レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
2回
2020/11訪問 2020/12/29
幕張本郷の四川料理の人気店で「秋刀魚の塩焼き」を食べる少人数オフ会をやるというお誘いを受けて、半信半疑で出かけてみました。
初対面のレビューアーさんと挨拶を交わしてビールで乾杯。
1品目は静岡産のしらすの辣油炒め。佃煮に似た食感でビールのアテにぴったりです。
2品目はアズキハタの天然塩花椒油風味が出てきました。
厚めに引いたアズキハタの刺身に塩と花椒で味付けした四川風味の刺身でカルパッチョ的な感じです。
こうなると紹興酒の出番です。EXTRA SMOOTHというラベルのちょっと高めの紹興酒が美味しい。
3品目は、鯨の紅油。北海道で獲れたミンク鯨を冷凍せず刺身に引いた上に野菜を盛り上げてサラダ仕立てにしてある。
フレッシュな鯨肉は臭みもなく柔らかくて旨い。
4品目は鱈の白子優しい麻辣。
白子ポン酢の紅葉おろしを四川風麻辣辛ソースに置き換えような斬新な料理です。白子自体が新鮮なのでぷるぷるした食感で美味しい
5品目は、源助大根と干し海鼠ののスープ。
加賀野菜の源助大根は煮崩れしないため、おでんなどの煮物にぴったりの大根です。
それを塩だけで味付けた中華料理の蒸しスープにすると、干し海鼠の旨味を大根に染みて実に旨い。
6品目は、本日のメインの蔓山特製秋刀魚の塩焼き。
見た目はインスタ映えしない、普通の焼き魚だが、骨を取り除き、はらわたを中華の香辛料と合わせてお腹の中に戻し入れて焼いてあるという手間のかかった料理です。
こんがり焼けた秋刀魚の身の味わいに、ほろ苦いはらわたの香りに中華のスパイスが不思議と合います。
中国にこの料理が知られたら、近海の秋刀魚を全部獲っていかれそうなので内緒にしておかないといけませんね。
ここで飲み物はワインにスイッチです。
7品目は、獅子頭と仙台芹。獅子頭とは大きな肉団子をさっと揚げてから長時間蒸して仲間で火を通すという、これも手間のかかった料理です。見た目に反してふわっと柔らかくて美味しい。付け合わせの仙台芹でさっぱりとさせることで、大きな肉団子を完食することが出来ました。
8品目は、芝海老の朝天辣椒炒め。殻ごと揚げピリ辛のた芝海老をポリポリ齧ると、かっぱ海老せんじゃないけでやめられない止まらない旨さです。
ここで赤ワインに切替です。
9品目は定番の陳麻婆豆腐。鉄板の美味しさです。
10品目はデザートの杏仁豆腐。これもしっかりとした本物の杏仁豆腐であっさりといただけました。
最後にデザートワインもいただいてご馳走様でした。
幕張本郷に麻婆豆腐や担々麺の美味しい四川料理の店があるという噂は何年も前から聞いていたが、なぜか機会が無くて未訪問でした。
そんなときにここでオフ会をやるというお誘いを受けて有難く参加させていただきました。
幕張本郷の駅から線路を越える大きな陸橋を渡って脇道に入ると目立たたない洒落た雰囲気のお店に辿り着きました。
店内はカウンター席4席にテーブル席16席のこじんまりとしたお店で、店主が一人で調理するには丁度いいキャパです。
幹事さんが料理7,000円で、メニューにないおまかせコースを予約してくれていて、メモ用紙に手書きしたメニューが紹介されました。
前菜はメンバーの一人のたっての希望のピータンです。手書きメニューには松花皮蛋と表記されていましたが、これは白身の表面に松の幹のような模様がついた高級品なんだそうです。
皿の中心には寿司屋で出てくるピンク色のガリが乗せてあって、一緒に食べると皮蛋の独特の臭みが取れて美味しい。
続いて白烏賊とトマトのサラダ山椒風味。
白烏賊は下ごしらえをしてから敢えて冷凍することで旨味を引き出し柔らかくなるとのことで、松毬に包丁を入れてレア感の残る絶妙な火の入れ方で柔らかくて烏賊の甘味が引き出されています。
トマトとピンクペッパーで爽やかで美味い。
スープは渡り蟹のビスク白菜煮込み。渡り蟹を茹でて殻ごと叩いてから濾したスープはフレンチそのものですが、そのスープで白菜をトロトロに煮込んでクコの実とパプリカパウダーをトッピングしてあるので中華風になっています。
渡り蟹の旨味を極限まで引き出した上にとろとろの白菜の甘味が加わって美味しいです。
肉料理はフランス産鴨のポワレ 富有柿の甘辛唐辛子ソース。
甘酢餡かけなので酢豚のような料理ですが、豚肉の代わりに鴨のポアレが贅沢に使われていて、甘酢ソースにはカットした富有柿が並べてあり、鴨と柿を一緒に口に入れると甘酢の唐辛子のピリ辛と相俟って、その組み合わせの良さに至福の境地です。
魚料理は天然真鯛と源助大根の水煮。水煮というと四川料理の中でも一番辛い料理で、牛肉などの肉で作るものですが、それを天然真鯛の切り身と加賀野菜の源助大根で作ってくれました。ぐつぐつ煮えたぎる土鍋の蓋を開けると八角の香りがふわっと立ち上り、唐辛子の辛さと花椒の痺れ具合が丁度いい。煮崩れしないで甘みのある源助大根で辛さと痺れを和らげながら、ぷりっとした真鯛の切り身の淡白な旨味とのバランスが絶妙です。
〆は定番の陳麻婆豆腐。これも四川らしく半端ない辛さですが実に旨い。花椒の痺れを豆腐でリフレッシュしながらレンゲが止まらない。
デザートはおなじみの杏仁豆腐で何の飾りもないシンプルな杏仁豆腐ですが、麻辣で麻痺しかけた舌をリフレッシュさせてくれました。
ドリンクはビールでスタートして紹興酒、白ワイン、赤ワイン、紹興酒と5人でボトル4本空けちゃいました。
このワインは専門のソムリエに、ここの料理に合うワインを選んでもらったとのことで確かに料理に合いました。
四川料理は横浜中華街を中心に50店ほど食べ歩きをしていますが、その中でもこの料理のセンスは図抜けています。
麻辣の利かせ方がただの激辛ではなく美味しさを損なわないギリギリのところで抑えていて、 塩味や油は控えめなのでいくらでも食べられる。
その上にフレンチや和食の食材を取り入れて新たな味を生み出しているが、味付けは四川の基本を守っていてかつ上品な味に仕上げている。
こんな素晴らしい店が近くにあったとは驚きでした。
3位
20回
2025/10訪問 2025/10/26
ずいぶん久しぶりに「とり喜」に再訪しました。
なんと一年近くご無沙汰していましたが、焼酎のボトルがちゃんと取ってありました。
中身は一杯分しか残っていなかったので、すぐにウヰスキーのボトルを入れてもらいました。
最初のサビ焼きから、砂肝、かしわと小玉ねぎ、皮と銀杏、ちぎもと椎茸、つくねと小茄子、手羽と白玉に合間に焼き茄子、箸休め、アメーラトマトのコースを一通りいただき、追加でまるはつとちょうちんをいただいてご馳走様でした。
他では絶対味わえない、強烈な吸込みで高温に熱せられた備長炭の遠赤外線で中心までしっかり熱いけどレアな食感のサビ焼き、ちぎも、まるはつ、ちょうちんは悶絶ものの美味しさでした。
今回はボトルを入れたので高くなりましたが、その分次回は安く済むので満足です。
錦糸町とり喜に定期訪問です
今回のドリンクは米焼酎のメロー小鶴エクセレンスのボトルです。
米焼酎なので臭みや甘味はなく辛口の日本酒に近いので、焼鳥にはぴったりの焼酎です。
度数は41度とウイスキー並みなので炭酸割が丁度いい。
いつもの定番のコースですが、秋は椎茸が松茸に代わります。
小さな松茸ですが香りが良いので、松茸を食べたなあという満足感がありました。
連れが、〆にご飯物が食べたいというので、きじ丼を一人前注文して半分づつに分けていただきました。
濃厚なタレで焼いた鶏肉と白飯の組み合わせは、日本人に生まれて良かったなあと思わせる〆のご飯でした。
久しぶりの「とり喜」に、初訪問の方を含む3人で伺いました。
白州のボトルを山崎の水のソーダで割ったハイボールで乾杯!
