レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2009/11訪問 2009/11/15
あ~ラーメン食べたい。食べるならうまい味噌が食べたい。魚津の山久みたいな野菜いっぱいの味噌が食べたいなあ・・・行くか。魚津に。
というわけで、電車でえっちらおっちらと魚津まで。場所が移転してお店も新しくなったらしいし、お孫さんも手伝ってるそうなので楽しみというか、不安というか。移転時にしばらく休んでたそうなので、おじいちゃん大将の腱鞘炎も直ったかな?
場所は魚津駅から焼鳥の大吉の横丁をまっすぐしばらく行った所、駅から南に伸びるメインの道の一本西の道です。前のお店より駅から近くなって便利。車だとちょっと分かりづらくなったかな。まあ、今度は駐車場も出来たし(多分10台くらいは停められる)、こういったメインの道路からちょっと入った場所の方が適度に客が減ってこちらとしてはいい。とは言っても・・・やっぱり駐車場は満車状態、やっぱり並んでる。しかし、移転前のお店もそうでしたけど、見た目は相変わらず無愛想なお店というかなんというか・・・。これがたまらんのですけどね。この、人を拒絶する感じが。Mじゃないんですけど、「もっとワタシを見て!もっとワタシを愛して!」と言いたくなる店構えが・・・なんというか、山久の山久たる所以なんだろうなあ。つらさんが書かれているように、女性客が多い。こういった「見た目冷たそうだけど、一緒にいたい」タイプのお店って女性に受けるのかもしれないなあ。・・・あ、みそ野菜、ありで。(みそ野菜ラーメンのニンニク入り。ニンニクなしも選べるが、注文時に言わないといけない。調理時にニンニクを入れるので。)今日はそんなに待たなかったな。5分くらいか。
やっぱりうまい。大将のおじいちゃんも相変わらずのマイペース。お冷はセルフ、相撲の番付表、店の奥にあるティッシュ。店内は移転前とほとんど変わってない。ちょっと広くなったのと、待合スペースが出来たというくらい。ああ、良かった。自分が知ってるいつもの山久だ。富山県外からも客が大勢来る繁盛店ではあるけれど、決して「うちのラーメンに文句あるんなら聞いてやろうじゃないか」的なけんか腰の、気合の入ったお店ではない。富山弁のニュアンスで言えば、「ラーメン食べたいがけ。なら、いま作ったげっちゃ。ちょっと待っとられ。」的な、完全に力の抜けた世界。みそラーメンだけで言えば、誰がなんと言おうとも世界一。このお店に限っては言い切らせていただきます。そして、どんなに儲かっても魚津以外には出店してほしくない。黒部も富山もダメです。神が許してもワシが許さん。・・・なんなんでしょうね、このお店に対する奇妙な恋愛感情じみたものは。
以下は前回の文章です。
味噌ラーメンが好きでどこのラーメン屋でもみそを注文して失敗していますが、ここは自分的には最高峰です。店の雰囲気というか外観もただのプレハブ小屋で、店内もあっさりしたもの。なぜか力士の手形がありますが、趣味なんでしょう。ちょっと辛めのスープにたっぷり乗った野菜がたまらない!出張で富山に来たお客さんはほぼこの店に連れて行きます。しかも富山市から。反応は、普段味噌を食べなれていない東京・大阪の人が多いにもかかわらず大変好評。それくらいにうまい。お店が混むのがちょっと難点か。
2位
1回
2009/11訪問 2009/11/22
*以下の文章はフィクションがかなり多めです。そのつもりでお読み下さい。
「金沢でお寿司食べません?小松弥助ってお寿司屋さんがあるのよ。」
「いいね。金沢か。でも、ちょっと高そうだなあ。」
「そんなことありませんから。コースで5000円しないんですよ。追加すると高くなっちゃいますけど。」
「なるほどね。じゃあ、君、予約取っといてよ。」
「いつでもいいのかしら?」
「いつでもいいよ。君の都合に合わせるよ。」
「分かったわ。じゃあ二人で予約しとくわね。」
「・・・言っとくけどワリカンだからね。」
「マジかよ!」
