2回
2019/05 訪問
ロブションから独立し、自身の目指す空間を作り上げる盛シェフ
具留目師匠から直々におススメいただき早速お伺いさせていただきました。
ロブションで20年以上ご活躍されてきた盛シェフが
ご自身が目指す空間を作り上げたお店です。
お店:
広尾寄りの西麻布の、閑静な住宅街の奥まったところにあるビルの地下1階。
飲食店が密集しているエリアからも少し離れているので本当に隠れ家。
オープンキッチンを眺める広いカウンター席が6席と、横に個室が一つ。
ダークブラウンを基調としたカウンター席を光量を抑えたダウンライトがほのかに照らす
落ち着いた居心地の良い空間となっています。
お料理:
ロブションで研鑽重ねた確かな技に加え
更に自由度を増して美味しいものを作り出されています。
最初の一皿から、雲丹の上にキャビアと金粉が。
その後のお皿も極上の素材を調理したものが続きました。
クラシックではなくモダンフレンチだと思うのですが
やはりソースはさすがの完成度です。
パンはなく、その代わり〆にリゾットが供されます。
途中にパンを食べないことで最後までコース料理を
美味しくいただけるということを知りました。
ワインはブルゴーニュのものをそろえられているので
お料理もそれに合うように調整されているとのことです。
カトラリーにもこだわっていて、色々なタイプのクリストフルや
メインの鴨には日本刀のナイフといったものをお皿ごとにご用意いただけました。
そういったところも食事をさらにおいしいものに演出してくれました。
お酒:
前述のとおり、ブルゴーニュのものになります。
上質なものをいただくとお値段はだいたいグラス2500円くらいから。
それ以外にもリーズナブルなものもご用意があるようです。
シャンパーニュはMARGUET のSHAMAN14、
そのあと白はPULIGNY MONTRACHET、
赤はBenjamin Leroux Gevrey Chambertinと
Audiffred Morey-Saint-Denisをいただきました。
もともとブルゴーニュワインが最も好みなので堪能できて嬉しかったです。
なんとシェフは殆どお酒を飲まれないとのことで
ソムリエさんが仕入れをされているそうです。
(この日はいらっしゃいませんでしたが)
お酒を飲まれなくてもそれに合わせた素晴らしい料理を作ることができる
盛シェフは本当に天才的。
まとめ:
客席と厨房が断絶されていたロブション時代とは明らかに違う空間で
今はカウンターのお客様と対峙しながらお料理を作り上げていく。
凄い経歴のシェフなのでともすれば緊張してしまいそうなものですが
盛シェフは大変に気さくな方で、ずっと前からの知り合いのような感じで
食事中から食後までついつい話し込んでしまいました。
お客様にはゆったりくつろいで楽しい時間を過ごしていただきたいと
おっしゃっていましたが、そこにはぜひとも盛シェフご自身も加わっていただきたい。
それもこのお店の素敵なところの一つかと。
本当に良いキャラクターをされているので、ぜひ会いに行かれてみてはいかがでしょうか。
2019/06/01 更新
前回のディナーがとても素晴らしかったので早速1週間後にランチでお伺いしました。
そしたらもうどうしましょう、★が5個では評価が足りないくらいの
もっと素晴らしい時間を過ごすことができました。
前回ディナーでシェフと好きな料理について話すことができたからでしょうか。
今回は私の好きな鳩もご用意いただけました。
それだけでも嬉しいのに、その鳩のリゾットがとてつもなく美味しいという。。。(感動)
トウモロコシを食べた鳩だったので、リゾットにもコーンの粒が入ってました。
種を超えたハーモニーですね。
香り豊かな黒トリュフは、日本と季節が反対のオーストラリアから取り寄せたもの。
(サマートリュフはどうしても香りが弱いですからね)
それを生ハムフルーツや鳩のリゾットのお皿にかけていただきました。
シェフのお話だと、香り高い上質なトリュフはどのお皿にもかけたくなってしまうとのこと。
確かにこれだけ良いトリュフだと色々なお皿で使っていただきたい。
前回から1週間後の再訪のため主要な素材はほぼ同じものでしたが
すべてアレンジは違っていてそのクオリティも最高でした。
ロブションでクラシックなフレンチの基礎を深く習得されたうえで
今はご自身のお店で自由にお料理を創作をされている。
そんなお料理をいただける機会があるということが何よりもすごいこと。
大変素晴らしい時間を過ごすことができました。