レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2012/12訪問 2012/12/23
神戸にあるスペイン料理のお店、カセントへ行ってきました。
神戸がミシュランに取り上げられてから、ずっと三ツ星のお店として輝き続けているお店。予約はきっちり2ヶ月前。この日を待ちわびて、ようやく行くことができました。
なんやかんやで兵庫の県庁前駅へ。小学校の近くにお店があるので、目印になるかと思います。席は16席程度で、ものすごく小さなお店でした。パッと見はカフェのような、カジュアルな雰囲気です。予約の電話が鳴り続けてしまうと相当うるさく感じる(と思う)ので、予約の電話を受ける時間を制限しているのは止むを得ないのかなと思います。キッチンの様子を覗くと、お弟子さんは女性ばかり3名ほど。サービスは3名ですが、ソムリエ資格を持っている方が一人だけなので、アルコール関係は少し心許ない感じです。ただ、このソムリエの女性のマリアージュのセンスがサスガ三ツ星といったところで、素晴らしかったです。サンセールの爽やかさは多皿構成のタパスにぴったりだし、スペイン地ワインはブーダンをしっかり受け止める力強さ。シェリーは2種ともオジャにぴったり合っていました。
モダンスパニッシュということで、エルブジのような泡やゼラチンや液体窒素を使うのかと思っていましたが、そういう感じではないんですね。少量多皿のヌエバコシーナ。中華のヌーベルシノワみたいなものでしょうか。最初に出てきた牛タンを手づかみで食べるのですが、そのエロティックな感触にいきなりノックアウトされてしまいました。ボリュームはそれほど多くはないのですが、種類がかなり多いので、それぞれとのワインの相性を試すことが出来るのは楽しいと思います。ま、どれとも合うんですけど。しかもワインがそれほど高くなくて、グラス1k台。シェリーに至っては数百円。オジャにシェリーを合わせるのが好きなので、それだけで満足してしまいました。
ランチで10kを越えましたが、この満足感はハンパありません。お酒が好きな方は、ランチで十分なのではないでしょうか。これ以上皿数が増えると、食後感が重くなってしまうと思いますし。また来たい気持ちもありますが、あまり通い詰めてしまうと逆に飽きてしまうと思うので、またこのお店に来る機会を待ちたいと思います。
あ、700件記念。
2位
1回
2012/12訪問 2012/12/24
京都にある和食のお店、縁へ行ってきました。
京都に泊まることになり、京懐石のお店で食事をしようとミシュランを片手にお店を探したのですが、どのお店でもあまり良い返事がもらえず…。仕方がないので、食べログで人気度が高くなくて、良さそうなお店を探してみることにしました。探している中で、くずし懐石というところが気に入り、こちらのお店を予約してみることに。もちろん、瓢亭OBというところも、お店をハズさないためのポイントでしたが…。ところで、くずし懐石というものに誤解が多いように感じているのですが、元々縛りの多い懐石の構成をくずしているだけであって、懐石自体をくずしているわけではないんですよね。京都だと、特に枝魯枝魯のイメージが強いのかもしれませんが。
お店は京都御所の真横。どうも数年前に移転して、今のお店になったようです。雰囲気のある庵といった感じで、関東に住む人間からすると、京都っぽい雰囲気にシビれます。店内に入ると、客は私一人。えろうすんません…。飛び込み客も来ていましたが、お断りしていました。予約すれば一人でも食事ができるのは、ありがたいことです。お店は年配の大将が一人で切り盛りされていました。席数も全部で8席程度なので、一人の方がやりやすいのかなと思います。ただ、食事中は2人きりなので喋らないと沈黙になってしまうわけなんですけれども、ずっと話していると、大将の引き出しの多さに感心します。客に興味を持つところから接客業は始まると言いますが、おそらくこのお年になっても常にアンテナを張っているのには頭が下がります。新聞くらいは読んだほうが良いとわかっていつつも、忙しいとそれもおざなりになってしまいますし。
