陶酔さんが投稿したwine Bar Mouton(北海道/東室蘭)の口コミ詳細

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wine Bar Mouton東室蘭/ワインバー

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 3.5
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 3.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2023/10 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味3.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

異世界のワイン案内人

お店が移転してからどうしたんだろう?とずっと思っていました。札幌時代から長いお付き合い。
既に掲載保留になっているワインバームートンから移転されました。

最近、食べログに何か書こうという気は起きないのですが、かつてこういうお店はないだろうかと求めていた時代の気持ちを思い起こし、久しぶりに書いてみます。

東室蘭でワインを飲みたいと思った方にはぜひお薦めしたいです。あるいは翌日、新千歳空港から帰るので千歳に泊まろうかなと思っている方、夜について札幌は翌日でいいやという方は、特急1時間をかけて足を延ばす価値があります。バスだと2時間なのでちょっとうんざりですので、追加で1100円払って電車がお勧めです。

ワインの経験値がどんなものであれ、ご要望に応じて興味深い選択肢を披露してくれるはずです。ここのお料理はワインを飲むためのあてであり、控えめですが、味わいのポイントはしっかり押さえてあるので、素直に食べることができます。おいしい料理が欲しい方には別のお店をお勧めします。逆にワインがおいしすぎると料理が分からなくなる、ということはよくあることなので、バランスが肝要かと。

ご主人はワインの世界の案内人であり、飲み手に合わせて、とても面白い変化球で攻めてこられます。いたずら好き、かな?僕の趣味をよくご存じであるがゆえに、写真のようなワインを準備していただけました。これを見て中身が想像でき、かつワクワクする方(古酒に詳しくて味わいが想像できる方はおいでだと思いますが、はたして飲みたいと思うかは別)は多くはないと思います(いや、こんなワインはほとんど残ってないので好みの方が多くおいでであるのは困ります)が、お出での方に合わせて多様な選択肢をお持ちなので、きっと満足させてもらえると思います。話やすい、人懐っこい方なので、素直に話をされると、楽しい時間になります。お出でになった方が、いつもとはちょっと違うワインの世界を探索されたとお感じになることこそが、ワイン案内人の価値であり、喜びでもあるわけです。

どんな方向性であれ、王道の直球勝負のワインたちならば、提供いただける場所はそれなりにあります。ここはそういう場所とは違う、異世界なのです。ワイン、特に古酒に詳しい方がおいでのレストランも多くあるのですが、ここのご主人はきわめて個性的です。ここにおいでになる多くの方はワインと向き合っておられるはずで、ご主人の案内で楽しい世界を堪能されていることでしょう。
古酒の多様性を楽しむことがお好きに方には、絶対の自信を持ってお勧めします。
あ、格式とか雰囲気とかが重要な方には向かない、かとは思います。何をしたいかを理解して場所を選択するのはいつも重要で、延々とわざわざここに書いているのは、ここでなければ手に入らないものがあるからです。いつもとは違う方向からワインと向き合う場所、かと思います。

評価点は、ご主人の才能が発揮される特殊な分野で共感できる人向けのものなので、ちょっとワインに興味がある方、詳しくはないけれどもあれこれ飲んでみたい方、であれば、1点ずつ引いていただければよいかと思います。

この日、写真のような極めてマニアックなものを頂戴しました。
50年以上たっているだろうモエのリキュール。甘いのですが、甘いがゆえにきわめて長持ちするシャンパーニュがお好きな方ならたまらない快楽です。もう泡はありませんが、古酒シャンパーニュとはそういうもの。この希少品は最後の1本ということでしたが、巡り合えた幸運に感謝します。味わい?まあ、甘い古酒シャンパーニュ、シャルドネが多めのブレンドの特徴的な感じくらいでご容赦ください。あんずの香りとか、適切な酸味が残っており、まだまだ熟成に耐えるだろうとか、あれこれありますが、飲んでない人には分からないかと。
2本目はアルザスの古酒1978:きれいに白くお亡くなりになりかけている1本でした。シルバネールなる品種が穏やかにきれいに熟成していました。灰色のイメージ、若い時は強かっただろう味わいも酸も優しく良い時を経て平和な生涯を過ごせた、という感じです。さんまの内臓とも合っていました。
3本目は、カリフォルニアの古酒1979:コルクが適切に時を経ています。古酒のコルクを抜くのはいつも難しいもの。まずはきれいに抜けて良かった!開けたての香りは活き活きしたものが残っていました。明確に熟成したカベルネです。ブレンドでないシンプルさの良さ。古酒ですから、香りも味わいもどんどん変化しますが、この瓶はその移り変わりはとてもゆっくりでした。最初の揮発的香りのよさは10分もすると落ち着いたうまさに変わり、そのまま安定していました。優しいラムの味わいとよくマッチします。5時間近く、帰るころになり徐々に酸化的ニュアンスが出始め、じっくり上から下まで楽しめたことに感謝したいです。
一人で一体どんだけ飲むんだ?ではありますが、無事に翌朝5時から活動してました。アルコールが薄くなっていたのかも?

カボチャサラダ:皮も入っていて自然な味わい
洞爺湖の水で作った豆腐:塩とオイルで
愛媛の真鯛のカルパッチョ:脂がのっていておいしい 山わさびとカボス
根室のさんまの塩焼き:まだ小ぶりで脂もシンプル フライパン焼き
利尻産ラムラック:奇跡ですか?香りといいうまみといい実にシンプルでうまい!おなかいっぱいです。

2023/10/08 更新

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