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ododU (男性・神奈川県)
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1回
夜の点数:5.0
2000/12 訪問
三千一夜
旅の途中西暦1999年12月31日、皆本日の宿が決まり、辺りに静寂が漂い夕闇が迫りくる頃、カミサンと私はこの店のカウンター中央のやや左よりの席に掛けていた・・・・凛とした趣のある門構えに、自然と引き戸に手が掛かる・・・・思えばこの時、この場所から「食」に興味を持ち始めたともいえる・・・・まさに原点なお店と言えるかもしれません。2008年5月(9年目にして再訪するも、休業中・・・)※以下昔々の思い出のレビューです。まだお寿司屋さんなど経験の浅い頃のハナシ・・・・穏やかな表情の中にもキラキラと鋭く輝く店主の瞳。真っ白な上っ張りが眩しかった。気の小さな我々は、入り口近くのカウンター端の席に腰掛けようとしたら、真ん中へどうぞと。何をどうしたら良いのか分からず小さくなっていたら、少し切りましょうかと出されたのが、今まで見た事も無いような厚みを持つマグロの切り身・・・・濃い赤銅色した光沢がやけに艶めかしく、いかにも美味そうなマグロの切り付け・・・・あまりの厚みに驚きを隠せず、思わず「こんなにぶ厚い切り身は初めてです」と言ったら、「厚くなければ本当の美味さが分からないでしょう」と。大きな切り身が、す~っと口の中で溶けて行くような赤身なんて初めて口にしましたが、これが本当の味わいなんだと、涙が溢れてくるほど・・・・以来、これほどの味わいに出会ったことはありません・・・・そこから先は、紀伊勝浦ならではの魚介が次々と・・・・ミンクの赤身はねっとりと舌に張り付き、そして脂身がじわ~っと溶けて行く・・・・そして噛むとやってくる、えもいわれぬ肉の甘み・・・・馬刺しに例えるなら、タテガミ・・・・を、超えているかも・・・・久絵の炙りもまた・・・・専門店と言われるお店でさえ、出された久絵を美味しいと思ったことはありませんでしたが、ここで供された久絵は、そのような薄っぺらい、味わいの軽い久絵とは大違いで、マグロの大トロを超えるほどの甘い脂・・・・もぅ、筆舌に尽くしがたいとはこの事かと・・・・さらに・・・・極めつけはマグロの塩辛・・・・かれこれ15年の歳月を経てもなお、未だそれを超える美味に出会う事はありません・・・・この塩辛、持ち帰りたい旨幾度もお願いしてみましたが、「これを食べたければここまでおいで」と、笑顔で返された・・・・瞬く間に歳月が流れ、再訪を叶えるどころか足さえ向かぬ体たらく・・・・9年目にしてようやく訪れる事ができたものの、「暫くの間休ませていただきます」の貼り紙。鳥羽山のオバQ・・・いや、大女将の配慮で奥方にはお目に掛かれたものの、主は高齢の上、怪我で立ち上がれぬ状態との由。再起は諦めかけているとも仰っておられた・・・・もはやあの味わいには出会えないのかも知れないけれど、我々の心の中では永遠に味わい満点な事に変わりはありません。
2015/09/19 更新
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日本酒あり
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ソファー席
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旅の途中
西暦1999年12月31日、皆本日の宿が決まり、辺りに静寂が漂い夕闇が迫りくる頃、カミサンと私はこの店のカウンター中央のやや左よりの席に掛けていた・・・・
凛とした趣のある門構えに、自然と引き戸に手が掛かる・・・・
思えばこの時、この場所から「食」に興味を持ち始めたともいえる・・・・まさに原点なお店と言えるかもしれません。
2008年5月(9年目にして再訪するも、休業中・・・)
※以下昔々の思い出のレビューです。
まだお寿司屋さんなど経験の浅い頃のハナシ・・・・
穏やかな表情の中にもキラキラと鋭く輝く店主の瞳。
真っ白な上っ張りが眩しかった。
気の小さな我々は、入り口近くのカウンター端の席に腰掛けようとしたら、真ん中へどうぞと。
何をどうしたら良いのか分からず小さくなっていたら、少し切りましょうかと出されたのが、今まで見た事も無いような厚みを持つマグロの切り身・・・・
濃い赤銅色した光沢がやけに艶めかしく、いかにも美味そうなマグロの切り付け・・・・
あまりの厚みに驚きを隠せず、思わず「こんなにぶ厚い切り身は初めてです」と言ったら、「厚くなければ本当の美味さが分からないでしょう」と。
大きな切り身が、す~っと口の中で溶けて行くような赤身なんて初めて口にしましたが、これが本当の味わいなんだと、涙が溢れてくるほど・・・・以来、これほどの味わいに出会ったことはありません・・・・
そこから先は、紀伊勝浦ならではの魚介が次々と・・・・
ミンクの赤身はねっとりと舌に張り付き、そして脂身がじわ~っと溶けて行く・・・・
そして噛むとやってくる、えもいわれぬ肉の甘み・・・・馬刺しに例えるなら、タテガミ・・・・を、超えているかも・・・・
久絵の炙りもまた・・・・専門店と言われるお店でさえ、出された久絵を美味しいと思ったことはありませんでしたが、ここで供された久絵は、そのような薄っぺらい、味わいの軽い久絵とは大違いで、マグロの大トロを超えるほどの甘い脂・・・・もぅ、筆舌に尽くしがたいとはこの事かと・・・・
さらに・・・・極めつけはマグロの塩辛・・・・かれこれ15年の歳月を経てもなお、未だそれを超える美味に出会う事はありません・・・・
この塩辛、持ち帰りたい旨幾度もお願いしてみましたが、「これを食べたければここまでおいで」と、笑顔で返された・・・・
瞬く間に歳月が流れ、再訪を叶えるどころか足さえ向かぬ体たらく・・・・9年目にしてようやく訪れる事ができたものの、「暫くの間休ませていただきます」の貼り紙。
鳥羽山のオバQ・・・いや、大女将の配慮で奥方にはお目に掛かれたものの、主は高齢の上、怪我で立ち上がれぬ状態との由。
再起は諦めかけているとも仰っておられた・・・・
もはやあの味わいには出会えないのかも知れないけれど、我々の心の中では永遠に味わい満点な事に変わりはありません。