料理は出てくるもの全て美味しかったです。特にこれが…と言えないくらい。刺身は東京で食べる鯛よりもやや水分が少なめで、旨味が凝縮されている感じで美味しかったです。椀はすっぽん!しかもえんぺらが入っていました!吸い地の生姜醤油もバッチリ決まっています。味噌漬けも旨味がしっかり。大将が基準にしているという日本酒、鶴の友との相性も間違いありません。からすみは自家製とのことでしたが、3切れ以上あったら飲み過ぎてしまいそうです。煮物もいちいち美味しい。脂の乗った穴子にうっとりして、海老芋の食感にうっとりして…。煮汁も完璧です。最後の食事ですが、よく白米だけのご飯を自慢にしているお店があるのを知っていましたが、ただの白米にそれほど差が出ると思っていませんでした。このお店で出てきた白米は、一口食べれば違いが誰でもわかる素晴らしいものだと思います。香りが良くて、甘みがあるんです。品種はあきたこまちって言っていたかな。甘味はぜんざいで、寒い日にぴったり。しかも手の込んだ一品の完成度の高さに、最後までシビれっぱなしでした。
この日の昼の客は私一人でしたが、客の入りとお店の素晴らしさは一致しないなと改めて感じました。話のネタにするにはミシュランのお店も良いですが、京都のお店は一人客がNGだったりといろいろとハードルが高く…。探してみるといいお店はあるのが京都のようです。
3位
1回
2013/08訪問 2015/12/18
日を改めてランチで利用した際、ワインのペアリングコースをお願いしました。なんと泡はドラピエ(笑)。びっくりです。
(2013.10)
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店名はフランス語で「真珠」。アストランスで修行したシェフがお店を開いたということで、興味を持ったのが数日前。早速予約してみました。場所は、仙台駅からだと結構遠いかな。地下鉄かタクシーの利用がお勧めです。場所は中央郵便局の二本裏手。看板がなく、ビルの2Fなので見つけにくいと思います。1Fがヤクルトの営業所なので、目印にすると良いかもしれません。
階段を上がると、早速ギャルソンがお出迎え。ダイニングはテーブル5卓、10席強くらいのお店です。フロア担当は2人でしたが、これくらいの規模のお店だと、落ち着いて食事ができて良いと思います。実際の客層も年齢層が高めで、落ち着いた方ばかりでした。夜のコースは15皿のお任せコース…って聞いたことがあるなー(笑)。10kサービス料なしなので、こちらのお店は比較的リーズナブル。ムルソーもGシャンベルタンもグラス\1,300でしたし。泡はベスラ・ド・ベルフォンでスタート。あまり聞かない銘柄ですが、味も香りもtoo muchでなく美味しかったです。ちなみにベルフォンは実際の人名なので、ペガサスに乗った少年とかは関係ないみたいですね(笑)。
このお店で何が良いかというと、ソースは使わないけど、しっかり味を重ねていて食べていても飽きない、というところかな。当たり前かもしれませんが。食べたものが自分の記憶の中にあるとそれは郷愁になりますが、記憶の中になければ驚きになります。どの皿もありふれた食材を組み合わせていますが、そんなことを感じました。白はムルソーにしましたが、皿が繊細だったせいか、夏っぽいソービニヨンブランを合わせるよりも、樽香を感じるムルソーの方が良く合っていました。そして味を重ねたからといってメインの主張が弱いとがっかりすることが多いのですが、このお店はしっかり火入れで魅せてくれます。焼きにこだわるのって、アストランス流なんですね。ちなみに、魚はあくまで「真珠のように」焼いているということです(笑)。赤はGシャンベルタンですが、フォアグラにも鴨にも程好い酸味が心地よく感じました。
東京のお店に例えると、カンテサンスよりも、フロリレージュの方が近いと思います。素材の単独の味やテクスチャーを重視するというよりも、しっかり味を重ねて、ぴったり合うワインを当て込んでいく感じ。ミーハーな感じもないし、ワインも堅実で格安なセレクト。ソムリエ氏はホテルダイニング出身とのことでしたが、ペアリングがとても上手で驚きました。物足りないのはデセールかな。ワインや食事と比べると、魅せ方が普通というか。決して悪くないのですが、周りのレベルが高いと、平均点以上でも目立ってしまうという、アレです。でもトータルで考えると、満足度は高いです。モダンフレンチのお店では、今のところ一番良いなと思います。
4位
1回
2013/07訪問 2015/03/06
食べログって、☆×6は入力できなかったんだっけ?
