縄文弥生さんが投稿した祇園 呂色（京都/祇園四条）の口コミ詳細

関西に住むことになったら、行きたいと思っていたフレンチが芦屋にありました。
関西在住の昔からの友人から、オーソドックスでありながら、食材の組み合わせが斬新できっと好きになる店だと思うと勧められていた「KoshimoPlus」。
芦屋の店から装いを新たに、京都祇園にオープンしたことを知り、足を運びました。

写真と文章が連動した記事はこちら↓

https://ameblo.jp/odamari2424/entry-12668182740.html
   
店内がシックで「和」と「洋」のコントラストが落ち着きます。
まさに、大人のための空間、京都・祇園らしさが感じられます。

4月上旬に足を運んだので、華やかで春を感じる店内でした。

ディナーは20,000円（税別）１コースのみ。
私はワインペアリング、夫はソフトドリンクをお願いしました。

お酒ペアリングは5杯で5000円（税別）
追加１杯につき1,000円（税別）

ソムリエの方がいらっしゃり、食事やお客様の好みにあうワインを選んでくださいます。

料理のコースとともに合わせるワインは飲める方ならまさに感動する組み合わせ、提案だと感じました。

ソフトドリンクも、ノンアルコールスパークリング、お茶などがあります。
お茶は水出しのボトルです。飛行機のファーストクラスで提供されているお茶とお聞きしました。

ペアリングの内容は日によって、料理によっても変わります。
私たちが訪れた日はなんと！というお酒もあり驚きました。  

■ワインペアリング１
DomPerignon　2010 あら！まあ！
ペアリングのコースの始まりが、ドンペリとは。
 芳醇な味わいで、泡がきめ細やかなのがドンペリの良さ。
最初からとても気分が上がります。 

■ソフトドリンク１
ドメーヌ・ピエール・シャヴァン
ピエール・ゼロ　ブラン・ド・ブランシャルドネ種100%のノンアルコールの泡。
醸造されたワインからアルコールを分離して造られたものだそうです。
 
■料理１　温石   与謝野米懐石料理の言葉の由来とし禅僧が空腹をしのぐために懐に入れていた「温石（おんじゃく）」。
暖をとりつつ空腹をやわらげて体を温め空腹をやわらげる程度の食事のこと。
温かい料理からスタートし、内臓を温めます。
この日は与謝野米を使ったホタルイカのリゾット。
24ヶ月熟成したチーズ、ミモレットの味わいがホタルイカの旨味を引き出しています。
少し硬めに炊かれた米がとてもいい感じ。  

■ワインペアリング2　ALSACEGRANDCRU　RANGEN2003PINOGRIS
アルザスピノグリグランクリュ特級ランゲン2003 やや甘口の白ワイン。
甘さがありましたが、雑味がなく、深みがある味わい。 

■料理2 昇華  フォアグラ　
トリュフフォアグラのスープとお聞きした時に驚きました。
フォアグラはソテーやパテ、フランなどで食べるというイメージでしたが、スープで味わうことができてとても面白い。 
最初は、フォアグラのスープのみで楽しみます。
こってりしたスープをイメージしていましたが、最初の一口目は濃厚、後味がとてもスッキリしていました。 
トリュフが小さな角切りで入ってて、食感と香りがスライスしたものよりも感じられます。

黒い小さな粒は、野生品種の黒胡椒。
とても香りが良い黒胡椒で、味の変化が楽しめます。      

■ワインペアリング3　丹-ni-
３杯目はワインでなく、京丹後市の竹野酒造の日本酒。
私の大好きな山廃。甘味と酸味が交互にあり、後味がとても爽やか。
製品のラベルにはその酒に用いられた酒米の収穫時期や場所、生産農家の姓名が記載されています。   

■料理3  大地と海　　キャビア　たまご 卵は京都の平飼い。
キャビアは岐阜県で育てている、チョウザメから作る、自家製とお聞きしました。
日本各地でチョウザメの養殖事業が行われていることを新聞などで見聞きし、気になっていたので味わえたのが嬉しいです。
自家製キャビアは塩分2.8%で優しい塩味。一般的なキャビアは６％の塩分。
卵の殻の中には、卵黄とホワイトアスパラガスのピューレ。
残りのキャビアはピューレに混ぜて一緒に頂くのですが、まさに大地と海の卵の味がアスパラガスのピューレの旨味と調和しています。   