最初のさび焼きの絶妙な火の通し方に驚く顔を見るのが楽しい。
レアなちぎも(レバー)に悶絶するのも予想通りです。
手羽先の簡単に骨を抜くパフォーマンスに喜ぶ姿も面白い。
極め付けは追加のまるはつとちょうちんに目を丸くして満足そうな顔を見せてくれて、案内した甲斐があるというものです。
気がついたらボトルが空いてしまっていたくらい楽しい焼鳥の会でした。
錦糸町の焼鳥の名店のとり喜さんに久しぶりで訪問しました。
今回は職場の仲間と訪問しましたが、ウイスキーハイボールが良いというので、前回入れておいた白州のボトルを出して貰って炭酸をお願いしたところ「炭酸はウイルキンソンと山崎の水がありますが、どちらにしますか?」というので、折角だからと山崎の水をお願いしました。
京都郊外の天王山の麓にある山崎は、昔から名水の里として知られています。
山崎の水は硬度約90の軟水で味わいは柔らかく、ほんのり甘い。
ウイスキーの仕込み水で作った炭酸水はウイスキーの味を損なわずに、食事の味と香りを引き立ててくれました。
焼鳥はいつも通りの出来栄えで、いついっても一切ブレが無いので、初めて連れてきた仕事仲間にも安心して食べていただけます。
特に、ちぎも、手羽先、はつは、こんな美味しい焼き鳥は初めて食べたと大感激していましたので、面目躍如でした。
お会計は、一人当たりコース5830円+お通し660円、ヱビスマイスター720円、山崎の水715円に追加の丸ハツとちょうちん2串で704円でした。
今回はボトルが入っていたので安く上がりました。
今年2回目という久しぶりの訪問で、今回も焼き台前のカウンター席で、いつものトマトと蒸し鶏のサラダからスタートです。
表面が白くて中心部は薄っすらピンク色の絶妙の焼き加減のさび焼きは、卸したての山葵のツーンとくる刺激が淡白な笹身の旨味によく合う。
大根おろし、砂肝、せsり、小玉ねぎ、箸休、つくね、銀杏、やげんなんこつと続いて、ちぎもの登場。
こちらも中心部がレアな絶妙な焼き加減で、蕩ける旨さです。
白玉(うずら卵)と手羽でコースは終了ですが、追加で「まるはつ」と普段は無かった「はつもと」をお願いしました。
これで、すっかりおなか一杯になってご馳走様でした。
サントリー山崎のボトルが空いたので入れといてとお願いしたら、白州が入荷しましたというので今回はそれをお願いして飲んでみたけど、やっぱり美味しいなあ。
マンボウが開けたと思ったら、坂井大将が体調を崩してしばらくお休みしていたので、久しぶりの訪問でした。
取りビーの後は、キープしてあった山崎のボトルも殆ど残っていたので、オンザロックでいただきます。
最初の鳥サラダは蒸し鶏とトマトが、焼鳥が焼ける迄のウイスキーのアテに丁度良い。
お漬物が良い箸休めになるのです。
瓶ビールを1本とりまずは、乾杯です。
最近ビールもお腹に堪り小さいコップに1杯飲めばいい感じです。
焼き物が出るまでアテにします。
1本目は、さびやき。
笹身の表面だけをさっと焼いているように見えて中心までちゃんと火が通っているのは、高温の備長炭の遠赤外線効果でしょう。
都度、女将さんが山葵を卸して塗ってくれるので鮮烈な香りがします。
砂肝は、逆に表面がコリコリになるまで焼いて歯応えを楽しむ
小玉ねぎとかしわ
小玉ねぎは弱火の炭の上でじっくり時間をかけて焼いているので、中までトロトロなる。
かしわはタレの味がぴったり合っていて美味しい。
銀杏は薄皮が付いたまま焼いて、焼き上がりの熱々を女将さんが素手で皮を剥いてくれる。
膝ナンコツは、顎の運動になるくらいコリコリで、噛めば噛むほど旨味が出て来る。
口直しのアメーラトマトを一切れ食べて、口をすっきりさせたら、ちぎもと椎茸。
ちぎもはレバーですが、レバー嫌いの女性もここのちぎもなら食べられるというくらいの
焼き具合なのです。
口に入れた途端に蕩けるほど柔らかいのに、中心までしっかり火が通って熱い。
もちろん臭みは全くありません。
つくねと小茄子
つくねは軟骨いりのコリコリとした歯応えで、
噛むと中から肉汁が溢れて旨い。
手羽と白玉
串を左手で押さえて、骨を右手で持ち上げるだけで綺麗に骨が外れるように下拵えしてあるので、食べやすい。
外した骨に僅かにくっついている肉までしゃぶっていただきます。
コースはここまでで5500円ですが、追加でいつものまるハツとちょうちん(2品704円)をお願いします。
まるハツは心臓を丸ごとなので、肉の弾力のある歯応えの中に、血の旨味が包み込まれているので、毎回注文する。
ちょうちんは繋ぎ肉はしっかり焼いてあるが黄身はほんのり温かい程度のレアな焼き加減なので、一口で全部口に入れて黄身を噛むと、口の中に広がって繋ぎ肉に纏われて絶妙な味になります。
〆は鳥スープでさっぱりさせてご馳走様でした。
緊急事態宣言明けで通常営業に戻ったタイミングで問い合わせてみたら、都合よく空席があるというので食べ友さんを誘って伺いました。
通常のコースでは椎茸のところが、良い松茸が入ったというので、松茸に変更になっていました。
今シーズン初松茸は、サイズは小さいが2本を串に刺して高温でさっと焼いているので香りが高くて歯応えが良い。
コースを一通りいただいてから、追加でいつものちょうちんとまるはつをいただきます。
ちょうちんを一口で食べると、しっかりとした食感のつなぎに濃厚な卵黄が絡みついて旨味が堪らない。
まるはつは、ハツを丸ごと焼いているので、弾力のあるハツの中から、血の塊の旨味が滲み出してなんとも例えようのない美味しさでした。
昨年末に敬愛する先輩レビューアー氏との2人だけの忘年会。
営業時間を短縮しているので、初めて17時半の開店時間ぴったりに入店しました。
カウンターの中央に案内されると、焼き台に大量の備長炭を真っ赤に熾こしているところでした。
とり喜が他の焼き鳥店と異なるところは、最初に炭火を調えると途中で炭を継ぎ足す事がなく、安定した火力で焼き続けられるところです。
時間が経って炭の表面に灰がかぶってくると、大きな団扇を巧みに煽いで火力を回復させる。
自然の火なので、場所によって異なる炭火の強弱を見極めて、串の配置を入れ換えて火の入り加減を調整して、絶妙な焼き加減で提供してくれるところは、あたかもプロゲーマーがPUZZLEを戦っているようです。
強力な排気の吸い込みのおかげで超高温に熱せられた炭の遠赤外線で短時間で焼いているので、表面に焦げ目を付けないで中心部はレア感が残るのに、ちゃんと中まで火が通っている。
サビ焼きや、ちぎもの食感は何度食べても至福の境地になる。
カリッとした食感の砂肝、余分な脂を焼き切ってあっさりとした食感の皮、パリッと焼けた手羽など、焼きの技術の高さを堪能して、ぴったり2時間後の19時半にご馳走様しました。
普段だったら、こんなに早い時間に店を出たら、2軒目にBARにでも行くものですが、この御時世なので大人しく解散して帰ることにしました。
月一回ペースで通っているので、時折いつもと違う構成でコースを組み立ててくれる大将。
今回は1本目のサビ焼きを笹身の内側に大葉を入れて焼いてくれました。
爽やかな大葉の香りがして、これも悪くないなと思いました。
それでも、いつもの絶妙な火入れに鮮烈な山葵のサビ焼きの方が好きです。
限定の鳥刺しは、新鮮で臭みは全く無いので美味しい。
定番のコースの後は、追加で白子とまるはつを頂いて、〆にきじ茶漬を一人前いただいてシェアしてご馳走様でした。
今回は13年前に初めてとり喜でお会いしたマイレビさんとの会食です。
13年振りに訪れたマイレビさんは、この味に感動してご主人の誕生祝いを、子どもも入れて家族でやりたいと希望されたので、土曜日の夕方5時からスタートなら大丈夫と女将さんに言われて予約を入れていました。
コロナ禍で営業時間短縮を余儀無くされ、ソーシャルディスタンスで席数も減らしたりした飲食店は、どこも苦労されています。
そんな時こそ変わらずに定期的に通ってきてくれる常連客は有難いと、SNSで限定のレバー刺しの写真をupしてくれたので取り置きをお願いして食べ友3人で行きました。
いつものコースの前に、お目当ての鳥刺しが提供されました。
笹身の湯引き、レバー刺し、砂肝刺し、ハツ刺しの4種が5〜6切れづつ角皿に盛り付けてあり、いかにも新鮮な鮮やかな色合いで美味しそうです。
鮮度が良いから切口はエッジが立っていて、砂肝やハツはもちろん、レバーまでコリっとした歯応えです。
生臭さや血の匂いはかけらも感じない下拵えの確かさのおかげで、鶏自体の味がダイレクトに味わう事ができます。
普段は生肉は食べないようにしているのですが、このレベルなら問題なく美味しくいただきました。
焼酎のボトルが空いたところで、特別なルートで仕入れたジャパニーズウイスキーが入荷してますというので、品揃えを聞くとサントリー山崎、響、ニッカの竹鶴が有るとの事で、響は残り1本だというので、響をお願いしました。
何年ぶりかで呑んだマイルドなブレンドウイスキーは、焼き鳥にも合いました。
通常のコースはいつも通り美味しかったですが、走りの松茸が香り豊かで一際美味しかった。
一通りいただいたところで「今日は鶏の白子がありますが召し上がりますか?」というので、もちろんお願いします。
ぷっくりと膨らんだ白子が大中小3個。柔らかく蕩けるような食感で、濃厚な旨味が口いっぱいに広がって珍味でした。
定番の焼き鳥だけで十二分に美味しいのに、こういう特別料理やとっておきのウイスキーを用意して貰えると、またすぐに行きたくなりました。
3月のとり喜さん。
とり喜の焼鳥は薩摩赤鶏を使っていますが、今回は良質な名古屋コーチンを少しだけ仕込んでみましたとの事なので、通常コース6000円に名古屋コーチンを要所要所に組み込んで焼いて貰いました。
一本目のさび焼きから薩摩赤鶏と名古屋コーチンの食べ比べです。
柔らかい笹身なんですが、それでも名古屋コーチンはきゅっと締まった食感があります。
砂肝の後は、かしわの食べ比べ。
赤鶏はタレで名古屋コーチンは塩で焼いてくれました。
やはり名古屋コーチンの方が歯応えがあって硬いくらいですが、噛めば噛むほど味が染み出して来ます。
名古屋コーチンの鳥ワサがありますが食べますか?との事なのですが健康のため生肉は食べない主義なのでどうしようかと思って考えていたら、切り身一切れ一切れを湯引きしてあるというので追加しました。