最近はあまり人の口コミを参考していなかったのですが、ずいぶんホメちぎっている口コミを目にしまして。所詮、地方の小さな和食屋だろうと思っていたのですが、コース仕立てで用意してくれるようで、一度試しに行ってみることにしました。お店としては決まったコースはなく、客の予算に応じてコースを用意するとのことです。電話の予約時に話を聞いていると\6~7,000のコースが多いような雰囲気だったので、とりあえず\7,000でお願いしてみました。
場所は北上駅から徒歩15分程度です。時間に余裕があれば歩いても良いのでしょうが、素直にタクシーを利用した方が早いかもしれません。お店は出来たばかりの新しい雰囲気。北国らしく、広めの作りの玄関です。写真の撮影可否を確認しましたが、料理だけならOKのとことで、遠慮なく撮らせていただきました。日本酒とワインはレギュラーメニュー以外にも別メニューがあるので、気になる方は一言確認すると良いと思います。個人的には日本酒が好きなので日本酒を見てみましたが、岩手の地酒がないのがやや残念ポイント。観光客向けのお店ではないのでしょうね。日本酒のラインナップは、北東北らしく辛口と言っても甘めのタイプが多かったです。食事に合わせるだけなら、甘くても相性は悪くないので心配ありません。
先付けから八寸が登場してびっくり。東京のお店だと、八寸に一品足りていなかったりするお店もあったりするのですが、海3、山3としっかりそろえてくるところにびっくりしました。「いやいや、最初だけで最後の方では失速するかもしれない」と心配していたりもしたのですが、結局杞憂に終わりました。椀の出汁はバランスが良いし、あり得ないくらい具が入ってますし。お造りは5品盛りですよ。白身はどれも美味しかったですが、マグロがやや落ちるかな。ホヤも美味しくいただきました。潮臭さも強くなく、良い仕事ぶりだと思います。焼き胡麻豆腐は色々なお店で見かけますが、他のお店と比べても遜色ないと思います。すき焼き!の牛肉は脂多めで、意外にボリュームも多め。こんなに大盤振る舞いでいいのかなぁ…。蟹の甲羅揚げは、蟹の甲羅を半分にして、蟹クリームコロッケを乗せて揚げたもの。お酒が足りなくなりますね…。凌ぎのすり流しで食事に入りますが、このすり流しもしっかり出汁を引いていて、しっかり美味しいです。〆はなんと鰻丼!鰻を焼いていたので他の客用かと思っていたのですが私のでした(笑)。鰻は少し特徴的で、和食の魚の焼き方で皮をパリッと焼いています。皮のコラーゲンを残す、鰻屋の焼き方とは少し違いますが、これはこれで美味しいです。水菓子はフルーツですが、さくらんぼが今まで食べた中で一番と思えるくらい甘い!そしてびわのコンポートも和っぽさが出ていて美味しかったです。これくらい内容が充実してたら、東京でお店を出しても通用するんじゃないかなと思います。
大将もまだ若く、新しくお店を構えたばかり。まだまだ夢の途中なのだとは思いますが、ぜひ頑張ってほしいと思います。
5位
1回
2013/03訪問 2013/06/18
要町にあるお店、81へ行ってきました。
改めて食事に伺いましたが、少し残念なことに、前回とメニューが同じでした。聞いてみると、どうもメニューはワンシーズンで変えるとのこと。なので、二度目以降にお店へ行く方は、メニューが変わっているかどうかを確認しておく必要がありそうです。ただ、お店としてもずっと同じものを出していると言うことはなく、常に微調整を続けているそうです。まだお店がオープンして間もないこの時期なので、仕方ないのかもしれません。実際、今回の方が良くなっていると感じた点が何点かありました。わかりやすいところでは、エスプレッソマシーンの動作が軌道に乗って、ようやく上手くクレマが出るようになったようです。エスプレッソマシーンは慣らし運転が必要なので、これだけは使い続けなければ仕方がない、ということでした。
