3回
2017/08 訪問
ふわふわ名人のうなぎ
以前訪問した際の記憶が鮮明に残っていたお店。「いつの日か再訪したい」と計画していたカントナに、ようやく再訪の機会がようやくやってきたのであります。入念な計画を練って訪問したのは平日の開店前。「開店20分前に到着する」という入念な計画を練ったカントナは乗り継ぎもバッチリで本所吾妻橋駅に到着したのでありました。
到着いたしますと、あいにくの大雨。お店に向かいますが雨だからか待ち行列は無し。外は雨でも晴れがましく先頭に立って待たせていただく事にいたします。開店までにカントナの後ろには3名。
11時きっかりに暖簾がかかって入店を許されます。カントナは以前と同様にカウンター席に座って うな重の特上とビールをお願いいたします。まずはビールの到着。トクトクトクとコップに注いで、グイグイといただきます。お昼時のビールは相変わらずの美味しさなのであります。
鰻の頭の佃煮関連のお通しをツンツンしながらビールをグイグイしておりますと、酒飲み用のおつまみ「ヒレ巻き」の到着。
ヒレ巻きは店主の勘違いで2本貰え、ありがたく噛みしめながらビールで流し込むカントナなのであります。そんなヒレ巻きはとてもジューシーで、噛みしめますとプチッと弾けてスープがほとばしるのが美味しさの秘訣なのであります。濃いめの味わいがビールのお代わりを要求するのでありました。
外は雨だけれどもひっきりなしのお客さん。開店10分くらいで満員。今日のお母さんはそれなりに機嫌が良くないようで、以前の陽気さはあまり見えないのが残念なのであります。
そんな事を思いながら待つ事30分ちょっとで待ちに待ったうな重の到着。早速御開帳いたします。ご飯の量が少ない気がしなくもないのであります。まずは全体を愛でからうなぎのカットに入ります。箸に抵抗する事無くカットされるうなぎ。相変わらずのふんわり名人なのであります。
うなぎの身は、コクのように感じる旨みが「ずっと味わっていたい」と、飲み込みたくない気持ちにさせるのであります。うなぎの身が薄く感じるのは、夏場のうなぎだからでありましょうか。そんなうなぎに山椒を振りかけてみますと、厚みのある味わい中に尖った風味が添加されて、一部眠っていた味覚を呼び起させるような感覚になるのであります。
吸い物はやや濃い味なのが、カントナ好み。肝もちゃんと入っていて名実共に肝吸いなのであります。
再訪でも感激出来る美味しいうなぎはふわふわなうなぎ。身のコクのような深い味わいもしっかりと感じられるうなぎは言うこと無しで「再訪して良かったな」と心から思うカントナなのでありました。
2018/07/30 更新
2016/06 訪問
ふんわりで身の味わいの濃いウナギと肩肘張らない雰囲気は、ウナギのハードルを上げてしまった
東京に出かける用事が出来たカントナは「東京で美味しいウナギを堪能しよう」と画策し、幾つかの目ぼしいお店を検索してみる事にいたします。食べログ以外の情報も活用し、お値段やレビュー内容やお店の雰囲気等から、いつになく真剣に総合的に判断してチョイスしたのがこちらのお店。コスパが一番良さそうな印象を抱いての選定なのであります。
事前にいろいろと知識を詰め込んだ結果、人気店でありますので口開け時に訪問しておくのが、時間が計算出来るのでベストの様子。
時は平日。電車の乗継を失敗したためお店への到着は口開けの11時のほんの少し前。事前情報だと20分くらい前から並ぶ必要が必要そうでしたので早足で向かいますが、天候がそれほど良くなかったせいもあってか、待ち行列は8名程度で想像よりも短いもの。口開け1回転目のお客さんとして胸を張って入店出来そうで、ホッと一安心のカントナなのでありました。最後尾に並ばせてもらいますと、すぐに暖簾が出て口開けの合図。運が良いようなのであります。
外観は街の鰻屋さん的な、特にこだわりや歴史があるようには見えない雰囲気。どれほど美味しいウナギを食べさせてくれるのか興味津々かつ疑心暗鬼の心境で入店いたします。お一人様のカントナはカウンター席に案内されます。イメトレ通り特上鰻重とお酒をお願いする事にいたします。
店内も特に印象的なものは無い街の鰻屋さんの雰囲気。調理場担当のお父さんとフロア担当のお母さんが醸し出す下町的で庶民的な雰囲気が、まるで親戚の家のような軽い緊張感と居心地の心地良さを醸し出している気がして「飾らない感じがとても好ましいな」と思うカントナなのであります。お父さんとお母さんの掛け合いも楽しく、ウナギが完成するまでの40分くらいの時間をとても有意義に過ごさせていただいたのでありました。
そんな微笑ましい肩肘張らない様子を肴にしてお酒をチビチビやりながら待たせていただきます。お酒のアテにはサービスで肝のつくだ煮に鰻の甲(かぶと)煮。肝は程良い山椒と濃いめの味付け。甲は「そんな食感もあるのか」と勉強になる歯ごたえ。それらをチビチビやっておりますと、今度はヒレ巻きが到着。焦げ目が香ばしくて味は濃いめでお酒がススム君なのであります。