冷しゃぶのように一枚一枚に火を通してあり、山葵醤油と刻み海苔をつけていただきます。柔らかいけど名古屋コーチンらしく歯応えがしっかりしていて美味しい。
小茄子は3月から筍に変更されていました。
初物の新筍は早春の香りがたっぷり感じられて鳥会席という感じで良かった。
最後はいつもの丸はつとちょうちんを追加して満足でした。
追加料金は名古屋コーチンの鳥ワサが700円、さび焼きとかしわが530円、いつもの丸はつとちょうちんが各320円と追加の注文をたくさんしたので1人1万円超えになりましたが、これだけ食べたので当然だと思います。
前回は冬季限定の鴨鍋を堪能しましたので、今回はスタンダードのコースをお願いします。
今回は皮を合鴨に変更出来ますというので、合鴨でお願いしました。
脂の乗った合鴨は、焼鳥というよりステーキのような歯応えと肉肉しさがあって面白い。
定番のさび焼きは、鳥わさのようなレアな食感ながらもちゃんと中心まで温かくて火が通っている絶妙な火加減。
ちぎももレバーとは思えないほどふわふわの食感でとろけるような口当たりです。
これも1200℃のウバメガシの備長炭の超強火でさっと火を通すから出来る技で、他店ではここまで高温の炭火は制御しきれないから生焼けだったり、焦げ目がついたりするところがほとんどだと思います。
最後に追加で大好きなまるはつとちょうちんをお願いします。
まるはつの弾力のある歯応えと濃厚な旨味はたまらない。
ちょうちんは一口で口の中に入れて、黄身をそっと潰して卵管に纏わらせて咀嚼すると絶品です。
今回のコースは4900円、追加のはつとちょうちんの640円にお通しの600円と合わせても6140円とお安く済みました。
とり喜は焼鳥のコースがメインですが、冬季限定で事前に予約しておくと鴨鍋を出してくれます。
朝仕入れた鴨を捌いて胸肉の鴨ロースに希少な腿肉を包丁で刺身のように引いてある。残った肉は叩いただけでつなぎを使わずとも団子状のつくねになります。
最初はしゃぶしゃぶにしてロースと腿肉を味わったら、つくねを投入してしっかり中まで火を通しながら野菜も煮ていきます。
下仁田葱にデンカブ、京人参やシシリアンルージュに柔らかい白菜と、こだわりの野菜に湯葉と盛り沢山です。
橙を絞った自家製ポンズは酸味と出汁がしっかりめの味なので少しスープで薄めると丁度良い塩梅になる。
〆は雑炊にしたが、鴨の出汁がたっぷりと浸み出したスープが美味しいがほんの少しだけポン酢を混ぜると一層美味しくなる。
これで1人前5000円で2人前を3人でシェアしたけど 十分なボリュームでした。
この鍋は万一ドタキャンされると使い回し出来ないので、事前にお金を払って鴨を仕入れて準備して貰います。とても手間がかかるので1回転に1組だけの特別料理なのです。
鍋の合間に焼鳥も単品で焼いて貰いました。
さびやき、ちぎも、まるはつ、ちょうちんの4本追加して1200円くらいでした。
やっぱり、この4つは外せないですね。
招木というのは贔屓の店に自分の名前を掘り込んだ木札を開店祝いなどで贈る風習で老舗の料理屋に行くと江戸時代からの招木看板が飾ってあるのを見かける事があります。
今回の店舗改装のお祝いに自分も一口参加させて貰って完成したのを初めて見ることができました。
名だたる有名人と並んで自分のハンドルネームが掲げられていて申し訳ないやら恥ずかしいやらで恐縮です。
さて、今回は昔からの食べログ仲間を誘って3人で訪問。
いつものコースの椎茸が松茸に、小茄子がエリンギに代わって初秋の雰囲気です。
松茸は一口サイズの小さな物ですが香りが良くて歯応えがあり、この時期のものとは思えないレベルでした。
松茸入りでもコース料金は5800円とリーズナブルです。
最後に希少部位のハツもとがあるというので追加料金320円で焼いて貰ったが、弾力のある歯応えと濃厚な脂の旨味で、まるでA5ランクの牛肉のステーキを食べているようです。
ドリンクはエビス生ビール650円にメロー小鶴エクセレンスのボトル5000円を炭酸割りでいただき、トータルで1人1万円のお会計でした。
時折、会計が不明瞭というレビューを見受けますが、ちゃんと明細を見せてくれるので割り勘も簡単でした。
ミシュラン連続10年一つ星のとり喜は、バンコク店の立ち上げと上海店、台湾店を巡る為に1か月休業していましたが、その間に店内を大改装して7月12日に再開し祝いのレセプションに参加させて貰えました。
基本的な構造は変わっていませんが、壁際の物入れを撤去して間口を広げたのでカウンター内の厨房が広くなり、動線がスムーズになりました。
一番の変化は焼き台の幅が広くなり、その前にガラス張りのカウンターを設置した事で、焼き鳥を焼いているところが良く見えて熱や煙を遮る事が出来ます。
天井まで全面ガラス張りの焼き鳥店が多いですが、それではお客さんと焼き鳥職人のコミュニケーションが取れなくてただ黙々と食べるだけになって楽しくありません。
世界初と大将が胸を張って「これがやりたかったんですよ」と自慢する成果は、皮を焼く時に滴る脂に炭火が炎を上げても強力な換気に吸い込まれ客席には一切影響がないのに、どの席からでもこの凄さが良く見えて楽しい。
1200度に熱せられた備長炭で余分な脂を焼き切った皮は、今まで食べた皮の焼き鳥とは全く違ってパリッとした食感で実に美味い。
最後に大好きな丸ハツを追加して弾力のある歯応えと血の旨味を存分に堪能してご馳走さまでした。
錦糸町のミシュラン連続10年掲載の「とり喜」さんに食べ友さんを誘っての訪問です。
18:30スタートでコースを一通り食べ進めて定番の丸ハツとちょうちんを追加して満腹になり、お勘定を待っている間に、親方から「今度タイのバンコクにお店を出すので、6月10日から1カ月くらい休業することになりました。この機会に店舗も改装します。」とのこと。
図面を見せてもらうと小上がりを無くして席数を減らして厨房も幅を広げるとのことです。
親方の眼の届く範囲に集約して動き易くなる事で一層美味しい焼き鳥が味わえるようになることでしょう。
海外支店も台湾、上海に続いて3店目になるバンコク店には、前回の訪問時に親方の背後に立って焼きの技術を学んでいた若者が焼き台を預かるとのことなので頼もしい。
立ち上げで1か月間みっちりと指導を受けて成功する事を祈ってます。
3月の終わり頃に訪問すると「今日はソレリスが入ってます」とのことなので、コースの白玉をソレリスに変更してもらい追加でいつものはつとちょうちんもお願いします。
ソレリスというのはフランス語のSot-l'y-laisseで「これを残す者は愚か者」という意味なんだそうです。
腿のつけ根の部分で1羽で2個しか取れない希少部位との事で、コリコリとして歯応えがあり美味しい。
一本目のサビ焼きやちぎもの絶妙な火の通し加減に悶絶したところで野菜も登場。
とり喜の特徴は焼き鳥と野菜が交互に出たり、一皿に一緒に出て来るところで、味や食感の変化で飽きずに食べられるし栄養バランス的にも良さそうです。
春の野菜は焼き空豆から。鞘ごとじっくりと焼いてあkり、豆を頂いた後はスプーンで白い綿毛の部分を掬って食べてくださいとの事。ほんのりと甘くてシャキシャキとした食感で、ヤングコーンのヒゲに似た感じでした。
焼き筍は大きく切って串に刺して焼いてあり春の香りを一杯に味わいました。
菜花の辛子醤油和えは箸休めとして小鉢で提供される。
コース終了後に追加でハツとちょうちんをお願いします。
ハツは「まるはつ」といって丸ごと串に刺して焼いてあります。普通は心臓は半分に切って血抜きをしてから焼くのですが、こちらは敢えて血を残してふわっとした食感と血の味を味わうことが出来る逸品です。
ちょうちんはキンカンの部分は直接火をあてないでレア感残して輸卵管はしっかりと火を通して独特の食感が楽しめます。
今日も美味しい焼き鳥を腹一杯食べられてご馳走さまでした。
定期訪問のとり喜さんに職場の先輩後輩を連れて4人で訪問しました。
10月はいつものコースで椎茸焼きが出るところで松茸焼きが出てきました。
もちろんちいさな松茸ですが季節感の乏しい焼き鳥という料理の中で、秋の味覚として松茸を出すという心意気が嬉しい。
定番コースに「はつ」と「ちょうちん」を最初に追加オーダーしておきました。
「はつ」は丸ごと焼いているので血の旨味がぎゅっと凝縮していてブーダンノワールのような味わい。
「ちゃうちん」は黄身と身の部分を一緒にぱくりと口に入れてから黄身を歯でつぶして口中調理して噛み締めると美味しい。
飲み物はビールで乾杯してから、この店の常連だった元横綱千代の富士をリスペクトした焼酎の「千代の富士」をボトルで1本あっという間に空けてから、日本酒は先輩の出身地の「山形正宗」から「澤屋まつもと」をデカンタで開けてご馳走様でした。
ミシュランで☆をとった焼鳥屋さんは、ここ「とり喜」を含めた4店が2010年に掲載されたのが始めで、それから連続して掲載され続けているそうです。
こんなに有名になる前には、移転前の小さな店だったころから結構頻繁に通っていたのですが予約困難店になってしまったので足が遠のいてしまていたが、とある予約サイトから当日キャンセルが出たというメールが届いたので、すかさず電話してカウンター席をGETできました。
なんと5~6年ぶりに大将にお目にかかり懐かしいが、ちゃんと覚えていてくれたのが嬉しい。
「あの頃から変わったことが2つあります。鶏は大山鶏から薩摩赤鶏に変えました。贔屓にしてくれていた千代の富士親方に食べ比べして貰って、これが一番美味しいと言ってくれたから敬意を表しての事だそうです。もう一つはさび焼きとちぎもの火入れ、規制に従ってしっかりと中心まで火を通すようにしたので以前からのお客様には不満かも知れないです。」と平謝りでしたが、これは仕方ない事です。
お任せコースは
御新香
さびやき
すなぎも
小玉ねぎ
かしわ
ちぎも(れば)
小なす
つくね
万願寺
うずら
かわ
ぎんなん
箸休めトマト
手羽
しいたけ
と淀みなく進む。
その間、坂井さんの大きな団扇は片時も休む事なく、ある時は優しく煙を抑え、又ある時は備長炭の火を熾すように強くと変幻自在の団扇捌きで絶妙な火の通し加減を調整しています。
そのおかげで肉に焦げ付きは全くなく美しい。