色々とチャレンジすることが前提のお店なので、評価が分かれるお店なんだと思います。個人的には好きなスタイルのお店なので、高めの評価をつけているところに少し責任を感じてしまいますが。ただ、あくまで価値の基準があるのは店の側でなく、むしろ客の側にあるんでしょう。なのでおそらく、勝手に期待して、勝手にガッカリする人も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。「もっと感動するはずだ」「もっとサプライズがなければおかしい」。 個人的には、そんなことあるのかなと疑問に思います。たかだか食い物の話ですし。カネを払っている以上、期待するのは正論ですが、期待はずれを店に押し付けるのはナンダカナア、という感じ。だって店は店のルールに従っているだけなんですから。たぶんそういう人は、フェランの料理を食べたとしても同じことを言うんだと思います。いや、食べてないから、なおさら強く言えるんだと思います。 まあネガティブチェックをされる側は、苦労も多いんだろうな、ということです。(2013.05)
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お店のジャンルは…エルブジ系?修行先のレストランはスペインにあったのでしょうが、スペインのニュアンスは全くと言っていいほどないと思います。ある種、無国籍料理ということになるのではないでしょうか。スタッフは日本、チリ、メキシコの出身と、インターナショナル!これだけワールドワイドな感じということは、店名の「81」は日本の国際電話国番号なのでしょう。お店の場所は、要町…ってどこ?と思いましたが、西池袋と言った方がわかりやすいかもしれません。お店は地下鉄の出口を出てすぐのところにあるので、雨模様でもそれほど不便はなさそうです。
コースは19:00スタートで、遅刻厳禁だったようで…。全テーブルが一斉にスタートする、さゝ木やモラキュラーバーみたいなスタイルなのでしょうか。ひょっとすると、一人での利用も可能なお店なのかもしれません。コースはワインなし\10,000、ワイン込み\15,000の2択ですが、ペアリングが上手なのでワイン込みのほうがお勧めです。ニューワールドが多いですが、割高ということもないと思います。
行ってみて感じたのは、食事は美味しくできているのですが、その凄さを伝えるプレゼンテーションが少し足りないかなと思います。香りが主役の皿でも、トリュフの香りがやや弱めですし(廉価店で、トリュフオイルに慣らされてしまっているせいかもしれませんが…)。ペコリーノチーズをニョッキに見立てていますが、ペコリーノチーズ自体の主張が弱いので、人によっては「なんだかよくわからない」となってしまう気がしますし。こういうスタイルのお店だと「何を伝えたいんだろう」と考えながら食事することになると思うのですが、口頭の説明に依存するのは少し厳しいかと思います。シェフも料理人にしては話し上手な方だと思いますが、もう少し説明がなくてもわかりやすい感じの方が、説明に対する負担が減って良いのではと思ったりします。ひょっとすると、修行先のお店も、こんな感じだったのでしょうか。修行先のお店のようにネームバリューが高まれば、今のままのスタイルでも客の方が追いついてくるとは思います。ちなみに、エスプレッソはクレマがイマイチな残念系。まだ、マシンを使いこなしていないのかもしれません。
個人的には好きな系統のスタイルなので、また来ることができればと思います。ただ諸般の事情で、またこのお店へ来るのは大分先になりそうですが。でも、きっと大丈夫。また会える日まで、自分なりに頑張ってみようと思います。
Thank you for your everything.(2013.03)
6位
1回
2013/11訪問 2013/11/15
