さらまんだーもぐもぐさんのマイ★ベストレストラン 2011

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もぐもぐもぐ♪ さらまんだーもぐもぐの口福記録~美味しいものを食べて笑顔のある生活を

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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2011年は東北を襲った大震災の影響で、行動や食生活に対する考え方が大きく変わられた方も多かった年になったと思います。
私も被災地の方のご苦労を思って外食は自粛すべきか、と悩みつつ、ヤシマ⇒ウエシマと、ネット上で展開される作戦の夫々に反応し行動する中、更に経済活動支援の名目で、震災後直後の灯りと人混みが消えた銀座の街に『ラール・エ・マニエール』さんを目指し出かけた時は、本当に寂しく心細くなるような感じでした。でも、お店の方に温かく迎えて貰い、その時のテーブルでの皆の美味しさに満足する笑顔に接したときの印象から、被災地の方々のご苦労を思うこと、支援することとは別に、被災していない場所では従来通り経済活動を続けることが必要なのではないか、と強く思った事が、今年の私のより活発な外食活動(ちょっと贅沢を目指すヤザワ作戦)に繋がりました。

そんな出来事もあり、素人の選ぶレストランレビューなのだから一期一会の印象を素直に伝えることが大事なのではないかということも感じました。

結果的には年内中に2度お邪魔することのできた『京味』さんは、恐らく一期一会に終ってしまうと思い(写真もメモもとれなかったこともあり)、真剣に向き合った結果、記憶を搾り出したレビューを書くことができ、私にとってもベスト1に輝きました。

一期一会の大切さを感じる一方、以前から好みの店には随分と伺うことにもなりました。何度も行った店は自ずと点数が厳しくなる傾向がありまして、昨年3位に選ばせていただいた『くろぎ』さんは今年も最多訪問のお店のひとつでありながら、レビュー見直しを行っています。それでも10位に入れさせていただいた理由は、逆に『京味』さんを知ることができたおかげで、京味さん直伝のメニューを出せば、知っている方たちからは「まだまだ」であるとかの批判を受ける事は確実(キャリアが違うのである意味当然)にも係らず、京味スタイルをかなり忠実に再現しようとしているところが、凄いことではないか、と思うようになったからです。引続き安定感には期待をしたいですが、やはり良い店であることには変わりないと思います。

2位には去年の一番『ル・マンジュトゥー』さん。好きであることが「ベース」です。
また便宜上、3位を『芳志福』さん、4位を『フロリレージュ』さんとしましたが、お伺いした回数で上回る『芳志福』さんを上位にしただけ、前者は抜群の安定感、後者は華やかな驚きを与えてくれどちらも甲乙つけ難い私のお気に入りです。

5、6、7位は何れも今年度は一期一会となりましたが、上記の通り、それでもやはり外せません。

8位にした『Ogino』さんは年間最多出場組。がっつり食べるのはもうやめにしよう、と毎回反省するのに、また行ってしまう・・・最近は肉だけでなく魚系もなかなかで、二人で半分ずつにポーションを分けられる多彩なメニューが魅力です。

9位『鳥重』さんも『京味』さんとはお値段もしつらえも正反対なのに、同じ様に背筋が伸びるご主人(ママ)方に出会えたことは今年の宝です。

残念ながら、去年レビューが間に合わず番外で書かせていただいた『居酒屋 やまちゃん』(荒木町)は今年も次点になってしまいましたが、随分行かせて戴き、その素材と多種多彩な日本酒に酔いしれました。来年半ばの一時閉店が惜しまれます。また今年随分お世話になった『幸せ三昧』さんもランキングにいれたかったお店です。

個人的には一位に選んだ京味さんを以って漸くレストランレビュー1000店の区切りもできた代償としてカロリー過多が気になる今日この頃、来年こそはヤザワ作戦を少し控えめにしていきたいと思います。

とはいえ、引続き食べログ様にお伺いをたてることも多いと思いますので、宜しくお願い致します。

マイ★ベストレストラン

1位

京味 (新橋、内幸町、汐留 / 日本料理)

2回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2018/02訪問 2018/02/09

【再レビュー】次郎さんは一回り上!・・・西さん、いつまでもお元気で絶品をお願い致します。



先日の食べログアワードで、なんと西さんが登場された!という噂は、あっという間にグルメ仲間の中で話題になっていましたねぇ。
失礼な人は、食べログなんか(←これが失礼な物言いと思いますが)に登場されたという事は、もう、最後(の花道)なんじゃないか(↞益々失礼な物言い)と、迄言っているのを耳にして、それはないんじゃないかと思い、久しぶりに重い腰を上げて、再レビューというか、書き込みをさせていただきます。

確かに膝の手術をされたりしてからは、調理場で手を動かしておられる時間は以前より短くなったかもしれないですけど、そもそも、(昔は知りませんが)大将が100%作っておられるわけではないですしね。 むしろ、こちらの凄さって、大将が手を動かしておられなくても、笠井さん(も60歳代後半に入られていると、去年の秋に聞いてびっくり)以下の「チーム」で非常にクオリティの高い、つまり、誰が関わっているかに関わらず「京味」というクオリティの一品一品が出てくる事ではないかと、(他の店のように定期的には通えていない私が言うのもなんですが)思うわけです。
つまり手を動かされていなかったとしても、西さんがいらっしゃるというだけでも(なのか)凄い。勿論、どこがどう違うかはわかりませんが、〆の葛切りは西さんが温めて、こそげないと、あの味にならないのが、不思議なくらい、違うレベルのお味ですから、全ての品をご自身で扱われていたら、満点をだしたくない私でも満点つけちゃうかも・・・

さて、失礼なもの言いをされる方の根拠として、昨今、ご自身がもうお歳であることについて「弱気」と聞こえそうな発言をされるから、という事もあるかもしれません。なので、昨年の秋に松茸を戴きに伺えるという行幸を得た際には。「もう、最後かな・・・」って私も思っちゃったもんです。でもね、今回「最近次郎さんのところに行った、次郎さんは僕の一回り上の93歳」とおっしゃっていた、またまた弱気に聞こえる口ぶりの奥底に秘めた思いがちらと垣間聞こえたと思ったのは私だけではない気がいたします。
帰りに丁寧にご挨拶戴いた際に握った両手の外側は固くでも内側がやらかい感触に、いつまでも、いつまでもお元気でチーム京味のクオリティを誇れる絶品を提供して欲しいものだと感じいったものでございます。
あ、今回は津居山の蟹づくし、お鍋のお風呂に浸かった熱い蟹を瞬く間にほぐしていくお姿は自然体で無駄がありませんでした。蟹がおいしいのは言うまでもなし。野菜だけの粕汁、芽芋の吉野葛でたいたんが広口の器で出てきたのは、それまで汁ものが続いたからかなーー等一品一品の出し方の配慮も、その日の天候や、客の履歴等すべてを考えて出しておられて、満足です。


以下、2011年、渾身のレビュー:すごく一生懸命書いたので、もう次からは書く事がないと思い、更新してなかったんでですね。)
(2011年当時は採点の刻みが0.5単位でした。 満点をつけるのは控えているので 総合4.5(味 4.5.サービス 4.1 雰囲気4.0.CP3.5 酒 3.0と書かせて頂いております。)
「一夜かぎりでも・・・・」・・・と、またまた、好きなレビューアーさんのレビュータイトルを頭の中で何度も何度も繰り返し、そして口にし、それ故、行く機会を得、その日が来るのを心待ちにしていた4月のある夜。
遅刻は絶対に許されないとの、厳命を受け、珍しく15分も前には昔田村町と言われた界隈をそぞろ歩いて目立つ京味の看板だけでもこっそり被写体に収めようと店の近くに接近。
すると、目線の先に帰られるお客様を待つ黒塗りのお車と、お客様をお送りしようとされている、ご主人、奥様、お弟子さんたちの出入りが慌しくなる光景が広がり・・・画面の向こうで見知ったような方々のお見送りでした。
それはそうですね、こちらは黒塗りの車を呼ぶようなお店だった、そんなことは日常茶飯事。
店に近づくだけでも緊張するのに、益々背筋が伸びます。