■自家製ライ麦パン
弾力がありもっちりしていて、風味が豊かなパン。
バターはエシレバター。
パンだけで食べるのはもちろん、料理のソースと一緒に味わうのも格別です。  

■ソフトドリンク2
京都宇治碾茶TheUji
ロイヤルブルーティージャパンのワイングラスで味わえるお茶。
宇治茶の碾茶は、石臼で抹茶を挽きあげる前の茶葉。
歴史ある、宇治茶の旨味を最大限に引き出した玉露のような香ばしさとまろやかな甘みが感じられる味。 

■ワインペアリング4 
MacerationOrangeGewurztraminerLesPucelles2018
ドメーヌ・ジュリアン・メイエーゲヴリュツトラミネール　キュヴェ　デ　ビュセル　セック18 
フランス・アルザスのオレンジワイン。白ワイン。
ハチミツの香りが感じられ、果実の甘味が感じられるワイン。  

■料理４　芽吹　季節の野菜　
レンコン好きな私に嬉しい１品。レンコンのバスケットに旬の野菜。
ソースは人参のピューレ。
千葉県のひとみ人参が使われていて、人参本来の旨味が詰まっています。
野菜はバーミキュラで無水調理された野菜は、うるい、紫人参、蕪、芽キャベツなどが入ってました。
タラの芽フリットが添えられています。
野菜の食感もとてもよく、レンコンバスケットと交互に味わうとさらに野菜の旨味が感じられます。  

■ワインペアリング5　
DEMESSEY2000
DemesseyAOCPulignyMontrachet1erCru
ドゥメセピュリニー・モンラッシェ1erレ・ルフェール20年以上経った、白ワイン。
奥行きのある深い味わいが感じられ、余韻がとても心地よいワイン。

 ■ソフトドリンク３　
玉露ほうじ茶KAHO香焙
福岡県八女市星野村の玉露一番茶から茎（かりがね）の部分だけを丁寧に選んで焙じた玉露ほうじ茶。
苦みや渋みがなく、とても香りがよく甘味が感じられます。
ふくよかな味わい。  

■料理5-1 威勢   伊勢海老　カリフラワー 
綺麗なソースがお皿に盛り付けられてます。
何が出てくるのかな？ 鮮度の良いぴちぴちした伊勢海老を使った一品が登場。    
伊勢海老は蒸し焼き。
プリッとした食感に伊勢海老の深みのある味わい。
下にとろけそうなピューレは、カリフラワーのピューレ。
 カラマンシーの果汁の酸味がカリフラワーのピューレと伊勢海老を見事に調和していたのが素晴らしい。
カラマンシー、単なる酸味だけでなく、異なる食材や食感のものを見事にまとめる役割があると感じた一品です。  

■料理５-2  余韻  海老ロワイヤル
伊勢海老の頭と味噌を蒸し焼きにしたものが出てきました。
洋風茶碗蒸しっぽい食感ですが、伊勢海老の旨味が後から口の中で心地よく広がります。   

■料理6   清々  すだち　グラニテ次の料理に入る前にすだちのグラニテ。
すだちの皮も使われていて、果汁も一緒に楽しめる「すだちが丸ごと楽しめる」グラニテ。
甘ったるくなくて、酸っぱすぎず、後味がとても爽やか。

■ワインペアリング6　BOLGHERISASSICAIA　2003ボルゲリ・サッシカイア　2003 
イタリア・トスカーナの赤ワイン。
カベルネ・ソーヴィニヨン特有の濃厚な赤。
熟成されたふくよかな味でありながら、バランスよくスパイシーさも感じられました。
18年の時を経たワインです 

■料理７　生命　但馬牛　大黒しめじ　にんにく

但馬牛のラムシンを炭火で焼きます。
牛すじと野菜で作られた肉のジュースを塗りながら焼いたものです。
この肉のジュースのようなものがまさに丁寧に作られていると感じました。
脂が少なく、赤身が前面に出ているのが特徴のラムシンの旨味が見事に引き出されていました。
表面が香ばしく、レアな部分も旨味がたっぷり。肉本来の旨味が感じられました。
グリルされている青森産のニンニクを肉の上に乗せて食べるのもとてもよく合います。
綺麗な大黒しめじ。    
大黒しめじの中を見ると、黄ニラ、エシャロット、春菊が入っていて、玉手箱っぽい。
目と噛み締めると野菜の旨味が口の中で広がるのが素晴らしい。
まさに、一皿が山の幸の完成形と感じました。 

