。
しかもゼラチンのような柔らかさの軟骨が含まれているため、コリコリという食感があります。
骨の周辺の肉が旨いというのは知っていますが、豚バラ軟骨をこのように柔らかく食べやすい状態にして肉の旨さを引き立てる手法は初めての味わいで抜群に美味しいです。
日本人は柔らかい肉を好みますが、この豚バラ軟骨角煮は柔らかくすることが目的ではなく、調理をした結果柔らかくなったものです。
使用している豚肉は、当別に有る【スマイルポーク(浅野農場)】のもので、豚肉嫌いの人も好きになってしまうそうです。
女性店主の話では、焼いても縮んで小さくならないそうで、生姜焼き定食でも使用しているそうです。
今回の豚バラ軟骨角煮は予想以上の人気があり、浅野農場産豚肉を使用したものは売り切れ寸前でした。
あー、美味しかった!
2025/11/27 更新
2025/11 訪問
月に一度の楽しみなのだ④
さて、今月のメニューは何でしょう。
魚メニューは羅臼産のタラ、肉メニューは豚肉の角煮ですが、私は迷うことなく魚にしました。
「両方食べて欲しいな~」
と女性店主。
他の食堂では肉メニューを食べる私ですが、ここは魚です(キッパリ)
今月はタラの漬け焼きで、塩麹漬けと味醂漬けで焼いたものです。
タラは滅多に自宅で食べる機会が無いので、せいぜい鍋で食べたことくらいしかありませんから、漬け焼きでどのような味わいになるのか興味津々でした。
そして出てきた塩麹漬け焼きをパクリと頬張ると、
「げげ、こりゃウマイ!」
塩麹で漬けたタラを焼いたものですが、淡泊なタラを塩焼きしただけではこの旨味を味わえないでしょう。
味醂漬け焼きも同じく美味しかったのですが、塩麹漬け焼きの美味しさは格別でした。
いつもの事ながら、よくこのような調理法を思いつくものだと感心しますが、
「そう言っていただくためです」
と笑顔で応える女性店主。
料理を挟んで作り手と食べ手が「美味しい」を共有できる関係が楽しいのです。
それに「来週も頑張るぞ」という気持ちになれるのです。
2025/11/18 更新
2025/10 訪問
月に一度の楽しみなのだ③
9月の魚ランチ「サンマのアヒージョ」を食べた時に、厚田漁港で大量の鯖を仕入れたことは聞いていました。
さて、その鯖でどのような魚ランチを作るのでしょうか。
開店時刻に店に到着すると、幟を立てる女性店主が私に気づき、ニッコリです。
「鯖を食べに来ました」
「フフフ、お楽しみに」
料理が出るまでの間、居合わせた女性店主の父親である居酒屋店主との語らいは楽しいです。
なんといっても親子の仲が良いのが見ていて分かるので、こちらも楽しくなります。
さあ出てきました10月の魚ランチ「鯖と野菜の南蛮漬け」です。
まずは鯖に野菜をたっぷり載せてパクリと頬張ると、
「おお、鯖ウマーイ!」
なんといっても鯖そのものが美味しく、単純に塩焼きにしても十分美味しい鯖です。
その鯖に黒酢とトマトジュースを混ぜた漬けダレが掛けられていて、その酸味が実に美味しく、こんなアプローチの仕方があったなんてと感心してしまいました。
毎度の事ながら、女性店主の魚の調理法は目を見張るものばかりで、どうしたらこのような発想が生まれるのだろうかと不思議に思います。
料理の美味しさはもちろんですが、女性店主との語らいが楽しく、時間が経つのも忘れてしまいます(笑)
2025/10/17 更新
2025/09 訪問
月に一度の楽しみなのだ②
「サンマのアヒージョは売り切れました!」
店に入るなりこう言われた私は面食らってしまいました(笑)
夜の居酒屋タイムはこの女性の父親が店主ですが、土日のランチタイムの店主はこの女性です。
訪れた日は風が強く、店舗入口のメニュー看板が風に飛ばされて見えない状態でしたので、9月のメニューは何だろうと店内を物色している矢先に言われたのです。
その瞬間もっと早めに訪れれば良かったと後悔しましたが、スペイン料理店で提供されるアヒージョを食べたことがある方ならどういう料理か理解できます。
しかしメインの具がサンマですから、ぶつ切りにしたサンマが油グツグツ状態で提供されるのだろうかと想像するも、よく分からないというのが正直な気持ちでした。
8月に食べたエビカレーがグレードアップしたそうですので、エビカレーを注文しました。