8時半の約束時刻にはまだ早く全員が揃ってなかったけれど、寒いからお店に入ってください、と再び厨房脇からひょこっと現われたご主人に促され、広いとは言えない入り口にてコートを預け、カウンター席に。
広いとは言えないカウンターの中にはお弟子さんが沢山おられて、準備をされています。私はといえば、初めて見る店内の中央奥に今日の主役の筍が真っ黒黒焦げに焼かれているのを見て(アンナニクロコゲニシタラ、食ウベラレルトコロホンノスコシ????)と、心の中のメモ帳に書き込みしつつ、予約をされてご一緒していただいた常連さんと一番 弟子さんらしい方との会話を聞きつつ、戴いたほうじ茶をがぶ飲みしないよう、でも間が持てず、何回も飲んで緊張をほぐすのに精一杯。(ダメデスネ)
でも、案外ご主人は気さくな方のようで、席はもう少し真ん中に移ってみたらどうか、などと言いながら席の後ろからひょいと手を伸ばして、箸やナプキンを移動させてくれようとしたりして・・・一見さんは真ん中に座らせるようにする、と・・このレビューを書くにあたり、先行レビューを読んだら書いてありましたけれど、その心遣いだったのでしょうか。
いずれにしても全員揃ったところで、おそるおそる生ビールを注文して・・同時に先付がきます。
一番のお弟子さんと思われる方に、かるーく試験されてしまいました。一番左端のこれ、季節の何に見える?
先の方がくるりんとしていて、その上に木の芽のソースがかかり、根元のほうは食紅のように赤い色になっていて・・・えっと・・えっと、海老・・じゃないし・・降参。正解は表面に木の芽ソースと黄身を塗って軽くあぶって“蕨“にみたてた烏賊・・・ごめんなさい、わかりませんでした。一番弟子さん、すかさず弟弟子さんの名前を呼んで、「見えないって(お客さんに)言われたよ、精進足りないってな・・」・っておっしゃっていましたが、むしろ、(一見の)こちらの常識と想像力を試されているようで、情けなく申し訳ない気持ちになってしまいました。
先付けはその他、、桜の葉で軽く締めた鯛の一口握りと湯がいた菜の花・・・と春が表現されていましたね。
お次は 豆腐田楽 木の芽味噌を塗ってありますが、ここまでは、緊張の部分を除いてしまうと特段特筆するような味なのか?といわれると、正直そこまでの味には感じる舌ではなかったコトを告白しておきます。でも京料理というものがあるとすれば、私の中での京料理で戴く田楽はこうあるべきだろうな・・・というど真ん中の味ではありました。たぶん木の芽味噌は 木の芽だけでなく、あまり香りのない青物を混ぜて甘くしたててあったからではないかと。田楽豆腐は長方形ではなく台形になっていて、それが美しく見せ、食べやすさにも繋がっている術だということは感じとりました。が・・そんな術はどこの一流店でも行っているのかもしれませんけどね。
そして、更に、あまり得意ではない豆の煮物。紀州のうすい豆をほんのり甘く炊いたものですね
残してはいけないという一心で戴きましたが、得意でないものを克服する程の輝きがあったか・・といわれると、それも、その域に達しているとはいえないと思ったことも告白しておきます。
その間、目の前ではご主人の西さんが、決して流麗とはいえぬ手つきで、先ほど来気になっていた、真っ黒くろこげで、相当熱いと思われるたけのこを、ざくっつ、ざくっと、私だったら、そんなに外側削ったらもったいない!といいたくなるほど、穂の部分や、外側の部分を大胆に切り落としていかれる光景が広がっていました。大胆に切り落としていかれる割には、焦げた破片がまだ少しついたような状態のまま、しかも、乱切りのような感じで「今年の筍(モチロン京都の筍の話をされているわけですが)はデキがよろしくない」等というお話をされながら切り分けられて、かなり無造作な手つきで木の芽のみじん切りを入れた醤油を刷毛でさっと塗られる姿を見て(アリャリャ、案外ザックリ系ドスナ・・トヘンテコ京弁デ)心のノートに加筆しておきました。ところが・・いざ、戴いてみると、これが、あまりにも絶妙なほっくり感とほんのりとした苦味(えぐみではなく本来あるべき舌に痛くない苦味ですね)といった 筍本来の旨みが木の芽出汁醤油の爽やかな香りとともに口の中に広がって・・・・・いやいや、この味を出すために、あのざっくりとした手さばきが必要だったのか・・・とまたまた心のノートに書き留めました。もちろん素材とかいいますけれど、もし 「味を迎えに行く」を信条とされていると言われる西さんという料理人の方の腕とはどういうものなのかについて 私の舌のレベルで解答しようとすれば、きっと、この美味しさを引き出す(ぱっと見ざっくりとしたような)「手」のとり方、なのかもしれない・・と感じた瞬間でした。 何故かといえば、独立したお弟子さんのお店で同じ方法で焼かれた筍を戴いても感じることのできなかった、素材だけではない、引き出した美味しさが舌の上を転がったからです。まっつ、一期一会のことですので、断定はできませんがね。
そして、その幸せな気持ちを更に高めたのが次に出された御椀です。
軽くあぶった湯葉とともに金目鯛を御椀にしたてたものですが、お出汁のおいしさが染みわたる感じです。色々な方から『京味』さんは塩気が強いと伺っていたので、塩気の濃いのが苦手な私は覚悟をしていたのですが、この御椀の出汁では、塩気よりも旨味が勝っていて、心洗われる美味しさでした。
この御椀を戴く前くらいから板場では、金串にさした鰹をあぶる作業が開始されていました。次は鰹が出てくるのね・・と話をしながら、最初はお弟子さんが炙られて、師匠であるご主人が切り分け、酢橘をたっぷりかける動作を見ていたわけですが、そのうちご主人自ら炙り始めました。熱い炎の上での作業への向き合い方の違いが見て取れ、興味深かった(いとおかし・・)ですね。
その鰹、ご主人曰く、最初の一枚は添えた醤油を使わずに召し上がってくださいとのお話でしたが、いやいや、本当に醤油入らずのふわっとした良いお味。鰹のたたきって、専門店ですらなんか、こう赤い身のところが固いというのか、プラスティックのような無機質な味がするものが多くてあまり好きになれなかったのですが、これは本当に「味を迎えに行った」結果なんでしょうかね。素人の私には「美味しい」のコトバしかいえませんが、御造りでなかなか感動したことがなかっただけに、印象的な味でした。鰹以外に下に独活かな?硬くて少々えぐみのある白い拍子木状のものは。浜防風がそえられていましたね。
お次は揚げ物~小柱と空豆の天ぷらです。小柱がほこほこしておいしかったなぁ。
更に、筍 鯛のこ 蕗の炊き合わせが出てくるとテンションあがります。鯛の子も季節ものですからね・そして。小柱だけではなくおこぜの天ぷらも出てきちゃいました。ししとう素あげが添えられていました。
私が至福を感じたのは中に雲丹を忍ばせた蓮根まんじゅう 葛あん仕立てです。チョット前から、蓮根饅頭を手で成形されているのが目の端にはいっていたわけですけれど、なんといっても葛あんのお出汁の美味しいこと。あー、とろけてしまう。
そうして、ごはんになりました。期待に反して、単独ではなくグリーンピースと筍のまぜごはんでした。うすい豆に引き続きの豆攻撃には閉口するところですが、これはそれほど違和感なく食べられてよかった。そして、名物という鮭のはらすごはん。ごはんの量より鮭のはらすが多く、もう詰め込むのが必死。おなかが一杯だったからか、ちょっと、Too Much感は否めません。あー20代だったらなぁ・・でも20代では、こんなところには伺えませんね。
そしてフィナーレは葛切りです。筍を切り分けているときと同様、雑談をされながら、かなり無造作に作られている時には、そんなに違うなんて思いませんでした、正直。
ご主人の手になるものは、薄―くて、お誘い頂いた方に「味が(お弟子さんの店で同じ作りかたで出して)戴くものとは)全然違うでしょ?」と囁かれました、確かに、同じ葛きりだけど、師匠と弟子には、その食感に相当の開きがあるように思えます。・・というか、この葛きり、舌に転がったときの感触が艶っぽく、優しい。これを戴けただけでも、相当の価値があるように思います。まぁ、ご主人そのものが、未だ勉強とおっしゃっているわけですから、(お弟子さんが)どんなに腕がある方だったとしても一朝一夕では追いつけないテクニックというのか、「手」なのでしょう。きっと、この「手」に惹かれて皆さん安くはない金額(この日は35000円)を払ってもおでかけになるのでしょうし、でも、そのお金を超えた価値があるんだなぁと感じることができただけでも素晴らしい夜でした。
今度はいつ もぐりこむことができるかしら??

・・そう思っていたら、願いは通ずる・・・
という訳で、夏の陣に伺うことができました。今度は正面ではなく脇の入り口から入る二階の個室のお席です。脇の入り口といったって、正面より間口や暖簾の幅が広いように思います。左手にカウンター席の前の調理場が見える入り口をはいって、階段を昇ると右側に簡単な調理ブース、こちらで、何かをこしらえているかどうかじゃ残念ながら見ることができません。つまりカウンター席のようにご主人の手元を眺めることは勿論、お弟子さんたちの動きを粒さに観察することはできないのが難点ですが、その代わり、他のお客様に迷惑をかけずにくつろぐことができるという訳です。ま。もともと接待等に使われるような割烹なら他のお客様に話の内容が届かないようにするのは当然でしょうけど。うすうす、そういう事であるのではないか、と思っていましたが、先行レビューで写真がアップされていた謎も解けました。一階はご主人の目が届く範囲でもあり、個室であっても、写真を撮るのもご法度のように伺っていたのですが、二階は写真もメモも自由なようです。(撮らせては戴きましたが、アップするのはやっぱり遠慮しておきます。)
さて、夏の陣は鱧がメインです。大好物ですから、堪能しました。鱧寿司に始まり、骨のから揚げや湯引きの鱧と湯通しだけした半生の鱧、鱧の子のゼリー寄せ、、鱧そうめん、ぼたん鱧の御椀・・・と、鱧づくしの様相を見せながらも、とろろあわびのすり流し、ふきとずいきを炊いたもの、鮎の塩焼き、刺身(鰈と鯛)、鯛の子の炊き合わせ等等、これでもかとやってくる美味しい襲撃にノックアウトされつつも、二階という気軽さもあり、大盛り上がり・・・

途中でちゃんと西さんも上がってらして、でもお座敷のへり、というか部屋の入り口のところでへりくだってご挨拶かたがた、今年の松茸は収穫が大変かもしれない・・との話をされていました。こちらでは京都のものは松茸だけど、その他は「きのこ」なんですね。あっ、筍の時もそうでしたね。

勿論、帰りもお見送り頂いたわけですか、やはり二階となると個室の気楽さも手伝って、また一階のカウンターのように西さんを始めとした料理人の皆さんの緊張感をじかに感じることができないこともあり、写真で味を追ってしまう感じです。確かに、ご法度の方が緊張感あって舌にも心にもぐっと残ります。二階では、必死に出てきたものを頭の中のカメラに収めながら、料理に向き合った一階とはどうしても違ってしまうのはいたし方ないかもしれませんね。どちらが良いかは好き好きだと思いますが、私的には、今年はかなうことのなかったきのこでない松茸をいただける日が来ることをまた念じるしかありません。ごちそうさまでした。

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2位

ル・マンジュ・トゥー (牛込神楽坂、牛込柳町、神楽坂 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥8,000~¥9,999

2014/10訪問 2014/11/30

【再再々々レビュー】その瞬間をとらえたか?


