1回
2010/11 訪問
築百年以上の神戸異人館で極上のランチを
アミューズ（イベリコ豚の洋風茶碗蒸し）
パン
自家製無塩バターに塩を添えてあります
季節の魚介類をふんだんに使ったサラダ
キノコのスープ仕立て
肉料理（フランス産仔鴨のロティ）
魚料理（秋サーモンのミキュイ）
チーズのセレクション
チーズの付け合せのドライフルーツ
アヴァンデセール（柚子シャーベットと柿）
お皿盛りのデセール3種
杏のタルト
焼きプリン
ガトーショコラ
紅茶
コーヒー
ミニャルディーズは好きな小菓子を自由に選べます
一番安いランチコースのメニュー
2010/12/03 更新
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神戸北野の異人館通りには築100年以上の洋館が立ち並んでいて観光客で賑わっていますが、その中のひとつ旧グラシアニ邸を改装して造ったレストランに行ってみました。
木造二階建ての建物は、フランス人の住居らしい白い板壁に和風の黒瓦を葺いた和洋折衷の建物で落ち着いた雰囲気です。
ランチメニューは3900円、6500円、10000円の3コースでしたが、食後も観光で歩き回る予定だったので一番軽いコースでお願いしました。
アミューズはイベリコ豚のスープを固めた洋風茶碗蒸しです。
白濁した温かいムースの上に鮮やかな黄色のかぼちゃのソースにピリッと辛いイベリコ豚のチョリソをひとかけらアクセントにトッピング。
おなかを温かくしてイベリコ豚のしっかりとしたスープが食欲を盛り上げてくれる導入部分に期待が高まってきます。
パンは勿論自家製のバゲットですが、色の濃い生地がまるでお餅の様にもっちりとしていて、ぱりぱりの皮はなにやらかき餅をかじっているような香ばしさなので、つい食べ過ぎてしまいます。
バターも自家製の無塩バターということで、冷やした石皿に取り分けて塩を添えてくれるのですが、バターが必要無いくらいでした。
前菜は季節の魚介類をふんだんに使ったサラダ。
アンコウの身のサフラン風味のアン肝載せ、貝柱のグリル、剣先烏賊のボイル、平目のカルパッチョ、車海老のカクテルに中央のベビーリースの下には6種類の根菜のピクルスが隠れていました。
どれも良かったですが、特に車海老には頭の味噌を使った濃厚なソースがかけられていて赤ワインにぴったりでした。
スープはキノコのスープ仕立て。
マッシュルームを水分がなくなるまで炒めてスープを加えて煮立てて、そこにさまざまなキノコのソテーを加えてセップ茸（イタリアではポルチーニ茸）のパウダーを振り掛けた、キノコの濃厚な香りが一杯のスープで秋を堪能させて貰いました。
メインは肉料理か魚料理をセレクトするので、連れとシェアすることにして両方を食べ比べてみました。
肉料理はフランス産仔鴨のロティ。
ピンク色の中心部までちゃんと火が通っているのに口中に入れた途端にとろけそうな柔らかさで、ジビエ臭さは全く無いあっさりとして味わい。
グリーンペッパーのジュがより爽やかさを感じさせてくれます。
付け合せのスイス風のじゃが芋のボムロスティは、連れがあまりに美味しいというので一気に食べてしまって味見ができませんでした。
魚料理は秋サーモンのミキュイ。
大きな秋鮭を5～6cmくらいに分厚く切って表面を軽く網焼きして中心部まで火を通してあります。
これだけの厚さの魚を焦がさずに中心まで火を通す技術には驚きました。
そのおかげでふっくらとして柔らかい身に、同じ鮭から獲れたイクラを載せて口に入れると、芳醇な秋の香りが感じられます。
口直しは柚子のシャーベット。
その下には小さく切った柿が隠れていました。
デセールは3種類の盛り合わせでした。
杏のタルト、焼きプリン、ガトーショコラという典型的なスイーツで見た目のサプライズはありませんが、その分基本に忠実に焼き上げたお菓子本来の味が味わえました。
コーヒー、紅茶も良いものを使っていました。
中でも紅茶は多分ファーストフラッシュの香ばしい茶葉をたっぷりとガラスのポットに入れて出してくれました。
更に小菓子はワゴンで10種類以上のお菓子を持ってきて、好きなものを好きなだけ取っても良いというサービス振りです。
3000円台のランチでここまでのサービスが受けられるとは思いもしませんでした。
正しく料理、サービス、雰囲気にCPまで文句のつけようのない素晴らしいお店だと思います。