11月の金沢は、もう冬の空である。雨が思い出したように降り、青空が思い出したように顔を出す。人目を避けたい男と女には、傘が必要な街は好都合である。中心街の片町からはちょっと外れた場所にあるこの店も、二人には居心地の良い場所である。
「わたしは前に来た事あるんですけど、おやじさんの握りを見てるとホッとできますの。」
「どんな男と来たんだい?」
「・・・ご婦人にそんなこと聞くかしら?いじわるなんだから。」
「いや・・・そういうつもりじゃないんだけどさ、ちょっと気になったもんだから・・・。」
「教えてあげてもいいんだけど・・・ここはあなたのご馳走になっていいのなら。」
「いや、ワリカンで。」
「マジかよ!」
赤いか、まぐろの炙り、あまえび、香箱の軍艦、バイ。やはり金沢だ。だが、男は釣りが趣味であるし、富山でもおいしい魚はいやというほど食べている。女はカニに目がない。男はぱっと見て食材原価を考える。食材だけなら、さほど金額は行ってなさそうだ、これは彼女が褒めすぎてるんじゃないか、と思う。が、彼女に任せると言ったのだから、まあいい、と男は思う。何よりうれしそうに食べている女の光る口紅が、この楽しい時間が、出来るだけ長く続いてほしいと言っているように思えるのだ。
「これで終わりなのかな?お味噌汁くらいは出てくるんだろ?」
「フフフ・・・子供なんだから。まだいろいろ出てきますわ。」
「そうは言っても4000円だろ?そんなにいっぱい出ては来ないんじゃないの?」
「まあまあ、だまってご覧になさってればいいじゃない?そんなに食べたいんなら追加もできますわよ。」
「じゃあ・・・あつかんもう一本!」
「あつかんかよ!」
ヅケととろろと酢飯の小鉢。うなきゅう巻き。男はようやく満足するが、女はまだまだ食べられそうだ。
「このうなきゅう、おいしいね。俺は小食だからさ、君、ひとつ食べなよ。」
「あなた、お食べにならなくちゃだめよ。はい、お口を開けて。あーん。」
「やだよ、恥ずかしい。いいかい、僕たちはね・・・」
「分かってるわ、そんなこと。・・・だから金沢まで来たんじゃない?他のお客さんから見たら、ただの仲のいい夫婦にしか見えないわ。せめて金沢に来たときくらい・・・わたしだってあなたの奥さんの代わりぐらいは演じていたいのよ・・・」
「・・・そんなこと・・・君のことはずっと・・・」
「岩のりのお味噌汁です!」
「はいどーも!」
「・・・ぶっ殺す!」
二人にとって、このお店は序章に過ぎない。
富山県民として、金沢の寿司屋を認めるのはくやしいんですが、ここは完璧です。ネタ、仕事、雰囲気、値段。何をとっても東京のお店では勝てない。握りがぼろぼろこぼれるという意見もございますが、それは寿司の食べ方が下手なだけでしょう。作る側も技術が必要ですけど、食べる側も技術が必要なのが寿司という食べ物なのです。
3位
1回
2009/03訪問 2009/03/28
前回友人と三人で向かおうとしたお店なんですけど、その時はなんと山の中でエンスト。JAFの方は「オイルがありませんね・・・」と一言。そうですか。それはそれは・・・というわけで、再チャレンジ。今度は慎重に山道を登ります。富山市方向から来るといくつもいくつも峠を越える感じ。旧山田村って本当に山だ(さぶ。)
無事到着いたしましたら・・・混んでる。駐車場は大きいので停められないということはないんですけど、店の外にも何人かのお客さんが座って待ってる。人気店なんだなあ。どれくらい待つんだろ、と思っていたんですけど、ほんの数分で入れた。やっぱりそばなので回転が速いのか、あるいは13時くらいだったので客足がちょうど途絶えたからなのかな?いずれにしても待つのはキライなので良かった良かった。