今年もベストレストラン駆け込みです。いつも一番書きたいのは12月に戴くベギャスなんですが、どうして、対象月ではないんだろう。。。とはいえ、今年は3月、10月もお伺いできたので、堂々と書けますがね。(12月にさかのぼって書くんじゃないから)なお、震災復興ランチは今年で、いったん区切りをつけるそうです。よって、昼を参考にしたい方、たぶん、もう、しばらくないと思いますのでお店にご確認くださいネ

以下は2013年11月に記載のコメント

すみません、もはや、昨年いったん区切りをつけるそうですので、究極についてのお話を書いてしまったから、再々再再レビューなんて書くのも、ベストレストランに載せたいが一心。

でも、やっぱり好きです、谷シェフのお料理。鹿のスープとハムは私の中では鉄板。勿論「生き物」なので、同じ産地といっても状態も違うでしょうに、水を使わないで仕立て上げるあの味は絶品ですし、やはり、素材を一番よいタイミングで調理する技術と情熱(もお味に反映していると思います。)、そのベストな瞬間を常に、クールに、が、しかし、楽しくてしょうがないというオーラをもって提供し続けられるこの空間は、いつまでも通い続けたい、と思わせる何か、を持っておられると思います。

以下2012年11月のレビュー 評点は変更していません
【再再々レビュー】 究極とは足すものがないのではなく、取り去るものがない状態。

タイトルの言葉を伺ったのは、昨年の終わりに、すっかり有名になった(イエ、私的に。。)チャロの鹿のコンソメを頂きつつ、レアな食材ベギャス(ヤマシギ)を戴きに伺った時。
益々色気のあるプレートを出される谷シェフが目指されているのはその極みなのですね。水の料理である和食に対し、西洋料理は「火」の料理であるということ、こういった違いを強く意識して、お店に泊まられる日も多いほど研究をされているとか。
でも、以前のレビューにも書いた通り、いつ料理をされているのか?と思うほどスタイリッシュなんですけどねぇー。その片鱗はお料理の話をされている時のきらきらした光が目に輝く時のみわかるみたいで。。
それはさておき、ベギャス。
胸、腿、脳みそ、くちばしの部分・など全ての部位をニガミを残しながら内臓のソースでまとめ、旨みを引き出す、その技量というのかお味に色気を感じるような素晴らしい一皿でした。
今年もまた頂きに行こうと思います。

今回点数刻みが増えたので総合と料理・味をUPしました♪ 総合4.5⇒4.7 料理・味4.8 

【再々レビュー】 震災支援復興ランチも戴きに行きました。'11/11/29 ('11/11 訪問)
夜の点数☆ 4.5(料理・味 4.5 | サービス 4.0 | 雰囲気 4.0 | CP 4.0 | 酒・ドリンク 4.0)
昼の点数:☆4.5(料理・味 4.0 | サービス 4.0 | 雰囲気 4.0 | CP 4.5 | 酒・ドリンク 4.0)


【前説】
ベストレストラン2011の集計が迫っているので、慌てて追補。(写真後でアップします。すみません)
やっぱりこのお店が好きなもので。
夜はいつもの通り、日々研鑽を怠らない谷シェフの素晴らしいディナーに接すると幸せになります。
でも・・・・・・アチコチでコラボイベント等やられていたりして遠征もされているようなので、必ずしも遭遇できないかもしれないし、その時にどんな感じになるか・・・なんていうのもよくわからないのです。でも震災があってから、人づてに、どうやら月に2回程度土曜の昼のランチをしているらしい・・と聞いて・・HPを見たら、なるほどやっている・・・お昼だから、谷シェフ自らが厨房に立っておられるかどうかはわからないな・・・と思いつつ、やってきたわけです。初めてのお昼に!今回はその後にお伺いした夜ではなく、震災復興支援ランチのレビューを書き加えます。

【ここから追加レビュー】
そう、そういうわけで、お昼の「震災復興支援ランチ」(売り上げの二割とした寄付金も含め5800円)にいっぱいお酒が呑めるお友達たちとやってきました。真夏の頃で、昼の日差しがまぶしい時間の神楽坂エリア・・というのも、なんとも雰囲気が異なるものですね。夜とは違う、ガラスの美しい壁の反対側に小さな黒板案内板に震災復興支援ランチと書いてあります。
厨房には、谷シェフの姿が見えません。今日こそ・・・はおられないのかしら?
階段を上がって席につきます。
スタイリッシュな店のたたずまいは、中に入ると実に気持ちのよい明るい空間になりますね、昼間は陽光が差し、いい感じです。
さて、先ずはシャンパーニュをお願いし、震災復興支援ランチの構成は前菜にオマールが登場、サラダ仕立てということですが、サラダというにはまったりと濃い感じで、串揚げエスカルゴのほうがタレがサッパリしている様な気がしました。食事とは関係ないのですが、このオマールのサラダ仕立てが入っていた器を取り囲む、薄緑色の器が、プラスチックであるのには驚かされました。なかなかスタイリッシュで涼しげで、いかにもル・マンジュトゥー好みです。
相変わらず、シニフィアンシニフィエの特製パンが美味しいですね。白を注文して前菜2が登場しました。豚の三枚肉のテリーヌはケッパーエシャロットピクルスの薬味の上に更にセルバチコの泡がトッピングされた非常に薄く切られたおいしい逸品です、ラビゴットソースがベースですが、爽やかな夏にふさわしい味でした。やっぱりこちらは肉がいいですねぇ。
それを更に感じさせられたのは次に来た真鯛のソテー、フュメドポワソンをベースにしたサフランソースとパプリカにかかったニンニクソースなのですが、何故か中華の五香粉のようなものを感じました。入ってなかったそうですが・・・焼加減が素晴らしい真鯛の皮目を愉しむには少し濃い感じになってケンカしそうでした。この時点でもしかしてシェフいないのかしら?と思ったことは事実ですが、実際はいらっしゃいました。何か方向転換をされる気配なのかしら???
でも、やっぱり肉料理として鳩のグリルがだされたら、安心しました、鳩のささみ 腿肉 胸肉を夫々違う調理法でじっくり焼き上げておられていて、素晴らしい味わい♪これを食べたら、さっきのちょっと不安定な味を忘れ去るほどのインパクト。ビーツとカシスで作られたソースが実に良くマッチしていました。
最後に中にアイスの入った桃のコンポートを戴いている頃には他のお客様もお帰りになってしまい、更に出てきたミニメロンソーダやらお茶を愉しんであっという間に15時過ぎ。。。追い立てられるようなことはなく、にこやかに谷シェフ以下お見送り戴き、恐縮して帰る道はまだぎらぎらの太陽が出ている・・・ってなんか変ですけど、良いランチでした。肉のメニューは素晴らしく、お魚系が口に合いにくかったのは残念でしたが、鳩で全て吹き飛ぶほどの内容。二割を義援金に回されてしまうと、この手間のかかった料理をお試しで戴けるのは本当に素晴らしくありがたいことです。(悩みましたが評点は夜より食事を下げたもののCPを上げたので結果同じになっています。)


以下は2010年2月のレビュー
【再レビュー】 進化していっても・・・・恋する気持ちはかわらない 
念仏のようにル・マンジュ・トゥー♪と唱えて、漸く行ったときの感動は頭の中から消えることはなくとも、時間のほうはなかなか、なくってご無沙汰してしまっており、誘ってくれる方に導かれ、漸く再訪を果たしました。今回はしっかり市ケ谷から牛込中央通りを登っていきましたから、ばっちり到着。
前回来た時には白い服装で「かっちょえー」感じで1階の入り口でにこやかに迎え入れてくれたと記憶する谷シェフは今日は黒いラフな服装。「1階はオープンキッチンで、谷シェフが料理する姿を見ることができる」とか書いてあるレビューなんかを見たりするんですが、若い衆はいわゆるコック服とネッカチーフとか帽子とかお召しになっているのに、前回も、全然「現在料理中」的な状態ではなく、スタイリッシュで余裕たっぷり、この方、いつ料理を作ってらっしゃるんでしょう??っていつもフシギに思ってるんですよねぇ。。。いつも遅い時間スタートだから?
つっこみはさておき、間が開いているうちに、あの特徴的な男性サービスの方は他に移ってしまわれて、女性お二人に。シェフも随分何度もお皿を運びに上がってきておられました。

先ずは坂上がり、もとい、坂登りの喉の乾きを癒すべく、エルダーフラワー(*)のシャンパン割りを。少し甘いこの泡はぐいぐいいけちゃいます。
(*)セイヨウニワトコ ヨーロッパでは万能薬とされるハーブだそうで本来苦いらしいんですが、甘く煮出してあるのでしょうか??

さて、今回は4名での会食。全員揃ったところで、前回も戴いたエスカルゴの串揚げ。前回はカップの中に入っていたけれど、今回は小ぶりの白い皿の上にフツーに横たわっていました。
初回と違って、見た目のインパクトは下がったけれど、口の中に入れたときの美味しい衝撃は変わらないですね。酸味のあるソースは、バルサミコを使っているそうで、それがスパイスとなって、串揚げにありがちな油っぽさが抜け、エスカルゴ好きには勿論、見た目や土くささを含めて嫌いだという人にもオススメの逸品。
パンは大好きな『シニフィアン・シニフィエ』の。パンだけでおなかふくれちゃう。
メインまでに6品あります、ということで、次の3品は白子のムニエル、チャロの鹿のコンソメポアプラード、ひよどり(網捕りではないそうで、それが故に処理がいいらしいんですね)のココット蒸し 

まずは白子のムニエル。これがまた香ばしくて、そしてロックフォールチーズとハーブのソースが、白子とその土台の苦味の残った菜の花にふんだんにかけられて、目にも鮮やか。これが、口の中に広がると、その食感の妙と香りが鼻に抜けて、なんとも言えず美味しいのです。いやいや、コック服がどうの、ってもう、そんなこといいです、どうでも。。ごめんなさいって言いたくなるわけです。シェフ、確実に進化してますね。
そして蝦夷鹿を赤ワインで漬け込んで、水を一切使わずにコトコト煮込んだコンソメスープ。一滴たらしたトリュフオイルが、清涼剤のようになっているのでしょうかね。このスープは旨みと風味がぎゅっと詰まった命のスープですね。あわせられた鹿の生ハムと一緒にいただくとハムに詰まった滋味が溶け出して、単品でいただくコンソメとはまた違う深い味わいを感じることができます。シェフがこの工程を説明してくださったのですが、表情豊かに語られるときの目の輝きが、私たちが喜ぶような逸品を作り出す喜びを語っています。どうやって、美味しさと同時に、驚きをお客に与えることができるかを考えることが本当に楽しそう。シェフの生き生きと楽しそうな笑顔は単に素敵なだけでなく、テーブルの私たちに幸せ気分を運んでくれるんですね。
そして、次はヒヨドリが頭から入ったココット蒸しです。蒸しであるのにパリパリとした食感や、しっとりした肉部分など、お上品にフォークを使っているときちんと食べきれないので、最後はむしゃぶりついて、フィンガーボールのお世話になるしかないですね。

そして、真鯛のポアレとロワール産ホワイトアスパラです。卵白がベースのソースにここでもトリュフとトリュフオイルが使われているのですが、強い主張はなく、シーズン初物のホワイトアスパラにまとわせたソースが本当に美味しいです。

そして肉は霞ヶ浦の尾長鴨のロースト、トランペット茸が鴨の下に置かれていますが、赤ワインとコニャックで煮込んだソースの味がしみこんで、それだけでも美味しいのです。脇には同じ鴨の心臓と砂肝で作ったソーセージ。再びシェフのお話によれば、このソーセージは塩分が相当高い状態で熟成させているらしく、確かに単品では普段なら到底いただくことのできないしょっからさのハズなのに、強い塩気はあっても、本体の鴨の脂やソースと一緒にいただくとそれほど感じないのが不思議なくらいです。
いや、この味わいも、先ほどの鹿やひよどりとは全く違うアプローチでシェフの力量、ここにありという感じ。