出てきたエビカレーは、専用のワンプレート皿に盛り付けされています。
そのエビカレーをパクリと頬張ると、
「おお、グレードアップ!」
先月よりスパイスの分量を増やしたそうで、とろみのあるスープカレー状からもう少し粘度が増してスパイスカレーになりました。
海老出汁とスパイスのどちらか一方が突出することなく、上手く調合されたカレーはスパイスカレー専門店も真っ青な味わいです。
大満足した私は次週サンマのアヒージョを食べることを宣言して店を後にしました。
1週間後の11:30頃に訪れると先客はいません。
もちろん注文したのはサンマのアヒージョです。
しかもアルミホイルに包まれていたのでホイル焼きだと判断しました。
サンマはぶつ切りではなく1尾まるごとでしたので、これがどうアヒージョなのだろうと首を傾げながら食べましたが、一口食べると
「あ、アヒージョだ!」
見た目はホイル焼きのサンマで、煮魚と同じなのですが、食べるとアヒージョの味わいがあるのです。
これは良い意味で予想を裏切る味わいであり、アヒージョを食べたことがある方なら、確かにアヒージョだと理解するでしょう。
特に腸の部分の苦みが最高に美味しく、焼き魚での単調な苦みではなく、苦みを旨味に変える味わいがあり、大人の味わいです。
女性店主曰く、サンマの腸が苦手な人が美味しいと言ったそうです。
こういう調理法を思いつく女性店主のアイディアは素晴らしいですし、なかなかお目にかかることもありません。
やはり毎月の魚ランチは楽しみです。
2025/10/01 更新
2025/08 訪問
月に一度の楽しみなのだ!
月替わりで魚と肉の2種類のメニューを提供しているのですが、8月は3種類のメニューがあり、しかも魚がありません。
その代わりエビカレーがあり、私と妻はロックオンしたのです(笑)
店内には先客の男性ひとりがいました。
堀こたつ式の座敷があるのですが、レースアップのブーツを脱ぐのが面倒なのでカウンター席に座りました。
エビカレーですが、エビフライカレーではないというのは想像するに容易です。
過去にエビで出汁を取ったスープカレーやラーメンを食べたことがありますが、一度食べれば満足したので再食したいとは思わないものの、ここのエビカレーはどのような味わいなのだろうという期待値が高かったのです。
12:30に訪れましたが、予想外のカレーのリクエストがあったようで、カレー用のワンプレート皿がなくなってしまい、通常の皿と汁用の器にカレーが盛られて提供されました。
「今日の粕汁はやけに茶色ですね」
「アハハハハ」
ノリの良い女性店主です(笑)
カレーにチリペッパーとレモングラス入のラー油が添えられましたが、まずはカレールウをズズッとすすると、
「おー、ウマーイ!」
エビの風味が利いた和風味です。
カレー自体は少し柔らかめのインドカレーといった感じで、エビの風味が前面に出たものではなく、スパイスとバランス良く融合したもので、初めて食べた味わいで美味しいです。
辛さは市販の辛口程度ですからチリペッパーを加える必要はありませんが、軽くひとつまみ程度加えるとシャープな辛さになりました。
エビの殻にラー油を付けて食べると美味しいと説明されたので、ラー油を付けてバリバリと頬張ると、これが本当に美味しいのです。
冷凍食品のエビフライの尻尾は子供の頃から好きでしたが、エビの殻を食べて美味しいと感じたのは今回が初めてで、調理の際丁寧な処理をしているのも美味しさの秘訣だそうです。
前日【35STOCK STAND】にコーヒー豆を買いに行った際、コーヒーゼリーをサービスで頂いたことを話すと羨ましがる女性店主(クッキーを頂いたことがあるそうです)。
ここの女性店主から教えられて【35STOCK STAND】を訪れたことを男性店長に伝えていますし、コーヒーが美味しかったこともここの女性店主に伝えています。
誰かに勧められて訪れた客であれば店主は喜びますし、美味しかったことを勧めた人に伝えれば勧めた人は喜びますからそういう関係を大事にしたいです。
カレー専門店も驚きの美味しさと伝えると喜ぶ女性店主。
美味しいカレーをありがとうございます。
2025/08/29 更新
2025/03 訪問
ランチメニューは2種類だけなのだ!