■ワインペアリング７
Dom.LouisRemyChambolleMusigny1erCruDerrièreLaGrange
ドメーヌ・ルイ・レミシャンボール・ミュジニープルミエ・クリュデリエール・ラ・グランジュ
ピノノワールのワインは、キリッとした中にどこかフルーティーさも感じられ鶏肉とかに合いそうだなあと思っていたら、次の料理が鴨なので、ペアリングしていただきました。   

■料理８　七谷鴨　中華そば　九条ネギとても驚いたメニュー。
コースでなければ食べられない中華そば、まさに貴重です。
それも呂色で味わうことができるとは、驚きでした。
麺は、浅草開化楼に特注した麺。
セモリナ粉の細麺は弾力もあり、鴨スープととても相性が良いです。
七谷鴨からとったコンソメスープ。
旨味がすごすぎて。脳内幸せスイッチ入りまくりです。
一般的な中華そばとはまた違う、これぞまさに究極の中華そば。 
鴨はトッピングされてませんが、九条葱だけのシンプルな具だからこそ、鴨旨味がたっぷりのスープと麺だけで幸せな気持ちになるかもしれません。
量は少量ですが、とても満たされる中華そばでした。  

■ワインペアリング8ANGIOLINOMAULEpassitomontesorio
アンジョリーノ・マウレパッシートモンテ・ソーリオ イタリアの無濾過の甘口ワイン、パッシート。
自然の恵みが生んだ甘さ、癒される味でした。
次に出てくるデザートとのペアリングとしてとても相性が良かったです。 

■料理９　共鳴　　苺　フロマージュ・ブラン
スイーツとワインのペアリングの完成度がめちゃくちゃ高いです。
佐賀県のさがほのか、チーズ含有量が80％のフロマージュブランのアイスクリームのコラボ。  
さがほのか、フロマージュブランアイスクリーム、それぞれ食べても良いし、途中で一緒に食べても良いし。
ワインと合わせても良い感じです。  

■料理10-1 ハーブティー
ミント、レモンバーム、レモングラスが使われています。
とても香りが良いハーブティー。ハーブの瑞々しさが感じられました。 

■ワインペアリング9　
VieuxMarcdeRieslingGCKaefferkopf1989
ヴュー・マール・ド・リースリンググランクリュ・ケフェルコフ1989 
リースリングを収穫後プレスし発酵した後の搾りかすをゆっくりと時間をかけて蒸留したグラッパが出てきました。
アルコール度数が高めで、熟成した味わいの中に、どこかキユっとした気持ちになるグラッパ。

フィナンシェなど焼き菓子にも合いますね。

■料理10-2金塊フィナンシェ
焼きたてのフィナンシェはプレーンと柚子。
柚子のフィナンシェ、ゆずの香りがとてもよくてハマりました。
どちらも、濃厚だけど、嫌な甘さでなく好みでした。


料理、ワインペアリングも完成されている中に、遊び心もあり、どこかオーソドックスさも感じられました。
繊細さと大胆さのバランス、旨味、甘味、酸味のバランスがパーフェクト。
とある記念日で念願かなって足を運びましたが、とても幸せな時間でした。
私自身はワインを飲みましたが、夫は飲めないので、ソフトドリンクをチョイスしました。良質な水出しのお茶も料理ととても合うものでした。
夫も料理の数々にとても感動していました。お酒を飲む人も飲まない人も楽しめます。 ワイン好きな方なら、ペアリングされることをオススメします。
ペアリングのワインは日によって、料理によっても変わってきますが、時々希少なものが
含まれていることもるようです。
ワインは料理を楽しまれた方のみの提供ですが、ワイン好きな方なら、どのワインも
飲み疲れしなくて、とても心地よい余韻が楽しめます。
ワインや料理、食材についても知識を得ることができ、まさに有意義な時間でした。
最高の記念日になりました。
また改めて足を運びます。