二人で注文したのは、とろろそば、きじそば大、あつかん(1合5勺くらい)、山菜天ぷら(山盛り)、漬物盛り合わせ(これまた山盛り)、アイスクリーム(じゃがいものつぶつぶが入ってる)。全部で2900円!安い!これは一気に注文したんじゃなくて、「山菜天があるよ。頼んでみない?」とか「やっぱりあつかん下さい」とか「あー喰ったなあ・・・アイスがある!」みたいな感じでだらだらと注文したわけです。これで他のお客さんが並んでいたらこういう追加注文ってしずらいんですけど、ラッキーなことに並んでなかったのでこういうことが出来たのです。ちなみに店内は3卓10席で狭い。合席は普通。考えてみると、この客数で駐車場がいっぱいということは、お店のおばちゃんたちの車と客の車のほかに、店には関係のない車が停まっている・・・ということなのかな?まあ山の中なのでそんな細かいことどうでもいいんでしょう。
さてそばなんですが、自分はとろろそば、友人はきじそば大(いずれも温。山の中なので温にした。)とろろは自然薯に長いもを混ぜてさらっとさせたもの。以前、糸魚川の琴ざわそばで書きましたけど、やっぱり山の中は芋の使い方がうまい。どろをごしごしと落として皮付きのままおろすと本当にうまくなる。自然薯だけだと団子になるので長いもで伸ばすというのもいいなあ。これに自家製一味を入れて・・・からっ!すんごく辛い!入れすぎた!こりゃ自家製だわ。そのそばなんですけど、特に飛びぬけておいしいというわけではないというか(誤解のないように付け加えると、かなりのレベルにはあり、そんじょそこいらのそば屋ではかなわない味)、おそらくざるだとごつごつした感じになるのではないかな?やっぱり山間地はあったかいのにしといて正解だと思われ。そして山菜天。これがうまい!季節物なので、いつ行ってもあるかというとそうではないんですが、山菜のにがみがたまらん!山菜に詳しくないので一品一品の説明は出来ませんけど、おそらく行者にんにく、こごみ、ふきのとう、にんじん(これは野菜だけど)、しいたけ(これも山菜じゃないけどでかい)他、いろいろあって、おそらくこしあぶらと思われるものもあった。たらのめは時期的にないかな。今年は暖冬なので、この時期にたらのめは考えずらい。これらがサクサクと揚げてあって、そばに入れて食べるとうまい!そして漬物。これまたやまうどを何かで和えて味噌みたいにしたものが・・・酒にあう!わさびもうまい!なんだか分かんない山菜の漬物もグッド!もはや居酒屋状態。そして店内はにぎやか。なぜにぎやかかというと、店のおばちゃんたちが、客にちょこちょこ話しかけるんです。これは知り合いの客、知らない客かまわずに。これです。これが味を三倍にも四倍にもしている。決して丁寧な接客と言うわけではない。だけど「食べさせてやる」とか「食べていただく」という上下感がまったくない。この平衡感覚がこのお店の最大の特徴であり、美点。さらにそばがおいしい、天ぷらがおいしい、漬物がおいしい、アイス(自分は食べなかったんですけど、友人によると新食感で普通に都市部で売れば売れるだろうということらしい)もおいしい。幸福感は星10個です。
そんなこんなで宴会が出来るお店ではない(まあ、そば屋で宴会ってあんまり聞きませんけど)んですけど、酒を頼めば自動的に宴会になってしまうという、一茶庵系のそばやの対極を行くお店です。どちらが好みかは人それぞれでしょうけど、自分は修行のためにそばを食べたくはないので、食べるなら楽しくやりたいのです。こちらのお店、ポイントカードなるものがあって(紙で作ったやつ。そば以上に手作り感たっぷり)、500円ごとにハンコが一個、ハンコ30個で500円の金券として使えて、さらにそれを三枚ためると清水産コシヒカリ5キロと交換というすごいカード。「きいすむまでハンコ押しといていいよー」「ははは・・・!そいこと言うモンやから一個多く押してしもうたわ!」こんな気の利いた会話ができるそば屋がどれだけあるだろう?ブッセが書いたとおり、「山のあなたの空遠く 幸住むと人のいふ」はあながち詩の上の話だけではないみたいです。
4位
1回
2009/10訪問 2009/10/19
