陶酔さんが投稿したAsador Etxebarri(スペイン/ビルバオ)の口コミ詳細

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Asador Etxebarriビルバオ/スペイン料理

1

  • 昼の点数:5.0

1回目

2017/11 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0

僕にとっての世界最高

このお店、
渋谷のスペインレストランで今度バスクに行くんだけど、おいしいレストラン教えてください、って言って、
山の中にあるレストランで、レンタカーで行くなら、ランチによると良いです、
と教えてもらったのです。
一度行ってはまりました。
以来、何度も何度も訪問する羽目に。
まじめに世界で一番好きなレストランです。

初めの頃はまだ星なんかなく、予約も気楽でした。あの人、ミシュランの調査員じゃない?なんて言っていたのが懐かしいです。多分そうだったんでしょうね。ミシュランというのは、星をもらったら、お祝い会みたいなものをやるのが恒例なんだそうですが、そういうのに興味がないシェフは招待状もどこかに忘れてすっぽかしたとか。シェフは脱サラ組じゃなかったかな。
でも、出るものは以前から基本的には同じ。他の方が紹介しているものです。
乾燥した薪の熾火での料理です。火入れとは実に難しいものであり、ピンポイントでフォーカスされると異次元の世界に行けます。それが分かっている人が作るそういう料理です。頼めばキッチンも見せてくれます。減って感じでシンプルなキッチンです。キッチンの外の奥には山のように薪が積んであります。
水も素材もこだわり。野菜、今回のはちょっとおいしくない、って思ったら、丁度自家農園のが切れてて、なんて感じです。素直に食すべし、です。
近所と言えば近所のアズールメンディでは、滞在中には目くるめく料理とペアリングワインに圧倒されました。ビルバオの空港からタクシーで25~30ユーロ。が、帰ってきたら何食べたかいまいち覚えてないし(写真を見ればわかりますが)、もう一回行こうとは思えないのです。ここは何度でも快楽を享受しに出かけたいです。
これからは席を少なくして、メニューの価格も上げて、さらに好きなことをやりたいんだそうで、今でもほぼ予約不可能なんですが、これからは全く無理になることでしょう。予約はネットのみ、3か月前から。でも、ネットで予約できる席なんかない?

他の方が書いていないいくつかの情報です。
・一階のバルの自家製ビールがとても美味です。いきなりレストランに行かないで、ヨーロッパ流にバーで一杯やってからどうぞ。エールです。
・日曜の昼は、本来は地元の人向けだったようですが、12時前くらいからバーでピンチョスが出ます。すごくお安くて楽しいです。一皿2.5ユーロだったかな。適当に自分で取って食べて自己申告、みたいな感じです。グラスの赤ワインもいけます。ここは赤が良いなぁ。まぁ、ごった返しています。
・ビルバオのバスターミナルから、Durango乗換でバスで行けます。乗継があまり良くなく、2時間近くかかります。Durangoからは、一旦終点でしばらく待つので不安になりますが、大丈夫です。最近は、Googleで経路が出るでしょう。
・飲むので、一泊必要です。Biezkoなる宿がおすすめです。脱サラの夫婦がされていて、農かを買い取りゆっくり改装して開いた小さな気持ち良い小屋です。広々とした暖炉がとても素敵です。大きな雌犬のイブが人懐っこいです。じゃれてくるんですが、服が汚れちゃいます。コラ、って言うとしょげますよね、犬って。
・リオハの赤を最初から最後まで飲んでいて楽しいです。無理にシャンパーニュを頼まないのが正解でしょうね。Artadiのリューディ、Las Beatasあたりが僕は好みです。というか、はまってます。リオハのワイン、現代最先端のものが良いです。歴史のレクチャーも製造場所で受けましたが、伝統的なものは地元のひとには慣れ親しんだものかもしれませんが、僕にはだめで、テロワールを活かした少量生産で成功したものは、実においしいです。まあ、その分値段もそれなりです。程々なら、RodaのSirsionも良いですね。全然程々じゃない?ウニコの古いのもあります。90年代くらいから。ワインの状態には運がありますね。飲めない方には悪いですが、ここは赤ワインとセットです。ここに書いている価格もワイン込みです。
・ぼろいズボンをはいたソムリエさん、ウィンクしながらいろいろ勧めてくれます。好みがきちんと説明できればとても優秀な方です。ズボンはぼろくても仕事をしている時の彼はかっこいい!ワインの品ぞろえは魅力的です。が、古いのはさすがにないなぁ。
・自然相手なので季節ものがいろいろです。
・早い春には、アングラ、ウナギの稚魚をぜひどうぞ。時価なので、事前にどうしてもお願いすると、一皿でひとコース分になることもありますが・・・缶詰で40ユーロだったかで空港で売っていたりしますが、完全に別物ですから。時期は2月から4月頭まででしょうか。
・乳のみ子ヤギ、なんていうのもリクエストできます。ただ、肉にたどり着くまでにお腹が膨れて、何が何だか分からなくなることもしばしばなのがいつも残念です。タイミングよく生まれないことにはありつけませんが・・・
・熟成ビーフはその時々、シェフが見繕うみたいです。お持ち帰りで、翌日ランチに食べても炭焼きの熟成肉は大変においしくいただけます。
・エンドウ豆のスープに当たると幸運です。野菜って、こんなに甘いんだ・・・ってため息が出ます。が、これも芸術品であり、いつも同じにはできないです。

ちなみに伝統的バスク料理、僕はそんなにおいしいとは思いません。もちろん海鮮系はシンプルでそれなりですし、良いお店のベジョータは最高!なんですが、うまみが全然ない煮込み系のものが多いです。もちろん作り手のセンス次第でおいしくなるはずですが、どうも当たりません。まあ、そもそも星の有無とか、食べログの評判とか全く関係なく、僕の好みにマッチするレストランはなかなかないので、特にバスクがどうこうというわけではないとは思います。

外を見ればエルキオラという地元の信仰の対象の石灰石交じりの堆積岩の奇岩でできた特徴的な山があります。下から上っても3,4時間ということです。ビルバオから移動してきて、あるいはビルバオの空港から眺めて、この山を見るとこのレストランの味を思い出し、ワクワクします。
夜、街灯もなく(いや、少しはありますけど)真っ暗な中を歩いて宿に帰るときも、カウベルがからころ聞こえてきたり、川のせせらぎが一緒です。月が出るのを待って帰る、なんていうのも風情があります。食後にテラスで熟成シガー、なんていうのも似つかわしい。

もしチャンスがあればぜひ訪問されてみてください。
このレストランのためにバスク旅行される価値があります。湾が美しい古都のサンセバスチャンも結構ですが、アスペ村の自然と調和した当たり前の時間が流れます。
ここまで来たら、ちょっと足を延ばして、北部リオハのワイナリー訪問も楽しいでしょうね。まずはVina Tondoniaに行って、リオハワインの歴史を知るところから始めるとよいでしょう。それからお隣のRoda訪問。その先は、Remerulli、Artadi。ってこれだけしか行ってませんけどね。テンプラニーリョについて、リオハについて、赤ワインの熟成について、テロワールについて、実体験を伴うものすごい勉強になります。
そうそう、レンタカーがあるなら、Gaztelugatxeko Donieneへもどうぞ。行くとそうたいしたことないですが、グーグルアースで見たら間違いなく行きたくなります。

2018/03/18 更新

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