2回
2021/06 訪問
自分史上最高の農園フレンチレストラン さらなる成長が見込まれるがあえて最高点で
いやー、とんでもない体験をさせていただきました。
さすがはミシュラン2つ星のお店。
片折さんやめくみさんと同じようなこだわり、突き詰め感がありましたが、
素晴らしい建築と広大な自家農園のまさに旬そのものの味を贅沢に味わえる
スケールが大きいフレンチレストランです。
よそにはこんなお店はないと思うので、
絶対に行っておいたほうがいいです。
前置きは置いておいて、
こちらは建築家坂茂氏が設計したとても素晴らしいぶどうの温室みたいな建屋です。
一日数組限定なので、
予約が困難でしょう。
ホスピタリティも満点で、
車でお店まで行ったのですが、給仕の方に道路まで出て待っていただいておりました。
そして店内までエスコートしてもらえます。
今回は予約で8,800円のコースと、
それにあうペアリングドリンクを注文してました。
店内に入るとまず入り口のそばのテーブルに通されます。
まずはハーブのお茶が出されました。
そこで前菜をいただきます。
なにか円柱三段重ねっぽいの箱が出されました。
ひらくと3種類のお重になります。
一番右はこのメニュー、真ん中がアスパラガスをイノシシの肉で巻いてバターソテーしたもの。
一番左がダッシュ豆という、お店が勝手に名付けた(笑)豆で、
走って採りに行ってすぐ提供されるため、すごく新鮮。
それと海老のソースをつけて食べます。
これが本当に新鮮でうまい!
こんなスナップエンドウ(ではないですが名前忘れました)食べたことありません。
甘いです。
続いてカウンターに移動します。
そちらではサイフォンで作ったごぼうスープを
金沢産モッツァレラチーズにかけたものをいただきました。
このモッツァレラはマガジーノ38さんのものだそうです。
以前マガジーノさんのモッツァレラを食べたときは味が薄いなと思いましたが、
このごぼうのスープとまぜるとメチャクチャうまい!
ごぼうもとても濃厚です。香りがすごい。
そして奥のテーブルに通されてからが本番。
その前にカトラリーが並んでおりますが、
忘れましたが、砂型で作った錫(違ったか?)のカトラリーです。
それに銀のコーティングをしてるらしいです。
メニューには庭師高田ラボとあります。
なんや?って思ってたら、
植木鉢が持ってこられました。
なんとこの植木鉢の土っぽいのは、おからを加工したものなので食べても害はありません。
そしてぶどうの木さんの農園でとれる野菜をいただけます。
野菜はソースを絡めますが、卵の黄身とお酢のジュレです。
野菜がとれたてなので味が新鮮、濃厚。
素材の良さがビンビンに感じられます。
ちなみに納品書って形で野菜のお品書きが出されます。
写真はありますが、私の名前が載っているので出せません。(笑)
つけあわせのパンは野菜の端っこなどをパウダーにしたものが入っており、
野菜に合います。
ペアリングドリンクはいちごと自家製ミントのモヒートチックなもの
続いてのペアリングドリンクは石川県産あまざけと昆布茶のブレンド。
これが得も言われぬうまみがあります。
そしてビーツとサバソース。
ビーツが野菜なのに調理により、肉のような食感と味わいでおいしいです。
これにサバソースが合います。
パンに何が入っているかは忘れましたが、こちらもうまいです。
バターも発酵バターにクリームチーズを混ぜており、すごくふわふわ。
続いてペアリングのお茶は静岡の低温抽出茶。
これがすごくすっきりで雑味が全くありません。
お茶って低温で出すだけでこんなにおいしくなるんですね。
料理はグリーンピースとひらめで3種類の出汁(鳥と貝と昆布?)のソースとレモン泡ソース
このグリーンピースも収穫したてで絶品。
トウモロコシのようです。新鮮でうますぎ。
生落花生を食べたとき依頼のようなインパクトです。
収穫したての豆ってこんなにおいしいんですね。
ヒラメもいい具合に火入れがされており、
絶品です。なんぼでも食べたい~。
またペアリングのパンが大豆入りパンで納豆のうまみみたいな感じがして
メチャクチャうまいです。(パンの中ではこれが一番気に入りました)
続いてメニューにないサービスですが、
さやいんげんみたいなのを豆だけスプーン一杯とったもの。
何回も申し訳ないが、これがまた絶品。
こんなのここだけでしか食べられませんって。
次のお皿がオレンジとお茶と兼六園の蜂蜜のドリンク。
そしてお料理がフランス産鴨とアスパラガス2種(1つはそのまま、1つは揚げたもの)
アスパラも自家栽培なのでおいしい!
