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1回
夜の点数：4.5
2010/12 訪問
夜の点数：4.5
品のいいお客さんが集まる、気遣いに満ちたバー
記事URL：http://w-shinjukulunch.seesaa.net/article/172216816.html
2010/12/09 更新
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松山市の二番街の繁華街の中「バー露口」で素敵なお酒と時間を過ごさせていただきました。
一番街から三番街にかけては、おそらく松山市内でも最も飲食店の多いエリア。夜９時ともなれば、客引きのおにいさんたちがあっちにもこっちにも。。でも、迷うことなく、目的のこちらのお店に向かいます。
バー露口といえば、酒場を愛する飲兵衛には有名なお店。訪れた時点で開店５２年目、日本最古のトリスバーだそうです。一直線のカウンターに椅子がずらりと並び、カウンターの中には白いシャツの蝶ネクタイのご主人と奥様。奥様は、ちょうどスタートする「坂の上の雲」に合わせて、水兵のブローチにしたのよ、と笑います。
まずはこのお店名物の角ハイボールを。最近流行りの呑みやすいハイボールではなく、ウィスキー多めの味が引き締まった、でもけして尖らない味わい。大人のハイボール、うん、すなおにおいしい。つまみはポップコーン。このあたりで、ご主人や奥様、そしてぽつぽつ入られていたお客さんとも会話をするようになります。自然にこういう雰囲気になるのがこのお店のなせる技、この雰囲気に素直に浸りましょう。
もう１杯、柑橘系のカクテルを何か、とお願いすると、ちょうどテーブルにあった旬の愛媛県特産の温州みかんでスクリュードライバーをつくっていただきました。その場でみかんを搾り、先に果汁の７割方をグラスに注ぎ、手早くウオッカを、そして残りの果汁を。その流れるような、しかし緊張感の保たれた動作は、見ていて惚れ惚れします。隣のお客さんから、私の服がスクリュードライバーと同じオレンジ色だね、と指摘が入ると、ご主人軽くにっこり。いや、粋な気遣いじゃないですか。温州みかんの甘酸っぱさが生きたカクテル、旅先の一杯として、これ以上のカクテルが望めるでしょうか。
この雰囲気と気遣いだから、品のいいお客さんが集まって来るんですね。最新のカクテルやモルトの揃えを期待するのは野暮でしょう。スクリュードライバーだって、温州みかんで作るのがベストかという指摘もできるけど、ここはそんなことは問題ではありません。
お土産に、と52thAnniversaryと入ったコースターをいただきました。今度訪れるときにこのコースターの数字がいくつになっているかわかりませんが、また必ず訪れます。ごちそうさまでした。