もちろん赤い本を見て、このお店へ来たわけなんですけれども。1週間前の予約で、早い時間に予約することができました。お店は、すすきののど真ん中。雑居ビルの2F。階段を昇ると引き戸があり、お店の中へ。店内はカウンターとテーブルがあり、早い時間だったせいか、カウンターの方へに通されました。花板二人のツートップ体制で、大将らしきベテラン男性が板場に立つことは、ほとんどありませんでした。大将自らが握ることにこだわるお店が多い中、珍しいかもしれません。いや、こだわっているのはお店でなくて客の方なのかな。花板は一人がよく喋る方、もう一人が寡黙な方なので、どちらにつくかで居心地の感じ方も分かれると思います。今回は寡黙な方のほうについてもらいましたが、寡黙といってもそこは職人、魚や鮨の話を振れば気持ち良い返しをいただけました。
先付け
おろしモズク酢
蕗
蕪
ワカサギ南蛮漬
カレイ卵の煮付け
刺身
ブリ
タコ
ホッキガイ
毛蟹
鯵
一品
帆立塩焼き
ししゃも
たたみいわし
強肴
あぶらがに内子
握り
マツカワカレイ
マグロ
ヤリイカ
大トロ
甘エビ
ツブ貝
サバ
コハダ
イクラ
ウニ
穴子ツメ
玉
留め椀 なめこ汁
カンピョウ巻き
オーダーはコースでも、単品でもOK。面倒なのでコースですが、一番高いコースでも\13,800だったので、それで(先付け、刺身5品、その他1品、握り12カン、水菓子)。ちなみに、水菓子は別の一皿に差し替えることが可能です。今回は板さんおすすめのアブラガニの内子をいただきましたが、日本酒にぴったり合って美味しかったです。出てくるものはつまみも鮨も、旨味追求系です。どの品も仕事がしっかり入っていて、個人的にはこういう感じの方が好きです。コハダなんかは酸味がなくて、旨味だけを感じるようなスタイルの鮨でした。シャリは握りやすいよう冷ましていますが、ハード系でなく中庸。酢の主張も、ほとんど感じませんでした。魚を活かすためのシャリ、という感じ。合わせるのは日本酒ですが、お店としても力を入れているだけあり、最安の日本酒でもつまみによく合っていました。ワインも置いてありましたが、リースリングとかシャブリとか、鮨に合わせやすいオーソドックスなボトルが多かったので、ワインが好きな人はワインを選んでも良いと思います。gaviとかもあったかな。最後はカンピョウ巻きで締めて、一口ビール+3合で18k。お酒が好きな人には、お手ごろ価格だと思います。
7位
1回
2013/11訪問 2014/10/20
森の近くのモリエール。すぐ近くにコートドールがあるのに、よく頑張ったなあという印象です。札幌のコートドールは別格なので、比較してしまうのだけ野暮なのですが。箱もマンションの1Fで、ややこぢんまりとしたダイニングですし。場所は、大通公園からずうっと西。円山公園から道路を挟んだ場所にこちらのお店があります。街のフランス料理店といった赴きなので、近所にお店の評価を知らない人がいてもおかしくないかな、という感じです。小さめの箱ですが、30席あるようでサービスは4名体制。確か全員ソムリエバッチをつけていたので、お店としての実力も確かなものだと伺えます。
コースはランチですが、せっかくなのでMAXコースで!スターターはシャンパンカクテル。シャンパンに、アンゴスチュラビターズに浸した角砂糖を沈めたもの。ビジュアルはきれいなのですが、味わいは普通のシャンパンと変わりないかな(笑)。アミューズにごぼうのポタージュ。ガルグイユにフォアグラのポワレ。フォアグラは、別にこのお店だからという特別感はなかったですが、添えてある舞茸のローストの香りにKOされてしまいそうです。パンはムーランドギャレットから仕入れているとのこと。このお店のパンは初めて食べましたが、パンだけでいくらでも食べられてしまいそうな美味しさ。ワインがなくても、このパンがあれば楽しく食事ができそうです。魚はスペシャリテというエイヒレのムニエル。淡白なエイの身に、濃厚なレモンバターソースが猛烈に美味しいです!これはさすがにスペシャリテというだけあります。ワインはサンセールにしてしまいましたが、良い意味でソービニヨンブランっぽさが弱めだったので、よく合っていました。それ以外にも、樽の効いたシャルドネも相性が良いとのことです。ガルニはメークインで、まるでサツマイモのような甘さにびっくりしました。メインは合鴨。ソースは…醤油かな?これも美味しいです。ロワールのピノを合わせましたが、ピノらしくないしっかりとしたタンニンが合鴨と良く合っていました。デセールはラフランスのコンポートで、合わせているのは茄子のワイン煮。おかげで、ワインが余っても安心です(笑)。ミニャルディーズの代わりに栗のブリュレ。最後のグランマルニエ風味のギモーヴでコース終了。