初訪問時はひとりで食べましたが、是非妻にも食べて欲しいと思い1週間後に訪れました。
先客が1組居ましたが、カウンター席は空いていたのでそこへ座りました。
「連れてきました」
「あ、妻ですね?」
初訪問時はなんだかんだで70分ほど居座ってあれこれ話した時に、生まれも育ちも違う夫婦だけれど食の好みが似ていることと、妻にも食べさせたいと伝えているのですぐにピンときたようです。
注文したのは私が肉ランチ、妻は魚ランチです。
この日のお茶は黒豆茶で、まず出てきたのは粕汁です。
次にご飯とメインが出てきたので、ニシンフライの食べ方を妻に教えました。
肉ランチは豚肉の生姜焼きで、パクリと頬張ると、
「おお、ウマーイ!」
豚肉は薄切りの豚バラですが、しっかり焼かれているので、肉を引っ張らないと噛みちぎることが出来ません。
味付けは穏やかで一般的な生姜焼きほど強くなく、薄味好きの私にぴったりです。
小エビを和えた蕪が美味しく、蕪ならではのシャキッとした食感も最高です。
キノコのマリネも美味しかったのですが、全体を通じて素材の良さを生かした味付けにされているのが特徴です。
粕汁の具はごぼうと人参でこれまた美味しく、ご飯と粕汁だけで満足しそうです。
「ニシン美味し~い♪」
妻も大満足で私より早く食べ終わりました(笑)
食後の余韻に浸っていると、店主とパートナーの女性が来ました。
前回電話で話した女性がこの方で、女性も電話の相手が私とすぐに分かったようです。
2人は昼ご飯を食べに来たので、シェフがせっせと作り始めました。
店主がサービスでチーズケーキを出してくれました。
千歳の昔話など楽しい話題で盛り上がりました。
見たことがないコーヒー豆がありましたのでシェフに尋ねると、札幌北区にある【35stock】という焙煎工房のコーヒー豆だそうです。
コーヒーは凝り出すときりがないので無理のない範囲で楽しむという意見で一致しました。
広告も出さず、公式SNSも開設せず、口コミでじわじわと広がるのを期待している女性シェフ。
後客もなかったのでなんだかんだで80分も居座ってしまいました(笑)
2025/03/30 更新
2025/03 訪問
土日はランチをやってるよ!
地域情報サイトで知りました。
C経路に面した場所にあるこの店が居酒屋だということは10年以上前から知っていましたが、ちょうどその頃から飲みに出歩くことを止めたので、知ってはいるものの訪れたことはありません。
それより“だいちゃん”という居酒屋の前は違う名前の居酒屋だったような記憶があるのですが、記憶が曖昧ではっきり○○だったと言えないうろ覚えです。
昔のC経路はコンクリート舗装でしたが、いつ頃からかアスファルトになりました。
しかし路面の頑丈さはさすがで、50トンの90式戦車が走行してもびくともしません。
店舗前に車を駐車し、中に入ると店主の娘さんが迎えてくれました。
そう、夜営業の居酒屋店主の娘が土日のみランチ営業を始めたのです。
私が地域情報サイトを見て訪れたことを話すととても喜んでくれました。
女性シェフの顔立ちから親である店主は高齢者だと判断しました。
お好きな席にと言われましたが、居酒屋はカウンター席が良いのです。
ランチメニューは魚と肉の2種類で、メニューは月替わりになり、4月の魚メニューはニシンだそうで、シェフはニシンを勧めてくれました。
この時これは相当自信を持って勧めているというのが伝わったので、素直に魚メニューを注文しました。
奥の厨房は見えないのですが、油で揚げる音がします。
いったい何を揚げているのだろうと期待に胸を膨らませながら待っていると、魚ランチが出てきました。
まず驚いたのはちゃんと作られた味噌汁です。
全てとはいいませんが、一般大衆食堂やチェーン店の味噌汁はおまけ程度のものが多く、永谷園のインスタントの方がよっぽど美味しいと感じるものが多いのです。
そしてニシンのフライが2枚も載っていて、野菜が添えられています。