塩加減は控えめなのでしょっぱ過ぎる事はなく、タレも甘過ぎず辛すぎず美味しい。
ここで「今日はまるはつはありますか?」と声を掛けるとラッキーな事に残っていました。
まるはつとは、はつ(心臓)をまるごとという意味です。
普通の焼鳥屋なら半分に切って血抜きしてから焼くのが普通ですが、とり喜のまるはつは敢えて血抜きしないで丸ごと焼く事でブーダンノワールのように鉄分の味がする絶品のハツでした。
メニューには載っていませんが久々に食べる事ができ幸せです。
〆に鶏ガラスープをいただいてご馳走さまでした。
飲み物は今回は国産ワインをボトルでいただいたので少し高くなりましたが満足感がありご馳走さまでした。
友人たちの食事会に欠員が出たというので「行く行く」と飛びついて行きました。
久し振りの絶品焼鳥と友人たちとのおしゃべりで最高の一夜を過ごしました。
写真を追加したので更新します。
2007年10月
今日もご主人の焼きが良く見える席で頂けました。
席数が少ないので、予約なしのお客さん皆さんお断りされていましたので、必ず予約されてから行って下さい。
今日は、かしわ、はつもと、レバーが良かったです。
手羽は骨が簡単に外れるので、先ず骨をはずしてから食べるととても食べやすかったです。
勿論はずした骨はしゃぶりつくします。
今日も楽しいお酒と美味しい焼鳥で満足でした。
2007年5月
たまたま座った席が道路側の角で、ご主人が焼いている手元がよく見える席でした。
長さ1mぐらいのコンロに真っ赤に焼けた備長炭がぎっしり詰まっていて凄い火力の強さで、日本刀の焼入れにも使えそうな感じです。
この火力で炙れば表面はパリッとしていて、中はふっくらとジューシーな焼き鳥が焼ける訳です。
店内は清潔で煙の匂いが全くしないので不思議でしたが、カウンターより低い位置に置いたコンロの周りをぐるっと排煙用のダクトが囲んでいて煙をすべて吸い取っているようでした。
焼き物のタレの味が独特で、甘いんだけどさっぱりしていて塩ものより美味しかったです。
なかでも「はつもと」は最高でした。
値段も錦糸町価格で安心して食べられるお店です。
4位
2回
2018/05訪問 2018/05/31
京王線の国領駅から狛江方面に暫く行った脇道にブルーの外装のイタリアンがあります。
ちょうど1年ほど前にオフ会のお誘いがあって初めて行ったのですが、こんな場所でその美味しさに驚いたことを思い出します。
今回もお招きいただいて再訪。
最初に出てきたお抹茶みたいなものは、豆のスープ。
そのビジュアルから、「おやっ?前回は完全にイタリア料理だったけど、和風のテイストも取り入れたか?」というのが第一印象です。
続いての前菜は、鰹のたたきのような一品です。
ピザ窯の薪で表面を軽く炙った鰹を分厚く切って新玉ねぎのソースをかけて砕いたナッツと玉葱を少し載せて、凍らせたゴルゴンゾーラを削って振りかけてある。
旬の鰹のねっとりとした旨味に、さっぱりとした新玉ねぎの酸味とチーズの味が是妙なバランスです。
南蛮漬けのようなフリット、シンプルなグリーンアスパラと行者大蒜なんかは割烹料理のような盛り付けです。
サービスの方に伺うと、シェフは最近コラボ企画等で和食やフレンチの料理人さんとの交流があり、それに刺激を受けて色々チャレンジされているとのこと。
勿論定番のパスタ、ピッツア、ステーキは鉄板の安定感があり実に美味しい。
ワインも冒険的なワイナリーのワインを揃えてくれていたので、次々とボトルを開けて気が付いたら1人1本ペースで空けていました
ピッツアもお替りしてデザートも頂くとすっかりお腹がぱんぱんになってご馳走様でした。
先日、祖師ヶ谷大蔵のアオジソシガヤでミニオフ会をした際に、次回は国領のドンブラボーで会いましょうと約束していましたが、正直言って国領にそんなに美味しいイタリアンがあるとは信じられない気分でした。
というのは学生時代(何年前じゃ!)に、国領で下宿していて土地勘があったからで、小さな駅の踏切のところから狛江方向にはパチンコ屋と韓国料理のモランボン、通りを挟んだ向かいには熊王ラーメンがあるだけのひっそりとした街だったからです。
ところが今回数十年ぶりに行ってみたら駅は地下化されていて、駅前には立派なショッピングビルが建っていてパチンコ屋もなくなっています。
熊王ラーメンも場所が変わったようで発見できないのでがっかりしながら歩いていると、ちょっと横道に入ったところにブルーの外壁の洒落たイタリアンを発見。
店内にはテーブル席が並び、キッチンには大きな薪窯に火がメラメラと燃えている。
今回は6名のオフ会で、6,000円のコースをオーダーしてありました。
前菜は真鯛のカルパッチョにシャインマスカットの角切りと新生姜のスライスを合わせて和風の味わいでスパークリングワインにぴったり。
二品目は牛肉を塩水につけて生ハムにして細かくたたいてタルタルに仕上げて牡蠣のソースを和えている。赤身肉の旨味に牡蠣の旨味が加わって、どっしりとした白ワインとよく合います。
魚料理は薪窯で焼いた秋刀魚にレバーパテを添えて、潰した栗をトッピング。薪の薫りが付いた秋刀魚の身の旨味にはらわたの苦みとレバーパテが不思議な調和を見せて、栗の香りが秋の深まりを感じさせる絶品料理でした。
パスタはきのこのパスタ。幅広の手打ちパスタに色々なキノコを合わせて、細かく起案だキノコを何時間も煮詰めて旨味を引き出したソース。
きのこの出汁が利いた素晴らしいパスタです。
ピッツアはクアトロフォルマッジオ。4種類のチーズが溶け合ってもっちりとした生地に絡めていただくと旨いですね。
次も魚料理で、低温で火入れした鰆を仕上げに薪窯でパリッと瞬間だけ炙ったという火入れの技術の粋をあ詰めたような料理です。
鰆の身がふんわり柔らかくて蒸したような感じですが、皮目と表面はカリッとして旨い。
トッピングのキャロットラペがまるでパスタのようで面白い。
デザートはグラッパ、リモンチェッロ、梅酒に着けた果物のコンポート。デザートというより、フルーツカクテルのように甘くて強いお酒のオンパレードで、アルコールに弱い方がいたら出てこなかったでしょうね。
どの料理も時間をかけて丁寧に仕込んだことが伺える素晴らしいものばかりです。
これで6,000円は安すぎではないかと心配になるほどで、ワインも一本4000円ちょっとと手ごろな価格なので、一人1万円ちょうどのお会計でご馳走様でした。
5位
8回
2025/03訪問 2025/04/28
蛍烏賊といえば富山の春の風物詩として有名ですが冷凍冷蔵技術が未発達だったころには、地元で消費しきれなったものは松の木の肥料としていたので地元では松烏賊と呼んでいたんだそうです。
現在では、急速冷凍することで首都圏のスーパーなどでも生の蛍烏賊手に入れることが出来て助かります。
そのおかげで、地元の漁師さんが獲ってすぐに醤油漬けするしかなかった沖漬けを、板前さんが独自の味付けで作ることが出来るようになりました。
そんな洗練された、蛍烏賊の沖漬けを馴染みのお店で味わうことが出来ました。
春のコースの構成は、
先付け:蛍烏賊の沖漬け
八寸:鮪のたたき和え、韮のお浸し、酒盗入り玉子焼き、鱈煮付け、鴨ロース、独活と浅利、新生姜煮、布海苔の酢の物
椀物:あいなめの若竹椀
お造り:てっさ
焼物:車海老の塩焼きと唐墨餅
煮物:牛タン炊き合わせ
止め肴:鮪頰肉の焼き物
食事:カレー饂飩
甘味:抹茶ぷりん
どれもいつも通りの王道の割烹料理を楽しむことが出来ました。
今回お付き合いいただいた食べ友さんたちは、冬の鍋料理を楽しみにされていたようでしたが、それでも十分に満足していただけたようで安心しました。
大好きな「かず味家」さんで仕事仲間との新年会を催した時のことを上げていなかったので、追っかけてupしました。
牡蠣から始まり、いつもの八寸にお造りと進み、ズワイガニの雑煮の椀物。
メインはお馴染みの鰤しゃぶでした。
脂の乗った寒鰤をさっとしゃぶしゃぶしていただくと美味しい。
蓮蒸しに蕎麦で締めて満腹になりました。
ご主人と女将さんに丁重に挨拶していただき、初めて連れて行ったメンバーも大満足でした。
誕生月に飲み友達がご馳走してくれるというので、希望したのは湯島の「かず味家」さんです。
湯島駅からも御徒町駅からも10分もかからない場所で、どら焼きのうさぎさんの裏手の角にあります。
重厚な玄関を開けると女将さんが出迎えてくれて、コートを預けて掘り炬燵式のテーブル席に案内されました。
先付けは背子蟹です。
定番の八寸には彩り鮮やかな酒肴が並ぶので、熱燗でいただきました。
椀物代わりに牡蠣の土瓶蒸しは出汁も美味しくて良いアイデアです。
メインはマグロのしゃぶしゃぶ。
脂の乗ったマグロをサッと色が変わる程度にしゃぶしゃぶして野菜に巻いていただきます。
揚げ物は野菜と帆立のチーズ挟み揚げ。
焼物は甘鯛若狭焼と白子焼き
〆はキノコ蕎麦
8000円コースでこれだけの品数と味は素晴らしいと思いますので、年始に職場の仲間たちとの新年会を予約してご馳走様でした。
湯島と言っても御徒町に近い路地の角にある割烹料理のお店です。
外観が立派なので高い店のように見えますが、実際にはお手頃な価格でコース料理と日本酒を楽しむことが出来るお店です。
昨年末に久しぶりに伺って、鰤しゃぶのコースをいただきました。
いつも感動させられる八寸とお造り見事な技は変わらないよう
揚げ物は今回は煽りイカの天ぷらで、分厚い身なのにとても柔らかくて美味しい。
鰤しゃぶは土鍋に野菜と豆腐に軽く火を通した状態で出てくるので、すぐに食べ始められるのが嬉しい。
脂の載った寒鰤を沸騰した出汁にしゃぶしゃぶしていただくと、口の中でとろけて旨味が口いっぱいに広がる。
サービスで生牡蠣も付けてくれたので、これも軽くしゃぶしゃぶしていただくとぷりぷりの身から海のミルクがじゅわっと溢れてきて旨い。
口数は少ないが、腕の確かな板さんと明るくて楽しい女将さんの絶妙なコンビで、身体だけじゃなく心の中まで温まりました。
かず味家は60歳の誕生日にレビューアー仲間が還暦パーティをやってくれた思い出の店です。
昨年の誕生日も、その思い出の場所でとお願いして鰤しゃぶのコースをいただきました。
最初は八寸でスタート。
八寸の皿には何と11品もの摘みがぎっしり隙間なく詰め込まれているので、これだけで日本酒が進みます。