「駅前にさあ、おかあさんていうお店があってね、今度行ってみてよ。○○さんにはぴったりのいいお店だからさ。お母さんと娘さんでやってるから。」「はい、じゃあ今度行ってみますよ。」という会話をKビールのT部長と話をしたのが1年くらい前。返事だけはいいんですけど、何となく行かなかった。駅前と言っても、飲食店が固まっている県庁方面ではなくて、地鉄ビル前の電停のあたり。ちょっと閑散とした場所なので、あんまり足が向かなかったんです。そんな折、korukoniさんと「新規開拓しようぜ」というわけで、「そうねえ…とりあえず駅前探検でもしてみるか」というわけで思い出したのがこちらのお店。
暗い。こちらのお店がある小さなビルの前は駐車場になっていて、ホテルか何かが出来る予定だったんですけど、ここのところの不況でちょっと計画が止まってるみたい。ガラーンとした場所にぽこっと看板が光るお店です。店名からして「出張客と単身赴任のお客さん相手かな」と思ったんですけど、まさにその通り。電気ビル前交差点からも近く、東京や大阪、名古屋の会社の出先が集中してるあたり。三井物産、富士通、みずほ銀行、豊田通商、電源開発、キリンファーマなどなど、お金持ちの会社はいっぱいあるのに意外と呑み屋が少ない地帯で、こういう場所にこういったお店はナイスですねえ。
まずは晩酌セット1000円から。お酒とビールから選べます。当然あつかんを選択。お酒は立山の2級(とは言わないか。なんて言うんだっけ?)、充分です。こういったお店にはそれが合う。で、料理なんですけど…なんだか知りませんけど3つ出てきた。写真の一番左がじゃがいもとイカ(だったかな?)の煮物。このジャガイモがうまい!やっぱりジャガイモって土の香りが残ってるのが好き。その隣が鶏カラ。外がパリパリ、肉が柔らかぷりぷり。味付けもうまい!自分は塩で食べましたけど、ポン酢おろしも付けて頂きました。次がかぶの漬物(?)ハテナマークは、しょっぱくないから。醤油をつけて食べるみたいです。さらにあさりの炒め物。やわらか~い!しかも味が良い!…あと、何食べたか忘れました!そして立山2級を二人で(多分)1升くらい呑んじゃった。さてお値段はいくらだと思います?答えは二人で5200円!えーっ!食べ物はそんなに頼んでませんけど、1升ですよ?そんなんでいいんかいな!
とにかく、二人の意思表示をして注文したのはお酒のみ。他の食べ物はなんだか知りませんが自動的に出てきちゃったのです。初めてだとちょっと心配になりますよねえ?ところがこのお値段。なんとまあ…びっくり。おかあさんに伺ったところでは、最近お客さんが少ないので娘さんはお店に出ないで自分の仕事だけされているそう。見たかったなあ。そしてお客さんの食の好みは大体覚えているので適当に出しておられるそうです。もちろんメニューはありますよ。値段が書いてありませんけど(笑。)後日、再訪いたしましたが、やっこ、ベーコンエッグ、ふきの煮物、鍋焼きうどん(当然卵つき)をいただきました。う~ん店名のおかあさんという名の通りと言うか、すばらしい。ほっとできる味です。ちょっとこれは久しぶりのヒットだなあ。☆いつつ行っちゃおうか!
5位
1回
2009/05訪問 2009/05/27
前回入善ツアーのときに、小さい胃袋を大きくすればいい、というのをBeer Cafe NITAのママに聞いたので、なるほどね、じゃあ昼飯に8番らーめん食べて胃を大きくしてから事にあたろう、昼前くらいに食べとけば夕方くらいには腹も減ってくるだろう、というわけで食べたのはいいんですけど、夕方になってもまったく腹が減ってこない。ママ曰く、「一週間くらい前からやんなきゃだめだよ。」まあそりゃそうだわな。というわけで、今回は前回の失敗を鑑みて、一日何も食べずに某ビールメーカー部長に同行。さすがに腹が減った・・・。
第二回魚津ツアーです。「腹減ってるんなら、寿司からいこうか」というわけで、こちらの万両さんからスタート。小ぶりでいい感じの店構えですねえ。お店に入りますとすっきりとした店内の作りで、これは食べやすい雰囲気。しかも明朗会計でネタと値段が書いてある。一番安いのは200円から高いので1500円(だったかな?)ものにもよりますけど、果たしてお味は値段につりあうか?