最後は濃厚なバニラアイスクリームつきの、これまた濃厚なタルトタタンとハーブティーで〆た。おっと、こちらはカヌレやアーモンドフロランタンなどのプチガトーも美味しい。甘いもの好きとはいえない私が美味しいと思って食べられるのだから、たいしたものだ。

いやいや、またまた、やられました。ソースなどのベースは同じなのでしょうか、素人の私がこんなことを申し上げるのはおこがましいとはいえ、
総合力はどんどん進化しているように思います。ますます虜になってしまいます。

前回のレビュー:ひと目ぼれ。。。。恋は盲目だからねぇ。。(08/10/26 08/9訪問 総合☆4.5 料理・味4.5 サービス4 雰囲気4)
呪文のように頭の中で繰り返しながら、行くかどうかを逡巡されていたという
maffinさんのレビューを読んで以来、私も頭の中で念仏のように唱えることになりました。
ル・マンジュ・トゥー ル・マンジュ・トゥー ル・マンジュ・トゥーに行きたい・・・・・

ですから、飯田橋の駅から乗ったタクシーがなかなか辿り着けなかったり
(いや、結構難しいですね、慣れないと。。。一度通りすぎちゃいました)、
連れがなかなか来なかったり(同じく迷ったらしいです)の困難を乗り越えて (大袈裟?)、
ようやく食前酒、そして少し薬草っぽいグレープフルーツジュースとシャルトリューズを使った
アミューズ(?コースにおける食前酒という位置づけでしょうか)を口にしたときには、
まだまだ緊張が解けなかったのです。

でも、二品目のエスカルゴの串揚げで、一気に、ボルテージがあがりました。
文句なしに美味しい。

更に甘草を使ったコンソメジュレとフォアグラのムース。。。ジュレは結構濃いのに
このお味に恋してしまいそうな勢いです。

そして畳み掛けるようにドライトマトのソースの上に頭にパルミジャーノの傘をかぶったホタテ
がやってきました。ソースの一口ひとくちが大変においしい。ドライトマトはうまみとコクがあるのは
わかっていましたが、こんな味が出るのか?!というような、意外感のあるお味でした。

もう、この時点で完璧に深い恋に陥ったことを、認めざるを得ない私たちでした。

脇を固めるパンも大変美味しい。サービスの方に伺ったらシニフィアン・シニフィエのものだ
そうで、さすがです。

お次に出てきたのは小っちゃなココットに入ったポルチーニ茸とリードボーのグリエ。
実を言うと、私、以前 胸に詰まらせて以来 リードボーを戴くのは、ちょっと怖かったのですが。。
そのトラウマを充分吹き飛ばすだけの迫力と美味しさがありました。難を言えば少々油っぽい
感じだったかな。

そしてお次は「ハタ」 ロックフォールチーズとディルのソースがかかっています。
北海道のセルバチコ(ロケットみたいですね)に縁取りされてます。シェリー酒を使った
ビネグレットで味つけられてます。

そして、ご不満の向きの多い角煮でしょうか、サービスの方のご説明では塩漬けした
マネッシュ豚の皮付きだそうで、上にサマートリュフ、赤ワインソースがかけられています。
ラットという品種のじゃがいものグラタン状のものが付け合せとして出されており、
コンビネーションもよろしく、私には、これも美味しくいただけるお品に感じました。

デザートとして バイナップルのコンポートとフレッシュマンゴー
そしてチョコレートケーキのシフォンが登場。チョコレート濃い!
小菓子もいずれも美味しい。

。。。と、いうわけで、
テーブル間隔の狭いこの店で、隣の席のことが気になる人が多い事は
理解できなくもないですが、そもそも、それはあまりお行儀のよいことでも
ないですし、そんな他人のテーブルの中身に目をくれる時間もないほど、
料理の美味しさに引き込まれてしまった私たちにとっては、料理は大変に満足でした。

サービスも、確かにお二人だけなので、二人ともがフロアから居なくなってしまったり
してスムーズにいかないこともあったかもしれませんが、それをあまり気にしないで
いられたのもおそらくは料理の質の高さだったと思えます。

「大当たりー♪」
もし、アタリかハズレか2本しかないおみくじを引く運命だったのだったら、
オオゲサにそんなコトバを発することになったのでしょうが、
まぐれで引いたおみくじではない、と信じています。
また念仏唱えながら伺う日があると思います。
ゼヒ次回も美味しい料理をよろしくお願いします。


注:コースは皆さんが書かれているように12,600円なのですが、お酒を沢山戴いたので
2万円/人超えしてしまいました。

  • ベギャス 脇にはフォアグラのカナッペ ジューは内臓で
  • 猪のサラミとバラ肉 うまーっ。
  • 何度頂いても美味しい鹿のスープ(と、ハム)

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3位

与志福 (東北沢、池ノ上、下北沢 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2012/01訪問 2012/11/29

【再レビュー】自家製からすみと香箱蟹と美味しいお出汁と。。

今年もベストレストラン締め切り間近になってきたので、今年もはずせないこちらを少々写真と内容を足して更新。
個別の評点はCPだけ他とのバランスで☆3.5⇒4.0に上げさせていただきましたが、基本は変わりません。

相変わらず、落ち着いて美しい手仕事で美味しい和食を仕上げられるご主人は本当に淡々としていてそれも魅力です。
秋にもなりますと、自家製のからすみを出されるお店も他にもありますが、こちらで頂いたお餅にはさんだカラスミの美味しさは、そのプレゼンテーション(普通大根をはさんだりしますけど、お餅にはさんで出していただいたのが初めての経験だっただけに)の印象が強く(スミマセン、その日に限ってカメラ忘れる事件が。。)、強く記憶に残っています。
あまりにも美味しいので、家でも『与志福』さんで買い求めた自家製カラスミを同じようにして作ってみたのですが、やはり、お店のように美しく仕立てられないのですよね。美味しさは変わらなかったように思われますが。。。
そして、美しさといえば、こちらで頂く香箱蟹は本当に美しく詰められていて、これもいつも感動ものです。冬は特に楽しい『与志福』さんです。昨年に比べて、春以降うかがえていないのですが、また年が明けたら是非うかがわさせていただくつもりです。

【前回11/04/05 ('11/04 訪問)のレビュー】
やさしいお出汁の味にほっこりします'  
総合 ☆4.5 料理・味 4.5 サービス 3.5 雰囲気 3 CP 3.5(今回⇒4に) 酒・ドリンク3.5


東北沢って下北沢より代々木上原寄りの駅だったのかー、とこちらに伺って初めて理解してわかったつもりだったんですよねー、でもまた忘れて危うく反対方向の電車に乗りそうになってしまいました。
はい、こちら、『与志福』さんに行こうとしてのことです。
駅の改札を左に行くと北口という事ですが、、改札を出るときには周囲に乗降客が少なく工事中の通路を歩いているときは本当に駅前ですぐわかるのかしら?と、ちょっぴり心配でした。
でも、ホント目の前のビルなんですね。(信ジナサイッテバ・・・)
その次もまたもや北口だということを忘れ、きっとこっちだと信じた方の階段脇の窓から看板を認め、安心。(イイ加減覚エナサイヨ)
一階部分に行灯型の看板とご案内があるし、ビル全体にもテナントを知らせる看板がありますので、後は階段を昇るだけ。
数段上がれば緑の暖簾が目に入ります。
普通のお宅のように、タタキで靴を脱いでスリッパに履き替えます。右の角に四人掛けのテーブル席、目の前にカウンター、柱の奥にもご主人が調理をされているのが正面から見えるカウンターが続いています。(つまりは逆Lの字カウンターですね。)

初めて秋に伺った時は長芋羹にたっぷり雲丹を載せた先付からスタート。実は席についたときから、ご主人が四角く固められた長芋羹を丁寧に串を定規にしながら切り分けておられていたので興味を引かれていたのです。和食でも洋食でもプロが丁寧に拵える姿は美しく興味深いし、初めて伺う店で最初に口にする料理を拵えている最中に見られる機会に出会えたことはなかったので、ちょっと嬉しくなっていたのです。そしてご主人自らカウンター越しに 先付と食前酒(山古志特別純米)のサーブをしてくださいました。
フレンチのアミューズにしても、和食の先付にしても、店の矜持がかかっているだけ(オオゲサ?)に、素人の私でも緊張する瞬間です。
ゼラチンで固められているせいか非常に切り分けにくく、載せられた雲丹(大間産だそうで)が崩れ落ちないかヒヤヒヤ。そうして切り分けた 最初の一口・・・・練り伸ばしてふわっとした食感と刻み込まれた長芋のしゃりしゃり感が「しゃりふわ」とでもいうのでしょうか、なんとも言えず、これに雲丹のとろっとした食感と滋味が加われば、もうこの瞬間からご主人の料理の虜になる予感・・というわけです。

お次は蕪の白味噌仕立て・・比較的関西味な私ですが、白味噌って甘いので普段はあまり得意ではないのです。でも、こちらのは甘さ控えめだし味わい深く、ほっこりできます。蕪は別に炊いてあるので少し味が薄いようにも感じましたが、次のお皿の前に舌が塩でやられないように気遣われているのかな。

お刺身は青森のヒラメと熊本のあおりいか。ねっとりしたあおりいかは美しく鹿の子に切られているけれど、一口で戴くにはポーションが大きかった。(汗) お刺身だけは凡庸という感じかなぁ。

メニューにはなかった雪の茅舎のひやおろしがピッタリ合いましたね。

更にポーション大目の飯蒸 柚子の香りがたつもち米の上には たっぷりのいくらがのっていて、大満足。 ここらで大七生元純米に変えて、杯もまた変えて・・

焼き物は鰆。とろみのないタレを数回かけながら焼く幽餡焼き。 ふにょっとした身が口の中で崩れる鰆の皮が美味しかったなぁ。

炊き合わせは 磐田の海老芋 鱈の白子(雲子)、壬生奈、揚げ、椎茸
ぷるぷるの白子を中心にそれぞれの材料が見事なコンビネーションプレイです。

これだけでも満足なんだけど、これからこの季節の華が登場します。美しい香箱蟹です。香住産。
不肖ワタクシ香箱蟹を買って自分で蒸したことあるんですけど、こういう風にきれいに並べるのがとっても難しいことがわかっているだけに、この美しさに見入るばかり。もちろん、こちらばかりでなく、きれいに並べられるところは他にもあるので、料理人の方にとっては基本中の基本なのかもしれませんがね。