中でも渡り蟹、からすみ、牡蠣の燻製などは絶品です。
続いてお造りは金目鯛、〆鯖、鰆、中とろの盛合せ。
どれも適度に熟成させた旨味があって美味い。
揚物は河豚の唐揚げ。
河豚は刺身より火を通した方が美味しいと思う。
カリッと揚がった薄い衣の下からふっくらとして弾力がある身が現れて、食感を楽しみながら味わいます。
メインの鰤しゃぶは女将さんが「野菜は先に入れてもいいか、ご自分でタイミングを見て入れますか?」と確認してくれたので、先に用意して貰うことにしました。
野菜は天然えのき、しめじ、椎茸、葱、白菜、春菊、豆腐など、しゃぶしゃぶとは思えない程のボリュームです。
メインの鰤は8kg超の大きな寒鰤を丁寧に薄切りにして15枚もあり、更に大粒の生牡蠣と鱈の白子も6個づつ。
これで2人前というから驚きです。
鰤は刺身で一切れ食べて脂の乗りを味わってから、しゃぶしゃぶで余分な脂を落としてポン酢に紅葉おろしでさっぱりといただきます。
牡蠣も生牡蠣で食べられる牡蠣なので、しゃぶしゃぶでさっと表面に火を通してレアな状態でポン酢でつるんといただきます。
白子もしゃぶしゃぶでいただいたのは初めてでしたが、白子ポン酢の出来たてなので旨いに決まっています。
かなりお腹いっぱいになったところで〆の細うどんが出てきたので満腹です。
ご主人と女将さんに店の前まで見送られてご馳走さまでした。
この店に初めて訪れた日のことは今でもはっきりと覚えています。
2012年の秋、たまたま店の前を通りかって良い雰囲気の店がオープンしたなあと思ったが、あまりに高級そうな外観だったので通り過ぎようとしたら、店頭にお品書きが置いてあったので見てみたら摘みは普通の居酒屋程度の価格帯だったので入ってみました。
広くてゆったりとした座敷に掘りごたつ式テーブルとカウンター席がありましたが、先客はまばらで大丈夫かなという印象でしたが、寡黙でシャイな板前さんが作る料理はどれも本格的な割烹料理で美味しい。
その上、着物姿の女将さんの愛想のよさで飽きることの無い接客なので、味にうるさい仲間たちを集めて何度かオフ会をやったものです。
今ではすっかり人気店になり予約もなかなか取りにくくなりましたが、1年ぶりに仲間を集めて再訪です。
今はコースのみの提供になっていますが一番お手軽な4000円コースを予約してありました。
それでも八寸だけで13品目もあり一つ一つが丁寧に仕込んであるのがよく分かります。
勿論味は申し分なしですからお酒が進みます。
新政No.6を4合瓶でもらってちびりちびりと呑みましょう。
椀物は珍しい沖しじみと海老しんじょう。しじみといっても大きくて身は赤い。普通の蜆とは別種なんだそうです。
お造りは〆鯖、真鯛、鰯、マグロ。
お造りに合わせる2本目のお酒はピンクのラベルの「うきうき」。
リンゴのような香りとすっきりとした酸のあるフレッシュな味わいで、薄濁りなのでぴりっとした微発砲の炭酸を感じます。
煮物は若竹煮にがんもどきと鯛の子の煮物を合わせてあります。若竹煮だけでもコースとしては成立するのに、更にもう一品食べたようなお得感を感じます。
揚げ物は白身魚のスライスで海苔巻きチーズを包んでカリッと揚がっていて油切れがよく美味しい。
箸休めとグラタンを挟んでさっぱりとしたポン酢ジュレかけの蛸と野菜のサラダ仕立てで口直しをしたら、刻みうどんで〆てご馳走様でした。
今回は仲間内の話が弾みすぎて四合瓶を次々に開けてしまいましたが、それでも一人8,000円ちょいの会計でしたからコスパは相変わらず良いです。
かず味家さんは友人レビューアーさん達が、ほぼ貸切で還暦祝いの宴席を設けてくれた思い出の店です。
開店した当初は当日にふらりと行っても入れる店でしたが、予約困難な店になってからは気軽に行けなくなったのですが、先日黒門町のイタリアンバルに行った帰りに立ち寄って予約を入れて置いたのです。
コースは4000円、6000円、8000円の3種類で、今回は6000円コースです。
八寸は黒塗のお盆からはみ出しそうなくらい盛り沢山で彩りも鮮やかです。
沢蟹、鴨ロース、牛蒡、冬瓜、鯛の白子と真子、海老の柚味噌、いぶりがっこの微塵切りとクリームチーズ、玉蜀黍、もろ胡、鬼灯、煮凝り、茗荷、ぜんまい、枝豆と数えたら15種類もあるので、これだけでお酒2合は呑めそうです。もちろん味も申し分ありません。
椀ものは、走りの鱧。丁寧に骨切りされているから舌触りも良く、出汁の味も美味しい。
お造りは牡丹海老、黒ムツ、真鯛、白イカ。
鮮度も良く、味の組み合わせも良い。
焼物は鮎の塩焼き。ちょっと焦がしちゃいましたとはご愛嬌。でも、皮さえ除けば美味しい鮎でした。
揚物は海老と獅子唐の天ぷら。油の切れが良く頭もパリパリと食べ尽くす事ができます。
煮物は茄子のオランダ煮と鰊の炊き合わせ。
茄子と鰊の相性の良さに店主の味のセンスの良さが伺えます。
岩牡蠣は小粒だったので、旨味はイマイチでしたが、初夏らしい一品でした。
〆は桜海老の掻き揚げうどん。うどんは北海道産の細うどんを冷たく〆た冷やしうどんで呑んだ後の〆にはぴったりでした。
日本酒は石川県の吉田蔵のU(優)という珍しいお酒を4合瓶でお願いしました。
山廃純米無濾過生原酒なのにワインのようなフルーティな日本酒でなかなか面白い日本酒を置いているものです。
美味しい料理と、ちょっと天然がかった明るい女将さんとの楽しいトークで癒された晩でした。
御徒町と湯島の間のひっそりと落ちついた雰囲気のかず味家さんは、初めて伺ったころはふらりとのぞいても入れるお店でしたが、食べログ効果でなかなか予約が取れない人気店になってしまいました。
繁盛するのはいいのですが、ご主人と女将さんの2人だけで回しているのでピーク時間帯はてんてこ舞いで、奇麗な和服の女将さんも走り回っているような有様で気の毒なくらいでした。
最近はアラカルトをやめてコースのみ4000円、6,000円、8000円にメニューを統一したので、かなり落ち着いてきました。
とはいえ、営業時間内は電話に出る暇が無いので、予約の電話は早い時間がお薦めです。
コース料理の詳細は写真を追加したので、そちらをご覧ください。
2012年10月
上野広小路から湯島に抜ける道の角に新しく割烹料理屋さんがオープンしていました。
外観からは敷居の高そうな印象を受けましたが、表にメニューが出ていたので覗いてみたら意外に手頃な価格帯です。
これはダメ元でと暖簾を掻き分けて入ってみると、大きな石のの踏み台のところで靴を脱いで座敷に上がるという本格的な割烹の雰囲気です。
店内はカウンター席と掘り炬燵式のテーブル席が4人用が3つに8人用の大テーブルが一つでトータル25人程度の手頃な席数ですがスペースは広くてゆったりとしています。
お通しは竹篭に小鉢が6個入っていて、ちょっとづつ色んな摘みが味わえるという飲兵衛の心を掴む憎い演出です。
料理は500円台の軽い摘みから、2800円の松茸と鴨のしゃぶしゃぶまでで平均価格は1000円程度とお手軽料金です。
まずは試しに刺身から。
上野~湯島界隈の居酒屋は焼鳥やもつ焼きは美味いが刺身が美味い店はほとんど無いので、あまり期待はしていなかったのですが、イイモで期待を裏切る見事な包丁さばきで、キリッとした刺身を引いてくれました。
これはちゃんと修行された板前さんだなと伺ってみると日本橋の料亭で働いておられて、この8月に独立開業されたばかりとのことでした。
それなら煮物系もと鯨スジ大根煮を試してみると、鯨のすじ肉というB久食材がとろとろになるまで煮こまれているのに大根は形が崩れることなくしっかりと歯応えもあるが味がちゃんと沁みている。
ならばと、松茸の土瓶蒸しをためしてみるときちんと出汁がとれている中に小さな松茸がおそらく一本丸ごと使ったんじゃないかと思うほどぎっしり詰まっていて松茸の香りが鼻をくすぐります・
これなら味にうるさい仲間たちも、きっと満足してくれるだろうと思い、丁度オフ会の店を物色していたところだったので、衝動買い的に予約を入れました。
この時の模様は、他のレビューアーさんたちがおいおいUPしてくださるものと思いますので、乞うご期待です。
最後にご注意しておきたいのは、独立開業して日が浅いののと板前さんが一人で料理するので、店が混み合ってくると料理の出来上がりが遅くなってきますから気の短い方にはお勧めできませんので、気の合うお仲間とおしゃべりで時間を潰せる方にお勧めいたします。
6位
1回
2018/09訪問 2018/10/10
金沢木倉町のミシュラン一つ星のカウンター割烹で地物尽くしのコース料理
金沢市内で一番の繁華街の片町の裏手の木倉町は、江戸時代から300年以上の歴史があり、松尾芭蕉も立ち寄ったという由緒ある飲食街です。その一角に町家をリノベーションした割烹があり、しかもミシュラン金沢版で一つ星、更にゴエミにも掲載されているとのことで、以前からBMしていました。
予約が取れない店と聞いていたのでダメ元で一週間前に電話予約を入れたら、平日ということもあり簡単に予約が取れましたた。
この店は、コースではなくアラカルトで注文する居酒屋スタイルだと聞いていましたが、電話予約時に「今はコースになりました。県外から来られるのでしたら地元の食材で少しずつお出ししますね。」とのことでした
昔ながらの小さな木造のお店は、京都の町屋のように間口が狭くて奥行きが長い鰻の寝床上の造りで、入口から左手にカウンター10席くらいと奥にもテーブル席があるました。
板前さんとお手伝いの若い男性の2人だけで回しています。
この日は偶々他にお客さんは居なくて一人で貸し切り状態になったので、大将と話をしながらゆっくりといただくことが出来ました。
コースは12,000円で、この日の構成は
1.渡り蟹と焼き茄子。焼き茄子の上に渡り蟹のみをほぐして載せてあり、蟹酢をジュレにしてトッピングしてあります。
夏らしい爽やかな一品で食欲を盛り上げてくれます。
2.マナガツオのあられ揚げ。マナガツオの切り身を細かい衣でカリッと揚げてあり、サクサクとした歯ごたえが良い。
3.銀杏。香ばしく炒った熱々の銀杏で箸休めです。
4.輪島産のアラ。分厚く切ったアラの皮目を炙って能登の塩でいただきます。ふっくらした身が美味しい。
