2回
2025/01 訪問
「音楽とサッカーが融合したカレーの楽園」(ロックなカレー屋YASS@町田)
2025年1月22日に訪問した町田ターミナルプラザの2階には、目を引く飲食店が軒を連ねていました。このビルの1階はピロティ構造を活用した観光バスや長距離バスの乗り口となっているバスターミナルで、3階以上は駐車場として利用されています。2階の中央には長椅子が設置され、利用者がゆっくりと休憩できるスペースとなっていました。
ここはかつて原町田駅のあった場所で、人々の移動導線が自然に形成され、その道筋を通ることが日常の一部となっています。まるで山道にできた獣道のように、一度できた道はなかなか消えないものです。
ロックな雰囲気を醸し出すカレー屋「YASS」は、そんな場所にあります。このエリアには、かつて黙って味わうラーメン店「ロックンロールワン」も存在しており、複数のロックな雰囲気を持つ店が出店しているのも、このオープンスペースの場の雰囲気が音を奏でるのと同様に出店する決心をさせたのかもしれません。現在も多くのお客様に愛され続けています。
「YASS」はその個性的なスタイルで訪れる人々の心を掴んでいます。店内に足を踏み入れると、壁にかけられたギターやバンドポスターが目に飛び込んできて、一瞬でロックな雰囲気に包まれます。音楽好きにはたまらない空間です。オーナー自身も音楽愛好者で、店内には彼のこだわりが随所に感じられます。音楽とカレーという異色の組み合わせが生み出す独特の雰囲気が、訪れる人々を魅了しています。
さらに、「YASS」はサッカーファンにも愛されるお店です。店内にはサッカーのマスコットキャラクターが飾られており、試合観戦後に訪れるサポーターたちで賑わいます。サッカースタジアムでも移動販売を行っていたことから、多くのサッカーファンにとっても馴染みのある場所となっています。ただ、2025年2月をもって、15年間続いたサッカースタジアムでの移動販売を終了するそうです。
お店の紹介はさておき、私は大好きなドライカレーを注文しました。このカレーは絶品です。辛すぎず、旨味が口いっぱいに広がります。かつて愛してやまなかったタイチのカレーを思い出させますが、卵やタコスなどが彩りを添えており、見た目も楽しい一品です。カレーの風味とともに流れるロックミュージックが、食事の時間をさらに楽しいものにしてくれます。
久しぶりに味わうことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。お店の方々もとても親切で、本当にありがたく思いました。町田にこんな素敵なお店があるなんて、偶然立ち寄ったのですが、一度訪れたらまた来たくなる場所でした。
2025/02/15 更新
2025年9月11日訪問
8か月ぶりの再訪。再び町田ターミナルプラザの2階にあるロックなカレー屋「YASS」へ。前回の衝撃が忘れられず、今回は「角煮カレー」を目指して。
店内は相変わらずロックな飾りが満載。ギター、ポスター、Tシャツ、そして流れる音楽。派手なのに、なぜか落ち着く。照明のトーンも絶妙で、まるで誰かの部屋に招かれたような安心感がある。そうか、これは“個人の部屋”に期待してしまう空間なのだ。お店の方も変わらず優しくて、心がほぐれる。
さて、肝心のカレー。角煮カレーは、まさに“ありえない”一皿だった。豚骨、鶏ガラ、野菜をじっくり煮込んだルウは、たまねぎ1個以上が溶け込んでいるという。口に含むと、濃縮された旨みが一気に広がる。とろとろで、深い。これがカレーか、と驚く。
角煮は分厚く、しかし口に入れるとほろりと崩れる。肉の旨みがじわりと染み出してくる。さらに、こだわりのお米。確かに、米がうまい。思わず「米うまい」と口に出したくなるほど。食べ終わる頃には、ああ、幸せだなあとしみじみ。
そして最後に、無糖のビターコーヒーゼリー。運ばれてきた瞬間、思わず目が留まる。スプーンがエレキギターの形をしている! そう、ここがロック系であることを改めて思い知らされる。冷たさと苦みが、カレーで興奮した口の中を静かに冷ましてくれる。つるんとした食感が、濃厚な余韻を洗い流しながら、苦みだけを残していく。この組み合わせ、素晴らしい。食べ納めにぴったりだった。
あまりの感動に、会計時にお店の夫人に思わず話してしまった。「この組み合わせ、最高でした」と。きっとまた来る。いや、来たくなる。そんなお店です。