しかし、今の季節ってあんまり出物がないんですよね。しかしそこは魚津、網を投げれば何かがかかり、糸をたらせば何かが釣れる。大将も「今の季節は貝ぐらいしかないんですよね・・・」とおっしゃる。ではその貝しかない季節に食べたものは・・・。
やりいか・えんがわ・うなきゅう巻き・がんど・アジ・しめさば・・・そしてなんとげんげ!どうやらこちらのお店は「げんげの万両」と呼ばれているらしく、30年ほど前までは見向きもされなかったげんげを料理として完成させたお店なのです。確かに自分が子供の頃はげんげなんて聞いたことも見たこともなかった。さてどんな握りなのかとわくわくしてましたら出てきました!結構手間がかかってて、注文が入ってからげんげをさばき、さっと茹でてツメを塗る。これがうまい!げんげ独特の身の柔らかさと、若干残っているヌルヌル部分がたまらん!これはちょっとおすすめ!
次のお店のこともあるのであんまり食べはしませんでしたけど、お勘定を済ませて(ビール生二杯を足して5500円!)お釣りを待ってたら初代大将が「時間ある?今味噌汁つくっとるから、飲んでって」とのこと。いただきます、とすすったわかめ汁がまた海の香りがぱーっと広がっておいしい!うーん、やっぱり魚津なんだよなあ。ネタがない、といいつついいもの出してくる。しかし例によって大将の意向を無視して貝を食べませんでした・・・。次に行ったら素直にお勧めを食べてみようっと。
6位
1回
2009/02訪問 2009/02/25
桜木町の奥の奥にひっそりと営業しておりますこちらのお店。普通に歩いてたってなかなか目には止まりません。知り合いが「あそこはいいよ」と言うので行ってみたいとは思っていたのですが、なかなか一人では行きづらい雰囲気。というわけで知り合いの酒豪の方と行ってきました。
まーとにかくディープな場所にありますし、店内も「さー酔っ払ってください!」みたいな感じ。狭いし暗い。こういったお店は嫌いな方もいるとは思いますが、自分としてはど真ん中ストライク!さー今日はぐでんぐでんになるぞ!という変な気合が入ります。一応断っておきますと、忘新年会的なノリでおりゃー!っと酔っ払うというんじゃなくて、「うちに帰ったって面白いことないしさ・・・」的な酔い。もう一杯だけが延々と続いてしまう感じです。実際、居心地はとにかくいいし、店員さんの柔らかい笑顔が次の酒を呑ませてしまう。なんとまあずるいお店。
二軒目三軒目のことも考えてそんなに食べませんでしたけど、本ししゃものメスを注文したら、「何匹にします?」というので、「やっぱり高い?」と聞くと「一匹400円なんですよ・・・」とのこと。そこまで聞いといて頼まないんじゃあ男がすたる、というわけで二匹注文(せこい。)久しぶりに食べた本ししゃもは激烈にうまかった!そのほか、ぎんだらの照り焼き、レバ刺し、漬物(当日は長芋のわさび漬け)を食べましたけど、いずれも絶品。酒飲みにはたまらないつまみのオンパレードです。
そんなこんなでちょこちょこつまみながら呑むわ呑むわ・・・。どうしても男というものは深いところが好きなんですよねえ・・・。いろんな意味で。
7位
1回
2009/11訪問 2009/11/23
*以下の文章はフィクションがかなり多めです。そのつもりでお読み下さい。
「あなたがお勧めのおでんやさんってどんなお店かしら。楽しみだわ。」
「いや、行った事はないんだけど、ネットで調べたらさ、結構評判もいいみたいだし。」
「あら。あの、何ていったかしら?食べ・・・グロ?わたしも見たことあるわ。」
「違うよ(笑)。食べグーグルだよ。君はパソコンは本当に疎いよなあ(笑)。」
「そうなのよね、昔から機械は弱くって・・・」
話していることが事実であるか否かは重要なことではない。そんなことなど二人にとっては些細なことなのだ。重要なのはお互いが、お互いの存在を確認できる距離にいるということなのだ。
「はあ・・・何にしようかしら・・・。ねえねえ、カニ面いただきましょうよ?おいしいわよ。」
「そうだね。しかし、おでんダネで「しいたけ」なんて、あんまり見ないから頼もうよ。」
「あら。バイ貝もあるわ。これもいただきたいわね。それとバイの刺身も。」