5.氷見産の平目。2,5Kgもある大きな平目を刺身に引いて、煎り酒につけてある。淡白な平目には味の濃い醤油よりも薄味の煎り酒の方が合います。厚みがあるので、ねっとりとした舌触りで旨味が最高でした。
6.白カジキ、鰯、七尾産ガス海老のお造り。これも煮切りを塗ってあるので刺身というよりは寿司を食べているような気分になる。特にガス海老のプリプリッとした食感と甘さが良かった。
7.蓮根饅頭。金沢は小坂蓮根という蓮根の産地なので蓮根をすり下ろして揚げた蓮根饅頭はポピュラーな料理ですが、いろいろなキノコの餡かけで食べるとキノコの旨味と相俟ってほっこりします。
8.鯖サンド。これには驚きました。能登は鯖も美味しいのですが、その鯖を軽く締めて大葉で包んで薄切りトーストに挟んだ一品。鯖サンドもいろいろ食べてきましたが、大葉の爽やかな香りが鯖の臭みを抑えてくれるので、これは美味しい。
9.鰻の蒸し寿司。ここで軽くご飯を入れて悪酔いしないようにします。
10.能登牛イチボステーキ、秋刀魚幽庵焼、イチジクとシャインマスカットのマスカルポーネ。能登牛は生産量が少ないので地元でないと食べられないのですが、その中でも希少部位のイチボをステーキにしてくれたので余計に嬉しい。これに秋刀魚の幽庵焼きを合わせるセンスも独創的です。付け合わせは白和えかと思ったら、イチジクとシャインマスカットをマスカルポーネチーズであえたものでステーキにはぴったりでした。
11.吸い物
12.雑炊
で〆てお腹いっぱいでした。
見た目はシンプルですが、どれも下ごしらえに手間のかかる凝った造りで、これを独り占めできたのは心苦しいくらいです。
日本酒の品揃えも充実していて、全国の銘酒を取り揃えていますが、折角金沢に来たのだからと地元の酒蔵で、季節柄解禁されて間もない「ひやおろし」を中心に組み立ててもらいました。
日本酒のペアリングもばっちりで存分に楽しませていただきました。
金沢旅行を計画されても人気のお店の予約が取れなくてお困りの方は、今回のようにポツンと空いているタイミングがあるようなので、ダメ元で電話してみてはいかがでしょうか。
7位
2回
2018/10訪問 2018/11/21
【再々訪】奥能登の新鮮な魚と能登牛炭火焼きを斗瓶の竹葉特選大吟醸古酒で堪能
この店に初めて訪れたのは2011年7月でした。
故郷の能登町宇出津港の新鮮な魚を売り物にした居酒屋ができたというので行ってみたら、若い店主は能登町出身で家族で店をやっていて良い雰囲気で居心地が良かった。
あっという間に人気店になり食べログ評価も3.7と師匠の「いたる本店」に次いで金沢の居酒屋ランキング3位になって、ふらりと行っても入れなくなり足が遠のいてしまい、なんと7年ぶりの訪問になってしまいました。
今回の金沢行の日取りが決まってすぐに電話したら禁煙のカウンター席が空いていたのでラッキーでした。
まずはお目当ての刺身の盛り合わせから。
岩だこブツ切り、ガス海老、中トロ、鯖浅〆、塩あら、鰤、ばい貝、鯵、赤いか。
鮮度抜群で実に旨い。特に塩でいただく「あら」は少し寝かせて熟成感を出しているようで絶品でした。
能登牡蠣の昆布焼きはアルミホイールを折ってバット状にしたものに昆布を敷いて、その上に牡蠣を載せて醤油ベースのたれをかけてグリルでさっと焼いたもので、牡蠣そのものの旨味に昆布の旨味が加わった相乗効果で反則技的な美味しさです。
こうなると宇出津の地酒、竹葉の純米酒をゆめりのオリジナルラベルにした1合ボトルでいただきます。
柔らかい口当たりで優しいお酒です。
のどぐろの塩焼きは背開きにして一夜干しにした干物でした。サイズ的には中くらいでしたが脂が乗って美味い。
定番の小坂蓮根の蓮蒸しはほっこりとした優しい味で、すりおろした蓮根饅頭で結構おなかが膨れてきます。
とはいえ肉も食べてみたかったので能登牛炭火焼きを追加。
推定200g超ほどの塊肉を炭火で全面に焼きを入れてスライスして完成です。
中心部はピンク色ですがちゃんと火が通っていてミディアムレアの焼き加減。
おろしたての山葵と能登揚げ浜塩田の塩でいただくと至福の境地です。
こうなると日本酒のお替りで竹葉特選大吟醸古酒は1合1800円と値が張りますが、斗瓶を一本買いしてオリジナルボトルに詰めたというレア物なので高くはありません。まったりとした濃厚な味わいで牛肉にぴったりでした。
19時半くらいになると注文のピークも収まってきたので、店主がご挨拶に来ました。
今回は姉と2人で行ったので能登町出身者3人で能登のローカル話題で盛り上がり楽しさ倍増です。
姉もすっかりご満足で面目躍如でした。
2011年9月
羽田発小松行きの最終便が30分遅れで到着したので、2回目訪問はラストオーダーぎりぎりの22時30分になってしまいました。
丁度カウンター席が全員引き上げられたばかりのようで、奥の座敷の宴席が1グループ残っているというだけでしたので、若いご主人と差しで話しながら宇出津の魚を堪能できました。
お決まりの刺身盛合せは前回とほぼ同じでしたが、盛夏を過ぎてやや脂が乗りかけた〆鯖が旨い。
〆ると言うよりは酢洗い程度の浅〆が丁度良かった。
お酒は飲み比べセットでこの季節ならではのひやおろしの3種類を頂きます。
能登、金沢、加賀の酒の特徴が良く分かるセットでした。
〆のご飯代わりにレンコングラタンを試して見ました。
どんなものかと思ったら、お姉さんが小坂レンコンを摩り下ろし始めました。
要するに蓮蒸しのベースにベーコンとチーズとレンコンの薄切りを載せて、オーブンじゃなくて魚を焼くグリルで焼いたものです。
ねっとりとしたおろしレンコンのまったりした味とベーコン、チーズが良く合います。
テレビ番組でやっていたジャガイモグラタンにヒントを得て考案したそうですが、こういうチャレンジも面白いです。
2011年7月初回訪問
能登町の宇出津港は、往時は奥能登第一の港として漁船は勿論、山村から運ばれてきた木材や木炭の積出港としても栄えた歴史があり、現在でも魚市場には近隣の漁船が地元で獲った新鮮な魚が集まってきて威勢の良いセリが行われています。
そんな宇出津の新鮮な魚を金沢の駅前で食べられる店が出来たという情報を得て、早速出かけてみました。
場所はリファーレという18階建ての三角形のオフィスビルの裏手で、派手な外装の焼肉屋の隣でひっそりと粋な暖簾を下げています。
お店は大きなカウンター8席にテーブル席が3つが有ります。他に宴会用の座敷もあるようでしたが、とてもきれいでセンスを感じさせる内装ですから、女性だけのグループやお一人様でも全然大丈夫な雰囲気でした。
まずはお目当ての刺身の盛り合わせから。
炙り柳さわら、太刀魚たたき、鯵、平目、さざえ、赤西貝がどっさり盛られて、これで一人前とは思えないボリュームです。
時期的にはあまりいい魚の無い夏場で、これだけの種類を揃えるだけでも大変でしょう。
特に炙り柳さわらと太刀魚のたたきは、ちょっと火を通すことで臭みを消して旨味を引き出す技に参りました。
江戸前寿司とは違って、新鮮な魚を売り物にした海鮮料理の店ではなかなか出来ないものなんですが大したものです。
能登産もずくとじゅん菜の酢の物のもずくは黒くてコリコリしていますから、おそらくは輪島のモズクと思われます。
富山湾に面した内浦のもずくは絹糸のように細くて柔らかいので、そっちのほうが好みだったのでちょっとがっかりです。
関東のスーパーで販売されている沖縄産に比べたら、大分細いですが。
じゅん菜は、個性の強いもずくに負けてほとんんど存在感が無かったのも残念でした。
続いて、宇出津港の天然岩牡蠣を注文すると「小さいのが2個と、そこそこの大きさの1個のどっちが良いですか?」と板前さんに聞かれたので、小ぶりのものをお願いしました。
ポン酢とレモンを添えてありましたが、まずは何も付けずに一口食べてみると、全く臭みが無く濃厚な旨味が口一杯に広がってきます。
大粒の岩牡蠣は重すぎる感がありますが、このくらいの大きさだと味も軽めで食べやすいくていいですね。
そろそろお腹にたまるものということで、加賀太胡瓜と鶏肉の揚げびたしをお願いします。
いわゆる鶏天と野菜の硬い衣の天麩羅にタレをかけたものですが、加賀太胡瓜だけじゃなくて南瓜、茄子も揚げてあり、小粒のコーンが散らして
ありました。
鶏天は普通でしたが、加賀太胡瓜は何ともいえない不思議な食感です。
そもそも、、胡瓜を揚げ物にするという発想から面白い。
ここらで焼き物も一品と思って、お薦めを聞いてみたら、板前さんが冷蔵庫から色々取り出して見せてくれましたが、やはりノドグロが美味しそうだったので、それでお願いしました。
一匹丸まるではなく片身でしたが、一人で食べるには十分なサイズです。
ねっとりとした脂が染み出してくるよな濃厚な旨味でした。
チャレンジャブルな料理を作り出す板前さんは、なんと若干31歳で店主だそうです。
柿木畠のいたるで修行した能登町出身の方とのことで、魚は勿論宇出津の魚屋さんから毎朝取り寄せているとのこと。
涼しげな和服姿の美人女将さんと、粋でいなせな白衣姿のお姉さんの家族ぐるみで始めた新たな挑戦に拍手です。
日本酒は能登の地酒が豊富に揃っていて、順番に飲み比べしていくのが楽しみです。
羽田発の最終便で行ったので入店したのは22時近くという遅い時間でしたからすんなり入れましたが、それでも先客が2組は居られて、その後も一組入られてカウンターはほぼ満席になりましたから、なるべく電話してから行くほうが安全なようです。
8位
1回
2018/11訪問 2018/12/11
腐乳ベースのタレでいただくジビエの銅鍋しゃぶしゃぶに圧倒されました
池袋から有楽町線か副都心線で一駅の要町に赤坂の隠れ家中華「白碗竹快樓」の料理長をされていた方が、10月に独立オープンしたので行ってみませんかとのお誘いを受けて参加しました。
駅からは2,3分の場所ですが周囲は静かな住宅街にポツンと街場中華っぽいお店が見えました。
店内はテーブル席のみで4人テーブルが5卓に2人テーブルが1卓。2階にも24席あって大人数の宴会にも対応できるとのことでした。
今回は料理7000円コースに飲み放題1500円をつけてもらったとのことです。
メインは中国から取り寄せたという、中央に炭を入れての火使う銅製の鍋を使って、羊と猪に蝦夷鹿を中華風のしゃぶしゃぶにしていただけるというので楽しみです。
先ずはビールで乾杯!