たぶん、ミシュランが評価しているポイントと、お店が得意としているポイントって違うんじゃないかな(笑)。でも、いいお店に人気が出るのはいいことだと思います。
8位
1回
2013/11訪問 2013/11/13
良いという噂は聞いたことがありましたが、初めてお店へ行くことができました。今回は車だったので、ノンアルで。駐車場が縦列駐車場なので、駐車場を利用する際には、お店に鍵を預けておくと良いと思います。
今回もせっかくなのでMAXコースで。アミューズは南瓜のポタージュと桜海老のクロックムッシュ。どことなく三田のコートドールを髣髴させます。一品目はフォアグラ入りバロティーヌでしたが、これは可もなく不可もなく。二品目の白子のムニエルが、ハンパなく美味しい…。なにこれ…。火入れが完璧…。平目のポワレは水分が飛びすぎかと思ったのですが、スープ状になっているごぼうと浅利のソースとの相性が最高です!鴨のローストに栗を合わせているのですが、ほんのり甘い栗と鴨肉がこれほど合うとは思いませんでした。下に敷いている椎茸も美味しい。アヴァンデセールにブラッドオレンジのソルベ、グランデセールにモンブランで〆。味が濃い目のミニャルディーズがいっぱい並ぶのでうっかりすると、長居してしまいそうです。包んでもらうのも良いかもしれませんね。
ワインなしだったせいもあってか、払いは6k弱。グラスワインがニューワールド中心だったので、ワインにこだわる必要はないのかもしれません。でも白はクラウディベイとかマルボロなので、飲む分にはコストパフォーマンスは高そう。評判どおり、やっぱり良いお店でした。
9位
1回
2013/05訪問 2013/05/22
超人気店、酒盃へ行ってきました。席は小上がりになっていて、玄関で下駄箱へ靴を入れ、カウンターか個室になっているテーブル席に案内されます。カウンターは相席前提なので、一人での利用でも大丈夫です。相席の方に物怖じせず話しかければ、交友が広がる!かも??カウンターはタバコ、電話はNGになっていて、電話がかかってくるとお店側から注意されてしまいます。
コースは8品\4,000。コースでもアラカルトでも払いに差は出ませんが、初めてのときはコースにした方が迷わないのでお勧めです。ちなみにコースは一人からでもOKです。もう少し上のグレードのコースもあるようですが、このコースでもボリュームは十分なので、とりあえずミニマムコースの\4,000をおすすめしたいところです。コースはやはりと言うか、基本的に味濃い目。酒飲みには嬉しい設定です。なので、お酒なしの人には厳しいかもしれません。このお店へ来て、初めて日本酒の熟成酒を飲みましたが、ハチミツみたいな甘さで凄く飲みやすいです。食前酒や食後酒に良いと思います。
醤油さしの醤油は、最初から刺身醤油になっているので、刺身専用です。この刺身醤油も、相当旨味が強めです。秋田の地酒も甘みが強いので相性が悪そうに思いがちですが、秋田の地酒は後口のキレがいいので、実は相性バッチリです。日本酒を選ぶときには、自分で銘柄を選ぶのも良いですが、大将に選んでもらうのも楽しいかもしれません。
結構飲みましたが、これでなんと払いは8k弱。人気の理由がよくわかりました。
10位
1回
2015/01訪問 2015/01/24
週末に天気が良かったので、森町まで。つまみを少々とおまかせ3k10貫コース。無駄に高くついているのは、お茶じゃなくてオールフリーをお代わりしているからです(笑)。カウンター後ろの窓から噴火湾が見えるかと思いましたが、ちょびっとだけですね。残念。
