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昼の点数:4.0
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~¥999 / 1人
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料理・味 4.0
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|サービス -
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|雰囲気 4.0
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.0
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| サービス-
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| 雰囲気4.0
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| CP4.0
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| 酒・ドリンク- ]
経た星霜が菓子に凝結
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2019/12/24 更新
和菓子の老舗としては開雲堂と並び称される店だったので、弘前を発つ日に寄ることにした。創業から凡そ400年、京都でもこれに太刀打ちできる店はほぼ無いほどの伝統を重ねてきた店はやはり威容を誇る店構えで、金看板に店の矜持が伺えた。中に入ると名高い螺鈿細工の棚が見えて、鈍く放つ光の屈折に目も眩みそうになる。
上生菓子を二つ、それにここでしか買えない銘菓「竹流し」を購入。上生菓子はなんと190円と破格の御値段。雨露に濡れる紫陽花二題は、型取りしたものはしっくりと、きんとんのものはふかふかとした餡の具合でその違いが楽しめるのが嬉しい。濃いめに抽出した麦茶と一緒に頂いたら「梅雨空続きも悪くはないな・・・」と思わされたから、流石の仕上がりである。
大名物「竹流し」は、まあ江戸の昔はそうないもので驚かされたかもしれないけれども、蕎麦ぼうろが遍く流通している現代にあってはそうでもないだろう・・・と思ってひとかけ食べてみたら、絶妙の脆さといい、微かに立ち昇る蕎麦の香ばしさといい、ごく穏やかな甘さ加減といい、実に質朴な風味なのだが切ない気持ちにすらなる逸品だった。北の地の厳しい環境にあっても甘やかなひとときを楽しみたいという切実な思いがこの一菓に結晶したようにも思え、それを数百年と途絶えずに作り続けてきた店の凄味を知ることになった。
もう一つの銘菓「冬夏」も素晴らしいということなので、必ず再訪して四百年の星霜を余すところなくこの身に併呑したいと思う。