お通しはドライフルーツの棗(なつめ)と胡桃。これほど大粒の棗は珍しく、僅かに甘酸っぱく美味しい。
胡桃はカリっとした歯応えがビールによく合う。
華やかな盛り付けで登場した前菜盛り合わせは、クラゲの黒酢和え、鴨タン香り煮、北京の白菜辛子和え、上海味噌ピーナッツ、行者ニンニク、羊タンという組み合わせです。
初めて食べた鴨のタンは可食部分は少ないが珍味としては面白い。
一番気に入ったのは北京の白菜辛子和え、シンプルな料理なのにどうしてこんなに美味しいにか不思議でなりません。
羊肉の串焼きは、クミンの香りが香ばしくてウイグル料理のようなエスニックな味で美味い。
香港叉焼は最初は叉焼とは分からなかったほど上品で旨い。皮目はパリっとしていて蜂蜜のような甘みがあり、身はふっくら柔らかくて、今まで食べた叉焼の中でも最高レベルでした。
胡麻パンは焼き立てだけどしっかりとした噛み応えがあり、深い味わいがあって料理のたれやソースをつけて食べても負けない力がある。
メインのしゃぶしゃぶ用の銅鍋は中心に炭火を入れて中心の煙突部分から炎が上がっている状態で運ばれてきました。
スープ自体は淡麗で一見するとただのお湯みたいですが、何を使った出汁かは分からないけど旨味があります。
そこに八角や棗を投入して香りを立てると、すでにお腹はだいぶ膨れているのに食欲が盛り上がってくる。
椎茸やエリンギ、キクラゲといったキノコの旨味も加えて沸騰してきたら手切りの薄切り肉をしゃぶしゃぶしていただきます。
先ずはエゾシカからスタート。柔らかくてジビエの臭みも全くなく、腐乳ベースのタレでいただくと蕩けるようです。
猪肉は脂身の甘みがたまらないし、羊も柔らかくて美味しい。
エゾシカと猪はお替りまでしちゃいました。
〆は和え麺。
低加水の細麺でコシがあり、少し甘めのソースにピリ辛の肉味噌と砕いたナッツに香草ともやしをトッピング。
これはランチでがっつり大盛りで食べたいくらいです。
デザートは杏仁豆腐に柿のソース。シャインマスカットが添えてあり、さっぱりとします。
飲み物は中国産の珍しいワインを中心にたっぷりいただきました。
日本ではこの店でしか飲めないレア物ということで、確かに美味しいワインでした。
ただワイングラスが良いワインに合っていなかったのでせっかくの風味が生きてこなかったことですが、この料金で飲み放題にしてくれたので文句は言えません。
良いお店を教えてくれた幹事さんに感謝です。
9位
4回
2025/05訪問 2025/06/09
みなとみらいに勤務していた頃にランチでよく通った南粤美食も、孤独のグルメで取り上げられてからは行列店となって気軽に行けなくなってしまった。
久しぶりに横浜で会食することになり、食べログ検索で予定日に予約できる店を探してみると、南粤美食がhitしたので速攻で予約してみました。
予約できるのは11,000円のコースだけのようです。
予約時間の5分前に店前に到着すると行列が並んでいましたが、列の先頭のところからレジに居た従業員に声をかけるとすぐに2階のテーブル席に案内してくれました。
特別コースはフカヒレや鮑などの高級食材と季節料理を楽しめるオーナーシェフお任せプラン 10品
1.前菜
2.丸鶏の塩蒸し焼き
3.特大フカヒレの姿煮込み
4.小籠包
5.鮑
6.車海老のチリソース煮込み
これはオマール海老に変更になっていました
7.アヒルのパリパリ揚げ
8.雲吞
9釜飯
10.デザート
との事です。
ドリンクは最初は青島ビールで乾杯。
その後は紹興酒を注文すると、オネーサンが「コース料理だったら甕出し15年ものがぴったりデスヨ〜」とボトル8800円の高級品を猛烈にプッシュしてくるので、猛攻に負けて注文しました。
流石に美味い!これなら文句なしです。
前菜盛り合わせは6品の冷菜です。特に鴨ロースとクラゲが美味しい。
丸鷄の塩蒸しは、ランチでいつもいただいていた懐かしい味です。
小籠包、フカヒレは普通に美味しい。
アヒルのパリパリ焼きは皮の香ばしさがたまらない。
鮑は小粒ですが柔らかく食べやすい。
車海老のチリソースは、オマール海老に変更になっていて、弾力のある身がたっぷりと食べられて幸せです。
雲呑は香港海老雲呑。海老のすり身たっぷりで食べ応えます。
〆の釜飯は、腸詰と干し肉と貝柱の煲仔飯。
煲仔飯(ボウジャイファン)というのは香港式土鍋ご飯です。スペインのパエリア、インドのビリヤニと並ぶ世界の三大炊き込みご飯と言われるだけあって美味しい。
蓋を開けてさっと撮影すると従業員が具とご飯をかき混ぜて茶碗によそってくれます。
雲呑スープを飲みながらいただくと実に旨い。
普段はコースの〆ご飯はほとんど食べられないんですが、この美味さにはつい完食してしまいました。
従業員に「15年前から通っているよ」と話しておいたら、帰り際にシェフに挨拶していただいて恐縮しました。
予約のコースは決して安く無いですが、満足度を考えると妥当な内容だと思います。
少し早めにネット予約すれば取れるので、人数を揃えて行くと良いと思います。
煲仔飯( ボウチャイファン)というのは一人前の小さな土鍋で作る香港風の釜飯ですが、炊き上がるのに時間がかかるので横浜中華街ですらランチでお目にかかることはほとんどありません。
それがここ南粤美食ではランチでも豊富なメニューをいただくことが出来ます。
ランチメニューはA~Fまでの6種類あり、そのうちのAが干し豚バラ肉とスペアリブ釜飯(980円)、Dが貝柱と干し豚肉釜飯(1380円)が選べましたので、Aの干し豚バラ肉とスペアリブ釜飯を注文。
注文を受けてから炊き始めるので20分は待ちますが、その間はビールをちびちびと飲みながら時間をつぶします。
炊き上がった煲仔飯は、ご主人自ら持ってきてくれて「よく混ぜ合わせて食べてください」との説明をしてくれました。
干し豚バラ肉は厚切りベーコンのような旨味があり、スペアリブは骨にくっついている肉の歯ごたえがたまらない。
それらの出汁を十分に吸ったパリパリのご飯にうっすらとかけられたたれを混ぜ合わせると、インド料理のビリヤニの食感を思い出させる。
これは箸が止まらない美味しさです。
最後はおこげをしっかりとこそげ取って完食です。
厨房に笹の葉でくるんだ大きな粽がたくさん置いてあったので、女将さんに「あれは何ですか?」と尋ねると「今日は旧暦の5月5日だから、中国では端午の節句なので粽を食べてお祝いするんです。1年の中でもこの時期にしか作らないので、よかったら1ついかがですか?」とのことなので、1個お土産に買って帰り自宅でいただきましたが小豆がたっぷり入った塩味の甘くないもち米の粽でした。見た目はそれほど赤く染まっていませんが、日本のお赤飯に似た祝いご飯だと分かります。
もしかしたら赤飯のルーツはこの粽なのかもしれないなあと勝手に想像しながらいただきましたが、本当に美味しかったです。
横浜中華街のはずれにある南粤美食という丸鶏の塩蒸しが美味しい小さなお店で、冷やし雲呑麺というランチメニューがあったので注文してみました。
冷やし坦々麺というのは四川料理の店では最近は良く見かけるようになりましたが、冷やし雲呑麺というのは初めて聞きました。
店主は温かい普通の海老雲呑麺がイチオシのようでしたが、とても暑い日だったし冷やし中華の食べ歩きをしているので、断固とそして冷やし雲呑麺を注文、それだけではお腹が持たないかもと思ったので水餃子も一緒にお願いしました。
丸くて白い平皿に麺と雲呑を置いて周りにスープをこぼれそうなくらいなみなみと張ってあります。
トッピングは胡瓜とセロリの繊切りとミニトマトだけとシンプルですが、一応冷やし中華らしさは感じられます。
先ずは雲呑から頂きます。
つるんとした皮の食感と海老の香りが芳醇で美味しいのですが、茹で立てを水にさらして冷やしたようなので、餡はほんのりと温かくて冷えていないのが残念。
麺も細くて縮れているのでスープをたっぷりと絡め取ってくれ、細麺なのに弾力もあっていい麺でした。
スープは甘酸っぱい冷やし中華のタレとほぼ同じで、辛子を少し溶かしても美味しい。
一寸毛色の変わった冷やし中華として十分アリな一品でした。
横浜中華街の山下公園側のはずれに近いローズホテルの真向かいに1年ほど前にオープンしたばかりの「南粤美食」(ナンエツビショク)という小さな広東料理のお店で、美味しい丸鶏の塩蒸しを出すというのでランチタイムに行ってみました。
黄色い看板が目立つだけで外観も内装も商店街の中華料理屋風の質素な造りなので、ガイドブックを頼りの観光客や修学旅行生は目もくれないで通り過ぎていく。
店内は厨房前のカウンター席とテーブル席が2卓だけですが、2階にも席が有るようです。
お目当ての東江鹽焗鷄(丸鶏の塩蒸し焼き)は半羽だと単品で600円という安さに驚き、ランチメニューではそれにごはんと水餃子のセットで980円というBランチがあったのでそれを注文して待っていると、厨房からトントンと骨を断ち切る包丁の音が響いてきます。
大皿に白いご飯が盛ってあり、その横に黄色い皮の丸鶏の塩蒸し焼きの冷製がドーンと載っている。
骨をかじらないように慎重に食べてみると、鶏肉とは思えないような弾力のある歯応えで、しっかりとした塩味が付いているので噛めば噛むほど旨味が染み出してくる。
こんな美味しい塩鶏を食べたら堪らずに「スミマセーン、生ビール追加!」とオネーサンにお願いすると、嬉しそうに中ジョッキを持ってきてくれました。
セットの水餃子も大きいのが4個もあって、中はたっぷりのニラと豚挽き肉。つるんとした川の滑らかな食感に特製のタレが良く合います。
