2回
2024/10 訪問
日本食のうま味を伝えてくれる(しんぱち食堂@町田)
2024年10月26日、小旅行の帰り道に立ち寄った町田の北口側にあるこの食堂。ここに店舗ができてから3度目の訪問ですが、毎回癒されるんです。まるで割烹料理屋に入るような期待感で、おいしいものを食べられる気分にさせてくれるお店です。
扉を開けると、和風の面持ちが広がり、中もまさに割烹屋そのもの。お店の方曰く、江戸時代の食堂風を意識しているそうです。ただし、注文は最新のタブレット端末から行い、ロボット化も進んでいます。
カウンターに設置されたタブレットで魚定食を選ぶとき、焼いた魚の香りが漂ってくるのはとてもワクワクします。子供のころにおもちゃ売り場で「これもいい、あれもいい」と選んでいたときのように、目がキラキラしながらお腹を満たすものを選んでいました。
今回注文したのは銀鮭塩焼き定食。ご飯と味噌汁もまた美味しく、お米や味噌汁の出汁までこだわっているのがわかります。魚料理は特別なものではないけれど、今日は銀鮭の塩焼きが本当に美味しかった。魚ってこんなに美味しかったかなと思わせる味です。
懐かしくもあり、食べやすく、まさに家庭料理であったはずの日本の味。これを食べられるだけでもありがたい貴重な時間です。チェーン店でありながらこのクオリティには驚きました。また食べに行きたいと思える価値が十分にあります。次は4回目の訪問が楽しみです。
2024/11/04 更新
家では焼けない魚の香ばしさに、知らなかった懐かしさが宿る——町田のしんぱち食堂で、4度目の出会い。
2025年9月27日訪問
秋の気配が漂いはじめた町田。しんぱち食堂を訪れるのは、これで4度目。前回の銀鮭塩焼き定食の記憶が、まだ心に残っている。あの炭火の香ばしさ、出汁の深み、そして何よりも「魚ってこんなに美味しかったかな」と思わせてくれた驚き。そんな記憶に導かれるように、再び暖簾をくぐった。
店内は変わらず、江戸時代の食堂を思わせる和の佇まい。割烹料理屋のような静けさと期待感が漂う空間に、タブレット端末の現代性がそっと寄り添っている。時代を越えて、食の本質だけがそこにあるような不思議な感覚。
今回選んだのは、サーモンハラス干し定食。焼き上がったハラスが運ばれてきた瞬間、目の前に広がるのは、脂の照りと香ばしさ。箸を入れると、ふわりとほぐれ、口に運べばとろけるように広がる旨味。思わずご飯をかき込む。味噌汁をひと口含み、次のハラスに備える。大根おろしを添えて、またひと口。その繰り返しが、まるで儀式のように静かで、幸福だった。
家では魚を焼くことのない我が家にとって、こうして炭火で丁寧に焼かれた魚をいただけるのは本当にありがたい。しかも、それがまぎれもなく“日本の味”であることに変わりはない。懐かしさを感じる味わい——けれど、ふと気づけば、サーモンのハラスという部位は、子供の頃にはあまり馴染みがなかったようにも思う。だからこそ、今こうして出会えたことが、少し特別に感じられるのかもしれない。
食べ終えたとき、心の中に残ったのは「ありがたい」という気持ち。特別な料理ではない。けれど、日常の中にある“本物の味”が、こんなにも心を満たしてくれることに、改めて驚かされる。チェーン店でありながら、ここには確かな手仕事と、食への敬意が息づいている。
次は、どんな魚と出会えるだろう。しんぱち食堂は、私にとって“日本の味”を思い出させてくれる場所。また、ふらりと立ち寄りたくなる。