「おいおい、バイ好きなんだなあ。貝ばっかりじゃあきるだろう?」
「そんなことありませんわ・・・わたしはあきるってことがない女なの。めずらしいでしょ?」
「まあ、それはどうなのか分かんないけどさ・・・」
「・・・フフ。かわいいんだから。今、ひっかかりそうになったでしょ?」
「何が?」
「いいわよ。顔に書いてあるもん。」
「・・・。」
お店のおかみさんが、うちは金沢では唯一の関東風おでんだと言う。男は川崎に長く住んでいた頃を思い出す。さちこは元気だろうか・・・?けいこはどうしているだろうか・・・?いや、やめよう。男の悪いところだ。今、目の前に居る女を愛せばいいだけの話じゃないか。隣に居る、おでんのメニューを見ながらあれでもない、これでもないと言っている女を。
「ねえ。あなったて本当に一人身なの?」
「そうだよ。女が嫌いなんだよ(笑)。」
あつかんはコップ酒である。甘ったるい味が関東風の味付けのおでんに妙に合っている。
「・・・ふふ。本当かしら?」
「まあ、好きな人はいるよ、そりゃあ。」
「・・・誰って、ききたいけど、ちょっと怖いかな・・・」
「・・・おでん屋に行って、バイばっかり頼むような女だよ・・・」
「・・・ありがとう・・・」
街では、気の早いクリスマスソングが流れている。もうじき北陸には冬がやってくる。
本文にもある通り、金沢ではめずらしい、唯一の関東風出汁らしい。ですが、ちくわぶはありません(笑。)あくまで「関東風」ですけど、この出汁は関東にもない、このお店独自の味だと思います。やっぱり浸かってるものからダシがでるので、ちょっと変わってくるんでしょうね。魚介の風味が北陸ならではの味でございました。
8位
1回
2010/11訪問 2011/12/14
快気祝い最終ラウンド。大海から東へトロトロと歩く。三井住友銀行の脇をさらに進むと,地味ながら名店が続く裏中央通り。右に行ったり左に行ったりを繰り返しながら到着したのは緑の看板,オス・カナリニョスの店内。通称,「ペドロんち。」
いやあ,久しぶりだわ,なーんて言いながら手術前に病院から強制移送,拉致軟禁以来ですねえ。やっぱりブラジルのやることは荒っぽいわ。というわけで,今回はジュースのみ。アサイのジュース。滋養強壮剤というか,ブラジルのオロナミンC,アリナミンAですが,それらと違うところは天然であるということ。これがほんとに元気が出る。元気が出るけど,ワタクシは既にダウン寸前です。それでは皆さんさようなら。また会うこともあるでしょう・・・。
「・・・○○サン・・・○○サン,ダイジョウブ,ネエ・・・」
「あ・・・,ううん・・・ダイジョウブ・・・大丈夫・・・」
「ドウスル?・・・タクシー,ヨブ?」
「いや・・・,歩いた方が体が楽だから」
「アア,ソウ・・・」
兵どもが夢のあと。戦い敗れて山河あり。まさかブラジル人に介抱されるとは,日本もワールドワイドになったもんだ。よし,ワールドカップはリオでサンバを踊りまくるぜ!ペドロよ,案内は任せたからな!
以下,前回のやつ。
今日ではないんですけど、いっしょにチーム・ブラジルとサッカーを見に行ったんです。もちろん、そんなに有名なチームではなく、カターレ富山という、J2の、なんというかどうしようもないチームなんですけど。しかし意外と頑張ってるチームでしてどうやらブラジルはそんなチームを応援しているらしい。すなわち、「だらしないけど地元のチームだから。」
日本の文化なら仏教もある、哲学もある、相撲もある、文学もある・・・しかしブラジルにはほぼない。彼らにとっては文化とは作るものなんですよね。じゃあどう作るか?まずはサッカー。次は・・・味かな?ペドロ頑張れ。かえちゃんも頑張れ。
その、かえちゃんが作る料理がおいしい。むちゃくちゃ辛いタイカレーとかパステウとか。さすがにペドロショックは食べられませんけど、「おいしい、うちでも作ってみた」という変わったお客さんもいる。ブラジリアンテイストを経験なされたい方はどうぞ。週末は踊りがありますので疲れます。
以下、以前の文章です。