もう一つの名物料理の土鍋ご飯は、生米から炊くので注文してから20分以上かかるそうなので次回は時間のある時に2,3人で伺って、ご飯が炊けるまで丸鶏の塩蒸し焼きの単品をシェアして待つことにしましょう。
10位
1回
2018/09訪問 2018/10/08
北陸新幹線の開業以来止まることを知らない金沢ブームで、飲食店に並ぶという風習のなかった金沢でも人気店にはかなりの行列ができるようになりました。
その中の一つが、ここ「のど黒めし本舗いたる」です。
この店は以前は「魚焼いたる」という店名でしたが、錦織圭さんが「一番食べたいものは、のど黒です」とインタビューで答えてから一躍全国的に有名になった「のど黒」を使った釜飯に特化した業態に転換して爆発的な人気となった店です。
夜はずっと先まで予約が埋まっていて取れませんが、ランチは予約を取らずに先着順になっています。
12時開店ですが11時には記名台を店前に置いてくれるので、そこに狙いを定めて東京駅を8時過ぎに出発の「かがやき」で金沢についたのが10時半ごろ。
駅前のバスターミナルから香林坊のバス停で降りて店前についたのが11時5分過ぎで、入口に置いてあった記名帳には既に8組の名前が書き込んであります。でも、これなら一回転目に滑り込みセーフだろうと名前を書いて、時間つぶしにすぐ近くにある21世紀美術館を見学して、開店時間の5分前に再びお店に戻ります。
開店時間になると順番に名前を呼んでくれるので靴を脱いで板張りの座敷の掘りごたつ式の長いカウンター席に案内されました。
生ビールで喉を潤しながら調理風景を眺めていると、中くらいのサイズの頭とはらわたを抜いて下処理された「のど黒」が山盛りに入っているプラスチックケースから刺身を引いて釜飯の上に載せてから両手にガスバーナーを構えた板前さんが豪快に表面を炙って完成。
最初の一杯はそのまま、二杯目は薬味を載せて、三杯目は「声をかけて頂ければ熱々ののど黒の出汁をお持ちしますので出汁茶漬けで召し上がってください」とのこと。
こう書くと「なんだ鰻のひつまぶしの真似じゃないか」と思われるかもしれませんが、のど黒は皮と身の間に旨味たっぷりの脂があるので、皮目を炙るとこの脂が溶け出して厚く切った身に染みて美味しくなるという特徴を知り尽くした食べ方です。
更に「のど黒出汁」は、のど黒のアラを煮詰めて作ってあるので濃厚な旨味が半端ない。
この出汁で魚介系ラーメンを作ったら大人気になるだろうなと思います。
のど黒は厚切りの刺身を重ねて釜の中にぎっしり、普通に一尾分を丸ごと刺身にして載せているそうですから、この値段では安すぎるくらいです。
3杯食べると、すっかりお腹が一杯になりご馳走様でした。
「いたる」は香林坊近辺で数店舗展開している居酒屋で本店も予約の取れない居酒屋ですが、ここで修業した若い板前さんが金沢駅近辺で「くろ屋」や「味楽ゆめり」など次々に人気居酒屋を独立開業している人材育成の名店でもあります。
夜はこれらのお店に足を運ばれるといいかと思いますが、どの店も予約必須ですのでお忘れなく。
4月にオープンしてから毎月1回は伺っています。
今回は先日の土曜日に開催された古酒を味わう会に出された、自家貯蔵の長期に冷蔵保存してあったお酒の残りをちょっとづつ味わうことが出来ました。
写真に写しただけでも15杯は飲んでいるみたいです。
60mlづつとしても5合は呑んだ計算になりますが、ここで呑んだ日本酒は斗瓶取りや袋吊りといった不純物のない上澄みだけなので悪酔いしないので助かります。
そのほかの料理やお酒の詳細は写真のキャプチャーをご覧下さい。
今年の3月にオープンしてから毎月1回は訪れることにしています。
今回は友人レビューアーさんにお店を教えるために仕込んだオフ会です。
乾杯の生ビールで喉を潤すと、お通しは南瓜のペースト。かぼちゃを茹でてオリーブオイルで練っただけのシンプルな料理だけにかぼちゃの自然な甘みが生かされている。
続いては、ぱっと見には抹茶かと思うようなグリーンのブロッコリーとじゃがいものヴィシソワーズ
冷たいビシソワーズにブロッコリーのすりおろしをトッピングしてあり梅雨を吹き飛ばすような爽やかな味わいです。
一杯目は夏酒の若駒純米生酒ナツコマ。夏酒らしく切れ味のいいすっきりとした味は爽やかなスープに合いました。
3品目は変化球のパクチー餃子
女将の手造りでパクチーがたっぷり詰まっているが、なんと女将はパクチーが苦手だよとオーナーの大野さんにバラされて赤面しきり。
4品目は伝統的な和食で山東菜、おかひじき、おかわかめと焼き茄子の炊き合わせ
シャキシャキとした食感の野菜のオンパレードに焼き茄子の柔らかさが引き立つ。
町田酒造純米吟醸光壽超限定袋吊り斗瓶囲い
光壽専用の特別酒で酒造米は非公開とのことだが、微発泡した爽やかな味わいの一本です
定番のトマトの漬けには、雨後の月愛山純米大吟醸斗瓶取り限定品。フルーティな味わいが蕎麦つゆに漬けたトマトと合う。
ここで霞ヶ浦のしじみのお椀で一休み。しじみのエキスで悪酔いしないようにとの心遣いです。
続いては金時人参の葉っぱのお浸しタルタルソース添え
人参の葉をお浸しでいただいたのは初めてですが、柔らかくて甘いのは金時人参ならではなんでしょう。
これには白露垂珠 純米吟醸 美山錦55。まさしく白露という名前の通りに透明感にあふれた清廉な感じの美酒。
続いては蛤の貝殻が登場。酒蒸しをした蛤にその出汁をジュレにして載せた冷たい蛤酒蒸しです。つるんとしたジュレの蛤の濃厚な旨味が口いっぱいに広がる。
続いて鰆塩焼き金時人参ソース
先ほどの金時人参の葉のお浸しの根の部分を細かく刻んだソースが、淡白な鰆の身に合い、まるでフレンチの鰆のポアレみたいです。
こうくるとワインのような飲み口の醸し人九平次純米大吟醸 山田錦EAUDUDESIR(希望の水)がドンピシャです。
焼き胡麻豆腐は黒胡麻を練り固めて葛粉をまぶして焼いてあるから、ちょっと「きんつば」のような感じ。
胡麻の風味が口いっぱいに広がる一品です。
続いて鰹のたたき。旬の鰹にポン酢が爽やかで、口の中をさっぱりさせてくれる。
合わせるのは爽やかな酸味のある磯自慢吟醸山田錦
鮪の漬け辛子和え。鰹は辛子で食べるのはあるが、鮪と辛子も会いますね。
ここから肉料理にスイッチ。
合鴨の味噌ロースに黒松仙醸純米吟醸金紋錦特別限定袋吊り生原酒
箸休めは桃とチーズ生ハム巻。桃はハムやチーズともよく合いますね。
桃には風の森キヌヒカリ純米大吟醸笊籬採り
メインディッシュは定番のすき焼き。
日本橋逢坂譲りのすき焼きに、女将オリジナルのメレンゲ溶き玉子。日本橋逢坂のエスプーマ玉子よりふわふわの玉子が美味しい。
メインには光壽の代名詞ともいえる作杜氏選抜斗瓶
光壽オリジナル日本酒は数十種類あるそうだが、なかでもこれは大所にかんだ光壽を訪れた時にいただいた思い出の酒です。
〆は鯛茶漬け、デザートは手造りの酒粕のアイスクリームでご馳走様でした。
これだけの料理にレアもの日本酒をがっつり飲んで税込み8,000円きっかりの支払いに、友人たちも口をあんぐりして大満足でした。
「かんだ光壽」といえば日本酒好きな飲兵衛なら知らない者は居ないだろうというくらいの名店で、レアものの日本酒の中でも貴重な斗瓶取りや袋吊り、鑑評会出品作品などを呑ませてくれ、料理も美味しいという聖地ですが、その分人気が高くてなかなかふらりと入ることができないのが困りものでした。
その「光壽」が東武東上線の大山の商店街に小さなお店をオープンし、麻布逢坂・日本橋逢坂で修業した女性料理人を女将に迎えて、オーナーの大野さんが店に立つというので開店から1週間後に行ってみました。
大山駅から板橋区役所方面に向かう商店街の小さな飲食ビルに「光壽」のサインを見つけて3階まで階段で上がります。
ドアを開けると目の前に飛び込んできたのは壁に向かって一段と高くなった掘りごたつ式カウンター席。
なんとこのベンチシートの下は日本酒専用の冷蔵庫になっていてずらりと一升瓶が並んでいます。
こじんまりとした厨房を囲むカウンター席に案内されて、メニューのご紹介です。
料理のみのコースは4500円で、ドリンク呑み放題付けのお任せが8000円の2メニュー。
ドリンクは日本酒以外にも、ビール、ハイボール、焼酎も置いてあるので日本酒が得意じゃない方も誘ってこれるので便利です。
最初は生ビールで初めて、あとはお任せの日本酒でお願いします。
料理は、お浸しからスタート、真鯛の焼霜づくりのお吸い物、山菜のタルタルソースかけ、焼き胡麻豆腐、鰤煮魚、トマトのかえし漬け、春キャベツと浅利の煮物、能登の岩モズク、チーズの松の寿大吟醸の酒粕漬け、独活の煮浸し、蛍烏賊のなめろう、ピュアホワイト(とうもろこし)、筍焼、鰤刺身のポン酢かけ、自家製豆腐、中トロの炙り、カマトロ刺身、牡蠣の味噌漬け、からすみと生うにの磯部巻き、すき焼き、鯛茶漬けに栄カスアイスクリームとなんと22品も次々に出てくる。
特にすき焼きは逢坂のスペシャリテのすき焼きに似ているが玉子はエスプーマではなくメレンゲに黄身を合わせてホイップしてあるので、よりまろやかで美味しい。これだけはウイスキーハイボールでいただきましたが、日本酒は
・鳳凰美田 愛山にごり
・町田酒造「光壽」スペシャル
・南 純米大吟醸
・松の寿 袋吊り荒走り
・磯自慢 吟醸
・姿 愛山 「光壽」限定袋吊り
・姿 袋吊り瓶囲い
・作 杜氏選抜酒
。風の森 純米大吟醸
・辻善兵衛 純米吟醸雄町
・黒牛 大吟醸
・而今 雄町無濾過生
・十四代 出羽燦々
と、我ながらよく飲んだものだと思います。
これで8000円ではあまりにも申し訳ないので、ちょくちょく再訪したいと思います。