『バーは人なり (その1)』わんだーさんの日記

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私が時々通っていた深川のバー「S」が来週、閉店するという。

以前は、ベイエリアの有名ホテルのバーテンだったが、7年前にこちらで独立開業。
店内は、飾りものや張り紙はなく、エル字型のカウンターは7人で一杯。

初老バーテンダーのSさんは、硬派だ。
アポロキャップをかぶったままで酒を飲もうとした青年は、「帽子くらいとりなさいよ」と
注意される。
灰皿のたばこの吸い殻がくすぶっている客には、「ちゃんと消して!マナーでしょう」と、くる。

ある時、このバーの一番の売りはなんですと聞いたら、「掃除です」。
閉店後の掃除(カウンター、水周り、ビアサーバー、トイレなど)に1時間、
開店前の掃除にも1時間半かけるという。
反面、自宅はちらかっているとか(ジョークかな)。

そう、職場は、男の「勝負空間」ですからね。

東北出身ということでどちらかというと口べた。時には客に苦言も呈するおじさん(失礼)。

バーは人なり。

以前から気になっていた「宮城峡1989」というレアものを半分だけオーダー(それでも1杯1500円)。とてもクリーミーで、今まで味わったことがない風味だ。

最後のお別れに、来週もう一回、「ラストショット」を飲みに行くぞ!
今度は、一杯のフルで。

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