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昼の点数:4.5
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¥1,000~¥1,999 / 1人
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料理・味 4.5
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|サービス 4.5
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終戦の日の縁側で味わう黒カレーと風の記憶(古民家カフェ雅@相模原)
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2025/08/31 更新
2025年8月15日訪問
終戦の日の正午、ペダルをこぎ続けた先にある古民家カフェ「雅」の縁側で、私は静かに黙とうを捧げていた。お盆の真ん中、相模原緑区・青野原の旧道沿いにひっそりと佇むこの築百年超の木造家屋は、黒く塗られた梁と板張りの天井が当時の趣をそのまま伝えている。
店内@古民家カフェ雅postedby(C)Supple
DIYによって改築された室内は、実家に眠る古い梁と同じような懐かしさを胸に呼び覚まし、目の前の縁側がまるで家族の居間のように心をゆるめてくれた。
古民家カフェ雅@相模原postedby(C)Supple
縁側の先には、緑の植木とむき出しの土が広がる庭。普段の生活では忘れがちな大地の質感が、しっかりと私の五感を捉える。植木の隙間からは道路沿いに吊るされた提灯が遠く見え、夏祭りの気配を想像させる。昼の光を浴びた庭の土と木々は、夕暮れに灯る提灯のあかりと重なり、日本の原風景を胸に描かせる。
お庭@古民家カフェ雅postedby(C)Supple
やがて運ばれてきたのは、限定の夏野菜入り黒カレーと雅プレミアムブレンド。スパイシーなルウには、旬の野菜と牛肉がとろとろに溶け込み、さらに隠し味として自家焙煎のコーヒーがほのかに香る。野菜の甘みと牛肉のコクが口中で深いハーモニーを奏で、ひと口目から心がほどけていった。
夏野菜黒カレー@古民家カフェ雅postedby(C)Supple
食後のプレミアムブレンドは、程よい酸味と苦みをたたえ、カレーの余韻をすっきりと洗い流す。おそらくルウに潜ませたコーヒーの一粒が、ここで次の余韻をバトンのように受け取り、私の舌の上で新たな物語を紡いでいるのだろう。
ほんの少しの寄り道が、田舎の休日そのものを体験する贅沢へと昇華した。サイクリングの風に吹かれながら味わう黒カレーとコーヒーは、終戦の日という重みを背負いつつも、生命の瑞々しさと大地のぬくもりを私に届けてくれた。目の前の縁側、風に揺れる植木、提灯の影——このひとときの記憶に、ただ静かに深い感謝を捧げたい。
この静かな時間の流れる「古民家カフェ 雅」は、金・土・日の週末だけ開かれる、まるで時間の隙間に現れるような一軒です。
アクセスは、JR・京王線「橋本駅」からバスで約40分、「青野原」停留所で下車し、そこから徒歩数分。道中は山の気配が濃くなる。どちらかいうと車などで行くのがおすすめです。車で訪れる場合は、店舗前に駐車場も完備されています。