そんな肴を名残惜しそうに平らげますと、またしばらく待ちの時間。その間もずっと明るい掛け合いが続いておりますので、焼き上がるまでの時間は短く感じるのであります。こういった雰囲気は、真面目な方であったら合わないところもあるのでは無いかと思うのでありますが、楽しい事が何事にも優先するカントナにはとても過ごしやすく感じられるのであります。
観光地でもありますので外国の方もひっきりなしに訪問。そんな外国の方へもお母さんは慣れた感じのカタコト英語で対応するという驚きの対応。フロアが忙しい時にはカントナにその役割を負わせるという暴挙に出るのも許せてしまうのも楽しい雰囲気が成せる技なのであります。
徐々に周りのお客さんにウナギが提供され始めます。皆さん「美味しい美味しい」を連発するので「大げさなリアクションのお客さんが多いな」と訝るカントナなのであります。
待っている間にウナギを捌くところを見せてもらいます。「写真を撮っていいよ」とのお許しをいただきましたので何度も記念撮影をいたします。
そんな楽しいひとときを過ごしておりますと、そろそろカントナの鰻重が到着の様子。まずはお茶が到着し、それからお重とお漬物が到着。
イソイソとご開帳いたしますと、2枚のウナギがこんにちは。早速ウナギに箸を入れてみます。箸がスッと入るフンワリなウナギを口内に搬入いたしますと、極限までフンワリのウナギ。フンワリだけではなくて身自身の美味しさを口内でしっかりと感じるのであります。コクがあって口内にまとわりつく後味というか濃厚さと言うか、表現出来ない不思議な身の味わい。そんな濃厚な身には醤油の辛さが際立つサラッとしたタレがベストマッチなのであります。そんな衝撃的な身の味わいに、カントナも思わず「美味しい美味しい」を連発して皆の仲間入りをしてしまうのでありました。
お漬物は家庭的な大振りなもの。ボリボリやるのがウナギとは違う食感と味でしっかりと箸休めの役割を果たしているのであります。肝吸いはボリュームがあって強い味付け。しっかり味の主張をしてくるのであります。
ウナギの身の味の強さと極限の柔らかさに「今まで経験したウナギはとは格段に違うな」と心から満足してその余韻を楽しむカントナなのでありました。カウンターでお隣になって仲良くなったお客さんと今生の別れを悲しんでお会計。
楽しい接客と評判通りの美味しいウナギ。「真剣にリサーチした甲斐があったな」と満足しながらも「ウナギのハードルが上がってしまったな」と逆の意味で残念に思うカントナは、再訪を誓いながらお店をあとにするのでありました。
2016/11/30 更新
コロナ禍になってから初めての訪問。「柔らかいうなぎ」と「柔らかい接客」。そんな楽しい事を思い返して、舌なめずりしながら到着したのは開店時間の11時ジャスト。余裕をぶっこいて近くに望めるスカイツリーの絶景を写真に収めておりますと、2番手での入店となってしまったカントナなのであります。
それでもいつもと同じカウンター席に場所を確保して、早速注文であります。
久々で緊張しているカントナは「上」を「特上」と言い間違って、お母さんに「上だ」と冷ややかに返されて躓いて焦るのであります。
気を取り直して、お酒は「菊正宗」でオーダー完了であります。まずはすぐにお酒の到着。「あんまり冷えてないけど」と申し訳無い感じで提供された菊正宗を手酌でやってグイッといたしますと、胃袋の活性化が始まるのであります。
こちらのお店は、オーダーが入ってから捌きがスタートする好ましいスタイル。蒸しの工程まで終わらしているような、不正あるいはドーピングの無い誠実なお店なのであります。
そんな事でありますので、待ち時間が掛かるのは百も承知のカントナは、持ち込んだ文庫本を片手に、お酒をもう片手にしてシケこむ事のであります。
開店当時のお母さんのご機嫌はやや斜め気味なようでありましたが、段々と回復してきた雰囲気が感じ取れて、安心するカントナなのでありました。
徐々にお客さんが入ってきて開店から30分くらいで満席になる人気店。
カントナは、未だなお右手に文庫本、左手に菊正宗。そしてオツマミとして提供された鰻の佃煮とひれ焼き串を時々摘みながら、幸せな時間を過ごすのであります。
お父さんの鰻の捌きから蒸しと焼きの工程なんてものもチラチラと拝見したりしながら待つこと55分くらいで、いよいよお待ちかねの鰻重の到着であります。
一息ついてからお重をパカッと御開帳いたしますと、お目見えするのは鰻がご飯を9割覆っているくらいのサイズ感の鰻重。焦げとテリが嬉しいのであります。
早速お箸を入れますと、期待していた通り柔らかさを追求したような鰻。箸が抵抗せずスッと入ってゆくのが美味しくて嬉しいのであります。
そんなフンワリの極みのような鰻でありますので、ご飯と一緒に持ち上げる事に難儀するのであります。何とか苦労しながらご飯と鰻をお箸ですくい上げてパクリといたしますと、フンワリの後に感じるのは鰻の身自体のタンパクな風味。その後に全体を覆う辛さが印象的なタレ。
全てを忘れさせて幸せにしてくれる鰻重を、ただひたすらにかき込むカントナなのであります。その途中で種類豊富なお漬物をポリポリ〜の、味付けしっかりのお吸物をズルズル〜のとしながらごちそうさま。
フワトロを極めたような鰻に大満足。鰻を待っている間も含めて、濃密で貴重な時間を過ごせたカントナなのでありました。