そしてこの日の〆ごはんは 自家製からすみのお茶漬け。もう満足で、幸せで、絶対次も来たい・・予約困難かもしれなくても。。と心に決めておりまして・・・
漸く春になり、筍を食しにやってまいりましたよ。
やはり、ここのやさしいお味好きだなぁ・・・

暫くこちらにも通える限り来たいなぁ・・・

詳しいレビューはまた夏にでも書けるといいなぁ。。(筍は写真だけにして手抜きシマス)

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • ぼけててすみません

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4位

フロリレージュ (外苑前、表参道、乃木坂 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥10,000~¥14,999

2014/10訪問 2015/03/27

【再レビュー】 フォロリレージュはフォアグラが楽しく美味しい♪


メトロミニッツにも出ていたので公開情報ですが、来年は移転されるそうですね。今のこじんまりとした雰囲気がどう変わるのか、リスクもあるだろうし、大きな飛躍にもなるだろう選択だろうかと思います。どんな雰囲気になったとしてもお料理に良い意味での進化はあるかと思いますが、基本的なおいしさに変わりはないと信じて来年もお伺いしたいと思っております。

以下は2013年11月にアップしたレビューです。

最近はランチに定期的にお伺いしています。
シグニチャーなアミューズや、基本のフォアグラとメレンゲのにコントラストなどはしっかり守りながら、常に季節の素材や、日々の研鑽の成果(料理人仲間との交流などのようですが)を反映して(?)新しいメニューを常に提供してくれているところが、とても好ましいと思うのです。
初めて伺う人にも、基本のフロリレージュがわかるし、旧人でもそこに立ち戻れる余地を残しつつ、でも新しいチャレンジにも触れられる・・・
メニューは日々(なのか、季節なのか、そのインターバルはわかりませんが)変わるけれど、常にカルト以外のメニューが用意されていますね。前菜もメインも。
そして、そのバリエーションの中に数多く登場するのがフォアグラ。他のメニューの説明を聞くと、ついつい、そっちにいってしまいがちなんですが、頼んだ人のお皿から一口いただくと、必ず「しまったー」と思うのです。いえ、自分が頼んだお皿だってとっても美味しいのに。
そしてプレゼンテーションの美しさはピカイチです。
(時々なんちゃって、フロリレージュ風にしてみようと思うけど、やっぱり素人には難しい。ご本も出版されたようですから、参考にしてみようかと思うけど、まったく別物になるだろうしなー。でも、それがお店に通いたくなる理由でもありますね)

皆から愛されていたサービスの方はお辞めになってしまいましたけど、また新しいスタッフがにこやかに頑張っているのが嬉しい最近のフロリレージュです。

使った金額が昼のメニュー4200円+サービス料10%より高いのはワインのデギュスタションにしていただいているからですので、あまり昼から聞こし召さない方はもう少しリーズナブルにいただけますのでご安心ください。

以下2011年11月(最終訪問2012年6月)の追加
新しさの中にしっかりした深みを感じる評判の店はやっぱり美味しかった♪

2011年11月28日 マイベストレストラン2011に間に合わせるべく夜の評点のみ更新。(写真とレビューは別途追加します。スミマセン!汗)

以下2011年1月のレビュー (昼 ☆総合 4.5→4.6 味☆4.5→4.7 サービス4.5→4.7 CP 4.0→4.5 酒3.5→4.0に2013年11月変更、本当は夜も自ずと
変更する必要がありますが、2012年6月以来夜は伺っていないのでゴメンナサイ)

色々な人からその素晴らしさを耳にする『フロリレージュ』に漸く初訪問。

スキーショップJIROの角を一本入って、右側に不規則な広い階段状の坂道がでてきたら、あと少しです。
登りきった右側の白い建物。毎日磨くというピカピカの銀色の帯に店の名前、その下に寄せ植えの花があるのが目印ですね。
白いドアを引くと中はモダンなダークな色合い。残念ながら広いウェーティングスペースはありません。
シェフがいらしたというカンテサンスのウェーティングスペースほどもね、ないの。
右側に白いクロスとテーブルセッティングの並ぶテーブルが壁際に寄せられた感じはカンテサンスにちょぴっと似ていますけどね。

でも、こちらはカルトブランシュではなく、大きなメニューを渡されます。
前菜 メイン デザート で4800円がランチのコース
ワインは相当数あるので、めげて、グラスでお願いしました。
グラス用にと食事に合わせられる可能性のあるワインを白赤3本ずつ提案された中から選ぶほうがラクですものね。
一杯1200円~1400円台です。

まずは、グリーンオリーブでできたケークサレのようなアミューズが、ガラスの器に載せられてやってきます。
香りと味はグリーンオリーブそのものだけど、卵もたっぷり使ってあるようで、粘りのある不思議な食感です。

前菜の「フォアグラとメレンゲ・・・」はシェフのスペシャリテなのだそう。そういえば赤い本にもそんなこと書いてありましたね。
サクサクしたメレンゲでできたほんのり甘い焼き菓子風にへーゼルナッツを成型して、周りにあしらった茶色いガラスの中央は
ガラスの中に閉じ込められた模様以外何も見えないので、ちょっとドキドキします。
そう、ローストしたフォアグラは別にサーブされるから。
フォアグラを色々戴いてきているけれど、こんな戴き方は初めてで、ちょっと面白いですね。
もちろん、火の通し方は絶妙で脂っぽくなく、香ばしさも口に入ることが計算されている感じ。

そして本日のメイン 魚 肉 内臓の中から選んだのは 鴨。だって、好きだから。そして、初訪問の
この店ではどんな鴨を出してくれるのか、知りたかったし。

これも赤い本に書いてあったし、人から聞いていたことだけど、同じ食材を違う調理で二皿作って出してくれるというのも
『ル・マンジュトゥ』で鹿の皿では戴いたことがあるけれど、数多いとはいえないフレンチ経験では
他で出会ったことのないプレゼンテーション。
まずは骨付き鴨をジューシーにローストした一皿目。お皿が平らでないため、添えられた豆を含む野菜を蹴飛ばさずに
切り分けるには若干苦労があったけど(筋があって切り分けにくかったのです)、確かにこれも絶妙な火入れでジューシー
且つ滋味深い。添えられた小さめのソラマメを始めとしたグリーンピーの兄弟たちが鴨から出たジュースのお風呂に
入るとこれまた、お味となる。皿の脇には塩も添えられていたけれど、残念ながら、塩なしでも十分塩気があります。
そして二皿目は今度は腿肉のコンフィ。これはまた表面がかりっかり、であまりの美味しさにバクついてしまうほど。

デセールは3種類から。温州ミカンのデクリネゾンは ババロア風だったり、一度液体窒素とかで急速冷凍して
破片のようにしたものとか缶詰にでもはいってそうな砂糖でくるんだような房みかんとか・・・まぁ色々入っていますね。
温州みかんは少し酸味があるんでしょうか。そのせいかもしれないけれどもう少し味がまとまっていたらなぁ、と思いました。


エスプーマをずいぶん使っておられるのは、最近の流行そのものですが、味の深みはフレンチの基本形をおさえている感じ、
いってみれば和食の出汁がしっかりしている・・というような感じを受けますね。
こちらに通いつめるような方のようにまだ詳しくは語れないけれど、今度夜挑戦してみよっかな・・・
いや、こちらもなかなか予約は大変そうなんですけどね。

  • (説明なし)
  • 最初は中央に何もない!
  • はい、ひと切れめを丁寧において

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5位

ラール・エ・ラ・マニエール (銀座、銀座一丁目、有楽町 / フレンチ、イノベーティブ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2011/03訪問 2011/04/22

照明は暗くても心が明るくなる美味しいフレンチ 太っ腹のお店に感謝感謝♪

その日の銀座は・・・灯りが消えているのは勿論、
まだ7時過ぎだというのに、店まで行く道すがら、本当に人がいなかったんです。
それも、その筈 震災後まだ一週間もたつやたたぬの「経済支援活動」という
のも憚れるのか?という時期、ツイッター情報で「復興支援のスペシャルサービスとして、グラスシャンパン・グラスワイン無料」を見つけた御仁から一万円で行けるからどうか?とのお誘いが。

先行レビューの方同様、即返。。銀座の同伴系フレンチとの話も聞くものの、段々内容がよくなってきている・・などと小耳に挟んでいたものですから行きたかった店だけど、未訪でしたしね。

復興支援どころか、このままだとお店自体が大変なことになってしまう・・・
という危機感が飲食業界の人たちを襲っていたのではないかと思います、その頃は、特に。

そういうわけで、写真では見たことのある階段下の美しいつる柄の看板を目指して階段を降りたときは果たして、他にお客さんはどうなのか・・・との心配が・・・

でも、それは杞憂に過ぎなかったです。

まっ、このときは激安なわけで・・・足の心配のない人で、もともとフレンチ好き、酒飲みなら来ちゃいますよね。ちょっとうちにも欲しいな・・というようなソファがウェーティングスペースというには狭い入り口にどんと置いてあって、そこでコートを預けて席に案内されるときにお行儀悪くきょろきょろしてみたところ、 店内は煩くない程度の人の入り、個室にもお客様がいらっしゃいました。

ガラスのデコレーションプレートの上にバラが置いてあるあたり、ギンザの同伴系フレンチなんでしょうか?さて、全員が揃う前に、シャンパーニュでかんぱーい。

アミューズは子ウサギのフリット 香草がまぶしてありますね、その脇のグラスはニンジンの泡、ビネグレットと二層になっているとのことでした。

美味しいパン(新丸ビルのポワンエリーニュさんのパンだそうで・・・初めて戴きましたけど、美味しいパンですね)がサイドのガラスのお皿にいくつか置かれていたので、ハイスピードでもぐもぐしちゃいました。

お次の皿は目にも鮮やかなトマト色。塩トマトを使っているそうですが、浮いているのは松の実と梅肉で和えたやりいか・うど。和の素材ですが、ヌーベルフレンチのお皿としても充分いけます。

更に、ランド産鴨のフォアグラと愛知のハニーキャベツのテリーヌ キャベツのコンソメとひまわり 青トマトのジャム・・・最近このスタイル アロマフレスカとかでも戴いたような。。。流行なんですかね。
くるみパンもおいしいな。

