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昼の点数:5.0
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¥4,000~¥4,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 5.0
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|雰囲気 5.0
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|CP 5.0
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|酒・ドリンク 3.5
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[ 料理・味5.0
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| サービス5.0
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| 雰囲気5.0
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| CP5.0
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| 酒・ドリンク3.5 ]
恋愛小説 「金沢にて (1) 弥助での邂逅」
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ちょっと寿しでも喰ってくかな、的な外観。
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回転寿司よりゃましだろ、的な店内・・・なのだが。
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先鋒。いきなり前田利家が槍を持って現れる。
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次鋒。直江兼続が諭しに来る。
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副将。真田幸村が突っ込んで来る。
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大将。豊臣秀吉登場。「そちも苦労したじゃろう。まあ飲め。加賀の味噌汁も悪くはないぞ」
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2009/11/22 更新
*以下の文章はフィクションがかなり多めです。そのつもりでお読み下さい。
「金沢でお寿司食べません?小松弥助ってお寿司屋さんがあるのよ。」
「いいね。金沢か。でも、ちょっと高そうだなあ。」
「そんなことありませんから。コースで5000円しないんですよ。追加すると高くなっちゃいますけど。」
「なるほどね。じゃあ、君、予約取っといてよ。」
「いつでもいいのかしら?」
「いつでもいいよ。君の都合に合わせるよ。」
「分かったわ。じゃあ二人で予約しとくわね。」
「・・・言っとくけどワリカンだからね。」
「マジかよ!」
11月の金沢は、もう冬の空である。雨が思い出したように降り、青空が思い出したように顔を出す。人目を避けたい男と女には、傘が必要な街は好都合である。中心街の片町からはちょっと外れた場所にあるこの店も、二人には居心地の良い場所である。
「わたしは前に来た事あるんですけど、おやじさんの握りを見てるとホッとできますの。」
「どんな男と来たんだい?」
「・・・ご婦人にそんなこと聞くかしら?いじわるなんだから。」
「いや・・・そういうつもりじゃないんだけどさ、ちょっと気になったもんだから・・・。」
「教えてあげてもいいんだけど・・・ここはあなたのご馳走になっていいのなら。」
「いや、ワリカンで。」
「マジかよ!」
赤いか、まぐろの炙り、あまえび、香箱の軍艦、バイ。やはり金沢だ。だが、男は釣りが趣味であるし、富山でもおいしい魚はいやというほど食べている。女はカニに目がない。男はぱっと見て食材原価を考える。食材だけなら、さほど金額は行ってなさそうだ、これは彼女が褒めすぎてるんじゃないか、と思う。が、彼女に任せると言ったのだから、まあいい、と男は思う。何よりうれしそうに食べている女の光る口紅が、この楽しい時間が、出来るだけ長く続いてほしいと言っているように思えるのだ。
「これで終わりなのかな?お味噌汁くらいは出てくるんだろ?」
「フフフ・・・子供なんだから。まだいろいろ出てきますわ。」
「そうは言っても4000円だろ?そんなにいっぱい出ては来ないんじゃないの?」
「まあまあ、だまってご覧になさってればいいじゃない?そんなに食べたいんなら追加もできますわよ。」
「じゃあ・・・あつかんもう一本!」
「あつかんかよ!」
ヅケととろろと酢飯の小鉢。うなきゅう巻き。男はようやく満足するが、女はまだまだ食べられそうだ。
「このうなきゅう、おいしいね。俺は小食だからさ、君、ひとつ食べなよ。」
「あなた、お食べにならなくちゃだめよ。はい、お口を開けて。あーん。」
「やだよ、恥ずかしい。いいかい、僕たちはね・・・」
「分かってるわ、そんなこと。・・・だから金沢まで来たんじゃない?他のお客さんから見たら、ただの仲のいい夫婦にしか見えないわ。せめて金沢に来たときくらい・・・わたしだってあなたの奥さんの代わりぐらいは演じていたいのよ・・・」
「・・・そんなこと・・・君のことはずっと・・・」
「岩のりのお味噌汁です!」
「はいどーも!」
「・・・ぶっ殺す!」
二人にとって、このお店は序章に過ぎない。
富山県民として、金沢の寿司屋を認めるのはくやしいんですが、ここは完璧です。ネタ、仕事、雰囲気、値段。何をとっても東京のお店では勝てない。握りがぼろぼろこぼれるという意見もございますが、それは寿司の食べ方が下手なだけでしょう。作る側も技術が必要ですけど、食べる側も技術が必要なのが寿司という食べ物なのです。