深川の隠れ家バーNが、突然店を閉じてしまった。
タベログには出ていない店である。
女性オーナーがつくるおいしい料理と、リゾート関係の企業をスピンアウトした
研究熱心なバーテンダーN氏が作るカクテルやドリンクが絶品だった。
最近ハマっていたのは、ウィスキー・カーボネーションとなづけた飲み物。
サントリー角に、炭酸ガスを直接溶かしこむという方式だ。
炭酸水ではなく、炭酸ガスをである。
炭酸「水」で薄めていないので、当然アルコール度数は高い。
微発泡のウィスキーをストレートで呑むことになる。
飲み口はいいが、あとで、効いてくる。
もうひとつは、カルバドスのトニックウォーター割り。
こちらは、同じシュワシュワ系でも。カルバドスが梅酒ソーダのような
味に変身する。これも夏の爽やか系の飲み物だった。
店先のプランターに育ったミントでつくるモヒートをようやく飲めると楽しみに
していたのに。
フードでは、ココナツミルクがたっぷり入ったグリーンカレーが好物。
ライスは、タイから輸入した長粒米。
そしてNさん手作りの燻製器でつくられる数々の燻製たち。
鶏レバー、牡蠣、ウズラ卵、ベーコンなど、絶妙の味でした。
どういう事情で店じまいになったのかはわからないが、失ってみて、あらためて
この店が稀有な存在だったことに気付く。
門前仲町の小さな小道をはいったところにあった隠れ家バー。
名前は Nat's labo (ナッツ・ラボ)。
バーテンダーの名前Nさんからとっています。
いつかどこかで復活してほしい。