流行といえば、、黒い石のスレート状のお皿・・・これもアチコチでみますよねー。黒が料理を映えさせるということなんでしょうけど、これがアチコチで出てくるとなんか、最近ちょっと盛り下がっちゃうんですよね、私的には。

こちらは最初のデコレーションプレートもガラスにバラだったり、パンのお皿もガラス系、更に和食器のような緑っぽいガラス、変形の白い器だったりが出てきたので、ここまでは順調だったんですけど、あぁぁ、やっぱり出てきちゃいました黒いスレート。

その上にはしいたけのステーキ帆立とトリュフが入っているテリーヌ 添えるべきグリビッシュソースが真ん中におわします。グリビッシュソースは ゆで卵トピクルス、ケッパーを乳化させて作ったソースですね。パセリとかも入っているのかな。帆立を使ったちょっと蒲鉾っぽいテリーヌにアクセントとしてはよくあいます。暖かい大きなシイタケのぬめっとした食感もいい感じ。

更にグリーンオリーブを混ぜ込んだパンとも、これがフリーと思うと嬉しくなっちゃうムルソーとも合うわけですね。途中で更に違う銀色に光るワインにもあうわけで・・・ぐふふ。いや、なんだかハイペースで飲んじゃって大丈夫だろうか私? そしてこんなに気前良くしちゃって大丈夫だろうか、お店?
(もう、このあたりから酔っ払ってますんで、ノートの文字もよれよれで・・・正しくお伝えできるでしょうか・・)

次のお皿は皮目から火を通したという徳島産ヒラスズキ(濱に住み着く鱸ですね)のポアレ、蕪と浅利のエキスをベースにしたスープとほうれん草、ジャガイモチップス、トリュフなどが仕込まれているそうです。鱸が淡白だからなんでしょうが、いずれにしても美味しいと感じていたようですよ。

で、次の印象はやっぱりパン。(ごめんなさい)

桂離宮を模したという形のサクサククロワッサン。かなりバターが入っているので、バターたっぷりクロワッサン好きの私には大ヒット。
(オイオイ、店ノ食事ニ直接関係ナイデショ・・・デモコレヲ選ンデイルというコトが好印象ナンデスヨ!)

お肉はオーストラリア産羊のヒレ肉 (ソースの名前はメモが読めず。。) 臭いが全くなく良く調理されていたと思うのはオサケのせいではありません、すごくジューシーで周りのつぼみ菜とかの少し癖のあるお野菜とのバランスが美味しく感じられた理由ではないかと。

そしてデセールは 黒みりんを使ったり抹茶のババ(ロア)仕立てだったり、和の要素がかなり入っている大胆形 黒オリーブのサブレやバニラ風味の塩キャラメルのプチフールも美味しく、かなり満足度の高いディナーでありました。

こんなにサービスされちゃうともう一度絶対行かねば。。。と思うのが人情というものです。
お店の太っ腹に応える日を作りたいと思います。

【注】 使った金額は上記通り 特別期間のための金額です。通常のお値段はHPをご確認くださいませ。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

ガストロノミー ジョエル・ロブション (恵比寿、目黒 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2011/02訪問 2011/11/19

夜のお城はくだけてますよねぇ。

【注:レビューに直製関係ないので、読み飛ばしていただいて結構です。】
ちょいとアップするのが遅くなってしまいましたがね、夏の暑い日に夜のお城に行った時のレビューです。一応、レストランレビュー900軒目(お取り寄せを入れたレビューは902件め)ってことで、溜め込んでました。えへへ。

【ここから先がレビューです。】
ちょっと良い事があった人を饗応する為、ロブションのスペシャリテが味わえるコースを予約して、いざよ夜のお城へ。
おのぼりさんのように慶事の人の記念写真なんぞを正面で撮影し、脇の入り口に歩みを進めます。
もちろん・・・中から待ち構えておられるわけですよね、スタッフの方々が。

待ち合わせはしていないので、そのまま二階へ。でも本当は現地待ち合わせで、ウェティングしたかったかも。
・・・・それはともかく、東京にはジョエル・ロブションさんの名前を冠した店が溢れているけれど、ヌーヴェルキュジーヌの旗手として活躍されたご本人はとうの昔に引退されているわけで、彼の本当の料理を味わうことはできないわけですよね。

しかしながら、彼のスペシャリテであった料理を再現した・・という”Menu Specialite”が提供されているのがこちらの有名なメインダイニングなのですね。この2階のシャンパンゴールドとスワロフスキーの壁に囲まれ、バカラのシャンデリアであまりにも有名なメインダイニングですが、その煌びやかさが嫌味にならないだけのスペーシャスな空間です。

さて、ソースの味わいで食べさせるクラシカルなフレンチとは方向性を異にしたヌーヴェルキュジーヌという言葉がフランスで登場したのは1960年代後半のことなんですね。爾来じわじわと世界中に広がり、日本に上陸したと言われていますね。和食に啓発されたと言われる、軽やかで、絵画的なプレゼンテーションを進化させたのが、ボギューズ氏やロブション氏を始めとする方々であるとすれば、彼らの料理がわが国で親しみをもって受け入れられる素地が充分あったのだとは思います。でも、それだけがこのレストランの高評価に繋がる要素ではないと思うのです。
ご本人は厨房には立ってなくとも、常に「ジョエル・ロブション」という人の美味しく、美しい料理というブランドが保たれていること、シェフはどなたがされているのか?という疑問を持つまでもなく、誰が作ろうと「ロブションの味」であると舌と脳に刻み込むだけの凄みがあるということ、これこそがグランメゾン「ロブション」の真骨頂なのではないでしょうか。
先行レビューにもあったように、甘味・酸・苦味といった全ての味覚を刺激するのは勿論のこと、和食のように目でも愉しみ、この空間に居るという体感も含め、全身を刺激する興奮のカタルシスのようなものが、更に「美味しい」との印象を作るのではないかなぁ。。。、それがロブションというブランドのかける魔法じゃないかしら・・・というのが率直な感想です。個別の印象については、いくつかピックアップしていきましょう。

さて、暑かったこの日は写真撮影の許可も含めて極めてフレンドリーなサービススタッフが推奨のピンクの泡からスタート。アミューズの後にスペシャリテ第一番はLe Caviar Par Joel Robchonと書かれたプレートの上に載ったカクテルグラスに注がれた「キャビア 甲殻類のジュレに なめらかなカリフラワーのクレーム」 キャビアの粒粒を外からも表現してあるのか、卵黄を混ぜ込んだカリフラワーのクリームの縁取りを緑の粒粒で美しく彩っています。スプーンを入れれば、たっぷりのキャビア、オマール海老のジュレ・・・私の好物ばかりで、最初っから、興奮を呼び起こすことが計算されていますよね。この皿はやはりキリリとしたモンラッシュと合うでしょう、ということで合わせてもらいましたが、決して塩っからいことはないのですが、やっぱりワインを飲むことが前提になっていますね。とはいえ、誰にとっても最も強い印象を残す料理ではないでしょうか。

お次はトマトのミルフィーユ。ケーキ、或いは菱餅のような形状の全体カラーは勿論トマトのオレンジ。先ほどのカリフラワーのクレームの縁取りと同様、オレンジのソースの上にも美しく緑の粒粒の縁取りが美しく、いつまでも眺めていたいような「作品」。最初に白に赤(オレンジ)を対比させて目を楽しませようという心も感じます。勿論、崩していけば毛蟹、リンゴやアボカドなどの素材がサクッとしたミルフィーユの中に仕込まれていて、程よい酸味と甘みが口の中に広がるという仕掛けです。カリカリロースト状態のパンと一緒に戴くのがよろしという事で、ブルスケッタ風にして戴くのもなかなか乙であります。

パンといえば、大地の豊穣たっぷりといったレイアウトのワゴンで薦められるで、ついつい色々つまみたくなりますね。ブティックでも売っているものから、こちらだけでしかいただけないものまで見ているだけでも楽しいです。

ラングスティーヌ ラビオリにし ちりめんキャベツとフレッシュトリュフを添えて に続き
スズキ 五香粉の香りと共にポワレにし、ベルジュ風味の赤ワインソース が供されます。
大好きな海老メニューにトリュフの組み合わせは、まぁ良いけれど、普段から五香粉を使い過ぎた料理は好きではないため、そうと聞いたとき大丈夫か・と思ったんですよね。でも、皮目も香ばしくカリッとした鱸とその下に引かれた野菜とベルジュソースとの組み合わせは食感と香りの良さでその懸念は完全ではないけれど払拭されて一安心。それより、皿の中で三日月状に形成されたベルジュソースと皿の端に恐らくは「日輪」をイメージしたのではないかと思われ、「日月」を想起させる「絵」となっていることがわかります。フレンチではなく和食なのではないか・・とまで思わせる粋なお皿でしたねぇ。

お肉(仔羊)に続いてデセールに入っていくわけですが、ハーブティーをお願いしたら、パンやチーズと同じくらいのワゴンに生ハーブがどどーんとのってきました。ハーブティーを誇る店でもなかなかベルベーヌの生を用意されているところはありませんよね。この店の矜持を感じた瞬間でした。

その間のサービスの方とのやりとりは、どちらかというとくだけた感じもある楽しい会話、かしこまった感じがないのが良いか、お嫌いかは好みとは思いますがね。

行きはうやうやしく?階段を昇らせるのに、帰りはエレベーターに乗せられて、階段を駆け下りたマネージャーがお土産のブリオッシュを持ってお出迎えするとの趣向は、なんかとってつけたような感じを抱きますが、まぁ、こういった大仰さもお城には重要な要素にはちがいありませんね。また慶事の時にでも行きましょう。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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7位

ア・ニュ ルトゥルヴェ・ヴー (広尾、恵比寿 / フレンチ)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2011/06訪問 2011/06/16

やっと伺うことができました。やっぱり美味しいわ。ぱちぱちぱち♪

こちらのお店ができてすぐの頃 好評判を聞いて、伺う予定をたてたにも係らず、ちょっとした出来事のおかげで、いくことができなかった私。
爾来、予約したい日には満席だったり、色々な障害が重なって、もう二度といけないのではないか・・・(←オオゲサ)と迄思ってしまっていた時期もありました。
漸く、震災後に2ヶ月先のランチの予約を取ることができ・・・嬉しくてぴょんぴょんしながら初訪問でございます。