「たまには新規開拓しませんか?」というメールが来たのはいいんですけど、「金なし。」と返しました。「一杯くらいならおごりましょう」ということでデヘヘ・・・と出かけてしまったわけです。だらしないもんですねえ。
富山市内では希少なブラジリアン料理。というか唯一。早速あほな質問ですけど、「ブラジル人の主食ってなんなの?」と聞くと「米です。」というブラジリアンの返答。あとは豆と肉だそうです。しかしふくらぎが大好きだと言う面白いブラジリアンの大将の名前はペドロ。なんかいいやつなんですよねえ。憎めないタイプの人間。で、初めてブラジル料理を食べましたけど、これが結構うまい!本当は料理の名前を羅列したいとこなんですけど、あいにくポルトガル語は不得手なもんで・・・。状況を説明いたしますと、プレートにごはんが乗っかったやつの上に肉と豆の煮たやつとトマトサラダがのっかったやつ(意外とこれがうまい)、生ベーコンの焼いたやつ(これもうまい)、正体不明のブラジルっぽい野菜のカルパッチョみたいな味のやつ(この正体不明の野菜が特にグッド)をいただいたんですけど・・・お分かりいただけましたでしょうか?値段的には安い。しかしカクテルは全体的に甘い。大将は「これでも砂糖を少なめにしているんですよ」と言ってましたが・・・あつかん的にはつらい・・・。もうちょっとアルコール類を多くして欲しいなあ。できれば日本酒なんかがいいんだけど。
というわけで比較対象がないもんですから、うまいんだかどうなんだか分かりませんけど、雰囲気は本当にいいお店。ついでに来てたお客さんのカナディアンにたっぷりと富山弁を教えてあげました。そして、メールで誘ってくれた友人は結局すべておごってくれた。意外と男気のあるやつだなあ、ともうじき春になる雪国富山で思ったのでありました。
9位
1回
2009/05訪問 2014/02/24
タイトルから暗い話ですいませんけど、実家の猫(名前はニャンコ)が向こうに行っちゃったんです。まあもともとが捨て猫で20年も生きたんだから天寿でしょう。雪が降る寒い日に近所の畳屋のトラックの下で「にゃーにゃー」鳴いてたのを妹が拾ってきて、20年。縁側の柿の木に登ったはいいが、降りられなくて「にゃーにゃー!」鳴いてるし、夏場に畳の居間で二人でごろごろしながら「にゃんや、あついなあ・・・」と話しかけたら「にゃ・・・」と返事するし・・・。ひょっとすると日本語が分かっていたのかもしれない。メス猫でしたけど、どうしてもそういう性格の女性を求めてしまうようになった。あきっぽいし、冒険もしたがるし、怒るとひっかいてくるけど、暑いときには適度に離れて寒いときにはくっついてくる。大好きな谷崎潤一郎さんの「猫と庄造と二人のおんな」なんかは猫をうまく使ってる。保坂和志さんの「猫に時間の流れる」は猫を猫として描いてる。保坂さんの文章見てると、こういった食べログなんかの文章を書いていて我ながら情なくなる。人間にとって本当に文字は必要なものなのだろうか?ベケットなんかは言葉を削りに削ってるし。世の中って言葉で説明しなければならないほど複雑なものなんだろうか?達磨なんかは「まる」で世の中を表そうとしたし。言葉は知らなくてもそこいらの捨て猫はあんなに幸せそうにしているのに・・・。
このお店でなんでこんな話をしたかというと、お母さんと息子さんでやってるお店で、お二人とも猫っぽいんですよ。性格が。「それじゃあ分からん、もっとちゃんと説明しろ!」と言われそうですけど、まあ行ってみて下さい。今日は言葉ではあんまり説明したくない。
食べたものはグラタンのみ。おいしかった。他は呑む一方。ハイネケンの生があります。カウンターでしたけどテーブル席もあります。つまみは洋風のものが多い。値段もそこそこかな。息子さんは勉強熱心で、あつかんの作り方をまじめに聞いてくれてた。お母さんは話に引き出しの多い方。仲のいい親子です。あんまり洋風の呑み屋って行かないんですけど、ここはいいなあ。
そんな感じで猫系の性格の方、すなわち狭いとこ好き、適度にほっぱいといてくれるとこ好き、だけど湿り気も好きという方におすすめ。「猫は家に着く」と言いますけど、このお店はまさにそんな感じ。結局このお店に足らないものは経営感覚だけだと思う。店のキャパに対してあまりにもつまみが多すぎると思う。客としてはいいんですけど、もうちょっと考えた方がいいかな。寄ってくる猫って意外と高価な缶詰より安いカリカリの方を好むもの。むちゃくちゃおいしくて安いものが一つだけあれば、長く居着くもんですよ。