つまみ
タコのやわらか煮
たちぽん
焼きハラス
アジのたたき
握り
マツカワ
イカ
〆鯖
炙り帆立
シマエビ
毛蟹
中トロ
赤身ヅケ
いくら
雲丹
途中から客が妙に増えてバタバタし始めましたが、うまくさばいてくれました。たちぽん最高ですねーおすすめ。(2015.01)
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店舗が移転リニューアルしたということで、良い機会と思い再度行ってみることにしました。場所は森駅から程近い場所になったので、電車を利用する方にはわかりやすく&帰りやすくなったのではないでしょうか。店内はカウンターと半個室になっていて、以前の店舗よりも、ゆとりを持った作りになりました。カウンターだと、目の前の大将越しに噴火湾を眺めることができるそうです。観光ついでなら、ランチ利用の方がよさそうです。ちなみに、お店に着いたときには暖簾が出ていませんでした。立ち寄りたい方は、あらかじめ予約しておいた方が良いようです。
食べたのは以下の通り。
つまみ
たらこ
たちぽん
マグロ赤身
イワシ
タコ
六角(トクビレ) 焼き
握り
コハダ
平目
帆立
毛蟹
アジ
中トロ
いくら醤油漬け
ウニ
穴子ツメ
ヒモキュウ
〆鯖
蒸しアワビ
トロたく
大将が森町でお店を出す前に、函館の梅乃寿司で修行していたというのも有名な話です。ただやはりというか、梅乃寿司とはシャリが違うので、比べてみるのもおもしろいのではないかと思います。江戸前仕事の味の決め方も、旨味重視というか、東京っぽい気もします。今回は最後に高めのネタを選んでしまったせいか、お代は10k弱と前回よりもやや高め。でも鮨屋としての安定感は間違いないので、また遊びに来てみたいと思います。(2014.11)
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店名はもちろん駄ジャレではなくて、ご主人のご本名です。森駅近辺には元々居酒屋が多いですが、こちらのお店は比較的外れのほうにあります。お店裏手に駐車スペースが三台分ほどあります。駐車スペースは砂利敷きのなのでここで良いのか少し不安になりますが、空いていれば停めても大丈夫…だと思います。店内はカウンターが5~6席と小上がりにテーブルが二卓。ご主人は元々東京の鮨店で修行をしていて、故郷へ帰ってお店を開いたとのことです。なので、出てくる鮨も江戸前鮨。件の調査員は、よくもこんなところまで来たもんだなあと思います。
食べたのは以下の通り。
つまみ
マグロ赤身
マグロ中トロ
ボタン海老
ツブ貝
蛸
ボタン海老頭焼き
茶碗蒸し
筋子
カマス塩焼き
焼き銀杏
握り
平目
〆鯖
ボタン海老
北寄貝
毛蟹
秋刀魚
いくら醤油漬け
中トロ
ウニ
穴子ツメ
中巻き
つまみは割と直球の品が続きます。逆に鮨はお店の特徴がはっきり出ていると思います。噴火湾の魚はどれも美味しいので、それを活かすような鮨です。シャリ自体はやや固め。シャリとしての主張はそれほど強くなく、酢もノーマルなもの。かといって存在感がないという意味ではなくて、鮨にするとネタに寄り添ってネタを引き立てるようなシャリ。北寄貝の旨味や、ばってらのような〆鯖と昆布と生姜のハーモニーも素晴らしいですが、噴火湾名産のカニが…もう…!カニの身の甘みと旨味、醤油とシャリのハーモニーは一度試す価値があると思います。後半もこの勢いの、怒涛の盛り上がりで〆。玉子は固めにしっとりと焼いたもので、甘くありつつも酒のお供にちょうど良い感じです。
これで8k。握りだけなら3k弱なので、少し頼みすぎたかもしれません。でもせっかくここまで来たなら、悔いのない使い方をしたいものです。魚の質は元々良いのでしょうが、その輝きが増すような鮨です。こんなところまで何度でも通いたいという気持ちがわかるような鮨でした。(2013.10)
2013年は関東圏以外のお店へ行くことが多かったので、関東圏以外のお店を中心にノミネートしました。