ランチは、同じ3500円で、シャンパン付きのコース(お魚かお肉を選びます)、或いは魚と肉を両方戴くことのできるコース(お酒代は別ですね。)のふたつがありましたが、同行の人の好みも勘案し、シャンパン付きのMenu de champagne ムニュー ドゥ シャンパーニュ (シャンパンだけではなく、白ワイン、赤ワイン、ソフトドリンクいずれかを選ぶことができますね。)に。ア・ニュ初心者の選ぶコースとしては丁度良いかしら?まっ、昼シャンしたかったから・・・ということもありますけどね。(笑)

前菜、お魚或いはお肉料理のひと皿、デザート を選ぶコースにいたしました。

本日の前菜は 無農薬野菜を作られているという長野大島農園のお野菜にうにと生ハムのジュレを散りばめたもの。

生ハムのジュレがなくても、下味がつけられたたまねぎなど、お野菜がとっても美味しいですねぇ。そしてこのジュレを混ぜ合わせると更に美味しい。雲丹も大好きなので、雲丹で嬉しくなってしまうのですが、今日ばかりは、雲丹は脇役だわ・・・と思えるだけの主役ぶりです、野菜達。色々なお店で、お野菜の旨味を戴くメニューをいただいてきたように思うのでが、その中でも図抜けて美味しい印象を持ちました。周囲で美味しいとの評判はやはり正しかった・・・との気持ちが心の中に広がりました。
そして、同行者はお魚、私は「マダムビュルゴーのシャラン鴨もも肉のソテー 白と赤のソース」に。
ビュルゴー家の鴨肉がお昼に戴ける・・・テンションあがりますよね。でも、メニューを決めたときの喜びはまだ序の口であったことを思い知らされます。

から揚げのように表面をカリカリにグリルされた鴨がどどーんとお皿の上に載っている姿を見たとき、お世辞にも、美しい皿・・・とは思えず、わー、かなりワイルド!、なんだか、排骨麺にのっているチキんのような風情だわ・・・と思ったことも事実です。でも、一口サイズに切り分け、口に運んでみたら・・・それはもう、感動的。だって、表面のカリカリとした香ばしさと、ピンクに染まる鴨の身の部分の柔らかくジューシーで上品な脂の滋味のある味が一体化して口の中に広がるわけですから。

スライスビーツとワインソースと一緒に戴くとまた、口の中がさっぱりするように計算されていて、かなりの大きさだったのに、ペロリと戴いてしまいましたよ。やっぱり美味しいと、ちょっと量が多くても入ってしまうんですね。

いやー。相当満足感が高いです。

同行者のお魚も、かなり美味しかったようで、自他共に少食を認められる同行者もぺろり、です。

デゼールにも満足して、本日は終了。
確かにランチはお値段も抑え目で、シャンパーニュまでいただけてしまうこのコースは超お得感があるわけで、これでは予約至難な理由もわかります。

お店の方のお話によれば、2ヶ月先の予約なので、ひょっとすると急にお電話してお伺いすることができるとのこと。次回はそれに期待しますかね。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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8位

OGINO organic Restaurant (池尻大橋、三軒茶屋 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2011/11訪問 2011/11/29

肉料理で真骨頂発揮!

【注:2011年11月 最終訪問日のみアップデートしました】

以下2010年5月(訪問3月のレビュー)
こちらをよく知る方のアレンジで、やってきました。
メニューもお任せ、通常のコースやメニューとは違うラインナップです。
今日はパテではない肉三昧だということで、わくわく。

まずはリードボーのソテー ポルト酒のソース。 サラダ仕立てのリードボーは
まるで白子の揚げたもののような印象。
でも噛むともっとしっかりしたテクスチャーで、これがリードボーであったことを思い出させてくれます。この一品はソースは強くないですが、さわやかな酸味が脂っぽさを抑えるような品のいいお味です。
これ、相当美味しいですよー。

小さめのグリーンサラダ(こちらはちょっと私にはビネガー強すぎるように感じました)を挟んで
取り分ける前にと運んでこられた豚の膀胱。
今はコストが低減できる真空調理法が確立されたので膀胱を使う必要はないのだそうですが、
豚の膀胱の皮を使い、鶏肉やほろほろ鳥、野菜などを、膀胱の皮に入れて湯煎したりして使う
典的な調理法です。
風船のように膨らんだ膀胱は半透明なので中にコンソメスープが入っているのがわかりましたが、
それがどんなお料理としてでてくるのか、膀胱のエキスも入ってるとかで、
ちょっとドキドキしていたわけです。

しかし、これが皿となって運ばれてくると、まーーたっく想像していたのとは違う料理が
現れました。
トリュフを鶏に詰めたり、刻んで白ポルト酒で作られたとっても美味しいソースに仕込んで
ありましたが、トリュフ自体が料理全体の支配しない程度に利いており、鶏もなんとも言えず
やわらかでジューシー、普通こんなに鶏を美味しくいただくことはできないなぁ、という逸品でした。

口直しのゆずのグラニテを挟み、最後はシャラン鴨の照り焼き、ソースには八角を使っています。
添えられた有機にんじんの上にはささみがちょこんと。
一口目はかなりアニスの香りがつよく、なんだか中華風の鴨を食べているような印象がありました
が、そのうちに口が慣れてきたらしく美味しくいただけました。
でも、ちょっとアニスが強かったかな。
鴨の火入れが素晴らしい、とは同行の方のご感想ですが、確かに美しい色ですが、切れ味よく、
身もジューシーで、皮を押すと滴る脂とのバランスもたまらなく良かったですね。

ささみはまた全然違う食感、ほんのちょっとなのにずっしりした感じだったのが、
面白く感じられました。

最後にデセール。みかんのクレープシュゼットは美味しかったですよー。

こんな食べ方もいいね、ということで、また同じようなメニューに挑戦することで、
みんな一致。次回が楽しみです。

  • ピクルス
  • (説明なし)
  • リエット これ、とまりません

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9位

鳥重 (渋谷、神泉、明治神宮前 / 焼き鳥)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 -

2011/08訪問 2011/08/25

予習は充分しても、周りをよく観察しましょうね。だって私は笑っているときが一番怖いのよ!だそうで。 ミニシリーズ一人で切り盛りしているお店その④

恋文横丁は昔から知っているのにのんべい横丁って足を踏み入れたこともなかった私です。でも縁あって、伝説の店とも言われるコチラ『鳥重』さんに伺うことになりました。先ずは食べログの常連レビューアーさんの書かれているルールや写真にアップされているルールブックを予習しましたよ。

でも、実際行ってみると、やっぱり緊張しますね。

今回ありがたかったのは、同じ時間帯にご一緒したほかの常連さん組。何年も通っておられる方たちはやはり阿吽の呼吸というものを持っておられる。ママ(と・・常連さんが呼ばれるようにお呼びさせていただきます)も、やはり長年の親しさに応じてお客さんの顔を見る時間と話しかける時間というものがある。。。という事がわかります。そんな常連さんたちも新米の私たちにやさしく色々教えてくださるし、会話も楽しくさせていただきました。

店の前にあまり行列すると、のんべい横丁のほかのお店の人に迷惑がかかること(そりゃそうだ)
名前が呼ばれるまでは、出てくるお客さんがいても店には入らないでおくこと(ママ・・・の段取りがありますからね。)

お店のルールブック(これも常連さんが作られたわけですよね)といい、常連さんたちの店とママに対する愛情がヒシヒシ伝わってくるところもなんかいいですよね。

そりゃそうですよね、だって、ママは背中は少し曲がり気味のように感じるけれど色白で美人だし、なんといってもあの狭い空間の中で実に手際よく作業をされている。
3回制のお客さんのお皿を洗いつつ、お話しつつ、左手で串を焼き、右手で大根おろしを電動のクッカーで作り・・・長年この場でやってこられてきただけあって、無駄がない。
それを早く出せとか、順番無視して酒だとかいっちゃいけないのは、あの手さばきと動きと常連さんの楽しそうな笑顔を見ていればわかるじゃないですか。
それがイヤなら、ママが(実は心の中で念じているように)帰ればいいtっていうか、来るべきじゃないんでしょう。

味は勿論、このペースや店の雰囲気を全て味わうことが、この店を愛する人のルールなんだなぁ・・・という事が伺ってみてよぉぉーーくわかりました。

そうそう、鶏。大きいですよね、ひと串が。
やわらかいモツなんか巨大。ハツもこんなに柔らかくってでも噛み応えがあるものは初めてだし。
鶏(正肉ですね)の塩加減も素晴らしい。
唯一ダンゴ(つくね)が好みではなかったけど、それも好みと言う感じで。。
刺身はレバーとささ身ですが、ごま油、しょうが、にんにくをテキトーに付けて戴くとホント絶品です。
新婚から倦怠期を迎えた夫婦に準えて、そこで必要なのがしょうがとかにんにくだというママのご説明もなるほどね。。。っていう感じのお話上手。

〆のスープの前に糠漬けが出てきたのですが、良い浸かり具合で素晴らしい。
スープはそれぞれの残した大根おろしの味が反映されるから、均一ではないのだろうけど、実にほっとする美味しいスープです。

これがビールなど飲んでオナカいっぱい食べても2枚の漱石さんで収まってしまうなんて信じられないです。素晴らしすぎる

常連さんは予め特別なメニューもお願いしたり、お土産を頼まれたりもされているようですが、それをするには10年早いなぁ。。

でも、10年どころか、もう、そんなに長くは続けられないそうなんですね。
そして常連さんで11名の席は埋まってしまっている。
折角覚えたルールを頭に刻み込んでもう一度くるチャンスを祈りたいものです。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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10位

くろぎ (湯島、上野広小路、上野御徒町 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥1,000~¥1,999

2015/03訪問 2015/03/10

【再々々レビュー】くろぎさんの持つ華やかさは群を抜いていますね。(移転まで点数見直しなし)

【2015年3月【再々々レビュー】くろぎさんの持つ華やかさは群を抜いていますね。(移転まで点数見直しなし) 】
移転が遅れている(工事が3月に始まり、6月には移転されるそうです)間に、もう一度 今度こそ最後の湯島での『くろぎ』さんにお伺いできたので、簡単ながらいわば総括レビューを♪