10位
1回
2009/05訪問 2009/06/08
富山駅前で呑むことはほとんどないんですけど、まあたまには、ということで友人とプラプラする。非常に有名な日本酒のお店があるビルの二階なわけですけど、一階に看板が立っているのですぐ分かる。富山駅前は呑み屋が結構多い場所ですが、数多い中でなぜこのお店にしたか。店名です!「もうちょっと食べログで調べるとか、なんかあるだろ!」と言われるかもしれませんけど、そんなもん知ったことか!店名で選んで何が悪い!というわけです。
まあそんな「残業」なわけですけど、いいですねえ、このセンス。さらに店内には多数の紙が貼ってあるんですが・・・おやじギャグ。なんで?おやじギャグって紙に書いて発表しなければいけない性質の物なんだろうか?やっぱりOL相手に飲み会なんかで「この焼酎はしょっちゅう呑むなあ。がははは・・・!」と豪快にぶっぱなして失笑を買うというのがいいと思うんですけど。まあそんな感じの店内です。そこを除けば普通の居酒屋。
お酒は日本酒が充実してますねえ。ほぼ富山のお酒で、生酒もいくつかある。すでに呑んでいたので今更酒の味なんて分かるわけもなく、「立山、あつかんで。」というわけなんですけど(あつかん用には銀盤と立山がある)、なかなか出てこない。「?」と思ってたら「すいません。ちょっと切らしてたもんですから・・・今買いに行ってます。」とのこと。大将と女性の二人でやっているお店なので、なきゃないで銀盤でもよかったのに、正直に買いに行っちゃうなんて、真面目すぎ。おつまみは・・・実は三軒目だったのでそんなに食べられませんけど、「よりどり2品で480円」というのがある!これいいなあ!というわけでめんたいこと・・・何食べたんだっけ?というヨレヨレ状態だったわけですが「この値段で二品だからちょびっとだろうな」と思っていたら、普通にそれなりの量で出てきた!頑張るなあ。もちろんつまみはこれだけでなく、普通に刺身なんかもありますけど、当日は二人とももう食べられない。失敗した。
そんなお店ですけど、CPは高い!日本酒もいろいろあってあつかん好み。大将とお姉さんも話し好きで明るい。ただこの文章を書いている今って全然酔っ払ってない。いつものように酔っ払って書くと、勢いで「星いつつです!」なんてやっちゃうんですけど、今回は4.5で。マイナス0.5は壁に貼ってあるおやじギャグにいまいちキレがなかったから。油断してると意外なところでマイナスがついちゃうんですよ、あつかんの評価ってのは。
マイ★ベスト麺類2009!
1位 日清 カップヌードル これはラーメンとは全く別個の「カップヌードル」という食べ物だと思う。卵は入れない。
2位 五木 鍋焼きえび天うどん これにしめじを入れて、生卵二個を落として、ねぎを入れると最強。
3位 イトメン 海鮮ちゃんぽんめん 黄色じゃなくて青い袋のやつ。困ったことに、富山で売っているお店は少ない。当然卵を入れる。
4位 サンヨー サッポロ一番みそ 子供の頃から食べてる。当然卵を一個投入。二個だとみそっぽくなくなる。
5位 ペヤング ソース焼きそば これがしばらく前までは富山で入手困難だったけど、セブンイレブン出店のおかげで入手容易に。
6位 日清 どん兵衛 ピンそばどん兵衛になってから、ものすごくよく食べた。もちろん卵二個入り。
7位 石川製麺 うどん 地元の製麺業者。近くの大阪屋では一袋28円だったかな?これを鍋焼きにするとおいしい。卵2個。
8位 イトメン ちゃんぽんめん ノーマルな黄色い袋のやつ。卵二個、スープにはオイスターソースを追加。
9位 みろくや 長崎ちゃんぽん これは取り寄せですけど、大好き。コストがかかるのが難点。卵一個いり。
10位 石川製麺 業務用中華そば 富山ではわりと普通に売っている、三食入り生麺。これが意外とうまいのよ。卵なし。
ホント、麺類好き。というか米が嫌いなのかな?