まずは何も付けずにニシンをパクリと頬張ると、
「げげ、こりゃウマイ!」
焼いたニシンと違ってふんわりしていますし、程良い塩気があって何も要りません。
そこでシェフが野菜を載せて食べてくださいというのでそのとおりにすると美味しさが倍増しました。
春菊がニシンフライの美味しさを増長したのです。
「野菜を載せるとニシンの美味しさが引き立ちますね」
「そうでしょ!これがキャベツだとこうならないんですよ。ニシンは米粉で揚げていますし春菊とか香りがある野菜が良いですね。あ、パクチーもイケますよ」
なるほど。
なんだかまじまじとニシンフライを見つめてしまいました。
副菜のレンコンやサラダも美味しいです。
そして最後に味噌汁を飲むと、予想通りちゃんとした味噌汁で美味しいです。
この味噌汁の美味しさをシェフに伝えると、我が意を得たりといわんばかりの笑顔です。
粕汁だそうで、おまけのような味噌汁にしたくないという意思の表れです。
こんなに美味しいニシンフライが2枚も入って980円は破格ですが、赤字だそうです。
ニシンは1尾使用しているそうで、1,200円ではなく980円にしたかったとのこと。
土日にランチ営業しようとしたのは、土日に料理をしたくない人に来て欲しいということと、普段コンビニ弁当ばかり食べている人に来て欲しいそうです。
70代の店主が訪れたので、いつからここを営んでいるかを問うと、今年で11年目だそうです。
自宅に戻った後夜営業のことを知りたかったので14:30頃電話をすると、店主の奥様が対応してくれました。
夜は18:00営業開始ですが、店主は16:00頃店に出ていますし、早く訪れる常連もいるので開店時刻はまちまちだそうです。
テイクアウト営業はしていないそうですが、是非来て下さいと言われました。
奥様も朗らかな印象を受けたので、機会を見つけて常連さんに紛れて楽しみたいです。
2025/03/27 更新
さー、今月はどんなメニューなのかな?
「こんにちは~!」
「あら、いらっしゃい」
今月のメニューは
① 牛肩ロースのバルサミコ酢醤油煮
② 鯖の味噌鍋
鯖の味噌鍋に決定です。
「あはは、やっぱり」
鯖味噌ではなく鯖の味噌煮ですから例によって何か一ひねりしているに違いないという確信があったのです(笑)
そして鯖の味噌鍋は例のひとり用土鍋で出てきました。
その蓋をパカッと取ると、
ほーら、やっぱり違う!
なんだかコッテリ味噌ラーメンのスープのようですが、鯖をパクリと頬張ると、
「おお、こりゃウマイ!」
コッテリしているようで実はあっさりで、味噌がドーンと主張する味わいではなく、出汁とのバランスが取れたコク旨スープなのです。
ぶつ切りの鯖は缶詰の鯖のようにしっかり煮込まれて抜群の美味しさです。
ほうれん草は道内産の寒ざらしを使用していて、えぐみがなくてこれまた美味しいです。
そして驚いたのはトマトが入っていることです。
味噌汁にトマトなんてと思う方も居るでしょうが、汁物にトマトを入れてもトマト特有の酸味は全く感じませんし、スープに浸ったトマトが抜群に美味しいのです。
しかもトマトから出る旨味成分がスープの旨味を増大させるのです。
これを経験したのは札幌のスープカレー店【村上カレー店プルプル】で27年前に食べたトマトチキンベジタブルで、モヒカンヘアの男性スタッフから騙されたと思って一度食べてみて下さいと説得され、食べると美味しさに驚いた経験があります。
具を食べ終えるとスープの中に残ったご飯を入れておじやにしました。
「あ、それみんなにやってもらいたいんだよな~」
先月のメニューも残ったスープに蕎麦を入れると美味しそうだという客が居たそうですが、残念ながらここに蕎麦は置いてありませんし、食べ進めていく最中の閃きでご飯を追加するというのもありです。
最近は私と同じく月替わりのランチメニューを楽しみする客が増えたそうで、月初めの土曜日は混むそうです。
料理の美味しさもさることながら、女性店主との料理やコーヒー談義が楽しいのです。