前回伺った時に、途中まで取材でいらっしゃらなかった黒木さんが、カウンターの中に入った瞬間から店の空気ががらりと変わって華やかになったのに、瞠目させられたのですが、今回も、相変わらず、黒木さんの人あしらいの良さが、(たとえ安定した味でなくとも)また、伺いたいな、という気持ちにさせることを改めて感じました。同行された方が、連れてきたい人がいるので、今度は自分でも予約がとりたい、味はよいけど地味なところよりも、絶対にここがいい!と言うのを聞いて、なるほど、そういう事か。。とも。
素材にしても、選ぶ楽しさを語られる黒木さんは、やはり料理が好きなんだろうと思うし、実際、他のお店で(雨や時化で)手に入れるのを苦労されている筈のモノをどこから取り寄せてるのかしら?と思うほど良い素材を手に入れられていて、その点は人気店の凄みだけではない、影でのご苦労があるのかな。。。なーんても感じるようになってきています。
お味ですが、不安定感や塩濃すぎとは以前よりは感じません。普通に考えれば美味しい和食。ただ、まぁ。特別これが!という秀逸感がないのがねぇ。
次回(6月以降)こそはおそらく移転先。席数が少なくなる(18席に)中、どう変化されるのか、されないのかが、楽しみです。

【以下2014年12月追記 お値段のアップに伴い、若干修正 2014年6月 最終訪問】
2015年には移転の可能性ありという事で予約をストップされていましたが、しばらくは湯島で営業を続けられるそうです。
考えてみたら昨年はレビューを更新していなかったので、お値段のアップに伴いCPを修正させていただきました。
予約が至難なのが、一番のネックですね。2014・12

【以下は2012年11月24日の再々レビューです。 「安定してきているかな。」(2012年12月最終訪問)使った金額15000~19999円 CP 4.0→3.8に修正させていただきました。】

さて、昨年は安定化が課題ということで点数の見直しを図ることになってしまったとはいえ、121時代から、私的には最も多くお伺いする機会のあった『くろぎ』さん。最近は予約がますます取れなくなってきて、且つ自分自身の忙しさもあり、今年お伺いできたのはたったの3回! 12月にもお伺いする予定なので四季を味わうという意味で年4回ペースは守れることにはなりますけど、テレビの影響もあるでしょうから、ますます敷居が高くなっていますねぇ。来年は何回行けるかしら・・・・と、いうことで、レビューのほうも年に一回更新ペースです。
くろぎさんの「ミエミエ」ともいえるほど(苦笑)のお客様への気の遣いようと、お話の上手さ、そしてルックス♪は、テレビ向きですよね、ほんと。でもご本人もおっしゃっていましたが、お店でお出しするものはテレビでお出しするものとは全く違います。
そう、お店で出される味のほうは昨年に比べると安定感が増しています。相変わらずの華やかさ―――は、ともすると、「雑味」につながる部分・・というか、その雑味感がくろぎさんの特徴でもあるかもしれないかも。例えばおんなじ香箱蟹の詰め方だったら絶対に『与志福』さんのその美しいプレゼンテーションにはかなわない。というような感じにね。その意味では今回の再修正加点が限界かなぁ。

夜の点数☆4⇒4.5 (料理・味 4⇒4.5| サービス 4.5⇒4.6| 雰囲気 4.0| CP 4.0| 酒・ドリンク 3.5)にそれぞれ変更しました。昼は不変です。


以下は昨年の7月にあげた再レビューです。
【再レビュー】 一期一会と安定化への課題 '11/07/06 ('11/06 訪問)
夜の点数☆4 (料理・味 4.0| サービス 4.5| 雰囲気 4.0| CP 4.0| 酒・ドリンク 3.5).
昼の点数:☆4(料理・味 3.5| サービス 3.5| 雰囲気 3.5| CP 4.5| 酒・ドリンクーー)

『121』時代に初めて伺って以来まだ日は浅いですが、最初に出会った時が大変好印象だった為、私にとってはこの一年間最もよく伺った和食の店となりました。名前が変わり、ミシュランの星もとり、HPもできて、見ればお値段も1万円お任せから時価お任せに変わって、レビューも絶賛系となんだ、こんな程度か系が混ざり合って、その数を伸ばしていますよね。

私自身もベストレストラン2010で3位として「食べログさんの編集上、二位に上がっている『くろぎ』さんは、最近のお気に入り。評価点は昼も入っているので4.5になっていませんが、夜の評価点をベースに選びました。他レビューアーさんの指摘にあるように若干塩気がキツイ時もあることなど、まだまだ色々進化して欲しいという気持ちもありますが、毎回感動させていただけるのがありがたいです」と書いて以来、悩ましいと感じる時とすばらしいと感じる時と混ざり合った半年強でした。

他レビューのように、「だれている」と感じて、次の予約を取るべきか悩んだ昨年の晩秋、そのダレを一気に変えるほどの煌きと味を取り戻した新年、でもそれが再びの荒波の向こう側に行き、そしてこちらに戻っていく・・との繰り返しを経ているように思います。アタリ ハズレ。。。という言葉は失礼でしょうが、ムラがあるように感じているのです。大体隔月でメインの素材が変わっていくようなメニューですが、連続して伺うと、どうしても同じような内容のお食事を戴くことになるから驚きがない・・せいではなく、純粋にムラを感じるのです。

見ているとお客様との会話をされていても、偏らないように目配りしたり、料理に集中しきれない時もあるのではないかしら、とか、やはり、この一年間は黒木さんご自身にとっても変化の年だったこととか、毎日同じことを繰り返すことの大変さというのもあったのかしらん。。。と勝手に思いながら、多少気安く向かい合うことのできるカウンターなり、テーブルで味わってきました。時々レビューで書かれてしまうように、台所事情を交えながらサービスさせていただきますというような会話は確かに少々お品が良いものではないとも思います。でも、逆にそれがおもてなししたい彼の気持ちのあらわれ・・というのか、フレンドリーな雰囲気が初めての人をも緊張させずに楽しく「美味しかった」記憶を留めさせる理由なのでしょう。フレンドリーといえば、一緒に調理場におられる方(岡部さん)にしても、弟弟子さんたちに対する接し方が優しいのも好印象です。怒鳴っているのを見聞きするとこちらも気分悪くなってしまいますものね。

前回は、その周期でいうと(もてなしも、味も)波のトップに近づいている印象の良い夜でした。でも今回は、その好印象をかなり落とす塩加減。うーーん、大事な席だっただけに、がっくしでした。久々に残念賞を差し上げたくなるほど。

一度塩が入りすぎたものは、どんなに変えようとしても、全体に濃くなるだけですよねー。
評価の低かったレビューが、こういった料理に出会ってしまった場合なのであれば、本当にその方たちが気の毒に思うくらいです。『121』の時よりはお値段も高くなっているのですから、その点をもう少し安定させてくれればいいのになー、と心より思います。
(安定するまで、総合点と料理・味の評価を修正させていただきます。)

【以下は2010年9月の『湯島121』時代の最後にアップしたレビューです。 総合/料理・味を4.5⇒4に変更しました。
 9月末で『湯島121』の名前がなくなってしまう~お気に入りの和食店はこれから変身♪
 夜:総合4.5 料理・味 4.5 サービス 4.5 雰囲気4 CP 4 酒・ドリンク3.5
 昼:総合4 料理・味3.5 サービス3.5 雰囲気3.5 CP4.5 酒・ドリンク - 】


【プロローグ レビューに直接関係ないので読み飛ばしていただいて結構です。】
はい、先行レビューアーさんの情報通り10月から、満を持して(?)
その名を店主のお名前「黒木(くろぎ)」に変えられるということですが、
同じ月のメニューでも毎日少しずつ変化をつけさせて提供してこられた
『湯島121』さんがどう変化したかは「黒木」に代わってからのレビューを上げることにして、
先ずは重い腰を上げて『湯島121』の名前のうちに一度レビューをば!

【ここからレビューです。】
ふるふるさんの鯛茶漬けのランチのレビューにブックマークをしてからなかなか行く
きっかけがみつけられなかった私。もとより、私自身の和食の名店の経験度が低い
ので、美味しさの断定はできないにしても、ある方が開かれる会をきっかけに
湯島121デビューを果たした日から私の数少ない
和食レパートリーの中では大きな存在になっています。

皆さんも書かれているように、ご主人の黒木さんは『京味』ご出身。
(まっつ、未踏なので、そのお味との比較はできませんから、書いてみただけ。。
に終わってしまいますが。汗)
湯島の地に移られる前からお客様に一対一で接するとの精神で121(one to one)と名づけられ
ていたと聞いたように思います。

湯島という土地、昔は御茶屋さんなどがあった場所で、その御茶屋さんの日本家屋が
店そのものになっています。
ガラスの引き戸を開けると、玄関口の壁にくりぬかれた窓の向こうで調理をされる
イケメンのお二人の料理人の姿がよく見えるので、ちょっとドキドキしちゃいますよね。
先ずはそこでご挨拶。
御香の香りも玄関口から香ってきます。

更に引き戸を開けると右手は白木のカウンター、左手はテーブル席、奥や2階席もあるのですが、
まだ、そちらに通されたことはありません。

夜のお食事はお任せのコース。2ヶ月毎に季節の素材に合わせて変えるそうですが、
もちろん日々少しずつ変えているそうですし、素材にこだわったコースをお願いすることができます。
先付から始まってお造り、お椀、焼き物、凌ぎ、煮物、強肴(和牛のタンシチューが有名ですが、
9月にはこれに加えしゃぶしゃぶとすき焼きが加わっていました。少し変えたいそうです。)、
そしてお食事と何を戴いても、美味しい。
7-8月は鱧・鮎・早松茸と季節の旬と先取り
9月は脂ののってきた秋鱧、松茸、子持ち鮎と華やかな素材はもちろんのこと、
甘味に至るまで、食材に対する愛情を込めて丁寧に作られている感じが素人の私にも
しっかり伝わってきます。お味は少し味が濃いとされているけれど、幹事さまのご手配のおかげか、
さして感じることもなく、むしろふんわりした出汁味は私にはとても好みです。

ランチは1000円の「あまりもの」の鯛茶漬けが先行レビューでもあまりにも有名ですね。
ごはんは勿論 鯛のお代わりができちゃうし、小鉢やデザートのアイスクリームまでついて
1000円なんて余りものだといわれても有り得ない値段です。

でも、やはり華は夜。

そんな夜ですら食材によって異なるとはいえ、お任せで10千円から12千円、と極めてリーズナブルなところが
人気の一端ですね。お酒を戴いても2万円以内で収まるから、次の予約を取って帰ろうという気になります。
黒木に変ったらお値段も変るのかしらん、とは思うけれど、少しあがっても価値が高いので通いたいと思います。
そして黒木になってから、もう一度レビューをあげたいですね。

注:お食事の解説は写真に添えてあります。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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