立派なアスパラで3年かかったそうです。
鴨も絶品!
そしてカトラリーのナイフが予約2年待ちという越前の高村刃物製作所のナイフです。
めっちゃ切れます。
付け合わせのパンがキノコのパンです。
最後にデザート2品
まずはブルーベリーが4品、テーマは塩味、酸味、甘み、苦みだそうです。
それぞれテーマにそっておりおいしいです。
自家製ブルーベリーも生でおいしいです。
ペアリングドリンクはバラのエキスのドリンク。
デザート2品目は
モッツァレラでモッツァレラのエスプーマを包んだものに、
蜂をイメージしたアイスをのせたものに蜂蜜掛け。
おいしいけど、マガジーノ38さんのモッツァレラの味の薄さがここできた。
もう少し濃かったら素晴らしいのに。
ちょっと残念。
最後にもちもちフィナンシェと小豆の洋風きんつば
このきんつばが絶品です!
こんなの食べたことない!
素晴らしいです。
ハーブティーとすごくマッチしてました。
素晴らしい農園を見ながらいただく料理は
まさに農園レストランたる、
ここでしか絶対に食べられないものです。
鮮度×技術を堪能させていただきました。
これだけのクオリティなのに、料理は8,800円ってありえませんよ。
近いといえば片折さんとめくみ寿司さんですが、
この2軒だって2~3万ぐらいしますからね。
安すぎ。倍の価格でも文句ないです。
そういう意味ではCPもMAX。
まだまだ成長途中で
(未熟という意味ではなく、自家栽培の素材を増やしていくという意味で)
さらに発展が見込まれますが、
これ以外の点数をつけられないので、最高点をつけさせていただきました。
絶対おすすめです。
ぜひこの素晴らしい体験を皆様にも味わっていただきたいです。
2021/06/05 更新
今更私が紹介するまでもありませんが、
金沢市岩出町にぶどうの森(以前はぶどうの木という名前)さんがあります。
こちらは名前の通りたくさんのブドウ畑をやられている会社ですが、
レストランや洋菓子・和菓子・結婚式場などもやられてます。
そのレストランでもミシュラン2つ星を獲得したレストランが、
こちら「レ・トネル」さんです。
オープンして、ミシュランの星を取る前に一度訪問してますが、
その時も最高でした。
シェフが代わったと聞いてましたが、ようやく訪問できました。
平日の夜は相変わらずリーズナブルでコース料理(8,800円)です。
土日はもう少し高いコースになります。
たぶん満足度もそちらの方が高いかもしれませんが。
お料理の詳細はあえてしませんが、
以前は日本人の砂山シェフでしたが、王道フレンチという感じでした。
現在はメキシコ人のマルコシェフで、スパイスを使いこなす、現代風フレンチです。
Marco Santoscoy(マルコ・サントスコイ)氏は、
メキシコ出身で、アルゼンチン、アメリカ・ナパバレー、スコッツデールなど
各地のレストランにて修業されたそうです。
このスパイスの使い方が素晴らしいんですよ!
いわば動のフレンチとでもいいましょうか。
相変わらず、畑直送のお野菜のあしらいは素晴らしいです。
こんなこと、どんな農園系レストランでもほとんどできないと思います。
なんせ裏庭?で栽培してるほどの鮮度ですからねぇ。
そして進化しているのがハーブティー。
たぶんより良いハーブの栽培をされているのか、
さらに美味しくなっている気がしました。
地元民は勿論ですし、
金沢中心地からはちょっと離れておりますが、
観光客も行って絶対に損はなく、とてもおすすめです。(*´∀`*)